JPS5830866B2 - 自動いか釣機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は自動いか釣機に関するものである。

従来の自動いか釣機は巻取ドラムを綾振りする場合に、
巻取ドラムの回転軸のスラスト方向の荷重が側板に加わ
るように構成されていたため、綾振りすることにより側
板に撓みが生じて側板に設けられた軸受が変形し巻取ド
ラムの回転に支障を来すという欠点があった。

本発明は上記欠点を一掃し得る自動いか釣機を提供する
ものである。

次に本発明の構成および作用を図面の実施例により説明
する。

実施例 Ｉ 第１図に示す様に巻取ドラムが２箇の場合において、１
は筐体２の左右側板３に横架する外筐であり、その先端
にスラスト軸受４が設けられている。

５は左右端部に巻取ドラム６を固架する回転軸であり、
前記スラスト軸受４を介してスラスト方向に摺動自在に
横架している。

Ｉは該回転軸５の中央左側に回転軸５と一体に成形され
た円筒カムであり、螺旋溝８が穿設されている。

９は左方側板３に固着され円筒カム７を内蔵する爪ホル
ダーであり、左方に円筒状ホルダー１０を突設してあり
、該円筒状ホルダー１０内には前記螺旋溝８に係合する
爪１１が固着している。

１２は回転軸５の中央右側にフリーに外嵌する駆動側ク
ラッチであり、チェーンベルト１３とチェーンスプロケ
ット１４を介してモーター１５と連結する減速機１６よ
りの回転が伝えられている。

１７は該１駆動側クラツチ１２内に設けられ１駆動クラ
ツチ１２に固着された従動側クラッチであり、該従動側
クラッチ１７と一体のキー１８が回転軸５の中央右側ス
ラスト方向に穿設されたキー溝１９に係合している。

２０は左方が爪ホルダ−９基部の段部２１に嵌合し右方
が従動側クラッチ１７に外嵌し右端部外方及び中央部内
方にフランジ２２．２３を有するスリーブであり、２４
は駆動側クラッチ１２の左端に固着する軸受押えである
。

２５は駆動側クラッチ１２と従動側クラッチ１７間に介
挿されたスラスト軸受であり、２６は従動側クラッチ１
７とスリーブ２０のフランジ２３間に介挿されたスラス
ト軸受である。

また、軸受押え２４とスリーブ２０の鍔部２２間にはボ
ールベアリング２７、中間スリーブ２８、スラストベア
リング２９が順次介挿されている。

しかして、モーター１５、減速機１６の回転力により１
駆動側クラツチ１２が回転して従動側クラッチ１７を駆
動すると、従動側クラッチ１７はキー１８とキー溝１９
の係合により回転軸５に回転を与える。

他方、爪１１及び爪ホルダ−９は左方側板３に固設され
てあり、回転軸５と一体に形成された円筒カム７の螺旋
溝８に爪１１が係合しているため、回転軸５に回転が与
えられると同時に綾振りが行なわれる。

この場合従動側クラッチ１７が綾振り方向と同一方向に
動こうとするがそれと同時に爪ホルダ−９に右方向の反
力が生じる。

今回転軸５が左方に摺動するとする。

すると従動側クラッチ１７がスラスト軸受２６を左方に
押す。

このスラスト軸受２６はスリーブ２０を押し、このスリ
ーブ２０は爪ホルダ−９と一体に形成されているから爪
ホルダ−９を左方に押すために爪ホルダ−９の右方向に
生じた反力は打ち消される。

次に回転軸５が右方に摺動する場合は、従動側クラッチ
１７が右方に摺動してスラスト軸受２５を介して１駆動
側クラツチ１２を右方に押す。

すると駆動側クラッチ１２の左端に固着された軸受押え
２４が右方に移動するから、ボールベアリング２７、中
間スリーブ２８、スラストベアリング２９を介してスリ
ーブ２０のフランジ２２を右方に押す。

このスリーブ２０は爪ホルダ−９と一体に形成されてい
るため爪ホルダ−９に生じる左方向の反力は打ち消され
るものである。

実施例 ■ 第２図、第３図に示す様に１箇の捲取ドラムの場合にお
いて、３０は筐体３１の左方側板３２に固定されたフレ
ームであり、横架される固定軸３３の左端が固着されて
いる。

