JPS5830899B2 - 多孔性ポリオレフインシ−トの製造方法 - Google Patents

多孔性ポリオレフインシ−トの製造方法

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JPS5830899B2
JPS5830899B2 JP10978677A JP10978677A JPS5830899B2 JP S5830899 B2 JPS5830899 B2 JP S5830899B2 JP 10978677 A JP10978677 A JP 10978677A JP 10978677 A JP10978677 A JP 10978677A JP S5830899 B2 JPS5830899 B2 JP S5830899B2
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sheet
polyolefin
vinyl acetate
ethylene
acetate copolymer
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新吾 金子
和夫 四方
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Tokuyama Corp
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は透過性の優れた多孔性ポリオレフィンフィルム
あるいはシート(以下、これらを単にシートと総称する
)、詳しくは孔径が小さく且つ透水性の大きい多孔性ポ
リオレフィンの製造方法に関する。
従来、ポリオレフィンに無機充填剤あるいは他の重合体
を混合し、シート状に成形後、延伸または溶出処理をし
て多孔化したポリオレフィンシートが得られることは公
知である。
該多孔性ポリオレフィンシートは透過性を利用する用途
に適しているが、濾過用膜として利用した場合、その構
造か層状に多孔化していること、基材であるポリオレフ
ィンが疎水性であることから、必ずしも高い透水性を有
するとは云えない。
例えば特願昭48−122727号で提案した方法で製
造した多孔性ポリオレフィンシートでも高々5 ml/
CII!L−vtiyt ・atm程度の透水率であり
、粒子分離用膜としては十分に満足されるものでない。
一方、ポリオレフィンに無機充填剤を混合して多孔性ポ
リオレフィンシート’を製造する場合、該充填剤の量を
多くすると多孔度が大きくなり透水率を大きくでき、ま
た延伸倍率を上げることによって孔径が大きくなり透水
率の向上がみられる。
しかしながら、ポリオレフィンに無機充填剤を多く混合
した場合は延伸時に破断を生じ易く、また延伸倍率を大
きくした場合も孔径が大きくなるとともに破断を生じ易
い欠陥がある。
さらにまた、粒子径の大きい無機充填剤を用いることに
より、多孔性ポリオレフィンシートの孔径は大きくなる
が、透水率は必ずしも大きくならない傾向にある。
本発明者らは多孔性ポリオレフィンシートの製造に鋭意
研究を重ねてきた結果、ポリオレフィンに無機充填剤と
ともにエチレン−酢酸ビニル共重合体またはそのケン化
物を混合することにより、孔径が小さく且つ高い透水率
を有する多孔性ポリオレフィンシートが得られることを
見出し、本発明を提案するに至った。
即ち、本発明はポリオレフィンに酸、アルカリまたは水
に溶出可能な無機充填剤とエチレン−酢酸ビニル共重合
体またはそのケン化物とを混合し、シート状に成形後、
延伸し、更に酸、アルカリまたは水で溶出処理すること
を特徴とする多孔性ポリオレフィンシートの製造方法で
ある。
本発明の最大の特徴はポリオレフィンにエチレン−酢酸
ビニル共重合体またはそのケン化物を混合する点にあり
、その結果、延伸時に破断を生ずることなく、得られる
多孔性ポリオレフィンシートは孔径が小さく且つ透水性
が著しく高い効果が発揮される。
その理由は明確でないが、ポリオレフィンにエチレン−
酢酸ビニル共重合体またはそのケン化物以外の他の重合
体を混合しても本発明のような著しい効果は発揮されず
、本発明のエチレン−酢酸ビニル共重合体またはそのケ
ン化物はポリオレフィン混合物において適当な分散状態
、その極性および弾性等が有効に作用しているものと推
考される。
本発明においてポリオレフィンに無機充填剤とともに混
合される上記エチレン−酢酸ビニル共重合体またはその
ケン化物は、ポリオレフィン混合物の総量に対して2〜
25重量φ重量性しくは5〜20重量ダ添加することに
