JPS5832608Y2 - いか釣機における綾振り装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はいか釣機における綾振り装置に関する。

いか釣機における巻枠は釣糸がこれに均等に巻取られる
よう回転しり・往復運動させる装置、即ち綾振り装置が
一般に採用されているが、この考案は巻枠軸に直接原動
力をかけることなく、歯車機構を介して間接的に回転並
びに往復運動させる機構を採用し、且つ、振り幅を最大
限に大きくし、巻枠に巻取られる釣糸を枠幅−ばいに振
らせ、以って釣糸が片寄って巻取られることによる釣糸
の損傷を阻止すると共に、スムーズな巻戻しができるよ
うにした綾振り装置を得ようとするものである。

即ち、この考案は機筺１の両側壁間に軸２′を介して長
歯歯車２、及び両端において連続せる左右螺旋溝３を穿
設した綾振り軸４をそれぞれ回動自在に軸支すると共に
、該綾振り軸４の一端に嵌着した歯車５を長歯歯車２に
噛合せしめ、機筺１を貫通して軸方向に摺動自在となる
巻枠軸６に固定した歯車７を前記長歯歯車２に摺動自在
に噛合せしめ、且つ該巻枠軸６に回転自在かつ軸方向に
移動不能に嵌挿した爪８を前記綾振り軸４の螺旋溝３に
遊嵌したものである。

尚、図中９は巻枠、１０は駆動チェーン用スプロケット
、１１は電気制御部である。

その他図示省略しであるが、長歯歯車２には巻枠９を手
回しで逆転できるようにした一方向クラッチが内装され
る。

この考案は上記の如き構成から成り、駆動装置（図示省
略）からチェーンを介して長歯歯車２を回転し、これに
噛合した歯車５，７を介して綾振り軸４及び巻枠軸６を
回転させる。

巻枠軸６はこれに嵌挿した爪８が綾振り軸４の螺旋溝３
に遊嵌しているため、歯車７が長歯車２に噛合した状態
で回転しつ・左右の往復運動をなし、釣糸が巻枠９に綾
に巻取られることになる。

この考案においては、長歯歯車２と綾振り軸４とが機筺
１の両側壁間−ばいに亙り設けられ、従来の如く綾振り
軸４が巻枠軸６に嵌着された構成ではないので、機筺１
の幅−ばいの綾′振り幅が得られる。

その結果巻枠９に巻取られる釣糸も片寄ることがなく広
ろく均一に巻取られることになり、釣針が密集すること
による釣糸の損傷を防止しえ、またスムーズな巻戻しが
できるという顕著な効果を有する。

また、駆動力は直接巻枠軸６に伝達することなく、一旦
長歯歯車２に伝達し、その歯車２から歯車７を介して巻
枠軸６を回転するようにしたものであるから、巻枠軸６
に駆動力を伝えるためのスプロケットは不要である。

巻枠軸６にスプロケットを取付けて駆動力を伝えるよう
にしたものは、巻枠軸６が回転と左右への移動を行うも
のであるがら、スプロケットと軸間はキーとキー溝で結
合せざるをえず、キーとキー溝は抵抗の大きいすべり摩
擦となる。

その結果、連続して使用される場合にはキーとキー溝が
焼付く危険があり、実際上甚だ問題であるが、本考案の
場合は歯車の噛合による結合であり、キーとキー溝によ
る結合部分を不要とし、両歯車２，７間が抵抗の小さい
ころがり摩擦となるため、このような不都合が無い。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の装置を示す横断平面図、第２図は同
上の一部省略縦断右側面図である。 １・・・・・・機筺、２・・・・・・長歯歯車、３・・
・・・・螺旋溝、４・・・・・・綾振り軸、５・・・・
・・歯車、６・・・・・・巻枠軸、７・・・・・・歯車
、８・・・・・・爪。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 機筺１の両側壁間に駆動源に連結された長歯歯車２、及
   び両端において連続する左右螺旋溝３を穿設した綾振り
   軸４をそれぞれ回動自在に軸支すると共に、該綾振り軸
   ４の一端に嵌着した歯車５を長歯歯車２に噛合せしめ、
   機筺１を貫通して軸方向に摺動自在となる巻枠軸６に固
   定した歯車７を前記長歯歯車２に摺動自在Ｏこ噛合せし
   め、且つ該巻枠軸６に回転自在にかつ軸方向に移動不能
   に嵌挿した爪８を、前記綾振り軸４の螺旋溝３に遊嵌し
   たことを特徴とするいか釣機における綾振り装置。