JPS5830928B2 - 鉄損の低い無方向性電磁鋼板の製造法 - Google Patents

鉄損の低い無方向性電磁鋼板の製造法

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JPS5830928B2
JPS5830928B2 JP55055774A JP5577480A JPS5830928B2 JP S5830928 B2 JPS5830928 B2 JP S5830928B2 JP 55055774 A JP55055774 A JP 55055774A JP 5577480 A JP5577480 A JP 5577480A JP S5830928 B2 JPS5830928 B2 JP S5830928B2
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紘美 松本
文夫 松本
哲博 速水
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Nippon Steel Corp
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D8/00Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment
    • C21D8/12Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of articles with special electromagnetic properties

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は鉄損の低い無方向性電磁鋼板を安定して提供し
うる製造方法に関するものである。
無方向性電磁鋼板は、例えば発電機、電動機、小型変圧
器などの電気機器に広範囲に亘って使用されており、日
本工業規格(JISC2552゜2554)によれば鉄
損値によってS9からS60まで分級されている。
電磁鋼板における鉄損値は、電力消費量に関係するとこ
ろから、低鉄損値のものが要求されているが、近時省エ
ネルギーの見地から、同一グレードの電磁鋼板において
も、より低鉄損値のものが安定して供給されることが要
望されている。
通常の無方向性電磁鋼板は、製鋼過程で成分調整された
溶鋼から、造塊法又は連続鋳造法により得られた鋼片を
、熱間圧延によりほぼ2〜3闘厚の熱延鋼帯となし、必
要に応じてこの熱延鋼帯を焼鈍した後、1回冷延法また
は中間焼鈍を挿む2回冷延法によって所定の最終板厚と
し、得られた冷延鋼帯を更に再結晶焼鈍することによっ
て製造されている。
このような製造工程において、比較的高級品種の無方向
性電磁鋼板の製造を目的とする場合は、Si、AA等を
添加し鉄損の向上をはかつており、それなりの効果は得
られているが通常の製造方法ではより低鉄損値の無方向
性電磁鋼板を安定して得るには必ずしも充分とはいえな
い。
電磁鋼板の鉄損特性に影響を及ぼすのは主として製品の
結晶粒度であり、鉄損値特性の向上をはかるためには再
結晶焼鈍時に一定寸法以上の正常成長結晶粒の形成が鋼
板全体に亘って行なわれねばならない。
このような正常成長結晶粒の形成のために、出発溶鋼の
成分調整のほか、造塊、熱延、冷延、焼鈍等の各工程の
改良が試みられているが、基本的には素材の鋼片組織と
の関連が大きな要素となっている。
特に近年、電磁鋼板用鋼片の製造に連続鋳造法が採用さ
れるに至って、一層鉄損値へのこの組織の影響は無視で
きなくなって来ている。
本発明の目的とするところは、鋼片鋳造組織を、熱間圧
延時において鋼片中心部まで破壊するかあるいは破壊し
ないまでも十分な歪を付与して、以後通常の工程により
得られた冷延鋼帯の再結晶焼鈍時において正常成長結晶
粒が鋼帯全体に亘って成長しやすい状態にしておくこと
によって、より低鉄損値特性を有する無方向性電磁鋼板
を安定して製造しうる方法を提供しようとするにある。
本発明の要旨とするところはSi1.5〜4.5%。
Azl、o%以下、C0,05%以下を含む鋼片を熱間
圧延し、次いで焼鈍しまたは焼鈍することなく1回の冷
間圧延又は中間焼鈍を挿む2回以上の冷間圧延を行ない
、次いで再結晶焼鈍することからなる無方向性電磁鋼板
の製造法において、前記熱間圧延において、上側および
下側ロール間の周速が少くとも10%異なる異周速圧延
を少くとも1パス実施することを特徴とする鉄損の低い
無方向性電磁鋼板の製造法にある。
