JPS5832288B2 - 気化バ−ナにおける燃焼制御装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、力筒と多数の噴焔孔を有する内筒との間にガ
ス室を形成した燃焼筒内に、内部を上記ガス室に連通さ
せた回転気化筒を設け、該回転気化筒内に、強制風を送
風し、かつ燃油を供給して初期生燃焼状態から気化燃焼
状態に移行させる気化バーナｌこおいて、バーナの着火
始動抜気化燃焼状態に移行した直後に、噴焔孔から焔の
浮き上りや一部立ち消え等、燃焼不安定状態に陥るのを
防上するための燃焼制御装置に関する。

この種のバーナは、回転気化筒の開放端縁より燃焼筒内
に噴霧飛散される燃料番こ着火して生燃焼を生じさせ、
その燃焼熱（こより回転気化筒を加熱して該気化筒内で
蒸発気化ガスを起成せしめると共に、その気化ガスを燃
焼筒内周のガス室に送入して噴焔孔より燃焼筒内に噴出
させる際に気化燃焼させるものであるが、生燃焼状態か
ら気化燃焼状態に移行した直後ζこは、焔が噴焔孔より
浮き上ったり、あるいは一部立ち消えが生ずる等、燃焼
不安定な状態を呈するものが多い。

ところで、上述の如き現象は、次の理由ｌこよって発生
するものである。

すなわち、バーナが生燃焼状態から気化燃焼状態に移行
した直後では、未だ燃焼筒が冷えているため、回転気化
筒内で起成された気化ガスがガス室に送入された際に、
その一部が冷却液化してガス室底壁ｌこ溜るので、回転
気化筒内（こ所定量の燃油を供給しても、噴焔孔より噴
出する気化ガスの量は一部変化する分だけ減少し、燃油
燃焼量に対する燃焼空気量が一時的に過剰となるためで
ある。

本発明は上記に鑑み、燃焼筒外壁に、バーナに着火後一
定の温度に達すると作動する感湿スイッチを設けると共
に、回転気化筒内ｌこ送風する燃焼空気減量弁あるいは
燃油増量弁を設け、燃焼筒が気化ガスを液化しない温ｉ
以上に上昇するまでの間は、回転気化筒へ送る燃焼空気
量を減じ、または燃焼空気量を変えずに供給燃油量を増
し、燃油燃焼空気量との整合状態を維持し、もって、主
燃焼状態から気化燃焼状態に移行した直後に生じやすい
焔の浮き上りや立ち消え等の現象をなくし、燃焼の安定
化を図ることができる気化バーナにおける燃焼制御装置
を提供しようとしたものであって、以下に本発明の構成
を図面に示された好適な一実施例について説明する。

第１図において、１は燃焼筒であって、該燃焼筒１は外
筒２と内筒３により構成さね、外筒２と内筒３との間Ｉ
こはガス室４が形成されており、内筒３面には多数の噴
焔孔５が穿孔されている。

６は回転気化筒であって、該回転気化筒６は燃焼筒１内
にその底壁側から挿入された回転軸７の先端に取付けら
れ、回転気化筒６の内部はガス室４に連通されている。

また、上記回転気化筒６内（こは燃焼筒１の底壁側に隣
接する送風室８に接続された送風筒９が深く挿入されて
おり、送風筒９と回転気化筒６との間に混気通路１０が
形成されている。

回転気化筒６の奥部（こは逆円錐形の燃料飛散体１１が
固着されていて、該燃料飛散体１１の近接位置には給油
管１２の先端を臨ませである。

１３は回転気化筒６の開放端縁から燃焼筒１内に開口さ
せた燃油噴霧間隙、１４は前記送風室８に連通している
噴気室、１５は該噴気室１４から燃焼筒１に通じている
噴気口である。

燃焼筒１の列壁には感温スイッチ１６が装着されており
、この感温スイッチ１６は、燃焼筒１が所定の湿度まで
上昇した際に作動するものである（図示の例では常時閉
成で感温作動時に開放される接点を有している。

）。１７は点火栓である。、前記送風室８は強制風送風
機（図示せず）の送風側に接続されているが、その送風
路中には第２図および第３図に示す如き燃焼空気減量弁
１８が介在されている。

