JPS5832248B2 - コンクリ−ト水中打設等の管理装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、水中におけるコンクリートの打設、砂杭造成
等の施工管理を的確に行うための装置に関するものであ
る。

一般に水中にコンクリートを打設する場合には種々０困
難が伴うが、そのうちでも、トレミー管の放出端を、打
設されたコンクリートの天端から離脱させないように一
定の間隔を保持することは、コンクリートの施工管理上
特に重要である。

ところで、従来その目的を遠戚すべき測定手段としては
、検尺を用いる手動方式、また自動方式としてコンクリ
ートの水利熱を測定して検知する方法あるいは超音波に
よる検知方法が知られているが、検尺による方式ではコ
ンクリート打設の管理を自動化しようとする目的に適合
せず、またコンクリートの水利熱による温度差検知方式
では水温が高い場合は報知が不明確になるうえ検知の瞬
時性に乏しいという欠点があり、超音波による方式では
その装置が複雑で簡便に使用できない等の問題がある。

本発明は、上記の如き実状に鑑み、水中におけるコンク
リートの施工管理に適した自動測定方式として新規な装
置を提供しようとするものであって、その装置は、トレ
ミー管の先端部に装着した電気式起振体の外部媒体によ
る電気的変化を検出することにより、コンクリートの打
設高さを測定することを特徴とするものである。

また、本発明は、コンクＩＪ −トの水中打設管理のみ
でなく、砂杭の造成管理、水中における土砂等の検知、
沈澱処理管理などにもそのまま応用できる装置を提供す
ることを目的とするものである。

次に本発明の構成を図面に示された一実施例に基いて説
明する。

第１図において、１はトレミー管であって、その先端部
２の側面には上中下３段にわたって電気式起振体３ａ
、３ｂ 、３ｃが適当間隔をおいて装着されており、ま
たトレミー管１の先端部２を除いた適所、すなわち、そ
の全長のほぼ中間部側面には上記同様の電気式起振体３
ｄが装着されている。

この電気式起振体３ｄは、後に詳しく説明するように検
出の標準となるものである。

４は制御器であって、この制御□□器４は、前記電気式
起振体３ａ 、３ｂ 、３ｃ 、３ｄにそれぞれ駆動電
力を供給する機構および標準の電気式起振体３ｄと電気
式起振体３ａ、３ｂ、３ｃの各差電流を検出する機構を
備え、さらにその差電流によって作動する表示灯５、警
報器６、電流計７等の報知機構から構成されている。

そして、上記検出機構は、予じめ設定された標準の電気
式起振体３ｄの負荷電流に対して下段の電気式起振体３
ｃの負荷電流が減少した場合および上段の電気式起振体
３ａの負荷電流が増加した場合にその差電流を検出し、
表示灯５を点灯させかつ警報器６を作動させ、また標準
の電気式起振体３ｄの負荷電流に対して中段の電気式起
振体３ｃの負荷電流が増加した場合にその差電流を検出
して表示灯５を点灯させる動作をするものであり、これ
らの場合の差電流は電流計７によって表示されるように
なっている。

なお、表示灯５を安全状態を表す「青」、危険状態を表
す「赤」および注意状態を表す「黄」の如く発色の異な
るランプ群で構成し、下段の電気式起振体３ｃによる信
号が検出された場合は赤色のランプを、上段の電気式起
振体３ａによる信号が検出された場合は黄色のランプを
、さらに中段の電気式起振体３ｂによる信号が検出され
た場合は青色のランプをそれぞれ点灯させるようにすれ
ば、その報知が的確で判別しやすく、また警報器６につ
いても、下段の電気式起振体３ｃと上段の電気式起振体
３ａによる信号でそれぞれ音色を区別するようにすれば
、一層それが効果的である。

電気起振体３ａ 、３ｂ 、３ｃおよび３ｄは、電磁式
、偏心回転式等のものであるが、第２図には偏心回転式
のものを前記標準の電気式起振体３ｄとして採用した例
が示されている。

すなわち、８は電動機、９は偏心回転体であって、この
偏心回転体９が電動機８によって回転せられることによ
り、機械的振動を発生させる構造のものである。

電気式起振体３ｄは緩衝材１０を介してトレミー管１の
側面に装着されている。

１１はケーブルであって、このケーブル１１によって電
気式起振体３ｄが制御器４に接続され、かつ第１図に示
す如く他の電気式起振体３ａ 、３ｂ 、３ｃも同様に
制御器４に接続されている。