本発明を更に詳細に説明する。
先づ本発明における出発鋼片は、目的とする製品の等級
に応じてSi、A1等を添加して成分調製された溶鋼か
ら、造塊法もしくは連続鋳造法により製造される。
本発明の出発鋼片において、S i−All * Cの
含有量を前記の如く限定した理由は以下のとおりである
本発明に従って製造される無方向性電磁鋼板は、比較的
高級な電磁鋼板(JIS規格で818以上)であり、S
i及びA7を添加する。
すなわちSi及びAAは比抵抗を高め、鉄損を下げるた
めに添加されるが、本発明においてもかかる目的からS
iは1.5〜4.5%、AZは1.0%以下の範囲で添
加する。
なお之等の上限値を超えて或は下限値未満を添加しても
本発明の顕著な効果が得られないばかりでなく、特にS
iが上限値を超えると冷間圧延が困難となり好ましくな
い。
また本発明において、Cを0.05φ以下と限定した理
由は、所望の磁性を得るためであって、好ましくは0.
05優以下のできるだけ低い量、すなわち0. OO5
φ以下にするのが有利である。
本発明の出発鋼片においては、上記以外のその他の成分
は、特に有効成分としては添加せず、通常の工程に従っ
て含有される程度でよいが、不可避不純元素であるO9
S、Nはできるだけ低減させておくのが好ましい。
本発明に従って成分調整された溶鋼は造塊法または連続
鋳造法により鋼塊または連鋳片とされ、鋼塊の場合は分
塊圧延を経て必要なサイズの鋼片(以下単にスラブとい
う)とされる。
これらのスラブ、特に連続鋳造によるスラブは鋳造組織
(柱状晶組織)が発達し易く、この組織が以後の熱延工
程において破壊されることなく熱延板に引継がれあるい
は残留すると、再結晶焼鈍時における正常成長結晶粒の
生成を妨げ、製品板の磁性、就中鉄損特性の劣化を招く
原因となる。
無方向性電磁鋼板の製造に際しての通常の熱間圧延工程
では、各パスにおける圧下量は現状の圧延機の能力、パ
ススケジュール等によって自ら制限があり、スラブの鋳
造組織を中心部まで完全に破壊することはできず、後述
するように熱延板の板厚方向中央部は鋳造組織が圧延方
向に伸びた状態で残留する。
本発明はさきに述べた如く、スラブの鋳造組織を熱間圧
延時において鋼帯板厚方向中心部まで破壊するかあるい
は破壊しないまでも十分な歪を付与して、以後通常の工
程に従って得られた最終板厚の冷延鋼帯の再結晶焼鈍時
において正常成長結晶粒が銅帯全体に亘って戒長しやす
い状態にしておくことによって、より低鉄損値特性を有
する無方向性電磁鋼板を安定して製造しようとするもの
である。
本発明のかかる目的は、本発明に従って熱延工程におい
て、上側ワークロールの周速と下側ワークロールの周速
とを互いに異ならせた異周速圧延を行なうことによって
達成される。
さらに詳しくは、高周速(■2)側ワークロールと低周
速2 (Vl)側ワークロールとの異周速率C(−−■1 1)X100%、lが10%以上である異周速圧延を少
ナクとも1パス行なうことによって、鋼帯板厚方向の中
央部まで加工歪が与えられ、従って鋳造組織は鋼帯中央
部まで破壊されるかあるいは歪が与えられて、再結晶焼
鈍において鋼帯全体に亘っての正常成長結晶粒の形成が
十分に行なわれうる。
通常の等周速の上、下ワークロールによる熱間圧延にお
いては、被圧延材の上下面に対称のメタルフローが見ら
れ(第1図イ参照)、その結果被圧延材の板厚方向中心
部に鋳造組織が延伸した状態でそのまま残る。
之に対して本発明による異周速圧延の場合には、第1図
口に示す如く非対称なメタルフローが発生し、このため
に延伸された鋳造組織が破壊される結果となり、従って
最終冷延鋼帯の再結晶焼鈍時に、鋳造組織の影響なしに
十分に発達した正常成長結晶粒が鋼帯全体に亘って生成
し、優れた磁気特性、就中より低い鉄損値を有する無方
向性電磁鋼板を得ることができる。
本発明に従って、異周速の熱間圧延を行なうにあたり、
異周速率を10%以上にした理由は、前記した如く熱延
鋼帯の板厚方向中心部に形成される延伸鋳造組織の完全
な破壊又は十分な歪付与が行なわれるからで、その上限
は、この異周速圧延が可能である限り特に限定されるも
のではないが、現用圧延機では可能な異周速率は高々5
0%であって製造上の条件からは30%以下とするのが
好ましい。
この異周速熱間圧延はlパス以上行なうことが必要であ
り、それによって非対称メタルフローの効果が−そ5助
長されうる。
本発明に従って異周速圧延を2回以上実施するにあたり
、例えば高周速ロールを上、下ワークロールの何れか一
方のワークロールとして使用することなく、ワークロー