すなわち、上記燃焼空気減量弁１８は、強制風流人口１
９と強制風流出口２０間に、その通路の開度を広狭二態
様に切換える弁体２１を電磁ソレノイド２２により上下
動させる構造を有し、電磁ソレノイド２２を励磁すれば
弁体２１が上動して開度を狭くし、その励磁を解消する
と弁体２１が下動して開度を広くする作用をなすもので
ある。

第４図は燃焼制御装置の回路構成を示している。

この図において、２３は電源、２４はバーナモータ（前
記強制風送風機等の駆動モータ）、２５はブレパージタ
イマであって、これらは起動スイッチ２６を介して電源
２３に接続されている。

また、２５′は上記タイマ２５の接点、２７は燃油供給
停止電磁弁であって、該燃油供給停止電磁弁２７はタイ
マ接点２５′を介して起動スイッチ２６を経た点Ｒ，Ｓ
間に、前記燃焼空気減量弁１８は感温スイッチ１６を介
して燃油供給停止電磁弁２７と同一点にそれぞれ接続さ
れている。

２８は点火栓１７の点火器であって、該点火器２８は点
火時から一定時間後に切れる接点２９を介して前記Ｒ１
Ｓ間に接続されている。

気化燃焼移行時に燃焼空気量を変えずに供給燃油量を増
加させるものでは、前記燃焼空気減量弁１８に代えて、
燃油増量弁（図示せず）を設ける。

すなわち、燃油増量弁は、前記燃油供給停止弁２７の燃
油供給経路と並列に設けた増量分の燃油供給経路（図示
せず）を開閉するものであればよく、燃油増量弁はそれ
に通電すると開き、かつ通電を断つと閉じる動作をする
ものである。

次に本発明の作用について説明する。

今、バーナの始動にあたり、起動スイッチ２６を閉じる
と、バーナモータ２４が始動して送風室８、送風筒９を
経て回転気化筒６に強制風が送風されると同時に、ブレ
パージタイマ２５が動作してその接点２５′が閉じるの
で、燃油供給停止電磁弁２７に通電され、給油管１２よ
り燃油が供給される。

そして、回転気化筒６の回転により、燃油は燃料飛散体
１１面で回転気化筒６内に微粒状となって噴霧され、か
つ送風筒９より供給される強制風と温気通路１０内で混
合されたうえ、燃油噴霧間隙１３から燃焼筒１内に噴霧
される。

また、前記起動スイッチ２６が閉じられると同時（こ、
接点２９を通って点火器２８に通電され、点火栓２７に
スパークが生じて燃焼筒１内に主燃焼が生ずる。

そして、主燃焼ｌこよる燃焼焔で回転気化筒６が加熱さ
れると、該回転気化筒６内で噴霧される燃油は蒸発気化
し、かつ強制風と混合されて気化ガスが発生する。

この気化ガスは回転気化筒６と連通しているガス室４に
流入し、内筒３面の噴焔孔５より燃焼筒１内に噴出する
ので、燃焼筒１内に気化燃焼が生じ、以後気化燃焼が維
持される。

ところで、従来の気化バーナでは、上記の如く生燃焼状
態から気化燃焼状態に移行した直後では、未だ燃焼筒１
が十分加熱されず、これが冷えているので、ガス室４内
に流入した気化ガスの一部が冷却液化してその底壁に溜
る現象がみられた。

このため、噴焔孔５より燃焼筒１内に噴出する気化ガス
中の燃油分はそれたけ減少して燃焼空気が過剰状態とな
り、噴焔孔５から焔が浮き上ったり、その一部が立ち消
える等、燃焼不安定な状態に陥ることがしばしばあった
。

しかしながら、本発明のものにあっては、燃焼筒１の列
壁に設けた感温スイッチ１６は、燃焼筒１が気化ガスの
液化されない湿度に上昇するまで作動せず、感温スイッ
チ１６は閉じたままであり、その間は燃焼空気減量弁１
８が減量状態となっているので、上記の如き冷却液化現
象がみられても、燃焼空気量と燃油燃焼量との整合が崩
れることがなく、シたがって、燃焼不安定な状態に陥る
ことはない。