３４はフレーム３０に枢着され固定軸３３に外嵌されて
いるウオームホイールであり、３５はこのウオームホイ
ール３４に噛合するウオームであり、このウオーム３５
の軸にベルト３６、プーリー３７を介してモーター３８
が連結されている。

３９はウオームホイール３４と一体の駆動側クラッチで
あり、固定軸３３に外嵌する従動側クラッチ４０と一体
に設けられている。

４１はトルクリミッタ−であり、従動側クラッチ４０に
内蔵されている。

４２はトルクリミッタ−４１と一体のフランジ。

４３はフランジ４２と固定軸３３の中央に外嵌する第１
回転軸４４を連結するカップリングであり、スラスト方
向にキー溝４５が穿設しである。

４６は第１回転軸４４に外嵌する第２回転軸であり、第
２回転軸４６と一体のキー４７がキー溝４５に係合して
いる。

４８は右方側板４９に固着した軸受であり、第２回転軸
４６を枢支している。

５０は第２回転軸４６の右端に固装した巻取ドラムであ
り、５１は第２回転軸４６の右端に固着され固定軸３３
に外嵌する爪ホルダーであり、固定軸３３の右方に固定
軸３３と一体戒形された円筒カム５２に刻設される螺旋
溝５３に係合する爪５４が固着されている。

５５は固定軸３３と円筒カム５２の連続部に設けられた
段部であり、第１回転軸４４の右端が係止されている。

５６は固定軸３３の左方に設けられた段部５７に外嵌さ
れたカラーであり、５８はカラー５６の左方において固
定軸３３に外嵌されたスリーブであり、左端が前記フレ
ーム３０に係合している。

しかして、モーター３８の回転力によりウオーム３５及
びウオームホイール３４が回転するとウオームホイール
３４と一体である駆動側クラッチ３９と従動側クラッチ
４０が回転し、従動側クラッチ４０はトルクリミッタ−
４１、フランジ４２、カップリング４３を介して第１回
転軸４４に回転を与え、第１回転軸４４と第２回転軸４
６はキー４７とキー溝４５により一体であるから第２回
転軸４６と巻取ドラム５０及び爪ホルダ−５１が回転す
る。

その場合爪５４が爪ホルダ−５１と一体回転するから、
爪５４と円筒カム５２に刻設された螺旋溝５３の係合に
より爪ホルダ−５１及び巻取ドラム５０は綾振りを行な
う。

今爪５４が右方向に移動すると円筒カム５２及び固定軸
３３に左方向の反力が作用するが、爪５４が右方向に移
動すると爪ホルダ−５１及び第２回転軸４６が右方向に
移動し、キー４７とキー溝４５を介して第１回転軸４４
に右方向の力が加わる。

すると第１回転軸４４が段部５５を右方向に押すため固
定軸３３に加わる左方向の反力は打ち消される。

次に爪５４が左方向に移動すると円筒カム５２及び固定
軸３３に右方向の反力が作用するが、爪５４が左方向に
移動すると第２回転軸４６が左方向に押されて第１回転
軸４４に左方向の力が加わる。

すると第１回転軸４４がカラー５６及びスリーブ５８を
介して固定軸３３と一体であるフレーム３０を左方に押
すから固定軸３３に加わる右方向の反力は打ち消される
ものである。

なお、特開昭５２−５０８９２号公報のように筐体に摺
動可能に支持させて両端に巻取ドラムを固定したドラム
軸の中間にトラバース部を設け、このトラバース部に綾
ねじとキー溝とを併設して、綾ねじには筐体に支持され
る案内子を係合させ、キー溝にはトラバース部に遊合し
て軸方向に不動とした鎖車の滑りキーを係合させて、ト
ラバース部をコンパクトにまとめたいか釣機が提案され
てはいる。

