JPS5831069A - 高強度高靭性を有する厚肉高張力鋼板 - Google Patents

高強度高靭性を有する厚肉高張力鋼板

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JPS5831069A
JPS5831069A JP12908781A JP12908781A JPS5831069A JP S5831069 A JPS5831069 A JP S5831069A JP 12908781 A JP12908781 A JP 12908781A JP 12908781 A JP12908781 A JP 12908781A JP S5831069 A JPS5831069 A JP S5831069A
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Seiichi Watanabe
征一 渡辺
Yasuo Otani
大谷 泰夫
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、板面内方向はもちろんのこと、特にこれに
直角な板厚方向においても高強度と高靭性を有する厚肉
高張力鋼板に関するものである。
近年、特に天然資源の有効利用、完全利用の声がとみに
嵩くなってきており、水力発電関係の分野においても、
水資源の完全利用の立場から揚水発電所の建設が各地で
計画されるようになってき尼。
従来、揚水発電所の水圧鉄管(ペンストック)の分岐部
等の大型溶接構造物には、高水圧等の多大な外力に耐え
ることが要求されることから、構造用低合金高張力鋼の
中でも特に強度の高い鋼種であるHTTe3HT80か
らなる超厚内高張力鋼板(板厚が200震程度のもの)
が使用されていた。このHT70およびHT80は、熱
間加工後、焼入れ・焼もどしの熱処理を経て必要な強度
および靭性を付与されるものであるが、例えば板厚が2
00.9程度の超厚肉材になると、その焼入れ冷却速度
は板厚が50〜75.、程度のものの焼ならし冷却速度
と同等程度にしかならず、中心部まできちんと焼きを入
れて良好な強度および靭性を付与せしめることは至難の
技であった。
通常、高張力鋼板は、板面内方向に主応力を受けて、こ
れに直角な板厚方向に主応力を受けない・ような部材と
して使用されるものであるが、前述のような揚水発電所
のペンストック分岐部においては、板厚方向に主応力が
加わるために、安全性の観点から板厚方向に対して高靭
性および高延性゛を有するととが要求されるので、中心
部まで確実に焼きを入れることの困難なHT70やHT
80の超厚肉材では、ペンストック分岐部等のような板
厚方向に主応力の加わる部材として十分満足できる結果
を得ることができなかった。
本発明者等は、上述のような観点から、板面内方向はも
ちろんのこと、これと直角な板厚方向においても高強度
と高靭性を有する厚肉高張力鋼板を得るために、特に構
造用低合金高張力鋼の強度および靭性に影響を与える因
子に関して基本的考察を加えながら研究を行なった結果
、鋼材の強度および靭性はその焼入れ組織に依存すると
ころが大きく、これは板面内方向のみならずこれに直角
の板厚方向にも影響するところは同じであシ、また、鋼
中のp (1)ン)等の不純物元素は結晶粒界に偏析し
て結晶粒界を脆化させて調合体の靭性を低下させるもの
であり、さらにMn8等は特に延性に悪影響を及ぼすも
のであることを改めて確認し、この強度および靭性に関
連した焼入性の問題、そして、延性に関連した鋼質の問
題を解決すべくさらに研究を重ねたところ、 (a)  鋼中のB(ホウ素)の添加量を特定の範囲に
制限して、極厚肉鋼板でも中心部まで十分に焼きが入る
ように焼入性をより向上すること。
(b)  鋼の基体成分自体の良好な焼入れ性を確保す
るように、基体を構成する成分の含有範囲を注意深く選
定すること。