燃焼筒１が十分高温になると感温スイッチ１６が作動し
てその接点が開くので、燃焼空気減量弁１８は増量側に
切換わり、定常安定状態の気化燃焼が維持される。

ガス室４の底壁番こ溜った液化燃油もその際（こ蒸発気
化して燃焼される。

なお、前述の状態においては、燃焼空気量を変えずに供
給燃油量を増しても燃焼空気量と燃油燃焼量との整合が
保たれる。

要するに本発明は、外筒２と多数の噴焔孔５を有する内
筒３との間にガス室４を形成した燃焼筒１内に、内部を
上記ガス室４（こ連通させた回転気化筒６を設は該回転
気化筒６内に、強制風を送風し、かつ燃油を供給して初
期生燃焼状態から気化燃焼状態に移行させる気化バーナ
において、前記燃焼筒１の外壁に、バーナに着火後一定
の温度に達すると作動する感湿スイッチ１６を設けると
共に、回転気化筒６内に送風する燃焼空気減量弁１８を
設け、上記感湿スイッチ１６が作動しない範囲で燃焼空
気を減じて、燃油燃焼量と燃焼空気量を整合させるよう
に構成し、または燃焼空気減量弁１８に代えて燃油増量
弁を設けて燃油燃焼量と燃焼空気量を整合させるように
構成したから、例え外筒２と内筒３との間にガス室４を
設けて供給した燃油を生燃焼状態から気化燃焼状態に移
行することができる気化バーナであっても、生燃焼状態
から気化燃焼状態に移行した直後に、気化ガスの一端が
冷却液化することに起因して生じやすい焔の浮き上りや
立ち消え等の現象をすくシ、燃焼の安定化を図ることが
できる効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明装置の一実施例を示しものであって、第１
図は気化バーナの要部を示す縦断正面図、第２図および
第３図は燃焼空気減量弁の縦断正面図、第４図は燃焼制
御装置の回路図である。 １・・・・・・燃焼筒、２・・・・・・その外筒、３・
・・・・・内筒、４・・・・・・ガス室、５・・・・・
・噴焔孔、６・・・・・・回転気化筒、８・・・・・・
送風室、９・・・・・・送風筒、１０・・・・・・混気
通路、１１・・・・・・燃料飛散体、１２・・・・・・
給油管、１３・・・・・・燃油噴霧間隙、１４・・・・
・・噴気室、１５・・・・・・噴気口、１６・・・・・
・感温スイッチ、１８・・・・・・燃焼空気減量弁、２
３・・・・・・電源、２４・・・・・・バーナモータ、
２５・・・・・・ブレパージタイマ、２６・・・・・・
起動スイッチ、２７・・・・・・燃油供給停止電磁弁。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ｌＡ筒と多数の噴焔孔を有する内筒との間にガス室
   を形成した燃焼筒内に、内部を上記ガス室に連通させた
   回転気化筒を設け、該回転気化筒内に、強制風を送風し
   、かつ燃油を供給して初期生燃焼状態から気化燃焼状態
   に移行させる気化バーナにおいて、前記燃焼筒外壁に、
   バーナに着火後一定の温ｉに達すると作動する感温スイ
   ッチを設けると共に、回転気化筒内に送風する燃焼空気
   減量弁を設け、上記感温スイッチが作動しない範囲で燃
   焼空気量を減じて、燃油燃焼量と燃焼空気量とを整合さ
   せるように構成したことを特徴とする気化バーナにおけ
   る燃焼制御装置。 ２ 力筒と多数の噴焔孔を有する内筒との間にガス室を
   形成した燃焼筒内に、内部を上記ガス室に連通させた回
   転気化筒を設け、該回転気化筒内ｌこ、強制風を送風し
   、かつ燃油を供給して初期生燃焼状態から気化燃焼状態
   に移行させる気化バーナにおいて、前記燃焼筒列壁に、
   バーナに着火後一定の温度に達すると作動する感温スイ
   ッチを設けると共に、回転気化筒内に供給する熱油増量
   弁を設け、上記感温スイッチが作動しない範囲で燃油供
   給量を増して、燃油燃焼量と燃焼空気量とを整合させる
   ように構成したことを特徴とする気化バーナにおける燃
   焼制御装置。