JPS5828476Y2 - 制動装置を備えた直流モ−タ−の正転逆転切換装置

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【考案の詳細な説明】この考案は、直流電動機を正転、逆転させる切換装置に
おいて、電動機の慣性回転を制動する制動装置に関する
。

第１図は、従来の切換装置を示し、入力端Ｐｉに正極性
信号を加えるとトランジスタＱ１．Ｑ３が導通して直流
電源Ｅ１によって直流電動機Ｍが回転する。

又、入力端Ｐｉに負極性信号を加えると、トランジスタ
Ｑ２．Ｑ、が導通して直流電源Ｅ２によって直流電動機
Ｍが逆回転する。

この回路において、制動を行なわせる場合、従来は、切
換スイッチＳＷｌ、Ｓｗ２を制動抵抗Ｒ側に切
換えて電気制動を行なわせるようになされている。

切換スイッチＳＷｌ、ＳＷ２の切換えは、例えば
リレーによって、電動機Ｍの起動、停止に同期して行な
われる。

このような制動装置においては、切換スイッチが機械的
接点で構成されているため、接点に不良が生じやすく、
電動機の起動、停止動作に故障が生じやすい。

又、制動装置の切換機構が複雑になりがちである。

この考案は、簡単な構成で、従来装置のように故障する
ことのない制動装置を提供する。

以下図面の実施例において説明する。

第２図において、入力端Ｐｉに正極性信号を加えると、
トランジスタＱ１．Ｑ３及びＱ、が導通して、直流電源
Ｅ１によって直流電動機Ｍに矢印Ａ方向の起動電流が流
れる。

逆に、入力端Ｐｉに負極性信号を加えると、トランジス
タＱ２．Ｑ４及びＣＭ）ｉ導通して、直流電源Ｅ２によ
って矢印Ｂ方向の起動電流が流れ、直流電動機Ｍが逆回
転する。

上記切換装置において、トランジスタＱ、とＱ６のベー
ス間には、ダイオードＤ、、Ｄ２の直列回路が、トラン
ジスタＱ、のベースからトランジスタＱ５のベース方向
に接続されている。

そして、ダイオードＤ１とＤ２の中点は、トランジスタ
Ｑ、Ｑ。

の中点から直流電動機Ｍの一端に接続されている。

又、トランジスタＱ６のベース回路は、ベース抵抗Ｒい
抵抗Ｒ２を介して直流電源Ｅ１の陽極に接続されている
。

他方、トランジスタＱ６のベース回路はベース抵抗Ｒ３
、抵抗Ｒ１を介して直流電源Ｅ２の陰極側に接続されて
いる。

従って、抵抗Ｒ２、Ｒ４、ダイオードＤＩ、Ｄ２、抵抗
Ｒ３Ｒｔは、直列接続された直流電源Ｅ１．Ｅ２に対し
て閉回路を構成し、その等価回路は第３図のように表わ
される。

第３図において、抵抗ＲＡは、第２図の抵抗Ｒ２とＲ４
の合成抵抗を示し、抵抗ＲＢは抵抗Ｒ１とＲ３の合成抵
抗を示す。

従って、第３図において、トランジスタＱ、を導通させ
ると矢印Ａ方向の起動電流が流れ、トランジスタＱ６を
導通させると矢印Ｂ方向の起動電流が流れ、これによっ
て直流電動機Ｍが正転、逆転を行なう。

そして、直流電動機Ｍの起動後、例えば、トランジスタ
Ｑ、を導通後、遮断すると、直流電動機Ｍの慣性回転に
よって、トランジスタＱ、のエミッタ側が正になるよう
な誘起電圧が発生する。

この誘起電圧に対してダイオードＤ、は順方向接続され
ているから、ダイオードＤ２、抵抗ＲＢ、直流電源Ｅ２
によって閉回路が形成される。

従って、誘起電圧は抵抗ＲＢに熱エネルギーとして消費
され、これによって電気制動が行なわれる。

このときの制動力は抵抗ＲＢの大きさによって決定され
る。

又、トランジスタＱ、を導通後、遮断すると、トランジ
スタＱ６のエミッタ側が負電位になるような誘起電圧が
発生する。

従って、この場合は、ダイオードＤ１がこの誘起電圧に
対して順方向接続されるから、ダイオードＤＩ、抵抗Ｒ
Ａ、直流電源Ｅ１によって閉回路が形成され、抵抗ＲＡ
によって電気制動が行なわれる。

以上のように、この考案においては、簡単な回路構成を
従来の切換回路に負荷するだけで電気制動を行なわせる
ことができる。

従って、従来のように、切換スイッチ及び複雑な切換回
路を必要としないから、故障することなく円滑な電気制
動を行なわせることができる。

なお、第３図において、抵抗ＲＡ、ダイオードＤ１．Ｄ
２、抵抗ＲＢは直列接続された電源Ｅ１゜Ｒ２に対して
閉回路を構成しているため、常時直流電流が流れるが、
抵抗ＲＡとＲＢを平衡させることにより、トランジスタ
Ｑ、、Ｑ６の遮断時の電動機Ｍに加わる電圧を零にする
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示し、第２図はこの考案の実施例を示
す。