JPS5827721Y2 - 液体容器の注出装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、空気加圧式あるいは軸流式のポンプの作動に
よって液容器内の液体を注出するようにした液体容器に
おける注出装置に関するものである。

一般に、この種の液体容器は、注湯時にも容器本体を傾
けることなく、卓上あるいは床上に直立させたままで使
用するのが普通である。

ところが、従来のこの種液体容器にあっては、テ゛ザイ
ン上あるいは包装梱包の容易性等のために注液口の本体
外装ケースからの突出量は限定されていた。

従って、急須等に給湯する場合、急須の外周面が外装ケ
ースの円みに接触して注液口下方に急須の給湯口を位置
せしめることが困難なことがある。

又注液口が高いため、急須を台に置いたまま注湯すると
、熱湯が飛び散り、ともすれば危険な場合がある。

従って、急須等を手に持って注湯しなければならない不
便があった。

本考案は、注出管先端の開口と連通ずる着脱自在なアダ
プターによって注液口と外装ケースとの間隔を実質的に
大きくして、上記問題点を解消しようとするものである
。

以下、添付の図面を参照して本考案の実施例にかかる液
体容器である魔法瓶の注出装置を説明する。

第１図は本考案の実施例である押圧式のエアーポットを
示している。

第１図において符号１はエアーポット、２は液容器、３
は下口部材、４は下口部材３に対して嵌着自在な上蓋、
５は外装ケース、６は上蓋４内に配設されたベローズ式
のエアーポンプ、７は栓差込穴、８は上蓋４下面に一体
的に形成された中栓、９は汲上管、１０は排出管をそれ
ぞれ示している。

このエアーポット１は、押え蓋１５を押圧操作すること
によってエアーポンプ６より加圧空気を液容器２内に圧
送し、該加圧空気によって液体Ｗを汲上管９及び注出管
１０を通して外部に押し出すようになっている。

前記下口部材３の嘴部１２には注出管１０の先端が臨む
穴１６が形成されている。

そして、本実施例では、この穴１６には略り字形の屈曲
管よりなり且つ注出管１０より大径のアダプター１１が
着脱及び回動自在に装着されており、該アダプター１１
の人口１１ ａには注出管１０先端の開口１３が臨む如
くされて、注出管１０とアダプター１１とは連通してい
る。

該アダプター１１は、注出管１０先端の開口１３との連
通部から中央部まで垂下し、該中央部から先端の注液口
１４まで前方向に向ってゆるく下方に傾斜した形状を有
している。

かくすることによって、注出液の流速を緩和することが
できる。

前記アダプター１１には、その人口１１ ａ側の端部に
フランジ状の嵌合部１７が形成されるとともに、その出
口１１ ｂ側先端に下向きの注液口１４が形成されてい
る。

しかして、アダプター１１は、前記穴１６に注液口１４
より嵌め込まれ前記嵌合部１７を穴１６の周縁部１６
ａに着脱および回動自在に係合することによって下口部
材３に取付けられる。

尚、前記穴１６の周縁部１６ａには、嵌合部１７との係
合を確保するために突起１８が形成されている。

アダプター１１は、下口部材３に取り付けられた状態で
、その先端の注液口１４が注出管１０の先端開口１３位
置より外装ケース５から離れて位置する如くされている
。

そして、注液口１４と外装ケース５表面との間隔ｌは、
従来注液口として使用されていた注出管１０先端の開口
１３と外装ケース５表面との間隔ｌ′にくらべて倍又は
倍以上大きくなるようにされている。

従って、急須等のように給湯口と本体外周面との間に大
きな間隔があるのに給湯する場合にも給湯作業を容易確
実に行うことができる。

又、アダプター１１を回動自在としたことによって、不
使用時には、注液口１４側を魔法瓶本体側に位置させる
如く回動させると、邪魔にならない。

尚、このアダプター１１は、魔法瓶梱包時には取り外し
て別納とするものである。

第２図に示すものは本考案の他の実施例である。

このエアーポット１においては、構部１２がなく注出管
１０が下口部材３に一体に形成されている。

従って、この場合、アダプター１１は、注出管１０先端
外周に形成された突起部１０ ａに嵌合部１７を無理嵌
めすることによって、着脱及び回動自在に取付けられて
いる。

尚、第１図及び第２図において符号１９は、エアーポン
プ６の吐出口２０を不使用時に閉塞する弁体、２１は中
栓８内に充填された断熱材を示している。

上記実施例においては、手動押圧式のエアーポットにつ
いて説明したが、本考案の注出装置は、電動式のエアー
ポットあるいは軸流式ポンプを使用した電動ポットにも
応用可能なことは勿論である。

続いて、本考案の液体容器の注出装置の効果を以下に列
記する。

即ち、本考案によれば、 （１）注出管１０先端の開口１３と連通ずるアダプター
１１を下口部材３に着脱自在に装着して、該アダプター
１１先端の注液口１４と液体容器の外装ケース５との間
隔ｌを前記注出管１０の先端開口１３と外装ケース５と
の間隔ｌ′の倍又はそれ以上としたので、急須等のよう
に側周部にふくらみのある容器に注液する場合にも、外
装ケース５が邪魔になることはなく、容易・確実に注液
することができる。

（２）アダプター１１の注液口１４を注出管１０の先端
開口１３より下方に位置させたので、コツプ、茶わん等
の容器を手に持つことなく、ポット台に置いたまま注出
しても、注出液が飛び散ることが少なく、より一層使い
勝手が良いものとなる。

（３）アダプター１１は注出管１０先端の開口１３と連
通しているので、注液時における液もれ等のおそれはな
くなる。

（４）アダプター１１を、注出管１０先端の開口１３と
の連通部から中央部まで垂下し、該中央部から先端の注
液口１４まで前方向に向ってゆるく下方に傾斜し、更に
該注液口１４を下向きに開口せしめた形状としたので、
注出管１０からの注出液の流速がアダプター１１の中央
部にて緩和されることとなり、底の浅いコツプ等に注液
する場合に、このコツプ等から勢いあまって飛び散るこ
とがない。

等の実用的な効果がある。

なお、第１図に示す如く、アダプター１１の管径を注出
管１０より大とし、且つアダプター１１内に注出管１０
の先端開口１３を臨ましめると、エアーポットにおける
スプラッシュ現象を防止することができるという利点が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図はそれぞれ本考案の２つの実施例にか
かる液体容器の縦断面図である。 ２・・・・・・液容器、３・・・・・・下口部材、５・
・・・・・外装ケース、６・・・・・・ポンプ、９・・
・・・・汲上管、１０・・・・・・注出管、１１・・・
・・・アダプター、１３・・・・・・先端開口、１４・
・・・・・注液口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 空気加圧式あるいは軸流式のポンプ６の作動によって液
   容器２内の液体Ｗを汲上管９および注出管１０を介して
   外部に注出するようにした液体容器において、該液体容
   器の下口部材３には、前記注出管１０先端の開口１３と
   連通し、且つ該開口１３との連通部から中央部まで垂下
   し、該中央部から先端の注液口１４まで前方向に向って
   ゆるく下方に傾斜し、更に該注液口１４を下向きに開口
   せしめた形状を有するアダプター１１を設けるとともに
   、該アダプター１１先端の注液口１４と前記液体容器の
   炸裂ケース５との間隔ｌを前記注出管１０の先端開口１
   ３と外装ケース５との間隔ｌ′の倍又はそれ以上とした
   ことを特徴とする液体容器の注出装置。