よって得られる多孔性ポリオレフィンの透水性に顕著な
効果か発揮される。
即ち、上記エチレン−酢酸ビニル共重合体またはそのケ
ン化物の添加量か2重量φ以下の場合は多孔性ポリオレ
フィンシートの透水率に顕著な効果がなく、また25重
量係を越えた場合も透水率か低下したり、延伸時に破断
が生じて好ましくない。
また、本発明においては酢酸ビニルの含有率が30〜8
0%のエチレン−酢酸ビニル共重合体またはそのケン化
物を用いることが、多孔性ポリオレフィンシートの透水
率を向上させる効果が大きく好適である。
上記酢酸ビニルの含有率が30%未満の場合は、多孔性
ポリオレフィンシートの透水率が十分に向上されない。
酢酸ビニルの含有率が80%を越える場合は、シート成
形時にポリオレフィン混合物に分散不良を生じ、次の延
伸したシートに多数のピンホールが発生し均一な多孔性
ポリオレフィンシートが得られない。
本発明の多孔性ポリオレフィンシートの基材となるポリ
オレフィンとしてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リ(エチレン−プロピレン)共重合体等が挙げられる。
ポリオレフィンに混合する無機充填剤としては、該ポリ
オレフィンのシート成形温度によって分解あるいは熔融
することなく、しかも酸、アルカリまたは水で溶解抽出
可能なもので、粒子径が0.1〜5μのものか好適であ
る。
一般には炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリ
ウム、硫酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化
アルミニウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸
化チタン等が良好に使用される。
これら無機充填剤の添加量は該充填剤の種類、粒子径に
よっても異なるが、一般にポリオレフィン混合物の総量
に対して40〜80重量饅が好適である。
上記無機充填剤の添加量が40重量饅以下では透水率の
大きい多孔性ポリオレフィンシートを得ることができず
、また80重量%を越えるとシートの延伸か困難となり
多孔性ポリオレフィンシートを得ることができない。
本発明において上記したポリオレフィン混合物に必要に
応じてさらに界面活性剤を一般に10重量φ以下添加す
ることは好ましく、無機充填剤の酸、アルカリまたは水
による溶出効果を促進し、またポリオレフィンシートの
成形助剤として作用し良好な多孔性ポリオレフィンシー
トを得ることができる。
なお、上記のポリオレフィン混合物に界面活性剤を直接
添加しない場合でも、無機充填剤を溶出効果を促進する
ためにポリオレフィンシートの溶出処理前に予め界面活
性剤で処理する方法、また溶出処理時Iこ界面活性剤で
処理する方法も好適に採用される。
上記の界面活性剤としては、例えばアルキルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム塩、アルキルナフタレンスルホン酸
ナトリウム塩、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム塩
等のアニオン性界面活性剤;ジアルキルアンモニウムク
ロライド、ポリオキソエチレンアルキルアミン等のカチ
オン性界面活性剤;アルキルベンタイン等の両性界面活
性剤;プロピレングリコール脂肪酸エステル、グリセリ
ン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビクン脂肪
酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポ
リオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ホ
リエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチ
レンアルキルフェニルエーテルホルムアルデヒド縮合物
、トリポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エス
テル等のノニオン性界面活性剤等である0 ポリオレフィンに無機充填剤およびエチレン酢酸ビニル
共重合体またはそのケン化物を混合する方法は特に限定
されず、従来のミキシングロール、バンバリーミキサ−
1押出機等を用いて行なう一般的な置台方法か採用され
る。
