JPS5830745Y2 - 自動車用燃料タンクの燃料流出防止装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は自動車用燃料タンクの燃料流出防止装置、特
に、自動車の旋回時等にち−けるブリーサバイブからの
燃料流出を防止する装置に関する。

従来、自動車用燃料夕／りでは、第１図に示す如く、外
気温の上昇により燃料タンク１内の燃料が膨張しても燃
料タンク１が破損しないように燃料タンク１の上面に空
気層（膨張室）を設けるとともに、該膨張室内の圧力が
上昇しないように、一端を燃料タンク１の上面および燃
料注入管２に開「１すると共に他端を大気に開［」シた
ブリーザパイプ３を設けている。

（例えば、実公昭５２−６７２８）Ｌかしながら、自動
車の旋回時において、図中Ａ−Ａ線で示すように燃料液
面が上昇した場合に、上記ブリーザパイプ３から燃料が
流出しないようにするため、上記燃料液面Ａ−Ａ線より
上位置に上記ブリーザパイプ３を配管する必要がある。

このように、ブリーザパイプを燃料タンクより高い位置
に配管するためスペースを必要トし、渣た、ブリーザパ
イプの長さが長くなるため取付作業性が悪く、かつ、コ
ストアンプとなる等の不具合かあった。

この考案は上記不具合を解消せんとするものであり、ブ
リーサバイブを自動車旋回時の燃料液面より高くするこ
となく、ブリーザパイプからの燃料流出を防止する装置
を提供することを目的とするものである。

該目的を達成するため、この考案は、一端を燃料注入管
に開「コし他端を大気に開［」する第１ブリーザパイプ
に略水平な伸長部を設けるとともに、一端が燃料タンク
Ｊ二面に開口する第２ブリーザパイプの他端を該第１ブ
リーザパイプの水平伸長部のほぼ下面に開口し、上記第
１ブリーザパイプにおける第２ブリーザパイプ開［］部
近傍の燃料注入管側に絞り部を設けたことを特徴とし、
燃料注入管側より流出しようとする燃料の流速を、該絞
り部で低下せしめ、第２ブリーザパイプ側へ流入させて
燃料夕／りへ戻し、燃料の大気中への流出を防止したも
のである。

以下、この考案を第２図Ｕ下に示す実施例により詳細に
説明する。

図中、４は第１ブリーサバイブ（第１ブリーリ゛通路）
、５は第２ブリーザパイプ（第２ブリーザ通路）であり
、上記第１グリーザパイゾ４の一端は燃料注入管２の上
端近傍に開［」シ、 他端は大気側に開口している。

なあ・第１ブリーザパイプ４の途中には燃料注入管側開
口とほぼ同一高さで水平に伸びている伸長部４ａを形成
している。

上記第２ブリーザパイプ５は第１ブリーザパイプ４の上
記水平伸長部４ａのほぼ下面に一端が開口し、該開口５
ａより下方に伸長した後に燃料タンク１内に入り、タン
ク１の上面内壁近傍にその他端を開口させている。

上記第２ブリーザパイプ５の開口５ａとの接合部近傍の
第１ブリーザパイプ４には、燃料注入管２側及び大気開
放側の両方に通路面積を縮小した絞り部６，７を設けて
いる。

該第１ブリーザパイプ４と第２ブリーザパイプ５との接
合部分は具体的には第３図に示す構造としており、第１
ブリーザパイプ４を燃料注入管２に連通するパイプ４■
と、大気に連通するパイプ４■とに分け、該パイプ４Ｉ
、４Ｈと第２ブリーザパイプ５とをＴ型ジヨイント８を
介して夫々連通している。

該Ｔ型ジヨイント８はパイプ４Ｉ、４Ｈとの接合端近傍
に夫々周壁を屈折させて通路面積を縮小した上記絞り６
，７を設けてトリ、その際、パイプ４■の直径が５ｍｍ
である場合、絞り６，７の直径をほぼ０．７ｍｍ程度と
している。

