JPS5831414B2 - ナイロンコンセンシ - Google Patents

ナイロンコンセンシ

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JPS5831414B2
JPS5831414B2 JP15732675A JP15732675A JPS5831414B2 JP S5831414 B2 JPS5831414 B2 JP S5831414B2 JP 15732675 A JP15732675 A JP 15732675A JP 15732675 A JP15732675 A JP 15732675A JP S5831414 B2 JPS5831414 B2 JP S5831414B2
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nylon
yarn
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mixed
yarns
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JP15732675A
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哲也 加藤
金次郎 戸田
和雄 鴫
逸男 多林
昭 内田
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Toray Industries Inc
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、潜在的なかさ高性を有するナイロン繊維に関
する。
また、本発明は、布帛となした後、湿熱処理によってか
さ高く、シかもドレープ性のある布帛が得られるナイロ
ン繊維に関する。
熱あるいは熱水に対する収縮率の異なる2種以上の糸条
を混合して得たいわゆる混繊糸は、編成あるいは製織後
、熱にさらすことによって構成糸条の収縮差のため低収
縮成分が大きなループを形成し、全体としてかさ高な布
帛が得られることはよく知られている。
この布帛は、合成繊維特有のロウ状感がなく、乾いた天
然繊維様のタッチを有することから、種々の合成繊維に
ついてこのような試みがなされている。
ナイロンにおいても、この種の混繊糸は数多く提案され
ている。
これらの混繊糸の場合、重要なことは、混合する両成分
糸条の熱収縮差がかさ高性を発現させるに十分なほど大
きく、しかも布帛にする前は収縮差が発現せず、糸条に
いわゆる単糸たるみを生じないことである。
これらの問題点を解決するため、収縮性の異なる両フィ
ラメント糸条を混合したのち、延伸後に弛緩熱処理を施
すことにより、単糸たるみの発生を防ぐことが提案され
ている。
しかし、この方法は、余分の設備を必要としてコストア
ップを招くとともに、混繊糸中の高収縮成分糸条の熱収
縮性を低下させることから、所望のかさ高性のある布帛
が得られにくい。
また、熱固定しても収縮差が増加するように、脂環を主
鎖に有するポリアミドを用いることも種々提案されてい
るが、特殊な重合体を用いるため、コストアップは免れ
得ない。
本発明の目的は、単糸たるみが少なく、かつかさ高性が
良好な布帛を経済的に得ることのできる混繊糸を提供す
ることにある。
しかして、本発明の要旨とするところは、ナイロン66
フィラメント糸条とナイロン66共重合体フィラメント
糸条とがランダムにまざり合った混繊糸であって、前記
ナイロン66共重合体中の共重合成分の量が、ナイロン
66塩に対して0.14〜0.31モル1モルの範囲に
あるナイロン66共重合体で構成され、かつ本文中に定
義する繊維長差、(S(係)と繊維のかさ高度V(cu
t/g)が(1)式を満足することを特徴とするナイロ
ン混繊糸である。
