JPS5836241B2 - 溶融スラグから蒸気を発生する装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、溶鉱炉から放出される、高温状の躊融スラグ
のもっている大量の熱によって、高圧の蒸気を発生する
装置に関する。

従来、溶鉱炉から放出された溶融状のスラグは、これに
水をかげて冷却固化し、それを被砕して粒状にし、投棄
していた。

したがって、醇融スラグの保有している大量の熱エネル
ギは、水蒸気となって大気中に放散してしま（，、省エ
ネルギの観点からみて、これは極めて遺憾なことであっ
た。

また、冷却して固化したスラグな、取扱いを容易にする
ために、粒状に破砕するのに、別個の動力を要すため、
それだけ余分にエネルギを消費することになり、省エネ
ルギ化の点からみて、好ましくない。

本発明は、上記した現状を打破しようとするものであっ
て、溶融スラグの保有する大量の熱エネルギを、高圧蒸
気の形態で回収しようとするものであり、本発明は、回
転ドラムを設け、該回転ドラムの外周板上に溶融スラグ
な薄いフイルム状に供給する共に回転ドラムの内部を気
密状にし、回転ドラムの前記溶融スラグの供給された外
周板の内側の位置にボイラ水をふきつげて、これを蒸気
化するようにし、また、ボイラ水を加熱して冷却固化し
て、薄い板状となったスラグな破砕状に剥離するスクレ
ーバを設けた点を特長とするもので本発明によれば、溶
融スラグの保有している熱を蒸気の形態で回収すること
ができると共に、冷却固化したスラグの破砕が同時に行
えるという作用・効果を奏することができる。

次に、図面により、本発明の実施例を説明する。

１は回転ドラムで、固定管９上に回転可能に装架され、
モータ２４上のピニオン２６により回転駆動される。

固定管９は中空状であって、その中空部を通じて給水管
２１と蒸気取出管２０並びにその他の必要な配管、配線
が回転ドラム１内に挿入されている。

給水管２１の先端には、給水分配管２２が取付けられて
おり、また、蒸気取出管２０の内端には集合管１９が取
付けられている。

回転ドラム１の内側面には、ギヤ・ホイル２７が固着さ
れていて、該ギヤホイル２７に噛合するピニオン２８に
より駆動されるポンプ１１が設けられている。

１０はポンプ１１の吸水口であり、１２はポンプ１１の
吐出管であって、吐出管１２には、回転ドラムの上方内
周面にボイラ水を噴出する分岐管１２′が連っている。

さらに回転ドラム１の内周面に沿って、分岐管１２′か
ら噴出したボイラ水を、内周面に沿って回転ドラムの下
部に形成された貯水槽１６に案内する留枠１３が支持枠
体１５によって固定管９に固定されており、回転ドラム
１の上方には、尋融スラグ２を回転ドラム１の外周板６
上にフイルム５状に流出させる開口４をもつホツパ３が
設げられている。

なお１５は支持枠体である。

８はスクレーパでその刃先が回転ドラム１の外周板６に
摺接するように設けられている。

次に、本装置の作用・効果を説明する。

モータ２４により、回転ドラム１を、矢印２９のむきに
回転する。

そして、給水管２１かも給水を供給するとボイラ水貯水
槽１６にたまり、ボイラ水は、回転ドラムの回転により
駆動されるピニオン２８により駆動されるポンプ１１に
よって分岐管１２′から、回転ドラム１の上方の内面に
むかって、噴射される。

回転ドラムの丁度この部分（ボイラ水が噴射される部分
）の反対面（外周面）上には、ホツパ３から、溶融スラ
グ２が、フイルム５状に流出している。

したがって、回転ドラムの内側に噴射されたボイラ水は
、この溶融スラグの熱を、ドラムの外周板６を介して受
けることになり、これによって、加熱されて蒸気となる
。

なお、ボイラ水は、外周板６にむかって下方から噴射さ
れるため、ボイラ水が外周板６に接触するのは、瞬間的
であるが、この部分には、留枠１３が設けられていて、
該留枠１３と外周板６との間には、樋状の通路が形或さ
れ、ボイラ水は、この通路を通って、下方に流れること
になる。

そして、その流通中は、外周板６とボイラ水は常に接触
しているから、この間に、ボイラ水は溶融スラグの熱を
完全に吸収し蒸発は、行われることになる。

このようにして発生した蒸気は、留枠１３と外周板６と
のすき間から、回転ドラム１の内部空間ヘと流出し、集
合管１９を経て蒸気取出管２０から、外部に取出され、
動力源として利用される。

一方、外周板６を介してボイラ水によって冷却されたフ
イルム状の溶融スラグは、固化して、薄い板状体となっ
て、外周板６上に付着する。

そしてこれは、回転ドラム１の回転につれて、スクレー
パ９により、破砕されながら外周板６上から剥離されて
、粒状Ｔとなって落下する。

なお、図中、１Ｔはボイラ水の流れを、矢印１８は蒸気
の流れを示し、２３は回転ドラム１と固定管９とのシー
ル部材を示す。

このように、本発明では、醇融スラグを回転ドラムの外
周板上に、フイルム状に流出して、これをボイラ水によ
り冷却するようにしたため、溶融スラグは、広い伝熱面
積をもつことになって、ボイラ水への伝熱は効果的に行
えると共に、スラグはその厚さが薄いため、スラグ自身
の冷却は迅速に行われることになり、溶融スラグの熱は
効果的に、ボイラ水に回収されることになる。

また、固化したスラグは、スクレーパによって破砕され
ながら回転ドラムの外周板から剥離されるから固化スラ
グの破砕が同時に行えることとなり、省エネルギ的に有
利なことは勿論、狭い場所で、大量の溶融スラグの処理
が行えることになり、極めて実用的な効果を奏すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

図は、本発明の実施例を示し、第１図は要部断面正面図
、第２図は同側面図である。 １・・・・・・回転ドラム、２・・・・・・溶融スラグ
、３・・・・・・ホッパ、６・・・・・・外周板、８・
・・・・・スクレーパ、９・・・・・・固定管、１１・
・・・・・ポンプ、１２′・・・・・・分岐管、１３・
・・・・・留枠、１６・・・・・・貯水槽、１９・・・
・・集合管、２０・・・・・・蒸気取出管、２１・・・
・・・給水管、２２・・・・・・給水分配管、２４・・
・・・・モータ、２５・・・・・・ピニオン、２Ｔ・・
・・・・ギヤ・ホイール、２Ｂ・・・・・・ピニオン。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 中空の固定管上に回転ドラムを回転可能に装架し、
   前記固定管の中空部を介して給水管と蒸気取出管を前記
   回転ドラム中に挿入し、前記回転ドラムの内部に前記回
   転ドラムの回転によって駆動される吸水ポンプを設け、
   該吸水ポンプの吐出水を前記回転ドラムの回転軸方向内
   周面に接して案内する留枠を前記固定管により支持し、
   該留枠に対応する前記回転ドラムの外周面上に溶融スラ
   グをフイルム状で供給するホッパと、固化した躊融スラ
   グを前記回転ドラムから剥離するスクレーバを夫々設け
   たことを特徴とする溶融スラグから蒸気を発生する装置
   。