JPS583707Y2 - モ−ル装着用クリップ構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は自動車ボデーに植設したＴスタッドのシャン
クに対してスライド可能にさせネックを有した保合孔を
具備し、両側部に一対のモールフックが設けられてモー
ルを係合するようにしたモール装着用クリップ構造に関
する考案であり、特に、該モール長手方向にフォークを
一対前延し、上記Ｔスタッドに対してモール付設方向に
て上記ボデーに突出させた規制突子を挾持係合して該ボ
デーに定置するようにしたモール装着用クリップ構造に
係る考案である。

従来より自動車ボデーには種々のモールが装着され、意
匠的審美性を向上する様にされているが、スポット的な
１点ものの装着の場合はさ程問題はないが、長さを有す
るモールの装着については作業上問題があった。

即ち、第１図に示す様に従来一般のモール装着用クリッ
プ１は合成樹脂製であり、両側にモールリムを係合掛止
するモールフック２，２を有すると共にボデーに植設し
た溶接スタッドのヘッド３をそれが挿入可能な孔４に挿
入してクリップ１を矢印の様に移動させ、樹脂弾性を利
用した該孔４のネック５を介して該スタッドのシャンク
６を係止孔７にスライドさせてヘッド３をオーバーフラ
ンジにさせてクリップ１を該スタッドに係合させるよう
にし、その後該クリップ１の上記モールフック２，２に
装着モール８を係合固定するようにしていた。

さりながら、該クリップ１はボデーに対して該Ｔスタッ
ドのシャンク６に軸装係止されるため、一種の回転可能
な状態となり、第２図に示す様に軸方向配列スタッドの
シャンク６．６・・・に各対応クリップ１，１・・・を
上述のように係合すると、スポット取付はともかくとし
て、各クリップ１，１・・・のモールフック２，２・・
・の方向は前記装着モール８の軸方向と一致するとは限
らずランダムな回転姿勢をとるようになる欠点があり、
したがって、該モール８の装着作業は極めて困難である
難点があり、該クリップ１，１・・・の再整列調整に慎
重な作業を要する不利点があった。

この考案の目的は上述在来の自動車ボデーに装着するモ
ール取付の問題点を解決すべき技術課題とし、ボデー植
設スタッドに係合孔を挿入すると共に規制突子まで不回
転裡にスライドさせてフォークを該突子に係止するだけ
でクリップを不回転規制裡にボデーに定置することが出
来、容易にモールも付設し得るようにし、自動車産業に
於けるモール利用分野に益し得る優れたモール装着用ク
リップ構造を提供せんとするものである。

上述目的に沿うこの考案の構成は上述問題点を解決する
ためにクリップをしてボデーに溶接植設したＴスタッド
をして挿入孔に相対挿通ずると共にモール付設方向に沿
って該Ｔスタッドに併設したボデー付設突子に該クリッ
プより前部したガイドフォークを挟装させてセットする
と共に該Ｔスタッド及び突子にガイドさせてクリップを
不回転裡スライドさせ、該クリップのネックをしてＴス
タッドのシャンクを通過させることにより該Ｔスタッド
を係止孔に係止させ、又、上記突子はガイドフォークに
係止されて定置状態を維持する様にし、その状態でモー
ルをしてクリップの側部のモールフックに容易に係合し
てボデーに添設する様にした技術手段を講じたことを要
旨とするものである。

次にこの考案の１実施例を第３図以下の図面に基づいて
説明すれば以下の通りである。

尚、第１゜２図と同一態様部分については同一符号を付
して説明するものとする。

まず、自動車ボデーの設定モール装着部位９に於てモー
ル８の装着方向に治って所定のＴスタッド１０，１０・
・・を設定間隔で周知の様に溶接固定植設する。

そして、該Ｔスタッド１０．１０・・・に隣接して該該
Ｔスタッド１０．１０・・・と同方向に所定間隔を置い
て規制突子１１，１１・・・を適宜に打設突出形成させ
ておく。

一方、クリップ１′は塩ビ等の合成樹脂により所定に一
発成形されており、クリップ本体１“には段設凹部が設
けられ、略中夫の樹脂弾性のネック５を介して前後にＴ
スタッド１０のヘッド３挿入孔４とシャンク挿入兼係止
孔７が穿設されており、上部両側はモール８の内向彎曲
リム１４係合用のモールフック２，２が形成されており
、一方、下部両側にはリップ１５．１５が斜め方向に側
部して設けられクリップ１′の上下方向静置を規制して
いる。

