JPS5836604Y2 - 車両用ワイパのウオツシヤ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はワイパアームに内蔵したノズルよりウオツシャ
液を噴出せしめるようになした車両用ワイパのウオッシ
ャ装置に関するものである。

車両のウオッシャ装置として、ワイパアーム内にこれに
沿ってウオッシャタンクに連通ずるウオツシャ液通路を
設けるとともに、この通路の２個所に、ウィンドガラス
の拭払面の上部にウオツシャ液を噴出せしめるノズルと
拭払面の下部にウオツシャ液を噴出せしめるノズルを設
けたものがちある。

この形式のウオッシャ装置においては、装置の非作動時
に車両が旋回走行する場合、遠心力によってウオッシャ
タンクのウオツシャ液が前記通路へ導出されてノズルか
ら飛散することがあるので、その対策としてノズルより
もウオッシャタンク寄りの前記通路に、ウオツシャ液の
前記導出を阻止するチェックバルブを設ける手段がとら
れている。

しかしながら、ウオツシャ液通路の２個所に設けたノズ
ルは、これ等と近接する部材、例えばワイパプレード、
ワイパブレードとワイパアームを連結する継片釦よびウ
ィンドガラス等との位置関係や、これ等部材の部分的形
状が異るため、車両の高速走行時において、両ノズル部
を流通する気流通する気流が異り、従って両ノズル間に
負圧差を生じる。

一方、ウオツシャ液通路には、所望のウオツシャ液噴出
を行なった後もウオツシャ液が残留しており、このウオ
ツシャ液は負圧の小さいノズルから負圧の高いノズルへ
と吹き抜ける空気に吸引されて噴出してガラス面に飛散
し、乗員の視認性を阻害することにより危険を招くこと
がある。

本考案は高速走行時における残留ウオツシャ液のノズル
よりの噴出を防止することを目的とするもので、上記両
ノズル間のウオツシャ液通路部に、ウオッシャタンクよ
りのウオツシャ液の流通を許容し、かつ上記負圧差によ
るウオツシャ液の流動を阻止するチェックバルブを設け
ることにより上記の目的を達成するものである。

以下、本考案の実施例を図面により説明する。

第１図および第２図において、１はワイパアームで先端
下部には継片２を介してウィンドガラスを拭払するワイ
パプレード３が連結されてち・す、また先端上部にはノ
ズルボデー４が固着されている。

ワイパアーム１には棒状をなす先端部にウオツシャ液通
路５が軸方向に設けられ、該通路はノズルボデー４に設
けたウオツシャ液通路６と連通し一’ｌ−リ、該通路６
の先端にウオツシャ液噴射ノズル７（以下、第１の噴射
ノズルという）が開口している。

ｌた、ワイパアーム１の上記ウオツシャ液通路５にもウ
オツシャ液噴射ノズル８（以下、第２の噴射ノズルとい
う）が開口している。

上記ノズルボデー４のウオツシャ液通路６にはチェック
バルブ１０が設けられ、瞥たワイパアーム１のウオッシ
ャ通路５にはその基端側開口端にチェックバルブ１５が
設けられている。

ウオッシャ通路５の上記開口端は第４図に示す如く、樹
脂製のパイプ１１０．１１を介してゴム製のチューブ１
２の一端に連結され、該チューブ１２の他端はウオッシ
ャタンク（図示せず）のウオツシャ液に連通している。

チューブ１２は、断面コ字形をなすワイパアーム１の基
端部、チ・よびワイパモータにより回転されるシャフト
に基端が連結されるとともに先端が上記ワイパアーム１
の基端部に連結されたワイパアームリテーナ（図示せず
）の内部にこれに沿って配設されている。

上記パイプ１１には、第１図および第２図、特に第４図
に示す如くチェックボール１３およびスプリング１４よ
りなるチェックバルブ１５が設けられている。

そしてチェックボール１３はスプリングによりチューブ
１２側の開口に押付けられ、所望のウオツシャ液噴射時
にはウオツシャ液がチューブ１２よりワイパアーム１の
ウオツシャ液通路５へ流通するのを許容するが、逆方向
の流通を阻止する。

