JPS5832235B2 - 鉱石と濃縮物から鉛を生産する方法 - Google Patents

鉱石と濃縮物から鉛を生産する方法

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JPS5832235B2
JPS5832235B2 JP55500791A JP50079180A JPS5832235B2 JP S5832235 B2 JPS5832235 B2 JP S5832235B2 JP 55500791 A JP55500791 A JP 55500791A JP 50079180 A JP50079180 A JP 50079180A JP S5832235 B2 JPS5832235 B2 JP S5832235B2
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    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
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    • C25CPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC PRODUCTION, RECOVERY OR REFINING OF METALS; APPARATUS THEREFOR
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 この発明は硫化鉛及び鉛を含有する溶解性の鉱石及び濃
縮物から鉛を選択的に溶解して回収する方法に関する。
この点において、この発明は特に鉛が高比率量若しくは
低比率量含まれる鉱石及び濃縮物に関する。
背景技術 通常、鉛は乾式製練処理によってその硫化鉱石又は濃縮
物から生産される。
この処理においては、前記した鉱石又は濃縮物に含有さ
れる硫黄は酸化され、二酸化硫黄となる。
二酸化硫黄は大気汚染源として知られている。
その結果、この鉛製線処理方式は、最近の厳しい法律に
よって次第に削減され、経済的にも高価なものとなって
いる。
この乾式製練方法の欠点、特に大気汚染を解消するため
に、アンモニア溶液を用いてオートクレーブ中で加圧し
て硫化物を酸化する方法が開発されている。
しかしこの装置は高価で、多量のアンモニアを使用し、
その結果、後処理しなげればならない多量の硫酸アンモ
ニウムが生産され、またしばしば純粋な酸素を生産する
ための関連装置も必要となる。
上記した処理方法の1例はオーストラリア特許第282
292号(シエリット・ゴートン・71711964年
)に開示された湿式製練方法に示されている。
この処理方法は硫酸アンモニウム雰囲気下で0.34〜
6.8atmの分圧の酸素を使用し、硫化鉛を硫酸鉛に
酸化する。
硫酸鉛は鉛金属を生産するために後処理が必要である。
この点に関して相当な量の硫酸イオンを含有する電解液
中において硫化物を電解することによると、若しくはか
なりな量の硫酸イオンを生産する方法によると経済的に
鉛を回収することができないことがわかっている。
上記の方法の他に、硫化鉛濃縮物が導電性の陽極に圧縮
され、電解槽の中で電気的に酸化される方法が提案され
ている。
しかしこれらの方法は陽極を製造するのに高くつき、更
に電流効率及び抽出効率が低いのでうまくいかない。
硫化鉛又は濃縮物を浸出させる方法を対象とする研究も
相当になされている。
英国特許第1478571号(ソシエテ・ミニエール・
工・メタリュルジツク・ド・ペイナーローヤ)を参照す
れば、硫化鉱石又は濃縮物に含有される非鉄金属を溶解
する方法が開示されている。
この方法は塩化第2銅の水溶液に鉱石又は濃縮物を浸出
させ、ガス状酸素と塩酸及び/又は塩化第1鉄によって
