JPS5832084B2 - スキンパツクホウホウ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は基板、例えば台紙と熱可塑性フィルムを用いて
被包装物を真空包装するいわゆるスキンパック方法の改
良に関する。

従来のスキンパック方法は第１図に示すように真空ポン
プ１に接続し上面に多数の吸引孔２を有する吸引台３上
に台紙４を載置し、この台紙４上に複数個の被包装物５
を所定間隔で載置し、上枠６と下枠７とから成る枠体に
挾持された熱可塑性フィルム８をヒーター９で加熱して
フィルム８を軟化させた後に矢印方向に降下させてフィ
ルム８を被包装物５と台紙４に接触させ、そしてフィル
ム８と台紙４の間の空気を吸引孔２を介して真空ポンプ
１で吸引することにより被包装物５をフィルム８と台紙
４で真空包装することから構成される。

一般にスキンパック方法においては、加熱又は真空吸引
条件の不良もしくは使用する熱可塑性フィルムの品質欠
陥等の原因によって、吸引工程時に通常パンクと称され
るフィルムの切れが生じ、その結果フィルムを台紙に充
分に密着させることができない場合がある。

特に第１図に示すように複数個の被包装物を真空パック
する場合、即ち面付けが多い場合、ｌケ所のパンクによ
って複数個の被包装物の全部又は大部分が包装不良とな
り、フィルム等の材料が浪費されるという欠点がある。

また上記従来方法によって包装された製品においては、
被包装物と被包装物との間にブリッジと称されるフィル
ムの立ち上がりが生じこのブリッジの内側には空気が残
留しがちである。

このブリッジは出来るだけ小さい方が気密の上からも外
観上からも好ましいことは言うまでもない０ 本発明は複数個の被包装物をスキンパックする場合、フ
ィルムの１ケ所のパンクによって被包装物の全部又は大
部分が包装不良となるような不都合を防止し、かつブリ
ッジの発生を減少させることを目的とする。

本発明のスキンパック方法は真空ポンプに接続し上面に
吸引孔を有する吸引台上に基板を載置し、この基板上に
複数個の被包装物を所定間隔で載置し、枠体に挾持され
た熱可塑性フィルムを加熱後に上記被包装物と上記基板
に接触させ、そして上記基板および上記フィルム間の空
気を上記吸引孔を介して吸引することにより被包装物を
フィルムと基板で真空包装するスキンパック方法におい
て；上記吸引台の上面に接続する複数個の互に独立した
室を上記吸引台内部に設け、上記フィルムを上記基板に
密接させる押え板を上記枠体に取り付け、上記押え板は
これによって上記枠体内に形成される区画が上記フィル
ムを上記被包装物および上記基板に接触させた場合に上
記各室の上面と一致するような位置に取り付けられてお
り、上記真空ポンプに接続する連絡通路を上記各室にそ
れぞれ態別に設け、そして風圧の変化によって上記通路
を閉鎖する手段を上記各通路に設けることを特徴とする
。

以下この発明を図面に基づいて説明する。

第２図は吸引台２１上に台紙２２を載置し、この台紙２
２上に３個の被包装物２３を所定間隔をもって載置し、
そして上枠２４と下枠２５とから構成されて吸引台２１
の上面よりも大きい面積を有する枠体に挾持された熱可
塑性フィルム２６を図示しない加熱手段によって加熱溶
融した後、これを吸引台２１上に設置して、フィルム２
６を被包装物２３と台紙２２に接触させた状態を示す。

フィルム２６を吸引台２１上に設置する方法はフィルム
２６を挾持した枠体を上方から下降させてもよいし、又
は吸引台２１を上昇させてもよいし、又はこれらの移動
を同時に行なってもよい。

吸引台２１の内部は側壁２７によって互に独立した３つ
の室２８に分割されており、各室２８はそれぞれ別々の
パイプ２９を介して真空ポンプ３０に接続している。

被包装物２３はそれぞれの室２８の上方に台紙２２を介
して設置されている。

吸引台２１の上面には多数の吸引孔３１が形成されてい
る。

上記パイプ２９にはそれぞれ風圧の変化によってそのパ
イプの通路を閉鎖する手段、例えば風圧検出器３２およ
びこの検出器３２に連動した電磁バルブ３３が設けられ
ている。