上記ポリオレフィン混合物はペレット化あるいは粉砕後
、プレスまたは押出機等の公知のシート成形機を用いる
方法によって成形する。
なお、スキン層を形成するような成形方法では高い透水
率を有する多孔性ポリオレフィンシートが得られないた
め好ましくなく、したがって例えば押出機より押出した
シート状物は面圧のない状態で冷却固化させる成形方法
が好ましい。
上記の成形したシート状物の延伸方法は一軸あるいは二
軸の延伸のいずれてもよいが、二軸に延伸する方がシー
トの機械的強度のバランスがとれ且つ高い多孔度が得ら
れるため好ましい。
延伸倍率は一軸方向に少くとも15倍以上、好ましくは
二軸方向にそれぞれ1.5〜4.0程度に延伸するのが
好適である。
また延伸速度は通常100%/mix〜2000%/m
1yrで行われる。
延伸速度はポリオレフィンの種類によって異なるか、該
ポリオレフィンの軟化点以下常温以上で延伸することが
好適である。
なお、所定の温度によって延伸しネッキングあるいは破
断を生じる場合は、該延伸に先立って折り曲げあるいは
常温付近で少くとも一軸方向に1.1〜1.3倍程度に
延伸し均一白化させる方法が採用される。
次いで上記の延伸したポリオレフィンシートを酸、アル
カリまた水によってポリオレフィン中に混合されている
無機充填剤溶出処理することによって、本発明の目的と
する多孔性ポリオレフィンシートを得る。
ポリオレフィンシートの酸、アルカリまたは水による溶
出処理は、該ポリオレフィンが劣化しない条件であれば
よく、一般には弄薄な酸、アルカリの溶液または水に常
温〜50℃の温度でポリオレフィンシートを5分〜5時
間程度浸漬すればよい。
さらに溶出処理したポリオレフィンシートラ水あるいは
アルコール等で洗浄することは、ポリオレフィンに含有
されている残存イオン、成形助剤を除去するために好ま
しい。
本発明によれば多孔度が60〜90%、貫通孔の最大孔
径が10μ以下と小さく且つ透水率が150m/i・m
vt・atmの程度にも高い多孔性ポリオレフィンシー
トを得ることが可能である。
また本発明の多孔性ポリオレフィンシートは孔構造か層
状を形成しているため微粒子の捕捉性に優れ、ポリオレ
フィンを基材としているため酸、アルカリ、アルコール
等の耐薬品性に優れ、また加熱蒸気殺菌もできる耐熱性
にも優れていることから微粒子分離用濾過膜として好適
のほか、エアフィルター、セパレーターとしての用途に
適している。
本発明を具体的に説明するために実施例および比較例を
下記するが、本発明はこれらによって何ら制限されるも
のでない。
なお、実施例において記載した多孔度、透水率および最
大貫通孔径は下記の計算式より求めたものである。
3)最大貫通孔径:ASTMF316−70(エタノー
ル使用)による。
実施例 l ポリプロピレン(徳山曹達社製YE−120゜MI−1
,7比重=0.91 ) 32wt%、炭酸カルシウム
(白石カルシウム社製 ホワイトンSSB。
平均粒径1.2μ比重−2,7) 60 wt%、第1
表に示す所定の重合体をそれぞれSwt安跡ノニオン性
界面活性剤(日光ケミカルズ社製、ポリオキシエチレン
ステアレート比重=1.0 )3wt%よりなる混合組
成物を200℃の3インチロール15分間混練した後、
200℃で5分間予熱後、100に!9/ciの圧力で
プレスして厚さ4.0Xのシートラ得た。
次いで実験用2軸延伸機で常温で微少延伸して均一に白
化後、140℃に昇温して延伸速度600%/m1yr
で1.5X1.5倍に同時2軸延伸した。
更にこのシートを30℃でswt%<塩酸水溶液に30
分間浸漬した後、30分間水洗、乾燥した。
得られたシートの厚さは0.35%であり、いずれも炭
酸カルシウムが理論値の98%以上の抽出率で除去され
たポリオレフィン多孔性シートであり、それぞれ第1表
に示す性状の結果を得た。
なお第1表中A−7のエチレン−酢酸ビニル共重合体を
充填剤とみなして、炭酸カルシウム及びエチレン−酢酸
ビニル共重合体の体積分率を計算すると42 vo1%
となる。
本実施例の比較例として、同一の体積分率を有する炭酸
カルシウム68w t % 、ポリプロピレン29wt
%、界面活性剤3wt%より成る組成物を同様に延伸、
抽出処理した多孔性シートは多孔度72%、透水率は1
3(d/cr?i−mal・atm)、最大貫通孔径2
.5μであり、この比較例に対しても、エチレン酢酸ビ
ニル共重合体を添加した系は透水率が大きいことかわか
った。
実施例 2 ポリプロピレン(徳山曹達社製YE−120)28wt