その浸出反応の際に形成される第1銅イオンから第2銅
イオンを再生させる工程からなる。
この方法は塩化物の混合物を生産するものであり、金属
の回収方法は開示されていなかった。
他の方法としては(米国特許第3673061号に記載
されている)、電解槽中の陽極で硫化物を酸化する方法
がある。
この方法は高い酸化条件を用いである範囲の卑金属を非
選択的に回収するものである。
12 amp/ ft2(130amp/ m )の電
流密度が記載されている一方、かなり高い54〜480
amp / ft2の電流密度が例示されている。
これらの高い酸化条件のために摺電圧が高(なり、黒鉛
陽極の腐食が急速になる。
高い酸化条件が要求される理由は鉱物の表面に溶解を妨
げる元素状硫黄の被膜が徐々に形成されるためである。
そのため更に強い酸化が必要となる。この特許において
は、平均粉末径が約60メツシユ米国基準以上のときは
、この方法は実施できない。
オーストラリア特許出願第41938/78号(プロー
クン・ヒル・プロプライアタリ−・リミテッド)には、
効率的に溶解させるために粒子を陽極に接触させるか近
接させることが必要であることが示されている。
特にその7ページに「本発明のこの観点における有効パ
ラメータは、個々の鉱物粒子と、硫化鉱物の溶解のため
に陽極となる供給電極との衝突回数を最大にすることで
ある。
」と記載されている。
要約すると、上述の様な最も関連ある先行技術では酸性
塩化物の電解液と共に高い陽極電流密度を利用しており
、鉱石又は濃縮物の粒子と陽極との衝突回数を最大にす
ることにより効率を増大させることが可能であると考え
られる。
上記したことに対照して、この発明は高い電流密度を用
いず、前記した様に粒子を衝突させる必要もなく鉛含有
鉱物から鉛を選択的に回収しようとするものである。
結論としては、高価な試薬を消費せず、若しくは後処理
が問題となる副産物を生産することなく大気圧下で鉛鉱
石又は濃縮物を鉛に低コストで変換する方法である。
発明の開示 この発明は少なくとも1個の陽極と1個の陰極を含む電
解槽中で、鉛硫化物以外の卑金属硫化物をも含んだ鉛含
有鉱石又は濃縮物から鉛を選択的に回収する方法を提供
するものであり、この方法が(1)鉱石又は濃縮物を塩
素イオンを含む電解液に接触させること、(2)鉱石又
は濃縮物中に存在する硫化物中の鉛以外の卑金属が実質
的に溶出しないで残るように前記陽極の近接域で鉱石又
は濃縮物の量を最少にするよう調節して、電解液と鉱石
又は濃縮物とを電解槽中で攪拌すること、(3)電解液
をその沸点までの温度及び7未満のPHに維持するとと
もに低い陽極電流密度を適用しかつ低い溶解酸化条件の
ため低い摺電圧を用いることを特徴とする。
上記の工程パラメータの組合せにより、鉱石又は濃縮物
に存在する他の卑金属の溶解が低減され、今までにない
ほど経済的にかつ効率よく鉛を回収することができるこ
とがわかった。
即ち、この発明はPb−Zn−Cu−Feの混合物の硫
化物から鉛を選択的に回収し、前記した先行技術の方法
の欠点を解消し、この方法の条件のもとで溶解可能であ
る硫化物以外の鉛鉱石にも適用できるという利点を有す
る。
更にこの方法は混合鉱石又は複合鉱石にも適用できる。
本発明は元素状硫黄被膜の形成を妨げる一連の条件を選
択することにより成功した。
その結果、摺電圧は低く、黒鉛陽極が使用可能であり、
更に既に述べた様に鉛、亜鉛、鉄、銅の混合物の硫化物
から鉛を選択的に回収することができる。
使用条件、即ち低い陽極電位及び低い溶解酸化電位によ
り、先ず硫化鉛が鉛イオンと硫黄中間化合物に解離し、
該硫黄中間化合物は元素状硫黄に変換される前に鉱物の
表面から硫黄を液中に拡散させる。
この硫黄中間化合物はH2Sによって表わされる。
ここに用いる「高い陽極電流密度」とは101000a
/m以上をいい、一方「低い陽極電流密度」とは、約2