(C)  鋼中の81含有量を低く抑えて不完全焼入れ
組織の靭性を改良し、溶接性を確保するだめの焼入れ性
制限下でも必要な靭性を確保すること。
(d)  不純物元素を低減して延性の向上をはかるこ
と。
以上(a)〜(Qに示す対策を組合わせることが上記問
題の解決に極めて有効であることを知見するに至ったの
である。
以下に、これら個々の対策の詳細について説明する。
(a)  Bの添加量の制限 Bは微量の添加で焼入性を高めるので、従来、10〜3
0 ppmの全B量を添加して鋼の焼入性を向上させて
いたが、板厚が厚くなシ、200mm程度に達すると、
水焼入れしてもその冷却速度は板厚50〜75.、の焼
ならし冷却速度と同等となるが、このような場合には冷
却速度の速い場合とは異なり、少ない全B量でも有効に
焼入れ性を向上できること。
BはN(窒素)と結合してBNを形成しやすいが、BN
を形成しては焼入れ性に寄与し得なくなる。このため、
Nを固定する目的でMを添加するが、N量: 0.00
6 % (以下チは重量%を意味するものである)以下
で、板厚:150〜3001111の鋼材を水焼入れす
るときの冷却速度範囲で、Bの効果の発揮されるsoL
、A1−全B量の範囲は第1図に示すとおシであシ、全
B量:O,0OO15%程度でもBの効果が発揮され、
従来の薄肉の水焼入れのような冷却速度の大きい範囲で
の全B量の下限値と比較すると著しく少ない量でも効果
が発揮される。
このように、冷却速度が遅い場合にょシ少ない全B量で
も焼入性に寄与するメカニズムは、第2図に示すとおシ
であると考えられる。すなわち、変態特性に効果のある
iは、固溶して粒′界に偏析しているB原子であるが、
このB原子濃度は、ギブスの吸着式、 rT;温度Tにおける粒界でのBの濃度、R:ガス定数
、 T:絶対温度、 δ:粒界エネルギー、 O:全B濃度、 で表わされると仮定すると、薄肉の焼入鋼は焼入れ冷却
速度が大きいために焼入れ途中でB原子の分布が変化す
る余裕はなく、粒界でのB原子濃度は焼入れ温度で決ま
るのに対して、肉厚が厚くなると冷却速度が遅くなるた
め焼入れ途中でB原子の分布は徐々に変化する。
いま、焼入れ加熱温度をT)、変態開始温度をT2仮定
すれば、両温度での粒界におけるB原子濃度の比を求め
ることができる。すなわち、’]:’、= 9’O0℃
(1173°K)、T2’550℃(823’K)、 ”t+ /rT2 =T1 /T2 = 1.4、と求
められる。つまシ、肉厚が厚い場合には、焼入れ途中に
オーステナイト粒界のB原子濃度は高くなる。このため
、薄肉の焼入れ鋼に比較して微量の全B量で焼入れ性が
向上するのである。このような効果が認められるの・は
、極厚鋼板において顕著であり、800〜500℃の焼
入れ冷却速度が150〜b そして、使用する全B量が多くなると、遅い焼入れ冷却
速度で焼入れする場合に、冷却途中でオーステナイト粒
界にB析出物を生成してしまい、第3図に示すように、
かえって焼入れ性が低下するようになったり(第3図で
は、降伏強度および引張り強さで焼入れ性を示している
)、焼もどし中に粒界に粗大炭化物を形成しやすく、強
度や靭性の低下が大きいので、添加使用する全B量を少
なくしだ方が良いのである。
(b)  鋼の基体成分自体の焼入れ性の確保Mn成分
は、安価であり、シかも焼入れ性向上効果を有する元素
であるが、従来、Mnは焼入れ性を高めはするものの靭
性は必ずしも向上させないと言われていた。しかし、鋼
中のN分を抑え、Bの添加量も少なくするとともに、さ
らにS1含有量を低くするという対策を併用すれば、靭
性を低下させることなく焼入れ性が向上し、良好な強度
および靭性を兼備した鋼を得ることが可能となる。
一方、N1成分は、溶接性を劣化することなく母材の焼
入れ性を高め、強度および靭性を向上させるので積極的
に利用するのが良い。特に、S1含有iを低くすると、
靭性は改善さ“れるものの強度の低下をもたらすととと
