JPS5834743Y2 - コガタトランス - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は外部引出リード線を接続した小型トランスの構
造に関する。

従来のこの種の小型トランスにおいては、コイル引出線
と外部引出リード線を接続する場合、外部引出リード線
をコイルの外周面に添わせて固定した後、外部引出リー
ド線の先端心線部にコイル引出線をからげて半田付けし
、この半田付は部分をコイルの外周面に折返して絶縁テ
ープなどによって固定するものが普通であった。

しかし、このような構造においては、半田付は折返し部
分を絶縁テープなどで押える煩雑な作業が必要となるば
かりではなく、複数本の外部引出リード線の折返し部分
が接触しやすい欠点があった。

このような不具合は外部引出リード線の数が多いほど著
しいもので゛ある。

本考案は上記の不具合を解消でき、しかも作業性のよい
コイル引出線と外部引出リード線の接続構造を提供する
ものである。

第１図乃至第３図に示す実施例によって本考案の詳細を
説明すると、１はボビン２に巻回したコイル、３はコイ
ル１の外周面に添わせて、粘着テープ４などによって固
定した絶縁被覆を施してなる外部引出リード線、５はコ
イル引出線で゛、このコイル引出線は外部引出リード線
３をコイル１の外周面に固定した後、外部引出リード線
３の先端心線部３ａにからげて半田付は接続される。

而してこの状態は第１図に示す通りである。

なお、コイル引出線５と外部引出リード線３の先端心線
部３ａとの接続は、半田付けによらず圧着などの別途手
段によってもよい。

そして、半田付けなどによって接続された外部引出リー
ド線３とコイル引出線５の接続部は、ワックス、マジッ
ク半田などの樹脂系絶縁材６で完全にコーティングされ
る。

而してこの状態は第２図に示す通りである。

なお、コーティング作業は加熱して溶融液状とした樹脂
液中に、半田付けあるいは圧着などにより接続したコイ
ル引出線５と外部引出リード線３の接続部を浸漬する方
法がもつとも一般的であり浸漬した部分を引上げれば前
記接続部に付着した樹脂は外気に触れて冷却され、短時
間に硬化して接続部が完全に被覆される。

コーティング樹脂を十分に付着させるためには樹脂の溶
融温度をできるだけ低く抑え、また比較的粘度の高い樹
脂を使用することが好ましい。

さらに、コーティングした部分は第３図に示すようにコ
イル１の外周面に折返すことにより後の組立作業をやり
易くすることができる。

上記したように本考案は、コイル引出線と外部引出リー
ド線の接続部を樹脂で被覆コーティングすることにより
、簡単に絶縁することができ、従つて接続部同志が接触
しても短絡事故となるおそれがなく、また作業性もよい
ので量産に適した有効な考案である。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本考案実施例の斜視図である。 １・・・・・・コイル、３・・・・・・外部引出リード
線、３ａ・・・・・・先端心線部、５・・・・・・コイ
ル引出線、６・・・・・・絶縁材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コイルの引出線と、このコイルの外周面に添わせた外部
   引出リード線の先端心線部を接続するとともに、この接
   続部を樹脂系の絶縁材によってコーティングしたことを
   特徴とする小型トランス。