JPS5831310Y2 - 蓄電池用液口栓 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は液口栓の改良に関するもので、電解液が外部に
飛散するのを防止することを目的とした構造に係るもの
である。

従来、蓄電池用液口栓は、第１図に示すような構造であ
り、上面に排気孔２を設けた液口栓本体１の下部開口に
二重傘状遮蔽板３を嵌合せしめたものである。

４は二重傘状遮蔽板３の下部傘状体に設けたガス通過用
の小孔である。

上記のような構造の液口栓を装着した蓄電池は、振動を
与えたり落下等の衝撃が加わると内部の電解液が波立ち
、その飛沫が液口栓に付着したり、排気孔から外部に飛
散して電池の包装材や周辺機器等を汚損することがしば
しばあった。

また、電池内発生ガスと共に電解液が霧状となって外部
に放出され前記と同様電池の包装材や周辺機器等を汚損
する惧れもあり、火を近づけると発生ガスに引火して爆
発する危険性があった。

本考案は、段部を設けた筒状液口栓本体の段部に連続気
泡を有する微多孔体を載置し、液口栓本体の下部開口に
遮蔽板を取り付は上部開口には排気孔を有する傘状遮蔽
板を、該傘状遮蔽板の傘の周縁の前記液口栓本体内壁溝
への嵌合によって取り付けると共に該傘状遮蔽板の足部
で前記微多孔体を押さえる構造にして、従来の問題点を
解決したものである。

以下図面により本考案の一例を説明する。

第２図において、５は中はどに段部６を設けた筒状液口
栓本体であり、段部６に連続気泡を有する耐酸化性の高
分子物体等の微多孔体７を載置しである。

筒状液口栓本体５の下部開口には平坦な遮蔽板８が取り
付けられ、側部には電池内発生ガスが通過する小孔９が
形成される。

筒状液口栓本体５の上部開口には傘状遮蔽板１０を、そ
の傘１０ａの周縁１０ ｂを筒状液口栓本体内壁溝５ａ
に嵌合すると共に該傘状遮蔽板１０の足部１１で微多孔
体７を押さえている。

１２は傘状遮蔽板１０に設けた排気孔である。

上記構造の液口栓は、栓体内に電解液飛沫が侵入しても
、微多孔体７に吸収され、万一、高分子物体７から電解
液が飛散しても傘状遮蔽板１０で遮蔽でき最終的には電
池内に戻すことができる。

また、蓄電池内部と外部は微多孔体７で遮蔽されている
ので、電池内部への引火、爆発を防止できる。

更に、微多孔体７が電解液で湿潤されるため、電解液の
蒸発やガス発生に伴なう逸散を防ぐことも可能である。

一方微多孔体７を固定しているのは傘状遮蔽板１０の足
部１１で、該遮蔽板１０の傘１０ ａの周縁１０ｂが筒
状液口栓本体内壁溝５ａに嵌合固定しているために電池
内圧上昇や振動等に対して微多孔体７の脱落を十分に防
止することができると共に電池内圧が過度に上昇した場
合、傘状遮蔽板１０の筒状液口栓本体内壁溝５ａへの嵌
合が外ずれて微多孔体７が脱落するだけで電池全体が爆
発することはない。

尚、上記実施例のように、電池円発生ガスが通過する小
孔９を側部に設けると、電解液の波立ち等による飛沫は
、栓体内に入る前にほとんど遮蔽板８で遮蔽することが
できる。

上述のように本考案によれば、電解液の漏洩、蒸発を防
止でき、防爆に対しても効果があると共に耐震性十分で
、電池爆発のおそれがない点実用的価値の極めて大なる
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の液口栓の縦断面図、第２図は本考案の一
例を示す縦断面図である。 ５は筒状液口栓本体、５ａは内壁溝、６は段部、７は微
多孔体、８は遮蔽板、９は小孔、１０は傘状遮蔽板、１
０ａは傘、１０ ｂは周縁、１１は足部、１２は排気孔
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 段部を設けた筒状液口栓本体の段部に連続気泡を有する
   微多孔体を載置し、前記液口栓本体の下部開口に遮蔽板
   を取り、付は上部開口には排気孔を有する傘状遮蔽板を
   、該傘状遮蔽板の傘の周縁の前記液口栓本体内壁溝への
   嵌合□、によって取り付けると共に該傘状遮蔽板の足部
   で前記微多孔体を押さえてなる蓄電池用液口栓。