そして、該クリップ１′の本体１“の挿入孔４に対して
係止孔７と反対側に線対称裡に一対のフォーク１６，１
６がスリット１７を介して前部して設けられており、該
スリット１１にボデー１８の突子１１を挾持するように
されている。

上述構成において、各植設Ｔスタッド１０と形成突子１
１に対してクリップ１′を用意し、挿入孔４に該Ｔスタ
ッド１０を相対挿入し、又、突子１１をフォーク１６．
１６のスリット１７に挾持させ、第３図の点線、実線の
様にセットし、続いてクリップ１′をフォーク１６方向
に押直進させると、突子１１はフォーク１６，１６を規
制して相対内通させ、Ｔスタッド１０のシャンク６は該
シャンク６径よりやや狭いネック５をその弾性撓みを介
して相対通過し係止孔７に進み、第４，５図の様にヘッ
ド３は抜は止め係合され、それにより該スタッド１０及
び突子１１を介してクリップ１′は旋回不能にされると
共にリップ１５のバネ作用によりクリップ１は上下動を
規制される。

この様にして全てのクリップ１／、１／・・・が設定方
向に整列されてセットされるとモール８を各クリップ１
’ 、１ ’・・・の上方から押圧していくとその弾
性を介してリム１４は左右に開き、フック２゜２に係合
して添設を容易に終了することが出来る。

尚、この考案は上述実施例に限るものではなく、他の設
計態様も可能であり、例えば、突子をスタッドで代替さ
せる様にしても良い。

勿論、長尺モールに限ることなく、スポットモールに対
しても適用可能である。

前述の如く、この考案によれば、自動車ボデーに於てモ
ール添設部位に溶接固定したＴスタッドに隣位してモー
ル添設方向に突子を起出形成すると共にクリップは該Ｔ
スタッド挿入孔とネックを介して係止孔を設けると共に
突子に対してそれを挾持するスリットを形成するフォー
クを一対前部するようにしたことにより、該Ｔスタンド
を介してクリップはそのヘッドを係止孔に係合してボデ
ーに付設されると共に該フォークにより突子を介して回
転不能に係止されるのでクリップはモール添設方向に沿
ってモールフックを整列させることが出来、したがって
、モールは単に各フックに対して押圧して係止すれば良
く、極めて簡単に装着出来、そのため作業性が良好であ
り、能率良く作業出来、装着プロセスに於てモールを傷
つける様なおそれもない。

又、燃費向上と弾性のため樹脂成形されたクリップをボ
デーに組付は定置するに、ボデーに突設した規制突子の
部位までスライドするだけで確実に取付けられることに
より、クリップ本体に回転曲げモーメントが加わること
なく、フォークのスリット部やクリップ本体の段設凹部
に亀裂や割れ等の欠陥部分が発生することなく、パーツ
部品としての耐久性が向上する利点がある。

更に、クリップ本体を回転させることがないため、Ｔス
タッドや規制突子の加工及び組付は精度がそれ程精確に
要求されず、該Ｔスタッドや規制突子が少し傾斜したり
していてもクリップを容易に組付けさせて定置すること
が出来、しかも、該クリップを介してモールを確実に装
着出来るメリットがある。

【図面の簡単な説明】 第１図は従来技術に基づくクリップの平面概略説明図、
第２図は同クリップ配列不揃いの説明図、第３図以下は
この考案の実施例の説明図であり、第３図は平面説明図
、第４，５図は第３図ＩＶ−ＩＶ断面及びＶ−■断簡説
明図、第６図は斜視説明図、第７，８図はモール装着横
断及び縦断説明図、第９図はモール装着の半筒透視説明
図である。 １８・・・・・・ボデー、１０・・・・・・Ｔスタッド
、６・・・・・・シャンク、５・・・・・・ネック、７
・・・・・・係合孔、２・・・・・・モールフック、１
′・・・・・・クリップ、１１・・・・・・突子、１６
・・・・・・ガイドフォーク、１〃・・・・・・クリッ
プ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ボデーに植設したＴスタッドのシャンクに対して設けた
   ネックを間にして連通したＴスタッド係合孔とＴスタッ
   ド挿入穴とを有すると共にモールフックを一対側部に有
   するモール装着用クリップ構造において、一対のガイド
   フォークがクリップ本体に対しモール付設方向に一体的
   に設けられ３而して該一対のフォークは上記Ｔスタッド
   に対しモール付設方向で上記ボデーに突設した規制突子
   をモール長手方向に沿って両側から挾持する形状に形成
   されていることを特徴とするモール装着用クリップ構造
   。