JPS5827123Y2 - 回転体軸着装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、回転羽根等の回転体を径方向の位置規制を行
ないガタ付きを防止するようにして回転軸に固定するよ
うにした回転体軸着装置に関するものである。

回転羽根等の回転体の軸穴に回転軸を挿通し、この軸の
挿通突出端にナツト等の螺着具を螺合するような場合、
回転体を構成する材料と回転軸を構成する材料とが異な
る等するため製造工程において回転体の軸穴径と回転軸
径との間に寸法誤差が生ずる場合があるため、上記回転
軸を回転体の軸穴に挿通し螺合した際ガタ付きが生じて
しまう。

そして、回転体が円滑な回転運動をし得ないばかりか、
螺合部が外れてしまう等の危険が伴う。

そこで、本考案は換気扇の回転羽根等の回転体の軸穴に
回転軸を挿通しナンド等の螺着具を螺合する場合、上記
回転体と回転軸とをガタ付きが生じないように一体的に
連結するようにし、回転軸に連結された回転体が円滑な
回転運動をし得るようにするため、回転体と螺着具との
間に上記回転体の螺着部側軸方向に突設した内側壁に傾
斜面を有する偏心ガイドによって偏心ガイドされる補強
板を介在させて径方向の位置規制を行うようにして固定
するようにしたものである。

以下、本考案の具体的な実施例を図面に従って説明する
。

第１図は、本考案による回転体軸着装置を示す分解組立
て斜視図であり、第２図はその組立て状態を示す一部断
面平面図である。

そして、図中１はモータ２等の回転動力体に軸着された
回転軸であり、３は複数の換気扇等の回転羽根４を連結
腕５を介して一体的に取り付けてなる回転体であり、こ
の回転体３には上記回転軸１が挿通する軸穴６が穿設さ
れている。

この軸穴６と回転軸１それぞれに、これら回転軸１と上
記軸穴６とを挿通嵌合した際相対係合する回り止め用の
面取り部７及び８が形成されている。

上記回転体３には、この回転体の螺着部側軸方向、すな
わち回転軸１をこの回転体３の軸穴６に挿通した際この
軸穴６から突出した螺着部９側軸方向に、内側壁を軸方
向に広がるようにした傾斜面１０とした補強板１１の偏
心ガイド１２が一体に突設されている。

さらに回転体３には上記偏心ガイド１２と対峙して、ナ
ンド等の螺着具１７をもって締め付ける際補強板１１が
回転しないよう該補強板１１の一端に形成された切欠き
１３と係合する係合突起１４が突設されている。

上記補強板１１は、軸方向に面取り部８の形成された回
転軸１が挿通する挿通穴１５を有するとともに周縁の少
なくとも一部に偏心ガイド１２の傾斜面１０と当接する
当接部１６を有している。

また、１８は補強板１１と螺着具１７との間に介在され
るワッシャであり、このワンシャ１８の外周には回転防
止用の係合突起１９が形成されている。

上述のように、回転軸１、回転体３及び補強板１１等を
形成し、そして、これら回転体３と回転軸１とを固定す
るため、回転体３の面取り部７と回転軸１の面取り部８
とが相対的に係合するように、上記回転軸１を回転体３
の軸穴６に挿通するとともに、回転軸１に補強板１１を
挿通し、さらにワンシャ１８を介在させて（第２図中図
示しない）、螺着具１７を回転軸１の先端に形成された
螺着部９に螺合する。

上記螺着具１７を締め付けていくと、回転体３とワッシ
ャ１８との間に介在する補強板１１は、その当接部１６
が補強板偏心ガイド１２の傾斜面１０に当接しながら該
傾斜面１０に沿って撓わむようにして押し下げられる。

それにともなって、補強板１１の挿通穴１５の回転軸１
の面取り部８と相対係合する直線状の面取部１５ａが上
記面取り部８に押圧されるとともに回転軸１０面取り部
８の反対側の一側面８ａは回転体３の軸穴６の内周壁側
に押圧される。

このようにして、回転体３は回転軸１にガタ付きがなく
第２図に示すように固定される。

なお、本実施例においては、回転体３に突設した係合突
起１４と補強板１１に形成した切欠き１３とによって、
締付は時における補強板１１０回転防止手段としている
。

また、螺着具１７は回転軸１０回転方向と逆の締付は方
向を有するいわゆる逆さネジの如きものを使用すれば、
回転運動時における回転体３の抜は防止になる。

第３図は、本考案によってラジオ等のバリアプルコンデ
ンサ２０の回転軸１に糸巻き機構の糸巻きプーリである
回転体３を補強板１１を介在させて固定したものであり
、この場合も前記と同様に、回転軸１と回転体３をガタ
付きなく取り付けることができ、図示しない指示針が正
確に目盛板上の周波数を指示できる。

また、第４図は本考案によってアンテナ２１の固定取付
部材２２０回転軸１に、この回転軸１と一体に回動し、
キャビネット２３に取り付けられた回転軸受け２４と係
合する回転子である回転体３を固定したものである。

この場合も回転軸１と回転体３をガタ付きがなく取り付
けることができる。

特にアンテナ２１にあっては固定取付は部材２２から長
く伸長されるため、回転軸１と回転体３間にガタ付きが
あると、このガタ付きはアンテナ２１の先端側において
著しく拡大され極めて不安定になるが本考案によれば、
このような不安定なガタ付きを防止できる。

このように、本考案によれば、回転体を回転軸に対し径
方向の位置規制を行いガタ付きなく固定することができ
るので、上記回転体は常に安定した円滑な回転運動を維
持できる。

特に、本考案は螺着具を締付けることにより補強板が偏
心ガイド部に当接して撓わまされ、その撓み力により回
転体を回転軸に圧着固定するような構成を有するので、
回転体の軸穴径、回転軸の軸径に寸法誤差が生じても確
実に両者の連結ができ、また補強板等についても精密な
加工精度が要求されないので、製造が極めて容易となる
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による回転体軸着装置を示す分解組立て
斜視図であり、第２図はその組立て状態を示す一部断面
図である。 第３図は本考案をバリアプルコンデンサの回動操作部に
適用したものの断面図であり、第４図は同じくアンテナ
の回動操作部に適用したものの断面図である。 １・・・・・・回転軸、３・・・・・・回転体、６・・
・・・・軸穴、７゜８・・・・・・面取り部、１０・・
・・・傾斜面、１１・・・・・・補強板、１２・・・・
・・偏心ガイド、１６・・・・・・補強板１１の当接部
、１７・・・・・・螺着具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 回転体の軸穴に回転軸を挿通し、該軸の挿通突出端に螺
   着具を螺合することにより上記回転体を回転軸に一体的
   に連結するようにしたものにおいて、上記軸穴と回転軸
   に相対係合する回り止め用の面取り部をそれぞれ設ける
   とともに、上記回転体の螺着部側軸方向に突出して係合
   突起と該係合突起と対向する内側壁を傾斜面とした補強
   板偏心ガイドを上記回転体に設け、上記各面取部を対応
   させて回転体を回転軸に挿通するとともに、上記回転軸
   の面取部に対応する面取部を有する回転軸挿通穴を中央
   に有し、周縁の少なくとも一部に上記偏心ガイドの傾斜
   面と当接する平坦状の当接部と上記係合突起と係合する
   切欠きを有する補強板を介在させて螺着具を締付けるこ
   とにより固定するようにしてなる回転体軸着装置。