%、炭酸カルシウム(白石カルシウム社製W、SB赤、
l、75μ)65wt%、、エチレン]詐酸ビニル共重
合体(Wacker社エバスレン−611゜酢酸ビニル
含量60%)5wt%、ノニオン性界面活性剤(日光ケ
ミカルズ社製ポリオキシエチレンオレエート、比重−1
,0)2wt優より成る混合組成物をブレンダーにて混
合した後、スクリュー径90%の2押出機でペレット状
とし、スクリュ径30%のT−ダイ押出機で厚さ0.4
九のシート状組成物を得た。
このシートを折り曲げによって均−に白化させた後、延
伸機によって140℃で第2表に示す所定の延伸倍率で
それぞれ多孔性シートを得た。
次いでこのシートを30℃、 8wt%の塩酸水溶液に
30分間浸漬した後、常温の水で30分間水洗、30分
間メタノールに浸漬して洗浄後風乾した。
得られる各多孔性ポリオレフィンシートの性状を第2表
に併記した。
第2表中/I64のシートは炭酸カルシウムが理論値の
99.9%の抽出率で除去されたもので引張強度が10
0 (kg /cwt )、0.5μの粒子径を有する
ポリスチレンラテックスを完全に濾過分離できた。
シート中の不純物も微量であり、耐熱性、耐薬品憂骨性
にもすぐれた濾過用膜として使用可能であった。
この多孔性ポリオレフィンシートの電子顕微鏡写真を第
1図に示した。
なお比較例として、エチレン−酢酸ビニルと炭酸カルシ
ウムを充填剤として、その体積分率よ同一の炭酸カルシ
ウム73wt%、ポリプロピレン25wt%、界面活性
剤2wt%よりなる混合組成物を同様に延伸、抽出処理
して得た多孔性ポリオレフィンシートは多孔度84饅、
透水率は2.0(rnl/cr7t−rmyt ・at
m )、最大貫通孔径3.3μであった。
実施例 3 ポリプロピレン(徳山ポリプロYE−120)a9.5
wt%、炭酸カルシウム(白石カルシウム社製ホワイト
ンB、平均ね径3μ)40wt%、第3表に示す酢酸ビ
ニル含有率の異なるエチレン−酢酸ビニル共重合体20
wt%およびノニオン性界面活性剤0.5wt%より戒
る組成物を実施例1と同様にして厚さ0.4%のシート
状に成形し、次いで140℃で2×2倍に同時2軸延伸
して多孔性シートとした後、実施例2と同様に抽出処理
後洗浄して、厚さ0.28%の多孔性ポリオレフィンシ
ートラ得た。
得られたシートの性状を第3表に示した。
なお第3表中A6.−9の高い酢酸ビニル含有率のエチ
レン−酢酸ビニル共重合体及び同A11Oの酢酸ビニル
共重合体を添加した場合には、ロール混線時に該添加物
がロールに付着する等のトラブルか発生し、均一に分散
させることが困難であり、得られた延伸シートもピンホ
ールが多く均一な延伸シートが得られなかった。
また比較例としてエチレン−酢酸ビニル共重合体及び炭
酸カルシウムを充填剤とみなして、その体積分率と同一
の炭酸カルシウム7twt%、ポリプロピレン2g、5
wt%およびノニオン性界面活性剤0.5wt%よりな
る組成物を同様にして延伸したシートは多孔度73%、
透水率は13(rnl/(yj、−mlll−atm)
最大貫通孔径3.5μテアツタ。
実施例 4 無機充填剤として炭酸カルシウム(白石カルシウム社製
ホワイトン5SB(2)、1.2μ)を40wt咎およ
びノニオン性界面活性剤(日光ケミカルズ社製ポリオキ
シエチレンノニルフェニルエーテル比重= 1.06
) 2wt%を一定にし、ポリプロピレンとエチレン−
酢酸ビニル共重合体(Wacker社製エバスレン■A
E611、酢酸ビニル含有率60%)の比を変化させた
組成物を実施例1と同様にして厚さ0.45%のシート
状とした後、140℃で2×2倍に同時2軸延伸した。
次いで実施例2と同様にして抽出、洗浄処理して多孔性
ポリオレフィンシートを得た。
いずれも炭酸カルシウムが98%以上の理論抽出率で除
去されており、それらの性状を第4表に示した。
第4表により透水率はエチレン−酢酸ビニル共重合体の
添加量と共に増大するのは該共重合体の混合組成が25
wt%までであり、30wt%の添加量では透水率は低
下する。
これはこの付近で該共重合体の分散状態に変化があるた
めと考えられる。
なお、比較例としてエチレン−酢酸ビニル共重合体と炭
酸カルシウムを充填剤とみなして体積分率を計算し、そ
の体積分率と同一の炭酸カルシウムだけを充填剤として
同様に延伸、抽出処理した多孔性ポリオレフィンシート
の性状を第4表置に対応して第5表に示した。
実施例 5 高密度ポリエチレン(三井石油化学社製ハイゼツクス5
000F、MI=0.5比重= 0.96 )32wt