00 amp/rri’以下をさす。
低い陽極電流密度はその高い場合に比して直接的には特
に陽極材料の損耗をきわめて低減し、鉛の回収コストを
引き下げる。
また低い電流密度に関連する低い摺電圧の使用によって
槽内における溶解酸化条件は低く保たれ、鉱石又は濃縮
物に存在する他の卑金属の溶解が抑制され、従って鉛の
選択的回収率が、高い摺電圧及び高い陽極電流密度の用
いられた場合に比してきわめて高率となる。
またこの低溶解酸化条件により硫化鉛が鉛イオンと硫黄
中間化合物(H2S)に解離する段階が存在し、この中
間化合物が陽極域でさらに元素状硫黄に酸化される以前
に中間化合物として拡散移動し、鉱石等の表面を硫黄で
被覆して未分解の鉱石と電解液との接触を妨げ電解性能
を鈍化することがない。
本発明による高い回収選択性、鉛の回収率は後述する実
施例により示される。
発明全実施するための最良の形態 本発明の重要な点は非常に低い陽極電流密度、望ましく
は130 amp /rn’未満、更に望ましい範囲と
して50〜l 00 amp /lri”に選択するこ
とにある。
同様に電解液のpHの最小値がO15であることが有利
であり、最適なpH範囲は1.5〜2.5である。
温度もまた重要な工程パラメータであり、この点に関し
て、その温度範囲は30℃〜110℃が望ましく、更に
望ましくは50℃〜80’Cである。
浸出工程の開始にあたって陰極に急速な鉛メッキをする
ためには、電解液には最初鉛イオンが含まれなければな
らない。
例えば、塩化鉛が電解液中に含有される。
更に、鉛含有鉱物は、電解液とを接触をよくするために
電解隔膜槽の陽極部で攪拌される。
この攪拌は陽極の付近で鉱石または濃縮物の量を最小に
するように調節されるとよく、電解液はアルカリ金属塩
化物及び/またはアルカリ土類金属塩化物であるとよい
反応機構に関して硫化鉛は、次の様に分解されると考え
られる。
PbS + 2 H+→Pb+++H2S硫黄化合物は
更に陽極で酸化されて、次式に従って元素状硫黄になる
H2S→2H++S+2e セル中の全反応式は、次式で表わされる。
Pb5−+Pb+S 上記のオーストラリア特許出願第41938778号に
対して、本発明では鉱物を陽極に近接させる必要はなく
、陽極の近接域で酸化レベルが上昇し、不必要な他の鉱
物の溶解を引き起こさない様に陽極部の底部でゆっくり
攪拌することにより選択的溶解性を増大させることがで
きる。
前述した様に、鉱物の全表面に絶えず化学作用を及ぼす
ために鉱物を懸濁させ、硫黄化合物を鉱物表面から陽極
へ導くフローパターンを与えることが望ましい。
以下に示す実施例はPb−Zn−Cu−Feの複合理合
物の硫化物の処理に関し、高い選択溶解性を有する方法
を示すものである。
これらの硫化物の混合物中の鉛は従来の浮選方法によっ
ては経済的に分離することができなかった。
実施例 1 硫化物の混合物各1kgを塩化ナトリウム30W/V%
と塩化鉛4%からなるpH約1.5〜2.51Yの電解
液中に入れ、5tの電解隔膜槽の陽極部の底部をゆつ(
つと攪拌した。
黒鉛陽極と陰極の間で陽極の電流密度を90 amp
/lri”、陰極の電流密度を陰極に粉末が生成される
に適する密度とし80℃で5時間通電し次表の結果を得
た。
試験に際し、陰極の循環ポンプにより鉛の粉末生成物を
洗い流して、沈殿室に導いた。
両試験における電流効率は90%以上であり、摺電圧は
2.0ボルト未満であり、電力消費率は1KWH/kg
未満であった。
その結果はきわめて高い回収選択性と高い純度の鉛の生
成を示すものである。
鉛の回収率は97%及び99%であり、はんの少量のZ
nとCuが溶解しただけである。
次の実施例は、本発明の方法を市販の鉛濃縮物に適用し
た場合を示すものである。
実施例 2 Pb70%、Cu 1゜0%、Fe1.9%からなる鉛
濃縮物100グをNaCl30%、PbCl24%の酸
