JPS5833096Y2 - イカイフウセイヨウキ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は紙にポリエチレン、ポリエチレン等の熱可塑性
樹脂を塗布した基材からなる包装体の接合面に完全に接
着し、開封が容易にできる接着剤層を設けてなる易開封
性容器に関するものである。

従来の紙にポリエチレン、ポリプロピレン等の熱可塑性
樹脂をラミネートした基体どおしの包装体は、内容物を
取出す際、紙粉等が発生して、その紙粉が内容物に付着
してしまうおそれがあった。

またこのような包装体は、熱可塑性樹脂どおしを熱接着
しているので開封の際、相当の力を要していた。

本考案は、上記のような欠点を解消し、開封の際紙粉等
が発生せず開封が容易な容器に関するものである。

本考案を図面に従って詳細に説明する。

第１図に示すように蓋材Ａは紙１の下面にポリエチレン
、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂層２、該熱可塑性樹
脂層２の下面に接着剤層３からなり、また容器本体Ｂは
、紙５にポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフ
ィン層４からなる。

そして蓋材Ａの接着剤層３と容器本体Ｂのポリオレフィ
ン層４を接合し、ヒートシールしてなる易開封性容器で
ある。

接着剤層の接着剤は、熱可塑性樹脂との接着性、ヒート
シール性を有すると共に開封が容易であることが必要で
あり、酢酸ビニル含量５〜３０重量％好ましくは２０〜
３０重量％のエチレン酢酸ビニル共重合体に該エチレン
・酢酸ビニル共重合体に対してワックスを５０〜１５０
重量％添加し、さらにブロッキング防止剤必要に応じて
皮膜改良剤を１０重量％以下添加したものである。

このように本考案の目的を遠戚するためには、軟質でか
つ溶融温度の低い、酢酸ビニル含有量が５〜３０重量％
、好ましくは２０〜３０重量％のエチレン−酢酸ビニル
共重合体を用いる必要がある。

一方このエチレン−酢酸ビニル共重合体を用いワックス
のみを添加した接着剤を用いると、この接着剤自身およ
び他の材料とブロッキングをおこしやすいし、また熱溶
融粘度が低くなりすぎて、シール時のシール部が極端に
薄肉化してしまう。

本考案の接着剤層は、ブロッキング防止剤を１０重量％
以下さらに添加しているので、上記現象が防止でき、所
期の目的を遠戚することができる。

熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン
が良好であるが、伸びが小さく、密度が高く、さらにヒ
ートシール性が良好な中密度ポリエチレンが最もよい。

上記の説明では、蓋材Ａ、容器本体Ｂにそれぞれ紙を用
いているが少なくとも一方に紙を用いていればよい。

本考案は、このような構成なので、開封に際し蓋材Ａと
容器本体Ｂの接合面間で開封され、紙粉等の発生するお
それがなく、また開封もしやすく良好なものである。

またヒートシール強度は、熱可塑性樹脂層の厚み、接着
剤層のワックスの量を変えることにより変えることがで
きる。

実施例 第２図に示すように３００ｇ／ｍ２の紙１０に、中密度
ポリエチレン（ネオゼツクス４ｏｊｏＩＬ三井石油化学
工業社製１１）を厚さ３０μを設けた容器本体と、該容
器本体と同じ紙１４、中密度ポリエチレン１３の構成で
さらに厚さ７μの接着剤層１２を設けた蓋材とをシール
圧力２゜９ｋｇ／ｃｍ２、シール温度１５０℃で１．５
秒でヒートシールし、容器を得た。

該容器を開封した時のシール強度は６００〜９５０ｇ／
１５ｍｍで紙むけをおこすことなく容易に開封できた。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図とも本考案の一実施例を示す断面図であ
る。 Ａ・・・・・・蓋材、Ｂ・・・・・・容器本体、１，５
・・・・・・紙、２・・・・・・熱可塑性樹脂層、３・
・・・・・接着剤層、４・・・・・・ポリオレフィン層
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 紙の下面にポリエチレン、ポリプロピレン等の熱可塑性
   樹脂層を設け、さらに該熱可塑性樹脂層の下面に酢酸ビ
   ニル含量５〜３０量％のエチレン酢酸ビニル共重合体と
   該エチレン酢酸ビニル共重合体に対して５０〜１５０重
   量％のワックスおよび１０重量％以下のブロッキング防
   止剤を添加した接着剤層を設けた蓋体とポリエチレン、
   ポリプロピレン等のポリオレフィン単体または、該ポリ
   オレフィンと紙との複合材料からなる容器本体からなり
   蓋体の接着剤層と容器本体のポリオレフィンとを接合、
   ヒートシールしてなる易開封性容器。