JPS5837378B2 - 硅素含有鉄系焼結合金の製造方法 - Google Patents
硅素含有鉄系焼結合金の製造方法Info
- Publication number
- JPS5837378B2 JPS5837378B2 JP318977A JP318977A JPS5837378B2 JP S5837378 B2 JPS5837378 B2 JP S5837378B2 JP 318977 A JP318977 A JP 318977A JP 318977 A JP318977 A JP 318977A JP S5837378 B2 JPS5837378 B2 JP S5837378B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- powder
- silicon
- iron
- sintered alloy
- based sintered
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
Landscapes
- Powder Metallurgy (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は硅素を含有する鉄系焼結合金の製造方法に関す
る。
る。
硅素は、鉄系合金の強度を向上せしめるとともに、合金
の耐蝕性、耐熱性および耐摩耗性を改善する安価で有効
な合金添加元素であり、各種の鋼や、鋳鉄に広く使用さ
れている。
の耐蝕性、耐熱性および耐摩耗性を改善する安価で有効
な合金添加元素であり、各種の鋼や、鋳鉄に広く使用さ
れている。
一方粉末冶金法における鉄系合金についても硅素の添加
は鋼や鋳鉄等の溶解材と同等の効果が得られるが、原料
粉末として周知の金属硅素粉やフエ口シリコン粉は非常
に酸化されやすいため、焼結雰囲気の厳密な管理が必要
とされ、安価で有効な添加元素でありながら鉄系焼結合
金にはあまり広く利用されていないのが現状である。
は鋼や鋳鉄等の溶解材と同等の効果が得られるが、原料
粉末として周知の金属硅素粉やフエ口シリコン粉は非常
に酸化されやすいため、焼結雰囲気の厳密な管理が必要
とされ、安価で有効な添加元素でありながら鉄系焼結合
金にはあまり広く利用されていないのが現状である。
本発明は上記のような欠点を改善した硅素含有鉄系焼結
合金の製造法を提供するものであって、耐摩耗性焼結合
金や耐熱性焼結合金などの製造に広く利用し得るもので
ある。
合金の製造法を提供するものであって、耐摩耗性焼結合
金や耐熱性焼結合金などの製造に広く利用し得るもので
ある。
本発明は、鉄を主成分とする粉末中に重量比で１００メ
ッシュ以下の窒化硅素粉を０．５〜５．０重量％、赤燐
粉を０．３〜１．２重量％含有せしめた圧縮成型体を１
０８０〜１２３０℃の温度範囲で焼結することを特徴と
する。
ッシュ以下の窒化硅素粉を０．５〜５．０重量％、赤燐
粉を０．３〜１．２重量％含有せしめた圧縮成型体を１
０８０〜１２３０℃の温度範囲で焼結することを特徴と
する。
本発明者等は、鉄系焼結合金への硅素の添加方法につい
て種々研究を行なった結果、硅素の添加原料粉末として
１００メッシュ以下の窒化硅素粉を用い更に少量の赤燐
粉を添加した圧縮成型体を１０８０℃− １２３０℃の
温度範囲で焼結を行なえば赤燐がマトリックスの鉄と窒
化硅素との反応を促進せしめ硅素を非常に均一にマトリ
ックス中に分散させ得ることを見出し本発明を完成した
。
て種々研究を行なった結果、硅素の添加原料粉末として
１００メッシュ以下の窒化硅素粉を用い更に少量の赤燐
粉を添加した圧縮成型体を１０８０℃− １２３０℃の
温度範囲で焼結を行なえば赤燐がマトリックスの鉄と窒
化硅素との反応を促進せしめ硅素を非常に均一にマトリ
ックス中に分散させ得ることを見出し本発明を完成した
。
以下に組成範囲等の選定理由を述べる。
本発明は、原料粉末に金属シリコン粉末あるいはフエ口
シリコン粉末に比べ耐酸化性を有する窒化硅素粉末を用
いて、焼結中に窒素と硅素に分解せしめ、分解と同時に
マトＩＪツクスの鉄中に固溶させることにより硅素の酸
化を防止し、均一に硅素を７１−リツクス中に拡散させ
ることにより、強度を向上でき、あるいは耐摩耗性改善
に寄与する。
シリコン粉末に比べ耐酸化性を有する窒化硅素粉末を用
いて、焼結中に窒素と硅素に分解せしめ、分解と同時に
マトＩＪツクスの鉄中に固溶させることにより硅素の酸
化を防止し、均一に硅素を７１−リツクス中に拡散させ
ることにより、強度を向上でき、あるいは耐摩耗性改善
に寄与する。
窒化硅素の添加量が０．５重量％以下では添加した効果
がほとんど認められず、５．０重量％以上では圧縮成型
性が低下するため、好ましい範囲を０５〜５．０重量％
とした。
がほとんど認められず、５．０重量％以上では圧縮成型
