JPS5826850Y2 - パッシブシ−トベルトの駆動装置における索体移動装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、パッシブシートベルトの駆動装置に係るもの
であって、特に第１図に示すように、ウェビング１を支
える誘導体２を、車両本体３に設けた所定軌溝のガイド
４に摺動自在に設けると共に、前記ガイド４に沿って配
置した索体５上に固定し、該索体５をドア６の開閉によ
り索体移動装置Ｉが移動させることによって、誘導体２
をガイド４に沿って移動させ、ウェビング１を第１図Ａ
及びＢに示すように装着非装着状態に誘導案内するパッ
シブシートベルトの駆動装置（尚、第１図に示すものは
、この種の駆動装置の一例を示すものであって、これに
限るものではない。

例えばガイド４をドア６に設けたものであっても良い。

）における、前記ドア６の開閉により索体５を移動させ
る索体移動装置７に関するものである。

従来、この種の駆動装置に使用される索体移動装置は、
様々なものが提供されているが、その中には、例えば、
ドアの開度を先ず直線方向の変位に変え、さらにそれを
回転変位に変え、且つ増幅しその増幅した回転変位によ
って索体を移動させるものがある。

しかしながら、その装置の作動はドアの開閉にともなっ
て索体を順次移動させるものである。

そのため、その索体移動装置を使用する駆動装置は、ド
アを完全に開かなければ、第１図Ｂに示すように、誘導
体２をウェビング１が完全な非装着状態を採る位置に移
動させることができない。

従って、狭い場所での乗降時のように、ドアを完全に開
くことができないような場合乗員の乗降はウェビングＩ
Ｋよって邪魔され困難となる。

本考案は、このような実情に基づき、前述のパッシブシ
ートベルトの駆動装置を、狭い場所でも乗降が容易にで
きるようにするため、それに使用する索体移動装置を提
供するものである。

以下、本考案を図面に示す実施例を参照しながら説明す
ると、先ず第２図は、本考案におけるドア開度変位変換
毒吻機構１０を示す図であって、図中１１は、そのカム
基板である。

このカム基板１１は、車両本体３の内壁１２にそれに対
して水平方向に車室内側へ突出して設けられ、その後方
部（図中右方）には前記内壁１２にほぼ直角な方向へ略
へ字状の第一の軌道溝１３が設けられており、又前方部
には前記内壁１２と平行に直線状の第二の軌道溝１４が
設けられている。

そして、１５は第一のリンク片であって、その一端はヒ
ンジ１６を中心にして開閉回動するドア６の内壁１７に
回動自在に軸着され、又他端は前記カム基板１１の第一
の軌道溝１３に摺動自在に嵌合されている。

又１８は第二のリンク片であって、その一端は前記第一
のリンク片１５の他端に回動自在に軸着され、又他端は
カム基板１１の第二の軌道溝１４に摺動自在に嵌合され
ている。

次に、第３図乃至第６図は、前記ドア開度変位変換制御
機構１０によって得られる直線方向の変位により索体５
を移動させるための駆動機構２０を示す図であって、図
中１２は、車両本体３の内壁であり、又１１はカム基板
、１３はその第一の軌道溝、１４は第二の軌道溝、さら
には１５は第一のリンク片、１８は第二のリンク片を示
し、それぞれ第２図に示したドア開度変位変換制御機構
１０に対応するものである。

そして２１は、その基板であって、前記カム基板１１を
直角に曲げて形成され、車両本体３の内壁１２を一部切
除せしめて、その部分に重ね合せるようにして固定され
ている。

２２は、上部基板であって、その平板部２３が前記基板
２１と平行となるよう、その脚部２４によって基板２１
上へ固定されている。

又２５は、回動レバーであって、その一端は前記基板２
１と上部基板２２に架けわたした軸２６に回動自在に軸
着され、又他端は前記カム基板１１の第二の軌道溝１４
に摺動自在に嵌合した第二のリンク片１８の他端にピボ
ット軸受２７によって連結されている。

尚、この回動レバー２５には、長孔２８が設けられてい
る。

２９は、回動カム板であって、基板２１と上部基板２２
に架けわたした軸３０に回転自在に支承され、その表面
にはピン３１が植設されており、そのピン３１は前記回
動レバー２５の長孔２８に嵌合されている。

尚、この回転カム板２９の外周には歯３２が形成されて
いる。

３３は、段付歯車であって、前記軸２６に回転自在に支
承されており、その小径歯車３５は前記回転カム板２９
の歯３２に噛み合うようにしである。

又３６は出力歯車であって、基板２１と上部基板２２と
の間に架けわたすと共に、基板２１の裏側寸で突出させ
て回転自在にした出力軸３７に嵌着され、前記段付歯車
３３の大径歯車３８に噛み合せである。