なるが、第4図に示すととろの強度に及ぼすNl量の影
響の関係図からも理解できるように、強度の低下をN1
の添加によって補償することもできるのである。
(C)  低Si化による不完全焼入れ組織の靭性改良 S1含有量を下げると、第5図に示すところの衝撃値と
焼入れ冷却速度との関係に及ぼすSi 、 Niおよび
C量の影響から明らかなように、少々焼入′ れ冷却速
度が遅くなっても靭性が劣化する勾配を小さくすること
ができるのである。
8i含有量が0.20%以上含有されると、上記勾配が
大きくなり、厚肉物の中心部において大きく靭性が劣化
することとなるのである。
(d)  不純物元素の低減 N含有量を高めることは、BNを形成しやすくなり、焼
入れ性を低下させるので好ましくない。
−N量が多くても、soL、Al量を高めてAINを十
分に生成させればBの効果が発揮される・との提案が、
特開昭50−159409号公報および特開昭51−4
0325号公報を介してなされてはいるが、析出するA
IN自体が強度および靭性に好ましくなく、むしろ、s
ot、fiJl ’P Nの含有量はできる限シ控え目
にした方が良いということがわかった。
N量が高い場合には、母材自体は確かにsoL、−IJ
を添加してNをAINとして固定し得るが、溶接継手部
ポンドは溶接熱サイクルを受けてAINが固溶し、固溶
Nが増加するので靭性が確実に劣化するのである。
また、S(イオウ)量を下げることは、非金属介在物M
n8の大きさおよび個数を低減するのに有効である。圧
延によって板状に伸びたMnSは機械的性質の異方性を
もたらすものであシ、例えば、板厚方向に引張試験を行
なうと、Mn Sに沿って剥離が生じ延性を低下させる
こととなシ、また、同じく板厚方向に衝撃試験を行なう
と、MnSがクラック発生の応力集中源として働き、衝
撃値を劣化させるもととなるのである。したがって、板
厚方向に応力の加わる部材においては、S量に厳格な制
限を設ける必要がある。
上記のようなMnSは、例えS量を低くしても完全に生
成を抑えることが困難であるが、Oa酸成分添加して硫
化物系介在物の組成を変えれば□、圧延加工によって圧
延方向に板状に伸展するのを防止でき、板厚方向の強度
や靭性の劣化を防止することができる。
さらに、P量を下げることは、靭性゛および延性を改善
するのに有効でsb、特に偏析に起因する延性および靭
性の低下を防止するのに顕著な効果を示すのである。
以上知見した事項を整理した結果、200.1程度の厚
肉焼入れ焼戻し高靭性高張力鋼に要求されるところの、
焼入れ速度が遅くなって焼きが入シ難く靭性が劣化する
のを防止し、よシ改善された板厚方向の延靭性の付与と
いう問題を解決するためには、以下(A)〜(E)に示
すような、特に(A)〜(D)に示すような具体策を組
合せて実施することが不可決であるとの結論に達したの
である。すなわち、 (A)  従来の焼入れ焼戻し鋼の場合よシも、Bの添
加量を抑えて、焼入れ性を向上させること。
(B) Mnの含有量を高めて、焼入れ性の向上をはか
ること。
(C) Si含有量を抑えて、焼入れ速度が遅い場合で
も、良好な靭性を確保するようにすること。
(D)  N含有量を抑えて、延性および靭性を確保す
るとともに、溶接継手部の靭性をも確保すること。
(E)  S含有量を抑えて、板厚方向の靭性を確保し
、必要に応じてOa を添加してSによる靭性の劣化を
確実に防止すること。
したがって、この発明は上記結論にもとづいてなされた
もので、厚肉高張力鋼板を、O: 0.02〜0.20
%、 Si : 0.003〜0.150%、Mn:0
.95〜3.0 %、  P  : 0.0005〜0
.0030  S :0.0001〜0.0030%、
  Cu: 0.05〜1.0 % 、 Ni:1.8
〜4.5%、  Or: 0.1〜3.0 %、  M
o:  0.05〜O,’75 %、  V : 0.