性が低下するため、好ましい範囲を０５〜５．０重量％
とした。
燐は粉末冶金では焼結性向上、強度および耐摩耗性改善
の目的でしばしば微量添加されるが、本発明の場合にも
マｌ− リックスの強化に寄与するほか鉄と窒化硅素と
の反応を著しく向上せしめる効果を有する。
の目的でしばしば微量添加されるが、本発明の場合にも
マｌ− リックスの強化に寄与するほか鉄と窒化硅素と
の反応を著しく向上せしめる効果を有する。
燐の添加が０３重量％以下ではその効果が少なく、１．
２重量％以上添加した場合には被削性が悪くなること、
材質が脆化することになるので０３〜１．２重量％の範
囲とする。
２重量％以上添加した場合には被削性が悪くなること、
材質が脆化することになるので０３〜１．２重量％の範
囲とする。
本発明の方法で使用する窒化硅素は焼結時に燐添加によ
り鉄と反応して速やかに窒素と硅素に分解するが窒化硅
素粉末の粒度がｉｏｏメッシュ以上ではマトリックス中
の硅素の均一分散性が劣ることおよび未分解の窒化硅素
が残存しやすく好ましくない。
り鉄と反応して速やかに窒素と硅素に分解するが窒化硅
素粉末の粒度がｉｏｏメッシュ以上ではマトリックス中
の硅素の均一分散性が劣ることおよび未分解の窒化硅素
が残存しやすく好ましくない。
焼結温度は１０８０〜１２３０℃の範囲で選択しうる。
焼結温度が１０８０℃以下の場合には粒度が１００メッ
シュ以下の窒化硅素粉末を用いても窒化硅素の分解が遅
く、焼結時間が１時間程度では末分解の窒化硅素が残存
するため不適当であり、１２３０℃以上の場合にはＦｅ
−Ｓｉの液相を生じるため寸法精度の低下が大きく好ま
しくない。
シュ以下の窒化硅素粉末を用いても窒化硅素の分解が遅
く、焼結時間が１時間程度では末分解の窒化硅素が残存
するため不適当であり、１２３０℃以上の場合にはＦｅ
−Ｓｉの液相を生じるため寸法精度の低下が大きく好ま
しくない。
次に実施例を述べる。
実施例
−ｉｏｏメッシュの鉄粉、−１００メッシュの米米窒化
硅素粉、−３００メッシュの赤燐粉、および黒鉛粉、平
均粒径３μのニッケル粉を使用し、表１に記載の組成に
配合、混合した後６．５ｋｇ／ｃｒＡの或型密度にプレ
ス成型した成型体を露点−５℃、＝１５℃、および−３
０℃の水素雰囲気中で１１３０℃で３０分間夫々焼結を
行なった。
硅素粉、−３００メッシュの赤燐粉、および黒鉛粉、平
均粒径３μのニッケル粉を使用し、表１に記載の組成に
配合、混合した後６．５ｋｇ／ｃｒＡの或型密度にプレ
ス成型した成型体を露点−５℃、＝１５℃、および−３
０℃の水素雰囲気中で１１３０℃で３０分間夫々焼結を
行なった。
得られた焼結体の合金特性を表２に示す。
又該焼結体の摩耗テストの結果を表３に示す。
比較例
２００メッシュの金属シリコン粉、他の原料粉末は実施
例と同様の粉末を用いて表１に記載の組成に配合、混合
した後実施例１と同じ条件で圧縮成型、焼結を行なった
。
例と同様の粉末を用いて表１に記載の組成に配合、混合
した後実施例１と同じ条件で圧縮成型、焼結を行なった
。
得られた焼結体の合金特性を表２、摩耗テスト結果を表
３に示す。
３に示す。
以上の結果から明らかな様に、本発明の方法によれば硅
素含有鉄系戒型体を通常の焼結雰囲気で焼結することが
可能で、強度および耐摩耗性に優れた焼結合金が得られ
る。
素含有鉄系戒型体を通常の焼結雰囲気で焼結することが
可能で、強度および耐摩耗性に優れた焼結合金が得られ
る。
又周知の原料粉末として用いられる金属シリコン粉末や
フエロシリコン粉末は焼結雰囲気の厳密な管理を必要と
するとともに、これらの粉末は酸化されやすいため原料
粉末の保管状況など原料粉末の履歴が焼結体の特性に大
きな影響を与えるがこの点でも窒化硅素を原料粉末とし
て用いる本発明の方法は有利である。
フエロシリコン粉末は焼結雰囲気の厳密な管理を必要と
するとともに、これらの粉末は酸化されやすいため原料
粉末の保管状況など原料粉末の履歴が焼結体の特性に大
きな影響を与えるがこの点でも窒化硅素を原料粉末とし
て用いる本発明の方法は有利である。
また本発明の目的を損なわない範囲で、ニッケル以外に
タングステン、モリブデン、コバルト、等の元素を添加
することによって更に強度、耐摩耗性、耐熱性などの特
性が改善しうる。
タングステン、モリブデン、コバルト、等の元素を添加
することによって更に強度、耐摩耗性、耐熱性などの特
性が改善しうる。
Claims (1)
- １ 鉄を主成分とする焼結合金の基地中に硅素を含有せ
しめる方法であって、鉄粉を主成分とする粉末中に重量
比で１００メッシュ以下の窒化硅素粉を０．５〜５．０
重量％、赤燐粉を０．３〜１．２重量％含有せしめた圧
縮成型体を１０８０℃〜１２３０℃の範囲で焼結するこ