しかしながらこの様な構造では、本発明の目的であると
ころの綾振りによって生ずる側板の撓み変形の防止を達
成することが出来ない。

何故なら、ドラム軸によって綾振り時に側板へ加わる荷
重を打消するための部材が構成されていないからである
。

そこで本発明は、第１図のように螺旋溝８を刻設した円
筒カム７を有する回転軸５を筐体２の側板３に回転自在
に横架し、その螺旋溝８に係合する爪のホルダー９を円
筒カム７に外装した状態で筐体側板３に固設し、回転軸
５に設けたキー溝１９に従動側クラッチ１７のキー１８
を係合し、その従動側クラッチ１７とホルダースリーブ
２０をスラスト方向に軸受２６を介して接続し、そのホ
ルダースリーブ２０に鍔部２２を形成し、この鍔部２２
と駆動側クラッチ１２をスラスト方向に軸受２７，２９
を介して接続せしめたから、綾振り時に回転軸５の動き
の反力が爪ホルダ−９から側板３に加わって側板３に撓
みを生じさせようとするが、同時にその回転軸５に加わ
る力が従動側クラッチ１−７−から軸受２６スリーブ２
０を介して爪ホルダ−９へその反力を打ち消すように働
き、あるいは駆動側クラッチ１２から軸受２９，２７か
らスリーブ２０の鍔部２２を経て爪ホルダ−９へその反
力を打ち消すように働くから撓みを生じない。

又第２図のように、螺旋溝５３を刻設した円筒カム５２
を有する固定軸３３を筐体３１の側板３２に横架し、こ
の固定軸３３の側方にスリーブ５８を介してクラッチを
外装し、このスリーブ５８と従動側クラッチ４０に固定
軸３３に外装する第１回転軸４４をスラスト方向に接続
し、かつ、第１回転軸４４の端部を固定軸３３と円筒カ
ム５２の境に形成する段部５５に抑止し、第１回転軸４
４に螺旋溝５３と係合する爪ホルダ−５１を固設した第
２回転軸４６を外装し、第１回転軸４４と第２回転軸４
６をキー溝４５とキー４７により接続せしめたから、綾
振時に回転軸４４゜４６の動きの反力が固定軸３３から
側板３２へ加わって側板３２に撓みを生じさせようとす
るが、同時にその回転軸４４に加わる力が段部５５から
固定軸３３へ反力を打ち消すように働き、あるいは回転
軸４４に加わる力がスリーブ５８から側板３２へその反
力を打ち消すように働くから側板３２の撓み変形は防止
される。

このように従来の特開昭５２−５０８９２号公報のいか
釣機では綾振り時の荷重が側板に直接大きな力として加
わるため側板の撓み変形を生じて長期使用に到底耐え得
なかったが本発明は全く撓み変形を生じないから耐久性
に秀れ長期間に亘って円滑な運転を可能ならしめるもの
である。

本発明は上記の如く爪ホルダーと従動側クラッチをスラ
スト方向に一体に形成したから側板に荷重が加わらない
状態で巻取ドラムの綾振りを行なうことが可能になりい
か釣機の作動を円滑なものとなし得られかつ耐久性が高
められる等優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例であり、第１図は実施例■の場合
を示す縦断正面図、第２図は実施例■の場合を示す縦断
正面図、第３図は同上縦断側面図である。 ９ ５１・・・・・・爪ホルダ− １７，４０・・・・・・従動 側クラッチ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 螺旋溝を刻設した円筒カムを有する回転軸を筐体の
   側板に回転自在に横架し、その螺旋溝に係合する爪のホ
   ルダーを円筒カムに外装した状態で筐体側板に固設し、
   回転軸に設けたキー溝に従動側クラッチのキーを係合し
   、その従動側クラッチとホルダースリーブをスラスト方
   向に軸受を介して接続し、そのホルダースリーブに鍔部
   を形威し、この鍔部と駆動側クラッチをスラスト方向に
   軸受を介して接続せしめたことを特徴とする自動いか釣
   機。 ２ 螺旋溝を刻設した円筒カムを有する固定軸を筐体の
   側板に横架し、この固定軸の側方にスリーブを介してク
   ラッチを外装し、このスリーブと従動側クラッチに固定
   軸に外装する第１回転軸をスラスト方向に接続し、かつ
   、第１回転軸の端部を固定軸と円筒カムの境に形成する
   段部に抑止し、第１回転軸に螺旋溝に係合する爪のホル
   ダーを固設した第２回転軸を外装し、第１回転軸と第２
   回転軸をキー溝とキーにより接続せしめたことを特徴と
   する自動いか釣機。