0.4MS+1.0<V<0.48JS+7.0
(1)すなわち、本発明は、湿熱に対して低収縮のナイ
ロン66フィラメント糸条と湿熱に対して高収縮のナイ
ロン66共重合体フィラメント糸条が、ランダムにまざ
り合った混繊糸である。
本発明で使用される高収縮の糸条は、ヘキサメチレンジ
アンモニウムアジペート(66塩)に、少なくとも一成
分が66塩と異なるナイロン塩すなわちジアミンとジカ
ルボン酸の塩の1種以上を加えて共重合して得たナイロ
ン66共重合体からなる。
共重合するナイロン塩を構成するジアミンは、ヘキサメ
チレンジアミン、メクキシリレンジアミン、パラキシリ
レンジアミン、バラアミノシクロヘキシルメタン等であ
り、ジカルボン酸は、アジピン酸、セパチン酸、イソフ
タル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸等の脂肪族、脂環族
、芳香族いずれの化合物でもよい。
しかし、同型置換を生ずるようなナイロン塩、たとえば
ヘキサメチレンジアンモニラムチレフタレ−h(6T塩
)などは好ましくない。
このようなナイロン塩は、ナイロン66塩に置き換える
形で添加することはかまわない。
また、共重合するナイロン塩は1種でなくともよい。
全体の共重合モル比が0.14〜0.31モル1モルの
範囲内において2種以上、たとえば、ヘキサメチレンジ
アンモニウムイソフタレート(6■塩)とへキサメチレ
ンジアンモニウムセバケー)(610塩)を同時に66
塩に加えて3者共重合することも可能である。
本発明で使用される高収縮フィラメント糸条を得るには
、ナイロン66共重合体中のナイロン66塩成分に対す
る共重合成分の量が0.14〜0.31モル1モルの範
囲にあることが必要である。
共重合成分が0.14モル1モルより少ないと、最良の
製糸条件をとっても、得られた混繊糸の湿熱バルクアッ
プ後のかさ高検が不十分で、目的の布帛が得られない。
一方、共重合成分が0.31モル1モルより多すぎると
、染色速度が増大し、これにともなって、染色堅牢度、
特に洗濯時の色落ち、転染堅牢度が急激に悪くなり、実
用に耐えなくなる。
本発明におけるナイロン66共重合体は、他のナイロン
共重合体、たとえば、ナイロン6共重合体に比べて良好
な堅牢度を有しているが、それでも共重合成分が0.3
1モル1モルをこえると、染色のとき、タンニン処理等
のフィックス処理を施しても、実用的でない程度まで悪
くなる。
また、布帛をかさ高にするには、構成糸条のうち、ナイ
ロン66共重合体からなる高収縮成分が、拘束下で一定
値以上収縮することが必要であり、この意味で、少なく
とも0.14モル1モルの共重合成分を配合することは
必要であるが、共重合成分が0.31モル1モルより多
いと、フリーの状態での収縮率は急激に増大するが、デ
ニール当りの収縮応力は逆に減少し、拘束下での収縮は
むしろ低くなる。
さらに、湿熱収縮したときの糸条の物理的性質の劣化が
著しく、大幅な伸度上昇と強度低下が生じる。
したがって、本発明において、物理的性質の劣化が少な
く、目的の収縮特性を得るためには、共重合成分の量が
0.14〜0.31モル1モルであることが必要である
本発明で使用される低収縮の糸条は、ポリヘキサメチレ
ンアジパミド(ナイロン66)からなる。
本発明においては、共重合成分を0.14〜0.31モ
ル1モル有するナイロン66共重合体フィラメント糸条
と、ナイロン66フィラメント糸条とからなる混繊糸で
あることに加えて、混繊糸の繊維長差(JS)とかさ高
度Mが(1)式を満足する範囲内にあることが必要であ
り、このような混繊糸を用いて布帛を作り、これに水蒸
気あるいは熱水で湿熱処理を施すことにより、きわめて
良好なかさ高の布帛を得ることができるのである。
o、4is+1.0<V<0.48JS+7.0
(1)本発明において、混繊糸の繊維長差JS(%)と