ノズルボデー４のウオツシャ液通路６に設けた上記チェ
ックバルブ１０は第３図に示す如くチェックボール１６
およびスプリング１７により構成されている。

このチェックバルブ１０も上記チェックバルブ１５と同
様に、チェックボール１６はスプリング１７によりワイ
パアーム１側に形成した通路６の絞り部に押し付けられ
ている。

上記の如く構成した車両用ワイパのウオッシャ装置にむ
いて、ウィンドガラス拭払時にウオッシャタンクよりチ
ューブ１２へ送給されたウオツシャ液はチェックバルブ
１５を開いてワイパアーム１のウオツシャ液通路５を通
り、更にノズルボデー４のウオツシャ液通路６のチェッ
クバルブ１０を開いて該通路先端の第１の噴射ノズル７
より噴出される。

また同時にウオツシャ液はウオッシャ通路５の第２の噴
射ノズル８より噴射される。

所望の噴射終了後、一部のウオツシャ液はワイパアーム
１およびノズルボデー４のウオッシャ液通路５，６に残
留する。

ところで、上記実施例の場合、第２の噴射ノズル８には
その対向位置に継片２、ワイパブレード３およびウィン
ドガラス（図示せず）が近接して配されているため、車
両の高速走行時において第２の噴射ノズル８を通過する
気流は、第１の噴射ノズル７を通過する気流よりも流速
が速いため両ノズル７．８間には負圧差が生じ、従って
第１の噴射ノズル７より空気が吸引されて残留ウオツシ
ャ液とともに第２の噴射ノズル８へ吹き抜けようとする
が、上記チェックバルブ１０により流通が阻止される。

これにより、高速走行時における第２の噴射ノズル８よ
りの不必要なウオツシャ液の噴出が防止されるのである
。

なお、車両の旋回走行時、旋回方向およびウオッシャタ
ンクの位置によっては、ウオツシャ液が遠心力によって
チューブ１２から更にワイパアーム１のウオッシャ通路
５へと導出されようとするが、チェックバルブ１５のス
プリング１４は、この程度の液圧では開弁じないように
設定されているため、ウオツシャ液の流通を阻止して不
必要なウオツシャ液の噴出を防止するのである。

上記の如く本考案は、ワイパアームに設けたウオツシャ
液通路の２個所にウオツシャ液噴射ノズルを開口せしめ
た車両用ワイパのウオッシャ装置において、ウオッシャ
通路の両ノズル間位置に、車両高速走行時における両ノ
ズルの負圧差によりウオッシャ液動するのを阻止するチ
ェックバルブを設けたことにより、ウオツシャ液の不必
要な噴出およびこれによるウオツシャ液のウィドガラス
面への飛散を防止し、もって安全運転に貢献するもので
ある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は一部切欠
き平面図、第２図は一部欠き正面図、第３図および第４
図は要部断面図である。 １・・・ワイパアーム、４・・・ノズルボデー、５，６
・・・ウオツシャ液通路、７，８・・・ウオツシャ液噴
出ノズル、１２・・・ゴムチューブ、１０，１５・・・
チェックバルフ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ワイパアームにウオッシャタンクと連通ずるウオツシャ
   液通路を設けるとともに、該通路にはウィンドガラスの
   拭払面へウオツシャ液を噴出せしめるノズルを２個所に
   開口せしめ、前記両ノズルのうちのウオッシャタンク側
   のノズルとウオッシャタンクとの間のウオツシャ液通路
   には、ウオッシャタンクからのウオツシャ液圧が所定値
   に達したときにワイパアーム先端方向へのウオツシャ液
   の流通を許容するチェックバルブを設け、かつ前記両ノ
   ズル間のウオツシャ液通路には、車両高速走行時におけ
   る両ノズル間の負圧差によるウオツシャ液の流動を阻止
   するチェックバルブを設けたことを特徴とする車両用ワ
   イパのウオッシャ装置。