とを特徴とする硅素含有鉄系焼結合金の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP318977A JPS5837378B2 (ja) | 1977-01-14 | 1977-01-14 | 硅素含有鉄系焼結合金の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP318977A JPS5837378B2 (ja) | 1977-01-14 | 1977-01-14 | 硅素含有鉄系焼結合金の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5388605A JPS5388605A (en) | 1978-08-04 |
| JPS5837378B2 true JPS5837378B2 (ja) | 1983-08-16 |
Family
ID=11550447
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP318977A Expired JPS5837378B2 (ja) | 1977-01-14 | 1977-01-14 | 硅素含有鉄系焼結合金の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5837378B2 (ja) |
-
1977
- 1977-01-14 JP JP318977A patent/JPS5837378B2/ja not_active Expired
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5388605A (en) | 1978-08-04 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US3829295A (en) | Sintered iron based articles infiltrated with copper based metals | |
| JP2014181381A (ja) | 鉄基焼結摺動部材およびその製造方法 | |
| EP0202035A1 (en) | Wear-resistant, sintered iron alloy and process for producing the same | |
| US5892164A (en) | Carbon steel powders and method of manufacturing powder metal components therefrom | |
| JP3273789B2 (ja) | 粉末冶金用の鉄粉および混合粉ならびに鉄粉の製造方法 | |
| US3827863A (en) | Thermal and abrasion resistant sintered alloy | |
| US4098608A (en) | Metal powder compositions | |
| US4702772A (en) | Sintered alloy | |
| US5777247A (en) | Carbon steel powders and method of manufacturing powder metal components therefrom | |
| JP3682556B2 (ja) | 耐熱・耐摩耗性焼結ステンレス鋼 | |
| JPS5837378B2 (ja) | 硅素含有鉄系焼結合金の製造方法 | |
| JP3351844B2 (ja) | 鉄系焼結材料用の合金鋼粉及びその製造方法 | |
| JP2001158934A (ja) | 耐摩耗性鉄系焼結合金の製造方法 | |
| JP3413628B2 (ja) | 黒鉛分散鉄系焼結材料を得るための鉄系粉末混合物 | |
| WO2020044466A1 (ja) | 鉄基焼結摺動部材及びその製造方法 | |
| CA1047804A (en) | Metal powder compositions | |
| WO2020044468A1 (ja) | 鉄基焼結摺動部材及びその製造方法 | |
| EP0277239A1 (en) | Abrasion-resistant sintered alloy and process for its production | |
| JPS6140028B2 (ja) | ||
| JPH0114985B2 (ja) | ||
| JP4367133B2 (ja) | 高強度焼結部品用の鉄基粉末混合物 | |
| JP3347773B2 (ja) | 粉末冶金用純鉄粉混合物 | |
| JPS6154855B2 (ja) | ||
| JP2017089012A (ja) | 鉄基焼結摺動部材の製造方法 | |
| JP2024016289A (ja) | 鉄基焼結摺動部材及びその製造方法 |