は、以下のように測定したものをいう。
混繊糸をかぜ巻きにして、デニール当り4■の荷重をか
けた状態で30分間沸騰水処理をする。
これを25°C165%RHで一夜放置乾燥してから、
繊維束10cfrLをきりとり、これを張力がかからな
いようにほぐしてから、グリセリンを塗布したガラス板
の上に伸長状態で固定し、構成単糸の長さを個々に測定
する。
収縮率に差がある糸の混繊の場合は、二つのピークをも
ったヒストグラムが得られる。
低収縮成分フィラメントの平均長さをLl、高収縮成分
フィラメントの平均長さをL2とすると、繊維長差JS
(%)は下式で与えられる。
また、本発明において、かさ高度V (crA/ g)
とは、以下のようにして測定したものをいう。
混繊糸を周長1.2〜1.5m程度の検尺機で80回巻
きのかせにして、デニール当り4”?の荷重をかけた状
態で10分間沸騰水処理をする。
このかせを5個束にし四つ折りにして繊維束とし、第1
図に示すごときかさ高試験器(大衆科学精器製作所製)
を用いて、繊維束の円周L(ロ)を測定する。
すなわち、繊維束1を台2の上に置き、繊維束1の中央
部に幅2.5 (mのテープ3をかける。
テープ3を第1図口に示すごとく、くさび4を介して台
2の下方に導き、テープ3の下端に5CBi’の荷重5
を10秒間加え、そのときに、繊維束1と接触している
テープの長さくX礪)を目盛りから読み取り、くさびの
長さく ycrrL)Q加算し、繊維束の円周L(−x
+y)crrLを測定する。
テープの幅2.5crfL間の試料の体積Q(cTA)
は として求められる。
一方、混繊糸の80回巻きのかせを4InII/dの荷
重下で10分間沸騰水処理し、沸騰水処理前および処理
後において、デニール当りlyの荷重を0 かけて、かせ長さ’1$’2を測定し、沸騰水収縮率、
(P(係)を求める。
前述のかさ高試験器のテープの幅2.5(J間の繊維束
1の重さW(g)は、テープの幅2.5crI1間の繊
維束中の混繊糸本数が 80X2X5X4=3,200 であるので、混繊糸のデニールをD(d)とすると、で
与えられる。
したがって、 かさ高度V(cn?/lは、 次式に より算出される。
かさ高度■が0.48JS+1.0に満たないときは、
この混繊糸を使用した布帛に湿熱処理を施したとき十分
なかさ品性が発現せず、目的とする乾いたタッチのしな
やかな布帛が得られない。
また、かさ高度■が0.48 JS+7.0を越えると
きは、この混繊糸を使用した布帛の表面に不均一な凸凹
(しぼ)が著しく発生し、見ばえが悪くなるとともに、
感触もごわごわしたものになる。
(1)式を満足する混繊糸を得るには、共重合成分を0
.14〜0,31モル1モル有スるナイロン66共重合
体フィラメント糸条とナイロン66フィラメント糸条を
用いることが必須であるが、これに加うるに、紡糸条件
、延伸条件、後処理条件、たとえば、混繊比率、延伸倍
率、熱処理、バルクアップ処理、仕上げセット処理を、
適宜コントロールすることが重要である。
ナイロン66共重合体の重合は、常法どおり行なう。
その−例を下記するが、これに限定されるものでない。
まず、ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸を当モルず
つ水溶液中で混合反応させて、ナイロン66塩を作った
後、活性炭で脱色して50〜60係水溶液を作る。
同様に、共重合するジアミンとジカルボン酸を当モルず
つ水溶液中で混合反応させて、50〜60%の共重合ナ
イロン塩の水溶液を作る。
66塩とこの共重合ナイロン塩を所定のモル比(0,1
4〜0.31モル1モル)にナルヨウに混合した後、重
合度調節剤として有機酸、たとえば、酢酸を所定の重合
度と末端基(アミン基とカルボキシル基)量が得られる
ように添加する。
得られた原液をオートクレーブに仕込み、加熱して25
