JP3963603B2 - 管鋳造時の内面しわ防止法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、管鋳造時の内面しわ防止法に関し、特に大、中口径管を遠心力鋳造する場合に有用な管鋳造時の内面しわ防止法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来鋳鉄管の成形手段として、回転する円筒状金枠内に溶鉄を流し込み、遠心力により溶鉄を金枠内面に均一に行き渡らせ、このままの状態で冷却凝固させて管状製品を鋳造する遠心力鋳造法が周知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記遠心力鋳造において、回転する金枠内に熱硬化性樹脂を分散させた乾燥珪砂を投入し、遠心力によって薄く均一に砂付けした後に、溶鉄を注入して成形するサンドレジン鋳造法が知られている。
この製造法は、凝固までの時間が比較的長いので、溶鉄が金枠と接している外面から凝固し始め次第に内面方向へと凝固していく過程において管内面にしわが発生する問題があった。
【0004】
このため、鋳鉄管内面には遠心力で比重分離された不純物が貯まり易い上、前記凝固時のしわによって、しわの凹み部に不純物が集まり易く、エポキシ樹脂粉体塗装を施す管では成形後にこのような欠陥を除去するため5〜7時間にもわたるグラインダによる研削処理が必要となる問題があった。
このような問題は、内面と外面との凝固時間差が大きい大口径、中口径管ほど著しく見られる。
【0005】
この発明は、上記問題を解消し、遠心力鋳造において大口径、中口径管を成形する場合であっても、内面のしわの発生を防止し研削処理の手間を省くことを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明では、回転する金枠内に溶鉄を注入し遠心力により管を成形する方法において、回転する金枠内に必要量の溶鉄を注入し終わって0〜20秒経過後に、鉄管重量比で0.10〜0.20%のコークスブリーズを溶鉄内面に供給して燃焼させ内面を加熱することで前記溶鉄の凝固遅延を起こさせる。
この発明によれば、金枠内に溶鉄を注入後凝結させる場合、内面がコークスブリーズの燃焼熱により加熱されるので凝結が遅くなり、凝固のタイミングが遅れる結果、しわが発生し難くなる。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に、この発明の管鋳造時の内面しわ防止法の実施の形態について説明する。
実施の形態1
図1はこの発明の方法を実施する遠心力鋳造装置の要部断面図、図2は図1に示した装置の要部拡大斜視図である。
【0009】
図1において、1は金枠を示し、ローラ2、2上に回転駆動可能に支持されている。
上記金枠1内面にはサンドレジン1aが均一に散布付着され、また開口面1bに臨んで溶鉄を注入するトラフ3が設けられている。
また、金枠1の受口成形側のバックメタルバンド1cを設けた側には、粒度1ミリ以下のコークスブリーズ5を吹き付けるノズル4がトラフあるいはスポートに沿わせて設けられている。
【0010】
このノズル4の噴射方向は、金枠1のバックメタルバンド1c内面とされ、吹き付けたコークスブリーズ5が反射して金枠1内面に広く拡散していくようにされている。
また、上記ノズル4にはコークスブリーズ5の供給ホッパ6が配管7、エアポンプ、ブロワなどの加圧装置8を介して接続されている。
【0011】
上記装置により管を遠心力鋳造法により成形する場合、まず回転する金枠1内にトラフ3より溶鉄10を注入し、必要量の溶鉄を注入し終わって0〜20秒経過後に鉄管重量比で0.10〜0.20%のコークスブリーズ5を吹き付ける。このとき金枠1は回転しており、コークスブリーズ5はバックメタルバンド1c面で反射するため、成形された管内に均一分散状に拡散し燃焼する。
【0012】
従って、管内面は上記コークスブリーズ5の燃焼熱で加熱され、凝固がしばらく遅延される。
このため、管外面から凝固が始まり、内面へと凝固が進む段階で、内面にしわが出来易いタイミング時に内面が加熱され、未だ内面が凝固しない状態となるので、しわの発生が防止されるのである。
【0013】
なお、上記しわ発生防止のための凝固遅延を起こさせるに必要なコークスブリーズの散布供給量は、上記したように必要量の溶鉄を注入し終わって0〜20秒経過後に、鉄管重量比で0.10〜0.20%を散布することが好ましい。
なお、この量は実験的に得られたもので、上記範囲より散布量が少ないとしわの発生が十分に防止出来ず、また上記範囲より散布量が多いとしわの発生防止上は良いがそれ程の効果の向上は期待できない上、添加した可燃物の未燃焼分が残ることがあり、その処理が面倒となるからである。
