JPS5830868Y2 - 壁埋込型送水口装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は消防隊の消火活動時に使用する壁埋込型送水口
装置の改良に関し、本装置の本体ケースを支持壁内に埋
込み設置した後、前面より水流入口部を分解でき、弁座
、逆止弁体等の修理、取替えを極めて容易且つ迅速に行
えるようにした壁埋込型送水口装置に係るものである。

以下本考案を図面に示す実施例に基き具体的に説明する
。

図示する例は双口型式の送水口装置に係るものである。

本体ケース１は、その前面に左右１対の水流人口２，２
を開設する一方、後面に送水用配管（図示せず）に接続
される水流出口３を開設し、内部に前記水流人口２，２
と前記水流出口３とを連通する水路を設けている。

前記水流人口２，２の夫々の内方には、弾機６によって
付勢された状態で後記弁座フランジ８の弁座部９に着座
する逆止弁体４１を配設している。

この逆止弁体４１はディスク４、ディスクホルダー５、
弁ガイド７などからなる。

前記本体ケース１は、その側周部が支持壁３１に囲まれ
、且つその前面が支持壁３１の壁面４２より後退した位
置にある状態で、支持壁３１内に固定されている。

８は弁座フランジで、前記水流入口周辺部１１の外面に
当接するフランジ部１２、前記水流人口２内に嵌挿され
る環状の弁座部９を備えている。

この弁座部９は前記逆止弁体４１のディスク４に当接す
ると共に、弁ガイド７を案内する作用を営む。

前記弁座フランジ８には、外周に螺条１３を形成すると
共に内周を滑らかな面１４とした円筒部１５を一体に形
成している。

この弁座フランジ８は、この外、弁座部９とフランジ部
１２とを螺結合して形成することもでき、又フランジ部
１２と円筒部１５とを螺結合して形成することもできる
が、図示する例が最適である。

前記弁座フランジ８は、前記弁座部９を前記水流人口２
に嵌挿し且つ前記フランジ部１２を水流入口周辺部１１
の外面に当接した状態で、ボルトなどの締着具１０．１
０・・・・・・を用、いて、本体ケース１に着脱可能に
取付けられる。

１６は受は金具で、これは外周を滑らかな面１７とした
円筒状突出部１８、並びに外周に螺条１９を形成し前記
円筒状突出部１８より大径の基端拡径部２０よりなり、
この基端拡径部２０の内周に断面Ｕ形状のゴムパツキン
２１を抱持せしめている。

２２は前記弁座フランジ８の円筒部１５の螺条１３及び
前記受は金具１６の基端拡径部２０の螺条１９に共通し
て螺合する締輪であって、前記螺条１３゜１９に螺合す
る螺条２３を内周に形成すると共に外周適所に板押え用
鍔部２４を形成し、更に端部外周に後押え部材螺合用の
螺条２５を形成すると共に端面に爪座押え用内方フラン
ジ２６を形成したものである。

２７は本考案装置前面を覆う飾り板で、前記締輪２２．
２２を通挿するための左右ｌ対の円孔２８，２８を有す
ると共に周縁２９を内方に折曲げ、端縁先端３０が支持
壁３１の壁面（仕上面）４２に当接するように構成した
ものである。

又３２は前記螺条２５に螺合する板押え部材で、この部
材３２と前記板押え用鍔部２４間に飾り板２７の円孔２
８．２８周縁部を配し、板押え部材３２を締付けること
により、飾り板２７を挟持する。

又前記受は金具１６と締輪２２間には送水ホース口金（
図示せず）を掛止めるための爪３３及び爪座３４を配設
し、更に締輪２２の外周螺条２５に螺合する刻板押えリ
ング３５を締付けて、該リング３５と締輪２２間に刻板
３６を固着している。

３７は防護用筐体で、第２図に示す如く、前記水流人口
２の周辺部１１並びに弁座フランジ８、締輪２２等の送
水用筒状部材群４３を囲み、本体ケース１を支持壁３１
に形成した埋設用空間３８内に設置固定する際に使用す
るモルタル等が浸入するのを阻止し、弁座フランジ８を
前方に取外すための空間を確保するものである。

この防護用筐体３７は、例えば金属板を所定の形状に折
曲げて形成することができ、又単口型式の送水口装置に
おいてはこれに適応する形状に形成されるものである。

この防護用筐体３７を備えることにより、弁座フランジ
８、締輪２２、受は金具１６等の送水用筒状部材群４３
の螺合部、摺動部にモルタル等が浸入することを阻止し
うるので、これら各部材の相対移動を円滑に行なわせる
ことができ、装置埋設固定後の再調整が極めて容易にな
るという効果もある。