0〜300℃に2〜3時間、十数Kt/cIIiの圧力
に保った後、放圧し、常圧で重合を完結させてから、吐
出・冷却・カッティングして粒状物(ペレット)を得る
重合度の調節は、添加剤(有機酸)と重合条件(重合温
度と時間)で行なつ。
ナイロン66は、公知のいずれの方法で製造してもよい
が、一般的には、ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸
を等モル反応させて得た66塩を、水の存在下で15〜
20に?/crlr、最後の710圧下で250〜30
0°Cに加熱した後、常圧まで放圧し、さらに重合が完
了するまで加熱することによって得られる。
ナイロン66共重合体フィラメント糸条の適切な重合度
は、もう一方の構成取分であるナイロン66の重合度に
よって決められるが、硫酸相対粘度にして少なくとも2
.2以上であるのが好ましい。
硫酸相対粘度が2.2より小であると、溶融紡糸性が大
幅に悪化し、満足な物性の糸条が得られない。
ナイロン66フィラメント糸条として適切な重合度は、
組み合わせる高収縮成分糸条の重合度によって変えるこ
とが必要であるが、硫酸相対粘度にして2.3〜3であ
ることが好ましい。
硫酸相対粘度が2.3より小さいと、糸条の機械的特性
をそこなうし、逆に硫酸相対粘度が3より大きいと、溶
融紡糸を困難にする。
低収縮のナイロン66フィラメント糸条と高収縮のナイ
ロン66共重合体フィラメント糸条の重合度は、特殊な
場合を除いて、ナイロン66が高い方が、糸条の回復特
性および同一口金から両成分糸条を吐出したときの糸条
の機械的性質を接近させる意味で好ましい。
しかし、両成分糸条の重合度差が硫酸相対粘度にして0
.8以上開くと、逆に機械的性質に大きな差が生じて好
ましくない。
本発明のナイロン66共重合体は、熱収縮特性に悪い影
響を与えない範囲で、つや消し剤・耐光剤・耐熱剤・帯
電防止剤等の第三成分を含んでいてもよく、また、ナイ
ロン66には公知のつや消し剤・耐火剤・耐熱剤・帯電
防止剤等が含まれていてもよい。
本発明の混繊糸は、溶融紡糸によって得られる。
溶融紡糸は、公知のいずれの方法も用いられる。
後述するように、混繊する方式によってやや異なるが、
ナイロン66あるいはナイロン66共重合体ペレットを
溶融紡糸機に供給し、250〜300°Cに加熱溶融し
てから、口金孔を通して紡糸した後、所定の伸度となる
ように延伸する。
それぞれの糸条の単糸断面は、円形・多葉形・中空、そ
の他公知のいずれの形状でもよいが、本発明のバルキー
で新しいタッチを生かし絹様の風合いを出すには、多葉
形が好ましい。
すなわち、三葉・四葉・五葉・大葉あるいは六葉などで
ある。
多葉形を採用するときは、特に単糸の変形度(糸断面の
内接円と外接円の比で一般に表示される)がある範囲内
でそろっていることが好ましい。
あまりにもかけ離れた変形度の糸条の混繊は、製品布帛
に好ましくない光沢むらを生ずる。
しかし、本発明の共重合成分を0.14〜0.31モル
1モル有するナイロン66共重合体とナイロン66を使
用するかぎり、このような不都合は避けられる。
混繊糸の単糸デニールは、目的とする布帛の特性によっ
て任意に定め得る。
混繊する両成分の単糸デニールは、同じであっても異な
っていてもよいが、製品布帛の表面のむらを軽減するた
めには、同じであるのが一般的である。
混繊する両成分糸条の比率は任意に変え得るが、熱に対
して高収縮のナイロン66共重合体フィラメント糸条の
比率が多すぎると、製品布帛を熱水でバルクアップした
ときの収縮が大きすぎて、商品規格に適合しない製品と
なるし、かさ品性も不十分となる。
一方、低収縮のナイロン66フィラメント糸条の比率が
多すぎれば、バルクアップが不足で、薄手の布帛しか得
られない。
好ましい比率は70:30〜30ニア0である。
ナイロン66フィラメント糸条とナイロン66共重合体
