JPS5834433B2 - アスベストセメント板の端面着色法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、顔料を配合した着色セメント層１を未硬化の
アスベストセメント基板２の表面に全板厚分の１割〜３
割に当る厚みの相当分設け、しかる後打抜き刃３を有す
る金型４でもって同時打抜きプレスをしてアスベストセ
メント基板２の全周端面に表面の着色セメント層１を拡
げることを特徴トスるアスベストセメント板の端面着色
法に係るものであって、その目的とするところはアスベ
ストセメント板の端面がどのような任意形状であっても
全周端面にむらなく簡単に着色できるアスベストセメン
ト板の端面着色法を提供するにある。

従来、アスベストセメント板の端面を着色する場合は第
３図に示すようにアスベストセメント板５の端面にスプ
レー６にてスプレー塗装したり、第４図に示すようにブ
ラシロール７にてブラシ塗装していた。

しかしかかる従来例にあっては、任意ノ形状のアスベス
トセメント板の全周囲の端面に工業的に塗装するのは非
常に困難であり、また塗料ロスが多く、且つ端面の切り
口に凹凸がある場合、スプレー塗装やブラシロールでは
均一に塗れない場合があって、塗れ残りの箇所もあり、
セメントのエフロレッセンス現象発生の原因となり、さ
らにブラシロールの場合は、ブラシの消耗が激しく、又
スプレー塗装の場合長時間続ければノズルの先端がつｌ
る傾向があり、いづれも長時間の工業生産には適さなく
、さらにブラシロールやスプレー塗装の場合、端面が塗
装出来るだけでなく表面上にも塗料が一部塗れて表面の
色違いの原因ともなる。

本発明は叙述の点に鑑みてなされたものであって、以下
本発明の詳細な説明する。

未硬化の板状に成型された通常のアスベストセメント基
板２上に、セメント、顔料、水を主成分とし必要あらば
アスベスト、岩綿、パルプ、ポリプロピレン、ナイロン
、グラスファイバー等の補強繊維、凝結速度調整剤、シ
リカ、炭酸カルシウム等の充填剤を配合した着色セメン
ト組成物を全板厚の１割〜３割に相当する厚みで設けて
着色セメント層１を形成する。

即ち、最終板厚が６ｍｍのアスベストセメント板の場合
、０．６ ｔｒａｒｔ〜１．８ ｗｖｒ相当分の、又最
終板厚が１０ｍのアスベストセメント板ノ場合１ｍｍ〜
３ｍｍ相当分の着色セメント層１を設ける。

然る後、未硬化のアスベストセメント板２を下型５上の
鉄板６に載せ、打ち抜き刃３を有する金型４で上記アス
ベストセメント板を任意の形状に同時打抜きを行うが、
その際、表面の着色セメント層１が全周囲に第２図に示
すように端面にまで押し拡げられる。

上記アスベストセメント基板２の製造法は何ら限定され
るものではない。

即ち、通常のウェットマシンによる湿式製造法、或いは
乾式製造法又、押出し製造法によりシート状の未硬化の
アスベストセメント基板２を作る。

又、着色セメント層１の組成についても何ら限定される
ものは無く、要は着色セメント層１としてアスベストセ
メント基板２上に全板厚の１割〜３割に相当する厚み分
だけあれば良い。

組成として一般的なのは セメント 顔料 充填剤 補強繊維 水 １００重量部 １０ 〃 ３０ 〃 １０ 〃 １５０ 〃 程度が標準であるが、何ら限定されるものでなく、要は
セメントに所定の色が着色できておれば良い。

充填剤、補強繊維はクラック防止、強度付加等の目的で
任意に加え、又水の量もセメントと反応する水分だけが
塗布後も十分あれば何ら限定しない。

又着色セメント層１の塗布量として全板厚の１割〜３割
相当分と限定したのは、１割以下では、プレスした際十
分に全端面にまで行きわたらず未着色の部分ができ、又
３割以上になるとコストアップになる為、妙味が無くｉ
る。

打抜きプレスをする方法としては未硬化の状態でアスベ
ストセメント板を打抜いてやれば何ら限定されるもので
ないが、打抜き刃３の角度は出来るだけ鈍角の方が良い
。

任意の形状に打抜いてからの養生硬化方法は、通常一般
に行われている養生法で良く、伺ら限定されるものでは
無い。

本発明は顔料を配合した着色セメント層を未硬化のアス
ベストセメント基板の表面に設け、しかる後打抜き刃を
有する金型でもって同時打抜きプレスしてアスベストセ
メント基板の全周端面に表面の着色セメント層を拡げて
いるので、端面の形状が任意形状であっても全周の端面
をむらなく着色できるものであり、しかも着色セメント
層を拡げているので、塗料塗膜と違い剥離等の虞れが皆
無であり、さらに着色セメント層の厚さが全板厚の１割
〜３割と厚いので、端面に傷が付いたりした場合でも塗
料塗膜のように表面にアスベストセメント基板が露出す
る虞れのないものである。

以下本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。

実施例 ウェットマシンにより製造された未硬化のアスベストセ
メント基部５．５ｍ板厚の表面に下記配合よりなる着色
セメント層をスプレー法により均一に０．７ｔｒｒｍ相
当分の厚さく硬化後基準）で塗布した。

差角６セメント層 普通ポルトランドセメント 顔料（鉄黒） 粉末シリカ 補強繊維（７クラスアスベス 水 １００重量部 １０／／ ３０ 〃 ト）１０ 〃 １５０ 〃 然る後、上記セメント板を打抜き金型を有する高圧プレ
スで６０１（ｇ／ｃａで加圧打ち抜きを実施したところ
表面着色セメント層が全周囲の端面に均一に広がり、未
着色等の部分は無かった。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は本発明着色法を説明する断面図、第３
図、第４図は従来例を示す斜視図であって、１は着色セ
メント層、２はアスベストセメント基板、３は打抜き刃
、４は金型である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 顔料を配合した着色セメント層を未硬化のアスベス
   トセメント基板の表面に全板厚分の１割〜３割に当る厚
   みの相当分設け、しかる後打抜ち刃を有する金型でもっ
   て同時打抜きプレスをしてアスベストセメント基板の全
   周端面に表面の着色セメント層を拡げることを特徴とす
   るアスベストセメント板の端面着色法。