JPS5835997B2 - シアヌル酸の製造法 - Google Patents

シアヌル酸の製造法

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JPS5835997B2
JPS5835997B2 JP14555078A JP14555078A JPS5835997B2 JP S5835997 B2 JPS5835997 B2 JP S5835997B2 JP 14555078 A JP14555078 A JP 14555078A JP 14555078 A JP14555078 A JP 14555078A JP S5835997 B2 JPS5835997 B2 JP S5835997B2
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urea
sulfolane
cyanuric acid
tank
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惣一 佐藤
潤二 中木
忠夫 野本
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Shikoku Chemicals Corp
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Shikoku Chemicals Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は有機溶媒中で尿素を熱分解するシアヌル酸の製
造法に関するもので、その目的とする処は、鉱酸の加水
分解による精製を必要としない純度の高いシアヌル酸を
工業的規模で量産しうる新規な方法を提供することにあ
る。
尿素の熱分解によるシアヌル酸の生成反応は、一般に次
式によって表わすことができ、発生するアンモニアを速
かに系外に除去することによって円滑に進行することが
知られている。
然し乍ら残念なことに尿素からシアヌル酸への熱分解に
当っては、発生するアンモニアの作用によってシアヌル
酸のアミド類であるアンメリン、アンメリドなどの副生
物を生じるものであり、シアヌル酸を塩素化する場合に
はこれらの不純物を含まないことが特に重要であって、
アンメリン、アンメリドを含むシアヌル酸を硝酸、塩酸
あるいは硫酸中で煮沸して加水分解をしなげればならず
、その際濃厚な酸を含む排液を多量に発生するなど煩雑
な後処理を伴なうものである。
従来尿素を熱分解してシアヌル酸を製造するに当り反応
媒体として鉱油、パラフィン、フレソールの如キフェノ
ール類、ジプロピレングリコール・トリプロピレングリ
コールの如きグリコール類メトキシエトキシイソグロパ
ノール・ジフェニルオキシドの如きエーテル類、メチル
シクロヘキシルカルバメートの如きカルバミン酸エステ
ル類、スルホラン・N−シクロヘキシルピロリドンの如
き複素環式化合物などの有機溶媒を用いることが知られ
ている。
然し乍ら従来法によれば、原料尿素を反応溶媒中に直か
に投入するかあるいは予め混合した状態で熱分解されて
おり、ビーカー実験においては比較的純度の良い製品を
与えるものがあるけれども、これを工業的規模で実施す
ると、いづれも反応が不均一となり、反応生成物中に含
まれるシアヌル酸アミド量が1%を超え、その塩素化に
先立っては鉱酸による精製を必要とするものである。
純度の高いシアヌル酸を製造する方法として特公昭46
−32663号公報には、有機溶媒中における尿素の熱
分解を減圧下で行うことが提案されている。
然し乍らこの方法によれば、反応が減圧下で行なわれる
ため、シアン酸アンモニウムなどの昇華性物質の発生が
増加し、排ガスの回収工程が煩雑となって工業的実施に
おいては満足すべき状態にあるとは云えない。
このような事情に鑑み本発明者等は、製品中のシアヌル
酸アミド含有量が多くとも1%以下であり、通常0.5
%以下であって鉱酸による精製を必要としないシアヌル
酸の製法を四指して試験研究を重ねた結果、溶媒として
熱的に安定なスルホランを用いこれに尿素を低級アルコ
ールあるいはスルホランを含む低級アルコールに溶解し
た反応原液を供給して尿素を熱分解することによって所
期の目的を達成したものである。
本発明方法によれば、尿素を予め低級アルコールあるい
はスルホランを含む低級アルコールに溶解しているため
、これを180〜250℃の温度に加熱されているスル
ホラン溶媒に供給すると、尿素と低級アルコールの反応