フィラメント糸条とをランダムにまぜ合わせて混繊糸条
を得る方法は、公知のいかなる方法を用いてもよい。
たとえば、ナイロン66フィラメント糸条とナイロン6
6共重合体フィラメント糸条をそれぞれ別個に溶融紡糸
延伸した後、延伸糸を開繊してから重ね合わせたり、空
気噴射ノズルに通し交絡処理を施す方法が用いられる。
また、ナイロン66フィラメント糸条とナイロン66共
重合体フィラメント糸条を、それぞれ別個に溶融紡糸し
て得た未延伸糸を合糸・延伸しながら、前述の混繊処理
を施してもよい。
あるいはまた、ナイロン66とナイロン66共重合体を
それぞれ別個に溶解した後、同−紡糸機の口金の別個の
口金孔から紡出したり、別個の紡糸機からそれぞれ紡糸
した糸条を紡糸・延伸して混繊糸を得てもよい。
いずれの混繊糸も、構成単糸を意図してそろえることな
く、ランダムに混合していることが必要である。
本発明の混繊糸を得る工程において、ナイロン66フィ
ラメント糸条およびナイロン66共重合体フィラメント
糸条を、それぞれ単独あるいは混繊した状態において、
熱固定を施すことは必ずしも必要ではない。
ナイロン66共重合体中の共重合成分の量が0.14〜
0.31モル1モルの範囲内にあり、かつ混繊する両成
分の重合体糸条の硫酸相対粘度差が0.8以上に極端に
開くことがないかぎり、混繊糸に単糸たるみなどが発生
することは少なく、混繊糸に熱処理を施さなくても、布
帛を作るうえに障害とならない。
もちろん、収縮率を目的の値にコントロールするために
適宜熱処理を施すことは、かさ高度が大幅に小さくなら
ない範囲で行なってもわまわない。
本発明の混繊糸を用いて作った布帛は、水蒸気あるいは
熱水に接触させて湿熱処理を施すことによって、極めて
良好なかさ高の布帛となるのであるが、この場合、湿熱
処理の温度は60℃以上が好ましく、熱水の場合は、通
常の精練と同時にこれを行なってもよい。
また、湿熱処理時の張力は、布帛のかさ高性に影響する
ため、目的とする風合いに応じて適宜調整されるが、で
き得るかぎり張力をかけないのが好ましい。
上述のような条件下で、本発明の特性を有するナイロン
66フィラメント糸条とナイロン66共重合体フィラメ
ント糸条からなる混繊糸を用いるかぎり、湿熱処理で目
的とするかさ高性を有する布帛は容易に得られる。
以上のように、本発明の混繊糸は、ナイロン66フィラ
メント糸条とナイロン66共重合体フィラメント糸条と
がランダムにまざり合った混繊糸であって、前記ナイロ
ン66共重合体中の共重合成分の量が、ナイロン66塩
に対して0.14〜0.31モル1モルの範囲にあるナ
イロン66共重合体で構成され、かつ本文中に定義する
繊維長差(JS)と繊維のかさ高度Vが(1)式を満足
するように構成されているので、本発明の混繊糸を使用
することにより、単糸たるみが少なく、かつかさ高性が
良好な布帛を、経済的に得ることができる。
以下、実施例により本発明の詳細な説明するが、本発明
において硫酸相対粘度は、以下の方法で測定した。
(1)硫酸相対粘度(ηr) 乾燥したポリマー0.2!11を98%硫酸25m1に
溶解し、中野式改良粘度計を用いて25℃における落下
時間を測定し、溶媒の落下時間との比を硫酸相対粘度(
ηr)とした。
実施例 1 本実施例は、ナイロン66と混繊して良好な風合いの布
帛を得るに必要なナイロン66共重合体の共重合成分の
量に関するものである。
ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート(66塩)7
0部、水30部および酢酸0.4部を混合し、オートク
レーブに仕込み、25時間で常温から230℃まで昇温
し、2時間、175Ky/−に保った後、2時間で常圧
まで放圧しつつ、ポリマ一温度を280℃まで昇温させ
る。
最後に500MHgまで減圧し、20分間保った後、水