005〜0.080%、  5oLA1:  0.01
〜0.10%、  N : 0.OOO’5〜0.00
60 %。
0  :  0.0003〜0.0030 %、B  
:  0.00015〜0.00120%を含有するか
、またはさらに、ca:0.0005〜0.OO’70
チを含有し、残シが実質的にFeからなる組成を有し、
かつ、 +5B@≦0.34、 を満足する成分組成で構成−し、板面内方向はもちろん
のこと、特にこれに直角な板厚方向においても高強度と
高靭性を有せしめたことに特徴を有するものである。
ついで、この発明の厚肉高張力鋼板の組成成分量を上記
のとおシに限定した理由を説明する。
(a)   C C成分は、鋼の強度を確保するためには0.02チ以上
の含有量が必要であるが、その含有量が0.20%を越
えると第5図に示すように、焼入れ冷却速度が遅くなっ
た場合の靭性劣化の勾配が大きくなシ、靭性および溶接
性が低下するようになることから、その含有量を0.0
2〜0.20%と限定した。
(b)  5i N1成分は、鋼の強度を確保するためにはQ、003チ
以上の含有量が必要であるが、第5図からも明らかなよ
うに、冷却速度が遅くなって不完全焼入れ組織となって
も良好な靭性を確保するにはその含有量が0.150 
%を越えないことが必要であり好ましくは0.05%以
下が適当である。このように、鋼の強度と焼入れ時の靭
性の確保の両面からみて最適の性質が得られるように、
その含有量を0.003〜0.150チと限定した。
(c)  Mn Mn成分には、安価であるうえに焼入れ性を向上させる
作用が1、鋼の低S1 化によって超厚肉材中心部が不
完全焼入れ組織となっても良好な靭性を確保すると−と
が可能となるとはいうものの、少しでも焼きを良く入れ
ることは鋼材の強度および靭性の確保の上から不可欠で
あシ゛、所望の焼入れ性を得るためには0.95%以上
の含有量が必要である。一方、3.0チを越えて含有せ
しめると、凝固時に濃厚偏析部を生じ、溶接割れ等、水
素に□起因した割れを生じやすくなることから、その含
有量を0.95〜3.0チと限定した。
(d)  P Pは、偏析部において延性および靭性低下の原因となる
ので、その含有量を0.010 %以下に制限する必要
があるが、その含有量をO,OO’05%未満とするこ
とは二溶解・精錬過程で多大のコストアップを招くこと
から、含有量を0.0005〜0、’01’Oチと限定
した。
(e)  S Sは、鋼中においてMnSを形成し、圧延加工により板
状に伸展し、機械的性質の異方性、特に板厚方向の延性
および靭性の低下をもたらす元素である。Sの含有量を
0.003 %以下に制限することによって、MnSの
サイズおよび個数が低下し、良好な板厚方向性能がもた
らされるものであるが、0.0001%未満の含有量と
することは精錬コストの上昇をもたらすことから、その
含有量を0.0001〜0.0030チと限定した。
(f)  0u Ou酸成分は、鋼の強度を向上する作用があるが、その
含有量が0.05%未満では前記作用に所望の効果が得
られず、一方、1.00%を越えて含有させると靭性の
低下および溶接高温割れを生ずるようになることから、
その含有量を0.05〜1.00チと限定した。
(g)  Ni N1成分には、溶接性を損わずに強度および靭性を高め
る作用があるうえ、低Si鋼の有するところの、不完全
焼入れ組織でも靭性が劣化しないが強度が大巾に低下す
るという性質を補い、強度を向上させる作用があるが、
その含有量が1.8チ未満では、低いSi量であるにも
かかわらず良好な強度および靭性を確保するという効果
が得られず、一方、4.5%を越えて含有せしめるとコ
ストの上昇−をもたらし、水圧鉄管等の用途には工業的
な価値を失なってしまうとと゛から、その含有量を1.