性電解液を含む5tの隔膜槽中に入れ、70℃でゆっく
りと攪拌した。
黒鉛陽極と陰極の間に5 ampの電流を5時間流した
摺電圧は1.9V、陽極電流密度は90 amp /r
n’であった。
分析の結果、残分はPb0.9%、Fe4.9%、Cu
3.2%であり、pbの回収率は99.5%であった。
CuとFeは残分中に残った。本実施例によっても、本
発明の方法がこれらの条件下で行なわれることにより高
い選択回収性と低い電力コストと、高い回収率が得られ
ることがわかる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本願発明の方法が実施される装置の断面図であ
る。 この図はヒータ2の頂部に位置決めされた電解槽1から
なり、ヒータは電解液3と鉛鉱石又は濃縮物4との温度
を所望の温度に上昇させる。 攪拌装置5が槽1の底部付近に配置され、その回転によ
って鉱石又は濃縮物4と電解液3が攪拌される。 1対の陽極6と陰極7が電解液3の中に一部浸漬され、
両極の浸漬されていない部分の間に電圧がかげられる。 陰極7の周囲には多孔質の陰極バッグ8が設けられる。 以上の様に鉛鉱石又は濃縮物4は鉛イオンと硫黄中間化
合物(H2S)に解離し、(前記した様に)その硫黄中
間化合物は元素状硫黄に変換される前に鉱物の表面から
硫黄を液中に拡散させる。 硫黄化合物は陽極に向かって移動し、一方鉛イオンはバ
ッグ8を通って陰極に向かって移動し、陰極周辺で回収
される。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 少なくとも1個の陽極と1個の陰極を含む電解槽中
    で、鉛硫化物以外の卑金属硫化物をも含んだ鉛含有鉱石
    又は濃縮物から鉛を選択的に回収する方法において、こ
    の方法が(1)鉱石又は濃縮物を塩素イオンを含む電解
    液に接触させること、(2)鉱石又は濃縮物中に存在す
    る硫化物中の鉛以外の卑金属が実質的に溶出しないで残
    るように前記陽極の近接域で鉱石又は濃縮物の量を最少
    にするよう調節して、電解液と鉱石又は濃縮物とを電解
    槽中で攪拌すること、(3)電解液をその沸点までの温
    度及び7未満のPHに維持するとともに、低い陽極電流
    密度を適用しかつ低い溶解酸化条件のため低い摺電圧を
    用いることを特徴とし、鉱石又は濃縮物に存在する硫黄
    を元素状に変換される前に液中に拡散させ、鉛を溶液中
    に受は入れてその鉛を陰極の周辺で回収する鉱石と濃縮
    物から鉛を生産する方法。 2 前記の低い陽極電流密度が130 amp/i未満
    である請求の範囲第1項記載の方法。 3 前記の低い陽極電流密度が50〜10100a/
    mである請求の範囲第1項記載の方法。 4 電解液のPHが0.5〜7である請求の範囲第1〜
    3項のいずれか一つの項記載の方法。 5 電解液のPHが1.5〜2、特許請求の範囲第1〜
    3項のいずれか一つの項記載の方法。 6 電解液の温度が30°C〜110℃である請求の範
    囲第1〜5項のいずれか一つの項記載の方法。 7 電解液の温度が50℃〜80℃である請求の範囲第
    1〜6項のいずれか一つの項記載の方法。 8 電解液が最初から鉛イオンを含有する請求の範囲第
    1〜7項のいずれか一つの項記載の方法。 9 電解液がアルカリ金属塩化物及び/またはアルカリ
    土類金属塩化物である請求の範囲第1〜8項のいずれか
    一つの項記載の方法。
JP55500791A 1979-04-09 1980-04-02 鉱石と濃縮物から鉛を生産する方法 Expired JPS5832235B2 (ja)

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