中に吐出、固化させてからカットして、硫酸相対粘度2
.7のポリヘキサメチレンアザパミド(ナイロン66)
ペレットを得た。
一方、ナイロン66塩とへキサメチレンジアンモニウム
イソフタレート(6■塩)を、第1表に示したようなモ
ル比で混合したナイロン塩80部に水20部および酢酸
0.42部を加えて、オートクレーブに仕込み、2時間
で常温から230℃まで昇温し、2時間、18KP/c
mfに保った後、2時間かかつて常圧まで放圧しつつ、
ポリマ一温度を280°Cまで昇温させた。
最後に600〜40071m Hgに減圧しつつ30分
間保った後、水中に吐出、固化させてからカットして、
第1表に示したような硫酸相対粘度を有するナイロン6
6/6 I共重合体ペレットを得た。
ナイロン66ペレットは常法どおり乾燥し、溶融紡糸機
に供給して285℃で溶融し、T型の吐出孔から紡出し
、800 m /1114πで引き取った後、引き続き
延伸して、伸度42係の35デニール17フイラメント
の糸条を得た。
ナイロン66/6 I共重合体ペレットも、それぞれナ
イロン66と同じ紡糸条件で溶融紡糸して、伸度が38
〜42係の35デニール17フイラメントの糸条を得た
ナイロン66フィラメント糸条とナイロン66/6I共
重合体フィラメント糸条を、それぞれ1:1の比率で合
糸してから、常法どおり空気噴射ノズルを通し、交絡処
理を施してから、70デニール34フイラメントの混繊
糸(A)〜(F)を得た。
ナイロン66共重合体の組成が異なるこれらの混繊糸に
ついて、繊維長差(JS)とかさ高度■)を測定した。
一方、これらの混繊糸を用いて、たて105本/インチ
、よこ90本/インチの平織組織の布帛を作った。
これらの生機は、98℃の熱水で40分間、張力をかけ
ないように処理して、バルクアップした後、酸性染料e
esuminol MillingOyanine 5
Rn (住友化学工業製)2%owfを用いて98℃、
40分間染色した。
最後に、常法どおりタンニンフィックス処理を施してか
ら、160℃で45秒間、わずかの緊張下で加熱し、仕
上げセットを施した。
各処理を施した糸条および布帛の特性ならびに加工中の
状態を、第1表に示した。
第1表から明らかなごとく、ナイロン66共重合体中の
共重合成分量が0.11モル1モルの混繊糸(4)は、
繊維長差(JS )、かさ高度(■とも低く、湿熱処理
した布帛の表面は平滑で、通常の平織布と大差ない虱合
いであった。
一方、共重合成分量が0.40モル1モルの混繊糸(F
)は、混繊糸のかさ品性は大幅にアップするが、熱処理
前の糸条に単糸たるみが目立ち、製織中に糸切れが多か
った。
さらに、得られた布帛に湿熱**処理を施した後は、布
帛表面に不均一なシボが目立ち、ガサガサした風合いで
あった。
しかも、染色した布帛を洗濯したときの色落ち、堅牢度
が悪く、実用上、問題であった。
しかるに、本発明の0.14〜0.31モル1モルの範
囲の組成を有するナイロン66共重合体からなる混繊糸
(B)〜(E)を使用した布帛は、かさ高度は十分で、
湿熱処理を施した布帛の風合いは、ドレープ性に富み、
シルキーな好ましい風合いであった。
さらに、この染色した布帛の洗濯堅牢度は、十分実用に
耐えるものであった。
実施例 2 本実施例は、ナイロン66共重合体の共重合成分の種類
をかえた共重合体を用いた混繊糸に関する。
ヘキサメチレンジアミンとへキサヒドロイソフタル酸、
ヘキサメチレンジアミンとセバシン酸およびメタキシリ
レンジアミンとアジピン酸等のジアミンとジカルボン酸
を常法に従って等モルずつ反応させて、それぞれ6I(
)])塩、610塩い1XD6塩等のナイロン塩を作っ
た。
これらのナイロン塩を、それぞれナイロン66塩に対し
て0.23モル1モル加えて、実施例1のナイロン66
/I I共重合体の重合条件と同じ条件で重合して、硫