8〜4.5チと限定した。
(h)  0r Or酸成分は、焼入性を高め、強度および靭性を確保す
る作用があるが、その含有量が0.1%未満では前記作
用に所望の効果が得られず、一方、3.0%を越えて含
有させると溶接性の劣化をもたらすことから、その含有
量を0.1〜3.0%と限定した。
(i)  M。
Mo成分には、焼入れ性を向上する作用があるが、その
含有量が0.05%未満では前記作用に所望の効果が得
られず、一方、0.75%を越えて含有させると靭性の
低下と溶接性の劣化をもたらすようになることから、そ
の含有量を0.05〜0.754と限定した。
θ)■ ■成分には、微量の添加により焼もどし軟化抵抗を高め
、焼入れ焼もどし後の強度を確保する作用があるが、そ
の含有量が0.005%未満では前記作用に所望の効果
が得られず、一方、o、o s o%を越えて添加する
と靭性の著しい低下を来たすようになることから、その
含有量を0.005〜o、osoチと限定した。
OsOムM soLAL成分には、例え低N鋼といえども鋼中のNと
結合してINを形成し、固溶N量を低下せしめて靭性の
改善をもたらすとともに、Nと結合傾向の高いBが全て
BNとして析出することを防止する作用があるが、その
含有量がO,014未満では前記作用に所望の効果が得
られず、一方、0.10チを越えて含有させると表面傷
が増大し、手入れコストの増大を招くので、その含有量
を0.01〜0.10チと限定した。
(4B B成分には、極厚肉材のように焼入れ冷却速度の遅い場
合に、第1図および第2図に示すように微量添加で焼入
れ性を向上する作用があるが、その含有量が0.000
15%未満では前記作用に所望の効果が得られず、一方
、O,0O120%を越えて含有させると、応力除去焼
鈍中にオーステナイト粒界に粗大な炭硼化物を生成し、
強度および靭性の急激な低下をもたらすので、全日量を
0.00015〜O,0O12C)%と限定した。
(m)  Ca 鋼中のS含有量が例え低くても、若干のMnSが組成し
て板厚方向の性能をその分だけ劣化させる傾向にあるが
、Oa酸成分は、その添加によって硫化物系介在物の組
成を変え、圧延加工によって圧延方向に板状に伸展する
ことを防ぐ作用があるが、その含有量が0.0005%
未満では前記作用に所望の効果が得られず、一方、0.
0070%を越えて含有させると鋼の清浄度が低下し、
逆に延性を低下せしめるようになることから、その含有
量を0.0005〜0.0070%と限定した。
←)  N Nは、溶接用高張力鋼では、母材においてはBの焼入れ
性向上への寄与を高めるためにも、また多量にAINが
生成することに起因する熱間加工延性の低下を防止する
た屹にも、さらに、溶接熱影響部においては固溶N量を
低減してボンド部靭性を改良するためにも低い方が良い
。N量が0.0060チを越えると前記のようなNに起
因する弊害が出るようになり、一方、o、ooo5s未
満とすることは大きなコスに上昇をもたらすようになる
ことから、その含有量を0.0005〜0.0060チ
と限定した。
(0)O Oは、鋼中において酸化物系介在物として存在するが、
その含有量が多いと延性の低下をきたす。
例えば0が高い場合にアルミナクラスターが生成するが
、これは圧延直角方向の延性の低下をもたらす。その含
有量が0.0030%を越えないようにすることによシ
、前記のよう々、酸化物系介在物に起因する延性低下を
防止することができる。カz、一方、O,0O03%よ
り少なくすることは精錬コストの大巾ガ上昇をもたらす
ので、その含有量を0.0003〜0.003Qチと限
定した。
の値、7および、 の値 上記2式の値をそれぞれ0.65以下、および0.34
以下に設定したのは、それらの値を越えると溶接性、特
に溶接低温割れ性が悪化するとの理由からである。
つぎに、との発明を実施例によシ比較例を対比しながら
説明する。
実施例 まず、第1表に示すような化学成分組成の本発明鋼A−
Dと、比較鋼E−Hを、それぞれ通常の方法で溶製した
つぎに、このようにして得られたところの600II厚
のスラブを熱間圧延して第1表にそれぞれ示した板厚の
厚鋼板を得た。圧延条件は、スラブを1250℃に加熱