尚、上記絞り６，７ば、第４図に斥す如く、Ｔ型／ヨイ
ント８と接合したパイプ４Ｉ、４ｎの接合開口端近傍に
オリフィス９を内装して上記絞り６，７を形成してもよ
い。

尚図中、１０は一端が燃料注入管２に開口し、他端か燃
料タンク１内の上面近傍に開口させた満タン防止用のベ
ンチレーションパイプであり、燃料注入時に該ベンチレ
ーションパイプ１０の燃料タンク内開口１０ａｔでは燃
料が注入されるが、燃料液面が開口１０ａを塞ぐとタン
ク上面の空気の逃げ道がなくなり、タンク上面に空気が
残り満クン防止を行ない、タンク上向に燃料膨張のため
の膨張室を形成するようにしたものである。

その際、上記第１ブリーザパイプ５の大気開口端から多
少空気か逃げるか絞り６，７で通路面積か小さくなって
いるため影響は少ない。

しかも、ブリーザパイプの内容量を上記膨張室の一部と
して利用できるため、燃料タンク１内の膨張室をブリー
ザパイプの内容量分だけ小さくすることができ、燃料容
量を減少することなく、燃料タンクを小さくできるため
、スペース的に有利となる利点がある。

上記装置に釦いて、自動車の旋回時等において燃料液面
がＡ−Ａ線１で上昇し、燃料タンク１内の燃料が燃料注
入管２より第１ブリーザパイプ４に流出してきた場合、
絞り６があるため、燃料の流れが絞り６で妨げられ流速
が急速に低下する。

したがって、この絞り６によって流出燃料量を低減させ
ることができ、さらに、流速が低下した燃料は自重によ
りこの絞り６の下流側で第１ブリーザパイプ４の水平伸
長部４ａの下面に開口した第２ブリーザパイプ５の開口
５ａ側へ流れ込み、燃料タンク１内に戻され、大気開口
側のパイプ４■側へはほとんど流れない。

なお、この実施例では、絞り６から出た燃料の若干量が
大気開口側のパイプ４■へ流れ込む可能性を考慮して絞
り７が設けられてむり、燃料の流れは絞り７で妨げられ
、第２ブリーザパイプ５の開口５ａ側へ落下し、大気中
に燃料が流出することはない。

上記した実施例において、第１ブリーザパイプ４には、
第２ブリーザパイプ５の開口近傍両側に絞り６，７を設
けているが、燃料注入管２側だけ絞り６を設けても、燃
料流出防止の効果を十分に発揮できる。

また、第１ブリーザパイプ４の一端を大気に開口する代
りに、蒸発燃料吸着装置（キャニスタ等）に連通しても
よい。

以−ヒの説明より明らかなように、この考案に係る燃料
流出防止装置によれば、ブリーザパイプを自動車旋回時
の燃料液面Ａ−Ａ線以線区下設した状態でもブリーザパ
イプから燃料が流出するのを防止できるため、以下に列
挙する効果を有する。

■ ブリーザパイプを高い位置に配置するためのスペー
スが不要となる。

■ ブリーザパイプの長さが短かくなりコストダウンが
図れる。

■ ブリーザパイプの長さが短かくなり作業性が向上す
る。

【図面の簡単な説明】 第１図は従来装置を示す該略図、第２図はこの考案の一
実施例を示す概略図、第３図は第２図の要部拡大断面図
、第４図は第３図の変形例を示す図面である。 １・・・燃料タンク、２・・・燃料注入管、４・・・第
１フリーサバイブ、４ａ・・・水平伸長部、５・・・第
２ブリーザパイプ、６，７・・・絞り。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 自動重用燃料タンクにおいて、 一端が燃料タンクの燃料注入管に他端が大気側にそれぞ
   れ開口し、燃料注入管側開口と同一高さで水平に伸びて
   いる伸長部を有する第１ブリーザ通路と、 一端か上記第１ブリーザ通路の水平伸長部のほぼ下面に
   他端が燃料タンク上面にそれぞれ開口した第２ブリーザ
   通路と、 上記第２ブリーザ通路開口部近傍の燃料注入管側第１ブ
   リーザ通路に通路面積を縮小した絞り部とを設けたこと
   を特徴とする自動車用燃料タンクの燃料流出防止装置。