によってカルバミン酸エステルが形成され、次いでこれ
がシアン酸とアルコールに熱分解し、更にシアン酸の三
量化反応が即座に起こる経過をたどるものと思われ、工
業的規模の実施にあっても極めて純度の良い製品を与え
るものである。
本発明方法における反応系の処理温度は180〜250
°Cの温度範囲で実施しうるが、望ましくは190〜2
20℃の範囲である。
反応温度が低い場合には反応の進行が遅いけれどもアン
メリンアンメライドなどの副生物を少なくすることがで
きるものであり、反応温度が高くなれば反応が速かに進
行するが副生物を生じ易くなり且溶媒の劣化が著しく増
加する。
本発明の実施に適する尿素の溶解に用いる低級アルコー
ルは、メタノール、エタノール、プロパツール及びブタ
ノールであり、アルコールの炭素数が多くなれば熱分解
によって生じる反応生成物に着色の傾向が見受けられる
反応原液中の尿素配合量は、飽和溶解度の範囲に留める
ことが操作面から好ましいものであり、低級アルコール
に対する尿素の溶解度は、温度上昇に伴なって著しく増
加するため、工業的規模の実施にあっては、反応原液の
形成を加熱下で行なうことが望ましい。
本発明方法にあっては、尿素を低級アルコールに混合す
る代りに尿素を低級アルコールとスルホランの混和液に
混合した反応原液を形成し、これをスルホランを含む反
応系に供給しても略々同様の結果を示すものである。
低級アルコールとスルホランの混和液中における低級ア
ルコール含有量は、尿素の溶解を阻害しないために少な
くとも30%以上、好ましくは50%以上とすべきであ
る。
従って本発明方法の実施に当っては、スルホラン溶媒中
に懸濁する反応生成物を濾過した際に生じるP液の一部
及び1別したケーキを低級アルコールで洗滌する際に生
じる洗滌に原料尿素を混合溶解して反応原液を形成する
ことができ、連続的な操業に甚だ好適である。
図面は本発明方法を工業的規模で実施する場合の装置系
統図であり、尿素は導管1を通じて低級アルコールアル
いは低級アルコールとスルホランが供給されている溶解
槽Aに送られ、その溶液は導管2を通じて加熱器Bに供
給され、所定の反応温度に維持されているスルホランを
容れた第一反応槽Cに順次供給されて尿素の熱分解が行
なわれるものであり、第一反応槽Cにおけるアンモニア
及びアルコールを主とする発生ガスは、導管3を通じて
コンデンサーFに送り、ここでスルホラン及びカルバミ
ン酸エステルを凝縮して反応槽に還流させ、更に発生ガ
スは導管4を通じてコンデンサーGに送りアルコールを
分離回収し、アンモニアは導管5を通じてアンモニア回
収装置に送られ、第一反応槽Cにおけるシアヌル酸、未
反応尿素、ビューレットを含む懸濁液は、導管6を通じ
て第二反応槽りに順次供給し、ここで未反応尿素及びビ
ューレットを所定温度に加熱して完全に熱分解させるも
のであり、その際に生じる排ガスを導管7を通じてコン
デンサーFに導き、凝縮したスルホランを第一反応槽に
還流すると共にアンモニアガスを導管5を通じてアンモ
ニア回収装置に送り第二反応槽りにおけるシアヌル酸を
含む反応生成物は、導管8を通り遠心分離機Eに導かれ
その1液は導管9を通じて溶解槽A及び第一反応槽Cに
還元され、遠心分離機EにおけるP別されたケーキは、
コンデンサーGにおいて凝縮し導管10を通じて供給さ
れた低級アルコールによって洗滌されその際に生じるス
ルホランを微量含むアルコール洗液は、導管11を通じ
て溶解槽Aに導かれ、再び原料尿素の溶解に用いられる
ものであり、洗滌されたシアヌル酸結晶は、遠心分離機
Eより取出されたのち乾燥、粉砕されて製品化されるも
のである。
以下実施例をもって本発明方法を具体的に説明する。
実施例 1 攪拌機を備えた四ツロフラスコに溶存反応生成物を含む
回収スルホラン300fを入れ、これを210〜215
℃の所定温度に加熱し、他方尿素80グをメタノール3
2(lに溶解した反応原液を滴下漏斗に入れ、スルホラ
ン溶媒を前記所定温度に維持し、発生するアンモニアガ
ス及びメタノール蒸気を回収しながらこれに前記反応原
液を60分間に亘って供給し、更に反応混合物を所定温
度に90分間保ち、アンモニアガスの発生が止んだのち
これを冷却し、次いで反応生成物を吸引濾過して結晶と
F液に分離し更に結晶を60ccのメタノールで3回洗
滌し、乾燥してシアヌル酸51.6Pを得た。
本製品について元素分析及び紫外線吸光度法による分析
を行なった結果、アンメリン、アンメライドに相当する
シアヌル酸アミド含有量は0.12%であり、本実施例
における原料尿素に対する製品収率は、理論値の90.