%、水酸化マグネシウム(試供品 粉砕平均3μ比重=
2.4 ) 60 wt%、エチレン−酢酸ヒ=ル共
重合体(wacker社エバスルンVAE−611V
A c = 60φ)5wt%およびアニオン9性界面
活性剤(ドデシルベンゼンスルホン酸Na試薬)3wt
%より威る混合組成物を3インチロールでiso℃、1
5分間混練した後、180℃、5分間予熱後100kg
/cr?Lでプレスして厚さ0.4%のシート状とした
次いで、このシートを600φ/mixの速度で110
℃で2×2倍に同時2軸延伸して厚さ0.25%の多孔
性シートを得た。
この多孔性シートを更に40℃、10wt%の塩酸水溶
液に1時間浸漬後、室温で水洗30分、メタノール洗浄
30分した後風乾したところ、このシートは水酸化マグ
ネシウムが理論値の99.8%の抽出率で除去されたポ
リオレフィンシートであった。
このポリオレフィンシートは多孔度79%で透水率32
(rILl/cI?L・胴・atm)、最大貫通孔径3
.6μであった。
なお、比較例としてエチレン−酢酸ビニル共重合体及び
水酸化マグネシウムの体積分率を計算し、これと同一の
体積分率を有する、ポリエチレン29wt%、水酸化マ
グネシウム68wt%、アニオン性界面活性剤3wt%
より成る組成物を同様に延伸、抽出処理したシートは抽
出率99饅、多孔度82%、透水率18 (mJ/d−
m−aim )、最大貫通孔径2.8μであった。
実施例 6 エチレン−プロピレン共重合体(徳山曹達社製、プロピ
レン含有10%MI−1,5、比重= 0.93 )3
5wt%、炭酸マグネシウム(試薬 粉砕平均粒子径4
μ、比重−3,04) 60wt%およびエチレン−酢
酸ビニル共重合体(住友化学社製エバテートR5011
、酢酸ビニル含有41%)5wt%より成る混合組成物
を実施例1と同様にして厚さ0.4%のシートを得た後
、常温で折り曲げにより均一に白化後130℃で2×2
倍に同時2軸延伸した。
次いで該シート’r: 0.5 w t%のドデシルベ
ンゼンスルホン酸NaTh含む8wt%の塩酸水溶液に
40℃、1時間浸漬後、水洗を30分間して乾燥した。
得られた多孔性シートは炭酸マグネシウムの抽出率98
qbで厚さ0.26%、多孔度78%、透水率36 (
rul、/cI?L−mm−a tm )、最大貫通孔
径4.8μであった。
なお本実施例の比較例としてエチレン−酢酸ビニル共重
合体及び炭酸マグネシウムの体積分率を計算し、同一の
体積分率を有するエチレン−プロピレン共重合体31w
t%、炭酸マグネシウム69wt%より成る組成物を同
様に延伸抽出処理したシートは炭酸マグネシウムの抽出
率97%、多孔度75多、透水率16 (d/1−mm
−atm)、最大貫通孔径4,3μであった。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例2において製造した本発明の多孔性ポリ
オレフィンシートの顕微鏡写真である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリオレフィンに酸、アルカリまたは水に溶出可能
    な無機充填剤とエチレン−酢酸ビニル共重合体またはそ
    のケン化物とを混合し、シート状に成形後、延伸し、さ
    らに酸、アルカリまたは水で溶出処理することf:特徴
    とする多孔性ポリオレフィンシートの製造方法。 2 酢酸ビニルの含有量が30〜80%であるエチレン
    −酢酸ビニル共重合体またはそのケン化物を用いる特許
    請求の範囲第1項記載の方法。 3 エチレン−酢酸ビニル共重合体またはそのケン化物
    をポリオレフィン混合物の総量に対して2〜25重量多
    混合する特許請求の範囲第1項記載の方法。 4 無機充填剤の混合量がポリオレフィン混合物の総量
    に対して40〜80重量袈である特許請求の範囲第1項
    記載の方法。 5 ポリオレフィンの融点以下で延伸する特許請求の範
    囲第1項記載の方法。 6 延伸倍率が1軸方向に1.5倍以上である特許請求
    の範囲第1項記載の方法。 1 延伸倍率か2軸方向に1.5〜4.0である特許請
    求の範囲第1項記載の方法。 8 多孔性ポリオレフィンシートの多孔度が60〜90
    %、最大貫通孔径が10μ以下、透水率か5.0rIL
    l/cr?t−mm−atIT1以上である特許請求の
    範囲第1項記載の方法。
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