ルとして高周速ワークロールと低周速ワークロールとを
上、下交互に入れ変えた圧延機列を用いると一層良好な
効果を発揮する。
すなわち高あるいは低周速ロールを何れか一方のみのワ
ークロールに限定した圧延機列を用いる場合には、被圧
延材の表或は裏面の何れか一方に鉄損の改善が片よりが
ちであるが、前記したように高周速ロールと低周速ロー
ルとを上、下ワークロールとして交互に入れ換えた配列
の圧延機列を用いる場合には被圧延材の表裏共に十分な
異周速圧延の効果が達成されるのでより−そうの鉄損改
善が可能となり、従って製品鋼板の鉄損特性が一層向上
する。
本発明を実施例にもとづいて説明する。
実施例 1 表1に示す化学組成のA鋼およびB鋼の各連鋳片を11
50°Cに加熱した後、下記の条件で熱間圧延し、得ら
れた熱延鋼帯を常法により、A鋼については0.351
utの製品板とし、B鋼については0.50wの製品板
とした。
得られた製品板の鉄損値と熱間圧延条件との関係を第2
図に示す。
仕上熱延は6スタンドの連続熱間圧延機列により下記の
4通りの熱間圧延を行なった。
条件l:通常熱延 条件2:第4スタンドで異周速率5%の異周速熱延 条件3:第5スタンドで異周速率io%の異周速熱延 条件4:第4スタンドで異周速率10%、第5スタンド
で異周速率10%の異周速圧 延 第1図からA鋼、B鋼の製品板ともに本発明に従った異
周速圧延を施すことによって通常圧延に比較して鉄損値
の改善が行なわれており、特にB鋼の製品板において顕
著であることが判る。
実施例 2 第1表に示す鋼Bの連鋳片を1150℃に加熱した後、
下記の条件下で熱間圧延し、得られた熱延鋼帯を通常の
工程を経て0.5mの製品板とした。
得られた製品板の鉄損値と熱延工程における異周速率と
の関係を第3図に示す。
上記仕上熱延は6スタンドの連続熱延で下記の4通りの
条件で行なった。
条件1:通常圧延 条件2:第5スタンドで異周速率5%の異周速圧延 条件3:第5スタンドで異周速率10%の異周速圧延 条件4:第5スタンドで異周速率15%の異周速圧延 第3図から異周速率が10%以上において鉄損値の改善
に顕著な効果のあることが判る。
実施例 3 第1表に示す鋼Bの連鋳片を1150℃に加熱した後、
下記の2通りの条件下で熱間圧延し、次いで通常の工程
を経て0.5 rtunの製品板とした。
条件1:仕上圧延の第4スタンドおよび第5スタンドで
いずれも下側のワークロール を高周速ロールとして、異周速率10 優の異周速圧延 条件2:仕上圧延の第4スタンドは下側ワークロールを
高周速ロールとし、第5スタ ンドは上側ワークロールを高周速ロー ルとして、異周速率10%の異周速圧 延 かくして得られた製品板の鉄損値と熱延条件との関係を
第4図に示す。
第4図から、圧延機列における高周速ロール(又は低周
速ロール)の位置を上、下交互に入れ換えることによっ
て鉄損値の向上が−そうはかれることが判る。
【図面の簡単な説明】
第1図は熱間圧延方法の相違による被圧延材の塑性フロ
ーの差異を示す説明図でイは通常圧延、口は異周速圧延
を示す図、第2図は実施例1におげろ熱延条件に対応す
る製品鉄損値を示す図、第3図は実施例2に従った異周
速率と製品鉄損値との関係を示す図、第4図は実施例3
におげろ熱延条件に対応する製品鉄損値を示す図である

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1si1.5〜4.5%、AA!1.0%以下、 C0
    ,05饅以下を含む鋼片を熱間圧延し、次いで焼鈍しま
    たは焼鈍することなく1回の冷間圧延又は中間焼鈍を挿
    む2回以上の冷間圧延を行ない、次いで再結晶焼鈍する
    ことからなる無方向性電磁鋼板の製造法において、前記
    熱間圧延において、上側および下側ロール間の周速が少
    くとも10%異なる異周速圧延を少くとも1パス実施す
    ることを特徴とする鉄損の低い無方向性電磁鋼板の製造
    法。 2 前記異周速圧延を2回以上実施するにあたり、高周
    速ワークロールと低周速ワークロールの配列を上下交互
    に入れ換えた圧延機列を用いることを特徴とする特許請
    求の範囲1記載の鉄損の低い無方向性電磁鋼板の製造法
JP55055774A 1980-04-26 1980-04-26 鉄損の低い無方向性電磁鋼板の製造法 Expired JPS5830928B2 (ja)

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