尚、図中３９はロック用ネジ（ロックピンで゛あっても
よい）で、受は金具１６と締輪２２間の位置決めをした
後両者をロックするものであり、４０．４０はオーリン
グである。

かくして本装置は次の如く組付けることができる。

すなわち、本体ケース１を支持壁３１の埋設用空間３８
内の所定の位置に配すると共に前記水流出［１３を送水
用配管に螺結合する。

次に逆止弁体４１を本体ケース１の所定個所に内装する
と共に、ボルトなどの締着具１０．１０・・・・・・を
用いて弁座フランジ８を本体ケース１に着脱可能に取付
ける。

次に締輪２２を前記円筒部１５に螺合し、締輪２２の鍔
部２４の位置が壁面４２に対する所定の位置に達するま
で螺進せしめる。

次いで受は金具１６を前記締輪２２の内周に螺合し、該
受は金具１６と刻板３６間の距離が所定値となるまで螺
進せしめる。

その除曇は金具１６の円筒状突出部１８は前記円筒部１
５内を回転しつつ摺動し内方に向は移動する。

次いでロック用ネジ３９等を用いて受は金具１６と締輪
２２を一体化する。

尚、受は金具１６と締輪２２を一体化する前に爪３３、
爪座３４等を所定個所に配設しておく必要がある。

その後、板押え部材３２を締輪２２に螺合し、これを締
付けることにより飾り板２７を該部材３２と前記板押え
用鍔部２４間に挟持する。

更に刻板押えリング３５を前記螺条２５に螺締する等し
て刻板３６を所定個所に固定し、その後防護用筐体３７
を前述の如くに配設して本装置の組付けを完了すること
ができる。

このようにして組付けた装置は、前記埋設用空間３８と
の間に存する隙間にモルタル等を詰込むことにより支持
壁３１内に強固に固定される。

本考案は上述の如く、前面に水流人口２を、後面に水流
出口３を夫々開設し、内部に前記水流人口２と前記水流
出口３とを連通する水路を設けた本体ケース１を、その
側周部が支持壁３１に囲まれ、且つその前面が支持壁３
１の壁面４２より後退した位置にある状態で、支持壁３
１内に固定し、前記水流入口周辺部１１の外面に当接す
るフランジ部１２及び前記水流入［」２内に嵌挿される
環状の弁座部９を備えた弁座フランジ８を、ボルトなど
を締着具１０．１０・・・・・・を用い゛（、着脱可能
に本体ケース１に取付け、前記本体ケース１内に配した
逆止弁体４１を弾機６によって付勢された状態で、前記
弁座フランジ８の弁座部９に着座させ、前記本体ケース
１の前面の前方に位置すると共に周囲を支持壁３１に囲
まれる空間を前記弁座フランジ８を本体ケース１から取
外して前方に抜き取ることができるに足る大きさに形成
したことを特徴とする特で、本体ケースを支持壁内に埋
込設置した後でも、前面より容易に弁座フランジを取外
すことができ、弁座フランジ、逆止弁体等の修理、取替
えを極めて容易且つ迅速に行える。

従来例においては、弁座、逆止弁体等の修理取替を行う
には支持壁の一部を破壊して装置全体を取出した後、装
置を分解しなければならないという欠点があったが、本
考案はこれらの欠点が全くなく、極めて容易且つ迅速に
修理、取替え作業を行うことができ、実用上の効果極め
て多大である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図はその一部切欠平
面図、第２図は飾り板を取外した状態で示す正面図であ
る。 １・・・・・・本体ケース、２・・・・・・水流入口、
３・・・・・・水流出口、６・・・・・・弾機、８・・
・・・・弁座フランジ、９・・・・・・弁座部、１０・
・・・・・締着具、１１・・・・・・水流入口周辺部、
１２・・・・・・フランジ部、３１・・・・・・支持壁
、４２・・・・・・壁面。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 前面に水流入口、を、後面に水流出口を夫々開設し、内
   部に前記水流入口と前記水流出口とを連通する水路を設
   けた本体ケースを、その側周部が支持壁に囲まれ、且つ
   その前面が支持壁の壁面より後退した位置にある状態で
   、支持壁内に固定し、前記水流入口周辺部の外面に当接
   するフランジ部及び前記水流入口内に嵌挿される環状の
   弁座部を備えた弁座フランジを、ボルトなどの締着具を
   用いて、着脱可能に本体ケースに取付け、前記本体ケー
   ス内に配した逆止弁体を弾機によって付勢された状態で
   、前記弁座フランジの弁座部に着座させ、 前記本体ケースの前面の前方に位置すると共に周囲を支
   持壁に囲まれる空間を、前記弁座フランジを本体ケース
   から取外して前方に抜き取ることができるに足る大きさ
   に形成したことを特徴とする壁埋込型送水口装置。