0%に相当するものであった。
参考例 実施例1において虫取されたシアヌル酸301?を苛性
ソーダ29グを含む水390?に溶解し、この溶液を5
℃の温度に冷却しながらこれに塩素ガスを反応系のPH
が3、Oに下るまで吹込みし、その反応生成物を吸引1
過し、更に冷水で洗滌したのちここに得られる結晶を乾
燥してトリクロロイソシアヌル酸46グを回収した。
本島の有効塩素含有量は91.32%(理論値91.5
4%)であり、原料シアヌル酸に対する製品収率は85
.0%であった。
実施例 2〜4 実施例1においてメタノールの代りにエタノール、イン
プロピルアルコール、n、ブチルアルコールの夫々を用
いて同様の処理を行ない製品収率及びアンメリン、アン
メリド等のシアヌル酸アミド含有量を調らべた結果は下
表の通りであった。
実施例 5 実施例1において四ツロフラスコに反応生成物を溶存す
る回収スルホラン180′iIを入れ、これを210〜
215℃の所定温度に加熱し、他方尿素80グをメタノ
ール1201及び反応生成物を溶存する回収スルホラン
12C1の混和液に溶解した反応原液を滴下漏斗に入れ
、スルホラン溶媒を前記所定温度に維持し、発生するア
ンモニアガス及びメタノール蒸気を回収しながら、これ
に前記反応原液を60分間に亘って供給し、更に反応混
合物を所定温度に90分間保ち、アンモニアガスの発生
が止んだのちこれを冷却し、次いで反応生成物を吸引f
過して結晶を回収し、更にこれを5Q’ccのメタノー
ルで3回洗滌し乾燥してシアヌル酸51.4Pを得た。
本製品について実施例1と同様の分析を行なった結果、
シアヌル酸アミド含有量は0.13%であり従って製品
収率は89.6%に相当するものであった。
実施例 6 図面に示した装置系統図において攪拌機を備えた内容積
o、 3rrlの溶解槽Aに尿素64kgとメタノール
256kgとの割合で供給し、40℃の温度で両者を混
合して尿素を溶解した反応原液を形成しスルホラン60
0kgを容れた内容積1.01であり210℃の処理温
度に維持された第一反応槽Cに前記反応原液を加熱器B
によって加熱しながら毎時320kgの供給速度をもっ
て導入し、次いでその反応混合物をスルホラン250k
gを入れ且つ210〜215℃の処理温度に加熱されて
いる内容積20=の第二反応槽りに導き、第一反応槽C
における発生ガスをコンデンサーF及びGで夫々凝縮し
てアンモニアガスを分離し、スルホラン及びカルバミン
酸メチルエステルを含む凝縮液を第一反応槽Cに還流し
、且つコンデンサーGにおいてメタノールを回収し、第
二反応槽りにおいて生じるスルホランとアンモニアの混
合ガスをコンデンサーFによって凝縮して両者を分離し
、スルホランを第一反応槽Cに還流させ、原料尿素を第
一反応槽Cに平均60分間、第二反応槽りに平均120
分間夫々滞留して反応を完結させた。
なお反応操作が連続して実施されている状態にあっては
、溶解槽Aにおける尿素を遠心分離機Eで生じるスルホ
ランP液及びメタノール洗液に混合し、溶解させるもの
であり、反応槽中におけるスルホランは追加のものを含
めて第一反応槽Cに約600kg、第二反応槽りに約1
450kgを存在させて行なうものである。
第二反応槽りにおける反応生成物は、遠心分離機Eによ
って1過され次いでコンデンサーGにおいて回収された
メタノールによって洗滌されたのち取り出し、これを乾
燥し粉砕して製品化するものである。
本実施例においては前記の処理を30時間に亘って連続
実施したが、操作上の支障は全く認められず、その間に
供給した原料尿素1920kyに対し製造されたシアヌ
ル酸は1170kgであり、その収率は85.0%に達
し、そのシアヌル酸アミド含有量は0.05%〜0.2
0%の範囲に留まるものであった。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明方法の実施に適する装置系統図の一例を示
すものであり、図中Aは溶解槽、Bは加熱器、Cは第一
反応槽、Dは第二反応槽、Eは遠心分離機、F及びGは
コンデンサー、数字は導管を表わす。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 尿素を低級アルコールあるいはスルホランを含む低
    級アルコールに溶解して反応原液を形成し、前記反応原
    液を180〜250℃の温度に加熱されているスルホラ
    ン溶媒中に供給することを特徴とするシアヌル酸の製造
    法。
JP14555078A 1978-11-25 1978-11-25 シアヌル酸の製造法 Expired JPS5835997B2 (ja)

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JP2008016326A (ja) * 2006-07-06 2008-01-24 Sharp Corp 光源診断装置、表示装置、及び表示装置の起動方法

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