１２はケーブルカバーであって、上記ケーブル１１を保
護するためのものである。

ａは水面、ｂは水中、Ｃは打設コンクリート、ｄは水中
地盤である。

次に斜上の如く構成された本発明に係る装置の作用を第
１図に基いて説明する。

コンクリートの水中打設にあたっては、図示の如くトレ
ミー管１を立設し、制闘器４を始動して各電気式起振体
３＝１．３ｂ 、３ｃ 、３ｄに常時通電した状態にす
る。

そして、コンクリートの打設は、トレミー管１をその先
端部２が打設コンクリートｃ中に適当な寸法だけ挿入さ
れている適正状態に維持して施工しなければならないが
、その範囲は下段の電気式起振体３ｃが打設コンクリー
トＣ中にあり、かつ上段の電気起振体３ａがその上に出
ている状態である。

すなわち、下段の電気式起振体３ｃはトレミー管１の引
上げ限界位置を、また上段の電気式起振体３ａはその挿
入限界位置を定め、中段の電気式起振体３ｂは最適打設
飲屋を定めている。

下段の電気式起振体３ｃが打設コンクリートｃ中よりそ
の上方に離脱すれば、標準の電気式起振体３ｄに対する
その負荷が減少するので、この電流差の信号によって前
記の如く表示灯５、警報器６および電流計７が作動して
異常が報知され、また上段の電気式起振体３ａが打設コ
ンクリートｃ中に没入すれば、その負荷が増加するので
、この電流差の信号によって同様に表示灯５、警報器６
および電流計７が作動して異常が報知される。

そして、上段の電気式起振体３ｂが打設コンクリートｃ
中に没入している状態がコンクリートの最適打設位置で
あり、この状態では表示灯５および電流計のみが作動し
てそれが報知される。

したがって、制御器４において、表示灯５と警報器６が
同時に作動しない範囲で、しかも表示灯５が点灯してい
る状態を維持すべくトレミー管１の引上げ操作を行えば
、常に最適状態でコンクリートを打設することができる
ことになる。

また、制御器４と表示灯５、警報器６との配線は独立の
系統の自動検知方式とせずに、制御器４内に切替スイッ
チを設けて、手動によって上中下位置の検知を行うよう
にしてもよい。

これを要するに、本発明は、トレミー管の先端部に電気
式起振体を装着し、この電気式起振体に駆動電力を供給
し、かつその負荷電流等電気量の変化を検出する制御器
を設け、この制御器において検出される電気量の変化に
よりコンクリートの打設状態等を検出するように構成し
たから、水中におけるコンクリートＱつ打設にあたり、
その打設状況を簡庚に、しかも水温やその他の条件の如
何に全くかかわりなく常に的確に把握することができ、
コンクリートの水中打設管理を適切に行うことができる
うえ、特にその自動化（こ大いに貢献するものである。

また本発明による装置は、コンクリートの水中打設管理
のみでなく、砂杭の造成管理、水中における土砂等の検
知、沈澱処理管理などにもそのまま応用することができ
、それらの管理にも大いに役立たせることができるもの
である。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明に係るコンクリート水中打設等の管理装置
の一実施例を示すもめであって、第１図はその溝或を示
す全体図、第２図は一部の構造を示す縦断正面図である
。 図中、１はトレミー管、３ａ 、３ｂ 、３ｃは電気式
起振体、３ｄは標準となる同様の電気式起振体、４は制
御器、５は表示灯、６は警報器、７は電流計、８は電動
機、９は偏心回転体、１０は緩衝材、１１はケーブル、
１２はケーブルカバー、ａは水面、Ｃは打設コンクリー
トである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ トレミー管の先端部に電気式起振体を装着し、この
   電気式起振体に駆動電力を供給し、かつその負荷電流等
   電気量の変化を検出する制御器を設け、この制御器にお
   いて検出される電気量の変化によりコンクリートの打設
   状態等を検知するように構成したことを特徴とするコン
   クリート水中打設等の管理装置。 ２ トレミー管の先端部に、電気式起振体を上下複数段
   にわたって配設したことを特徴とする特許請求の範囲第
   １項記載のコンクリート水中打設等の管理装置。 ３ トレーミー管の先端部を除いた適所に、標準となる
   電気式起振体を備えたことを特徴とする特許請求の範囲
   第１項または第２項記載のコンクリフト水中打設等の管
   理装置。