JPS5833250Y2 - 排気ポ−トライナのシ−ル装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は内燃機関の排気ポートライナのシール装置に関
する。

従来、排気を再燃焼させ、排気中の有害成分を低減させ
る内燃機関にあっては、排気を高温に保って排気の再燃
焼を効率よく行なわせるため、第１図に示すように、シ
リンダヘッド１に形成した排気ポート２内に空間３を形
成できるようにポートライナ４を取付けることが行なわ
れている。

しかし、このポートライナ４の端部と排気ポート２との
間は開口５されているため、空間３に排気が流れ込んだ
り、排気脈動のため生じる排気の息すきにより、排気ポ
ート２と排気とが接触し、冷却され排気マニホルド６を
通ってサーマルリアクタ等の再燃焼装置（図示せず）へ
流れ込む。

したがって、排気の温度が低下し、効率よく排気を再燃
焼させることができないという欠点がある。

本考案は以上のような従来の欠点に鑑み、ポートライナ
効果を十分に発揮させることのできる排気ポートライナ
のシール装置を得るにある。

以下、第２図乃至第１０図に示す実施例により本考案を
詳細に説明する。

第２図、第３図および第４図に示す実施例において、１
１は排気ポート１２が形成されたシリンダヘッドである
。

１３は前記排気ポート１２内に空間層１４を有するよう
に取付けたポートライナである。

１５は前記ポートライナ１３の内側へ突出させた排気弁
（図示せず）を案内するバルブガイドである。

１６は前記シリンダヘッド１１に取付げられる前記排気
ポート１２と連通されたリアクタまたはマニホルドであ
る。

１７は前記リアクタまたはマニホルド１６と、前記シリ
ンダヘッド１１との間に介装されるガスケットで、この
ガスケット１７には前記排気ポート１２の径よりも小径
でかつポートライナ１３の径より大径の穴１８が形成さ
れている。

またこのガスケット１７は第５図および第６図に示すよ
うに穴１８の周囲に石綿１９を内側から包囲するように
例えばステンレス等の金属グロメット２０をプレス成型
により備えている。

したがって、該ガスケット１７は耐熱性を向上できると
ともに、ポートライナ１３の伸びを弾力的に吸収するこ
とができる。

２１は断面Ｕ字状のリングで内側フランジが前記ポート
ライナ１３の端部外周に第４図に示すように固着され、
外側フランジの先端は前記ガスケット１７の側面に当接
するようにマニホルド取付面２２と面一に設げられシー
ルリップを形成している。

上記構成にあってはシールリップたるリング２１とガス
ケット１７とによって、ポートライナ１３と排気ポート
１２との間の空間層１４をシールしているので、バルブ
ガイド１５とポートライナ１３とのすきま２３から排気
が空気層１４内にたまっても外部へ流出することがなく
完全に７−ルできる。

次に第７図乃至第１０図に示す本考案の異なる実施例に
つき説明する。

なお、これらの実施例の説明に当って、前記実施例と同
一または均等構成と考えられる部分には同ゴ符号を附し
て重複する説明を省略する。

第７図に示す実施例において、前記実施例と主に異なる
点はポートライナを２重ポートライナ１３゜１３Ａにし
た点で、内側ポートライナ１３と、外側ポートライナ１
３Ａとの間にリング２１を設けて核内、外ポートライナ
１３，１３Ａを密封し、該リング２１の一端を前記ガス
ケット１７に当接して、当該リング２１の一端部でシー
ルリップを構成しである。

このように構成しても空間層１４゜１４Ａのシールを同
様に完全にできる。

第８図に示す実施例において、前記第７図の実施例と主
に異なる点は外側ポートライナ１３Ａの端面をマニホル
ド取付面２２と面一にして当該外側ポートライナ１３Ａ
の端部でシールリップを形成した点で、リング２１は内
側ポートライナ１３と外側ポートライナ１３Ａとの間の
空間層１４Ａを密封するだけの機能を有する。

第９図に示す実施例において、前記実施例と主に異なる
点はリアクタ１６側にもライナ２５を設げ、このライナ
２５の端部に前述と同様リング２１を装着し、該リング
２１の一端部にガスケット１７に当接するシールリップ
を形成するようにした点で、このように構成することに
より、保温効果を高めることができる。

第１０図に示す実施例において、前記実施例と主に異な
る点はポートライナ１３をセラミック等の焼結あるいは
鋳物で作った場合で、このセラミック、鋳物等のポート
ライナ１３の端部にガスケット１７に当接するシールリ
ップを形成するようにした点で、このように構成するこ
とにより、組付が容易となる。

なお、鋳物の場合にはロストワックス法で精密なものが
得られる。

以上の説明から明らかなように本考案にあってはガスケ
ットと゛シールリップとにより、ポートライナの外側を
流れる排気を完全にシールできるようにしたので、ポー
トライナの断熱性を向上できる。

したがって、排気温度を下げることなく、リアクタまた
はサーマルマニホルドに排気を導くことができる。

このため燃費の悪化率を最小限におさえて、排気を清浄
化することができる。

またポートライナの熱膨張はガスケットの弾性変形によ
って吸収できるので、たとえ温度が変化して・もシール
性は確保できる。

さらに断面Ｕ字状リングのシールリップによれば薄板で
形成することにヨリ、シールリップ自体にも木きな弾性
を耐重できるので、熱膨張による歪の吸収をできる等の
実用上優れた利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の一実施例を示す説明図、１第２図は本考
案の→実施例を示す説明図、第３図は第２図の■−■線
に沿う図、第４図は要部拡大断面図、第５図はガスケッ
トの正面図、第６図は第５図のＶＩ−ＶＩ線に沿う断面
図、第７図乃至第１０図はそれぞれ本考案の異なる実施
例を示す説明図である。 １１・・・・・・シリンダヘッド、１２・・・・・・排
気ポート、１３・・・・・・ポートライナ、１４・・・
・・・空間層、１５・・・・・・パルプガイド、１６・
・・・・・リアクタまたはマニホルド、１７・・・・・
・ガスケット、１８・・・・・・穴、１９・・・・・・
石綿、２０・・・・・・グロメット、２１・・・・・・
シールリップ、２２・・・・・・マニホルド取付面。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）シリンダヘッドのポートライナ先端に該ポートラ
   イナの内径より大径のシールリップをマニホルド取付面
   と面一に設けるとともに、マニホルドの開口径をシール
   リップより大きく形成し、該マニホルドと前記シリンダ
   ヘッドとを前記シールリップより小径の穴を有する弾性
   ガスケットを介して結合して前記シールリップを該ガス
   ケットの大局縁側面に当接したことを特徴とする排気ポ
   ートライナのシール装置。
2. （２）シールリップがポートライナと一体に形成された
   ことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載の
   排気ポートライナのシール装置。
3. （３）シールリップが断面Ｕ字形リングで、その内側フ
   ランジがポートライナに結合し、外側フランジの先端が
   マニホルド取付面と面一に設けられたことを特徴とする
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の排気ポートライナ
   のシール装置。