してから圧延を開始し、圧延仕上げ温度を950℃とし
て圧延終了後300℃まで放冷し、ついで650℃に5
0時間加熱保持して脱水素処理をした後徐冷した。
つぎに、得られた厚鋼板に第1表に示した条件の熱処理
を施こした。
このようにして得られた熱処理厚鋼板について、その母
材の機械的性能および溶接継手性能を調査した結果を、
本発明鋼A−Dに関するものは第2表に、比較鋼E−H
に関するものは第3表に示した。
第2表および第3表に示した結果からも、本発明鋼板は
比較鋼板に比して、靭性にすぐれていることが明白でs
b、特に板厚方向においても高強度と高靭性を有してい
ることが明らかである。
上述のように、この発明によれば、板面内方向はもちろ
んのこと、特にこれに直角な板厚方向においても高強度
と高靭性を有する厚肉高張力鋼板を得ることができ、揚
水発電所の水圧鉄管等の設計や施行を容易とすることが
でき、かつ高い安全性を確保できる等、工業上有用な効
果がもたらされるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、Bの添加効果が認められるsoL、Mおよび
B量の範囲を示した線図、第2図は冷却速度の遅い場合
に微量Bが有効に働くメカニズムを示した模式図、第3
図は鋼の強度に及ぼす全B量の影響を示した線図、第4
図は鋼の強度に及ぼすN1量の影響を示す線図、第5図
は破面遷移温度と焼入れ冷却速度の関係に及ぼすSi、
NiおよびC量の影響を示した線図である。 出願人  住友金属工業株式会社 代理人  富  1) 和  夫 第1図 sol、AI (%) 第2図 時間 トータノシB量C%) /#4図 Nt量(%ン 第5囮 800〜5000C焼入碑鷹p*間(set)板厚  
     、。0250300(mmン       
100

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)  O: 0.02〜0.20 %、 Si: 
    0.003〜0.150%、Mn: 0.95〜3.0
    %、P : 0.0005〜0.010チ、S : 0
    .0001〜0.0030チ、Ou:0.0 5 〜1
    .0 0  %、   Ni:   1.8 〜4.5
      %、   Or  二  。、1〜3.0 %t 
    Mo: 0.05〜0.7 j%、 V : 0.00
    5〜0.080%、  sol、jJl、: 0.01
    〜O,lO%、 N :0.0005〜0.0060チ
    、O: 0.0003〜0.0030%、B : 0.
    00015〜O,0O120%を含有し、残シが実質的
    にFeからなる組成(以上重量%)を有し、かつ、 および、 −1−5B(4)≦0.3”’4、 を満足することを特徴とする高強度高靭性を有する厚肉
    高張力鋼板。
  2. (2)  O: 0.02〜0.20%、  Si: 
    0.003〜0.1 5 0’%、   Mn:   
    0.9 5 〜3.0  %、   P  二 0.0
    005〜0.010 %、  S : 0.0001〜
    O:0030 %、 Cu:0.05〜1.00 %、
     Ni: 1.8〜4.5 %、 Cr:O,1〜3.
    0%、 Mo: 0.05〜0.75 %、 V : 
    0.005〜0.080%、  sot、Ml : 0
    .01〜0.10%、N:0.0005〜0.0060
     %、O: 0.0003〜0.0060%、B : 
    0.00015〜O,0O120%を含有し、さらにO
    a: 0.0005〜0.0060%を含有し、残シが
    実質的にFeからなる組成(以上重量%)を有し、かつ
    、 および、 +5Bm≦0.34、 を満足することを特徴とする高強度高靭性を有する厚肉
    高張力鋼板。
JP12908781A 1981-08-18 1981-08-18 高強度高靭性を有する厚肉高張力鋼板 Expired JPS6020461B2 (ja)

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