上枠２４にはフィルム２６を被包装物２３および台紙２
２に接触させた場合、フィルム２６を台紙２２に密接さ
せる押え板３４が取り付けられている。

この押え板３４によって上枠２４内に形成された複数個
の区画は被包装物２３を互に分離独立させる。

押え板３４の上枠２４に対する取り付は位置はフィルム
２６を被包装物２３と台紙２２に接触させた場合に、押
え板３４によって上枠２４内に形成される区画が上記吸
引台２１内部の３つの室２８の上面と一致するような位
置、即ち室２８の側壁２７の真上に押え板３４が台紙２
３およびフィルム２６を介して積層されるような位置に
設定される。

もちろんこれとは逆に上枠２４の上記区画に合せて吸引
台２１内の側壁２７の設置位置を変化させることにより
上記区画と室２８の上面を一致させてもよい。

第３図に示すように上枠２４の内側に多数の凹部３５を
形成し、押え板３４をこの凹部３５に着脱自在に取り付
ければ、任意の大きさならびに形状を有する区画を上枠
２４内に簡単に形成することができる。

次に本発明の詳細な説明する。

上述のように押え板３４によって上枠２４内に形成され
た複数個の区画と吸引台２１内の複数個の互に独立した
室２８はフィルムの吸引工程において一致するように構
成され、そして上記各室２８はそれぞれ独立の連絡通路
を介して真空ポンプ３０に接続し、上記各通路には風圧
の変化によってこの通路を閉鎖する手段が設けられてい
る。

したがって、例えば一つの区画内のフィルム部分が吸引
工程においてパンクした場合、その個所から多量の空気
が吸弓台２１内に流入するが、台紙２２上において押え
板３４によって形成された各区画は互に気密的に独立し
ており、台紙２２の下の各室２８も側壁２７によって気
密的に独力しているため、パンクによって吸引される多
量の空気はその個所の区画ならびにその下の吸引台２１
の室のみを通過し、その他の区画ならびに室には流入し
ない。

したがってパンクによる多量の空気が通過する個所の風
圧検出器３２の測定値と、その他の室に設けられた風圧
検出器３２のそれとの間には大きな差が生ずるため、こ
の差に基づいて電磁バルブを作動させて、パンクによる
空気の流入を停止させる。

その結果パンクしていない区画におけるフィルムの吸引
力の低下は完全１こ防止され、パンクによるフィルムの
損失はそのパンク個所のみに限定される。

また各区画どうしならびに各室どうしがそれぞれ独立し
ているため吸引効率が増大すると共に各区分内のフィル
ムが均等に吸引されるためブリッジの発生が減少すると
共に吸引工程の時間が短縮される。

また区画の大きさを自由に調節できるから、使用する熱
可塑性フィルムの大きさを種々選択することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のスキンパック方法の説明図、第２図は本
発明方法を示すもので、フィルムの吸引工程を示す断面
的説明図、そして第３図は押え板を取り付けられた本発
明の上枠の斜視図である。 ２１・・・・・・吸引台、２２・・・・・・台紙、２３
・・・・・・被包装物、２４・・・・・・上枠、２５・
・・・・・下枠、２６・・・・・・フィルム、２８・・
・・・・室、２９・・・・・・連絡通路、３０・・・・
・・真空ポンプ、３２・・・・・・風圧検出器。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 真空ポンプに接続し上面に吸引孔を有する吸引台上
   に基板を載置し、この基板上に複数個の被包装物を所定
   間隔で載置し、枠体に挾持された熱可塑性フィルムを加
   熱後に上記被包装物と上記基板に接触させ、そして上記
   基板および上記フィルム間の空気を上記吸引孔を介して
   吸引することにより被包装物をフィルムと基板で真空包
   装するスキンパック方法において； 上記吸引台の上面に接続する複数個の互に独立した室を
   上記吸収台内部に設け、上記フィルムを上記基板に密接
   させる押え板を上記枠体に取り付け、上記押え板はこれ
   によって上記枠体内に形成される区画が上記フィルムを
   上記被包装物および上記基板に接触させた場合に上記各
   室の上面と一致するような位置に取り付けられており、
   上記真空ポンプに接続する連絡通路を上記各室にそれぞ
   れ別別に設け、そして風圧の変化によって上記通路を閉
   鎖する手段を上記各通路に設けることを特徴とするスキ
   ンパック方法。