酸相対粘度がそれぞれ2.41 、2.38 、2.3
9の共重合体ペレットを得た。
これらの共重合体と実施例1で用いたナイロン66を、
それぞれ別個に等量ずつ285°Cで溶融してから、同
一の口金パックに導き、T型の吐出孔断面を有する別個
の吐出孔から吐出して後、1本の糸条として巻き取り、
延伸して伸度約40%の30デニール10フイラメント
の混繊糸(0〜(I)を得た。
混繊糸(0〜(I)の繊維長差Cl5)はそれぞれ17
゜16.17、かさ高度■)は14,12.13であり
、いずれも(1)式を満足していた。
これらの混繊糸を、それぞれ常法に従って整経ビームに
巻き上げてから、生絹目付60〜63(g/m2)のハ
ーフ組織のトリコットを編んだ。
トリコント生編は、ケイ光増白剤nBlankopho
rOL911.8%owf含む精練浴で98°0160
分間処理して、バルクアップと同時に精練白仕上げをし
た。
さらに、160°Cで30秒間、わずかの緊張下で仕上
げセットをした。
混繊糸(Gl〜(I)は、整経・編成時に混繊糸の単糸
たるみに原因する糸切れはなく、良好に加工ができた。
また、仕上げ後の布帛は、いずれもシルキーな光沢と、
極めて良好なドレープ性を有していた。
実施例 3 ドデカメチレンジアミンとテレフタル酸の12T塩とド
デカメチレンジアミンとセバシン酸の12゜10塩を、
重量比にして75:25の割合で混合し、実施例1の共
重合体の重合と同じ条件で重合し、硫酸相対粘度2.2
のナイロン12T/12,1゜共重合体(J)を得た。
一方、ナイロン66塩に対して、重量比にして75:2
5(モル比で0.27モル1モル)の610塩を加えて
、上記と同じ重合条件で重合し、硫酸相対粘度2.35
のナイロン66/610共重合体■を得た。
これらの共重合体(J) 、 (K)と実施例1のナイ
ロン66を、実施例1と同じ方法と条件で溶融紡糸した
後、それぞれの共重合体フィラメント糸条とナイロン6
6フィラメント糸条を、空気噴射ノズルを通して交絡処
理を施して混繊糸(L) 、 (Mlを得た。
混繊糸(L)は、湿熱処理を施したとき、はとんどバル
クアップしなかった。
一方、本発明の混繊糸Mの繊維長差(、JS’)は18
.6%、かさ高度(■は12cI117gを示し、(1
)式を満足し、十分バルクアップした。
これらの混繊糸を用いて、実施例1と同じ条件で平織組
織の布帛を作り、98℃で40分間、張力をできるだけ
かけないで、精練を兼ねた熱水処理を施した。
混繊糸(L)からなる布帛はほとんどバルクアップしな
かったが、本発明の混繊糸(財)からなる布帛は、ドレ
ープ性に富み、乾いたタッチの風合いを示した。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のかさ高度V (crA/ g)を測定
する際に用いる装置の概略図であり、イが正面図、口が
側面図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ナイロン66フィラメント糸条とナイロン66共重
    合体フィラメント糸条とがランダムにまざり合った混繊
    糸であって、前記ナイロン66共重合体中の共重合成分
    の量が、ナイロン66塩に対して0.14〜0.31モ
    ル1モルの範囲にあるナイロン66共重合体で構成され
    、かつ本文中に定義する繊維長差、(S (%)と繊維
    のかさ高度■(cI11/、9)が下式(1)を満足す
    ることを特徴とするナイロン混繊糸。 0.48JS+1.0<V<0.48JS+7.0
    (1)
JP15732675A 1975-12-29 1975-12-29 ナイロンコンセンシ Expired JPS5831414B2 (ja)

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