【0014】
実施の形態2
図3は実施の形態2の側面図である。なお、図3において図1〜図2と同一番号で示す部材は同一または相当する部材を示し、該当する部材については詳細な説明は省略する。
上記実施の形態1で可燃物質を供給添加する手段として、吹き込み用配管により粉状の可燃物質を吹き付ける場合を示したが、図3に示すように金枠1内に溶融鋳鉄を金枠1内を往復して供給するトラフ3の下面又は側面にコークスブリーズの供給管5を設けても良い。
【0015】
この実施の形態2の場合、金枠1内にトラフ3を往復させて溶融鋳鉄を供給した後、さらに供給管5からコークスブリーズを供給しながらトラフ3を往復させる。
この場合も回転する金枠1内面にコークスブリーズが均一供給される。
実施の形態3
上記実施の形態1、2における、金枠内に供給される可燃物質としてコークスブリーズを使用した場合を示したが、これに代え同様な粒度に粉砕した石炭粉、あるいは木炭粉を使用しても良い。
【0016】
この場合の添加時期、添加量もほぼ同じである。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように、遠心力鋳造により鋳鉄管を成形した場合、凝固まで時間のかかる大口径、中口径の管の鋳造であっても、管内面にしわの発生が有効に防止され、後のグラインダによる研削処理なども不要となり効率の良い鋳鉄管の製造が可能となる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1の実施状態を示す断面図である。
【図2】図1の要部説明斜視図である。
【図3】この発明の実施の形態2の実施状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 金枠
1a サンドレジン
1b 開口面
1c バックメタルバンド
2 ローラ
3 トラフ
4ノズル
5 コークスブリーズ
6 供給ホッパ
7 配管
8 加圧装置
Claims (1)
- 回転する金枠内に溶鉄を注入し遠心力により管を成形する方法において、回転する金枠内に必要量の溶鉄を注入し終わって0〜20秒経過後に、鉄管重量比で0.10〜0.20%のコークスブリーズを溶鉄内面に供給して燃焼させ内面を加熱することで前記溶鉄の凝固遅延を起こさせることを特徴とする管鋳造時の内面しわ防止法。
Priority Applications (1)
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JP03207999A JP3963603B2 (ja) | 1999-02-10 | 1999-02-10 | 管鋳造時の内面しわ防止法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP03207999A JP3963603B2 (ja) | 1999-02-10 | 1999-02-10 | 管鋳造時の内面しわ防止法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2000233267A JP2000233267A (ja) | 2000-08-29 |
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ID=12348884
Family Applications (1)
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JP03207999A Expired - Lifetime JP3963603B2 (ja) | 1999-02-10 | 1999-02-10 | 管鋳造時の内面しわ防止法 |
Country Status (1)
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CN102717229A (zh) * | 2011-12-26 | 2012-10-10 | 青岛正大铸造有限公司 | 一种离心铸造梳棉机锡林、道夫的生产工艺 |
CN109202044B (zh) * | 2018-09-30 | 2020-12-22 | 东方电气集团东方汽轮机有限公司 | 一种大型轴瓦巴氏合金开放式离心浇注方法 |
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1999
- 1999-02-10 JP JP03207999A patent/JP3963603B2/ja not_active Expired - Lifetime
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