JPS5836433Y2 - 鋳造造型用型 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、型部と型支持部との着脱が容易な鋳造造型用
型に関する。

型部と型搬送支持部とからなる鋳造造型用型は、従来、
その造型用型と型搬送支持部分とがボルトで締結されて
いたので、型の着脱に時間と工数がかかり、生産性を高
めることが困難となっている。

本考案はかかる問題を解消するために、型造型用型と型
搬送支持部分を簡単に短時間の中に容易に着脱すること
ができ、かつ着脱部がコンパクトで単純な機構からなる
鋳造造型用型を提供することを目的とする。

以下に本考案の鋳造造型用型の一実施例を図に従って説
明する。

第１図は、本考案に係る鋳造造型用型を示したものであ
り、該型は、従来の型搬送支持部に対応する型支持部１
と該型支持部上に取外し可能に支持された型部２とから
なる。

型部２には、鉛直下方に延びかつ下端で水平方向に延び
る爪３ａを有する、フック３が取付けられている。

４は、第２図にも示したように、型部２に形成されたパ
ターンを示している。

型支持部１にはフック３に対応する位置に、フック３と
保合可能な形状、たとえば断面コ字状、に形成されたク
ランプ５が回動可能に枢支されている。

この回動構造は装置に応じて適宜選択されればよいが、
図示例のように、型支持部１に固定されたホルダー６に
アーム７を上方に延ばして設け、該アームにピン８を用
いてクランプ５を枢結する構造によってもよい。

クランプ５は、望ましくは、フック３の両側にフック３
を挟持し得るように一対設けられる。

クランプ５の背後には、クランプ５がフック３と係合し
たときにクランプ５を背後からフック３方向に支持して
、クランプ５の係合離脱方向の回転を拘束するための、
バックアッププレート９が、往復動可能に、すなわち図
示例では上下方向に往復動可能に設けられている。

ロッド１０はバックアッププレート９に固定されて取付
けられており、ロッド１０とバックアッププレート９は
一体的に、図示例では上下方向に、移動し得るように支
持されている。

クランプ５の回動とロッド１０またはバックアッププレ
ート９の往復動とは互に連動されている。

この連動は、たとえば図示例のように、ロツド１０は連
結板１１中を摺動し、該連結板１１とクランプ５とに両
者を挿通する孔を一方を丸孔に他方を長孔にして穿設し
、両孔をピン１２によって挿通する機構によって遠戚し
てもよい。

ロッド１０は、クランプ５をフック３と係合する方向に
与圧する方向に付勢されることが望ましいが、この付勢
は、たとえばロッド１０にリングプレート１３を設け、
リングプレート１３とホルダー６間にスプリング１４を
介装することによって得られる。

この付勢によってクランプ５とフック３との係合構造の
安定化が図られる。

バックアッププレート９は、クランプ５がフック３に係
合しているときはクランプ５に接してクランプ５か゛フ
ック３から外れる方向に回動することを拘束しく第１図
の左半分の状態）、クランプ５がフック３との係合を解
除されたときにはクランプ５がフック３から外れる方向
に回動することを許す（第１図の右半分の状態）形状に
形成されている。

バックアッププレート９の背面は型支持部１の剛性の大
な垂直面によって摺動自在に支持されており、バックア
ッププレート９の剛性化が図られている。

なお、１５はベースプレートであり、型支持部１はベー
スプレート１５に支持されている。

型支持部１は従来装置の型搬送支持部に対応する部分で
あり、ベースプレート１５上に搬送可能に支持されても
よいが、前述のように型部２と型支持部１との着脱が容
易になった構成では型部２のみを搬送することも可能で
あり、型部２のみを搬送する場合では型支持部１をベー
スプレート１５に固定してもよい。

ベースプレート１５には型支持部１に設けられたロッド
１０に対応可能な位置にブツシュロッド１６が設けられ
ており、ブツシュロッド１６とロッド１０との当接によ
り、前述の型部２の着脱ができるようになっている。

上記構成を有する鋳造造型用型の作動について説明する
。

図の左半分は、型部２と型支持部１とが保合状態にある
ときを示している。

スプリング１４によりロッド１０は下方に押し下げられ
、ロッド１０の片端類１７により連結板１１は押し下げ
られてクランプ５は回動してフック３と係合し、ロッド
１０と一対的に結合されたバックアッププレート９も下
方に押し下げられて、クランプ５を背後がら回転拘束し
てクランプ５とフック３の係合をロックしている。

次に、ブツシュロッド１６を有するベースプレート１５
上に型部２を型支持部１を介して載せると、その自重に
より、ロッド１０はスプリング１４を撓ませて上方に移
動するが、バックアッププレーＩ・９も同時に上方に移
動し、クランプ５の背後から外れる。

バックアッププレート９がクランプ５から外れて更にロ
ッド１０が押し上げられると連結板１１はバックアップ
プレート９により押し上げられクランプ５はピン１２を
介して回動の荷重を受けて回動し、クランプ５はフック
３から外れる。

したがって型部２は型支持部１から外れる。

なお、ブツシュロッド１６は駆動力によりベースプレー
ト１５から出没するようにしても同様の着脱作用が得ら
れる。

したがって、本考案に係る鋳造造型用型によるときは、
次の種々の効果を得る。

まず、型部と型支持部との着脱をフックとクランプの保
合により、フックとクランプの保合の着脱をクランプの
回動と連動するロッドの往復動により操作し得るように
したので、従来のようなボルトによる締結を除去するこ
とができ、型の着脱を大巾に容易化することができる。

また、型部と型支持部とを簡単に着脱し得るようにした
ので、型部だけを搬送することができるようになり、型
搬送の省力化、省エネルギー化を図ることができると同
時に、複数個の型の同時搬送も可能になり、生産性向上
に寄与することができる。

更にまた、本考案を採用することにより、鋳型造型工程
の小ロツト生産が可能となり、小ロツト生産を採用した
高能率生産に合致した生産形態をとることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例に係る鋳造造型用型の正面図
であり、図の左半分は型部と型支持部とが保合状態にあ
るときを、図の右半分は型部と型支持部とが保合離脱状
態にあるときを示している。 第２図は第１図の平面図である。１・・・・・・型支持
部、２・・・・・・型部、３・・・・・・フック、５・
・・・・・クランプ、９・・・・・・バックアッププレ
ート、１０・・・・・・ロッド、１４・・・・・・スプ
リング、１５・・・・・・ベースプレート、１６・・・
・・・ブツシュロッド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 型支持部と該型支持部上に取外し可能に支持される型部
   とからなり、型部には、フックが取付けられており、型
   支持部には、前記フックに対応させてクランプが回動可
   能に枢支されているとともに、前記クランプの背後にバ
   ックアッププレートが、かつ該バックアッププレートと
   一体的にロッドが、往復動可能に設けられており、前記
   クランプの回動と前記ロッドの往復動は互に連動されて
   いるとともに、前記バックアッププレートは、フックと
   クランプとが係合したときにクランプの回動を拘束しフ
   ックとクランプとの係合が外れたときにクランプの回動
   の拘束を解除する形状に形成されていることを特徴とす
   る鋳造造型用型。