３９は、基板２１の裏側へ前記出力軸３７に嵌着した回
転ホイルである。

尚、この回転ホイル３９は、基板２１の裏側に固定した
ケーシング４０に収納されて釦り、そのケーシング４０
には上方から下方へ索体５が貫通されている。

そしてその索体５は回転ホイル３９の表面に当接するよ
うにしである。

尚、４１は、そのための補助回転ホイルであって、索体
５を境にして回転ホイル３９と相対向する位置に回転自
在に設けられている。

次に、このようにドア開度変位変換制御機構１０と駆動
機構２０とによって構成される本考案の索体移動装置に
ついて、その作動を説明すると、先ず第２図Ａに示すよ
うにドア６を全閉した状態から第２図Ｂに示すようにあ
る程度の開度１でドア６を半開すると、第一のリンク片
１５がドア６の回動と共にその一端が車両本体３の外側
に引かれて回動し、その他端がカム基板１１の第一の軌
道溝１３のイの位置から口の位置捷で摺動する。

これにより第二のリンク片１８はその他端が第二の軌道
溝１４のＭの位置からＮの位置１で摺動する。

従つずこの摺動変位により回動レバー２５は軸２６を中
心にして反時計方向に回動し、その長孔２８に嵌合した
ピン３１によって回転カム板２９を反時計方向に回転さ
せる。

そしてこの回転は歯３２、段付歯車３３の小径歯車３５
及び、段付歯車３３の大径歯車３８、出力歯車３６を介
して増幅され出力軸３７に伝達される。

尚、出力軸３７に伝達された回転は反時計方向に回転す
るのでその出力軸３７に嵌着した回転ホイル３９は、そ
の表面に接触させた索体５を上方から下方へ移動させる
。

もちろんこの時の索体５の移動距離は、その索体５に固
定した誘導体２がウェビング１を装着状態から完全な非
装着状態に誘導するのに十分な距離であってその距離は
前記段付歯車３３等によって回転変位を増幅する割合を
適宜調節すれば良い。

次に、この状態から第２図Ｃに示すようにドア６の全開
の状態１で開くと、第一のリンク片１５は、ひきつづき
ドア６と共に回動し、その他端はカム基板１１の第一の
軌道溝１３の階の位置からへの位置へ摺動する。

この時は第二のリンク片１８は、その他端が第二の軌道
溝１４のＮの位置で支えられ、全体が反時計方向に回動
するだけである。

従って、駆動機構２０は作動せず、索体５も移動させな
い。

そのため、ドア６の半開の状態で完全な非装着状態に誘
導されたウェビング１はその状態の１まを保つ。

尚、ドアを閉じる場合の作動については、前述の開く場
合の作動状態と反対に作動する。

又、図面に示した実施例は、第１図に示す駆動装置に適
用する場合を前提に示したものであるので、他の例で示
されるこの種のパッシブシートベルトの駆動装置に使用
する場合は、その設置場所等を適宜変更すべきであるこ
とは云うに及ばない。

このような本考案の索体移動装置は、先ずこれを使用す
る駆動装置を、ドアを完全に開かなくてもウェビングを
完全な非装着状態に誘導し、狭い場所でも乗降が容易に
できるものとすることができる。

又本考案におけるドア開度変位変換制御機構は、簡単な
構造であるため、従来の単にドアの開度な直線変位に変
え、それをさらに回転変位に変え、且つ増幅し、その増
幅した回転変位により索体を移動させる索体移動装置を
簡単に改良することもできるのでそれを使用する駆動装
置も前述のような駆動装置に改良することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案を使用するパッシブシートベルトの駆
動装置を説明する図であり、第２図は、本考案における
ドア開度変位変換制御機構の作動を説明する図である。 第３図は、本考案Ｋｉ−ける駆動機構を示し、その一部
を切除した平面図である。 又第４図は第３図をさらに一部切除して駆動機構を説明
する図である。 第５図及び第６図は、第３図におけるＸ−Ｘ及びＹ−Ｙ
部分の断面を示す図である。 ２・・・・・・誘導体、３・・・・・・車両本体、５・
・・・・・索体、６・・・・・・ドア、Ｉ・・・・・・
索体移動装置、１０・・・・・・ドア開度変位変換制御
機構、１１・・・・・・カム基板、１３・・・・・・第
一の軌道溝、１４・・・・・・第二の軌道溝、１５・・
・・・・第一のリンク片、１８・・・・・・第二のリン
ク片、２０・・・・・・駆動機構、２１・・・・・・基
板、２２・・・・・・上部基板、２５・・・・・・回動
レバー ２９・・・・・・回転カム板、３３・・・・・
・段付歯車、３７・・・・・・出力軸、３９・・・・・
・回転ホイル。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 車両本体又はドアに設けた所定軌道のガイドに沿って移
   動するウェビングを支える誘導体を、前記ガイドに沿っ
   て配置した索体上に固定し、該索体をドアの開閉により
   移動させることによって、誘導体をガイドに沿って移動
   させ、ウェビングを装着、非装着状態に誘導案内するパ
   ッシブシートベルトの駆動装置に使用する、 ドアの開度を直線変位に変え、さらにその直線変位を回
   転変位に変えると共に、増幅し、増幅した回転変位によ
   って索体を移動させる、前記ドアの開閉により索体を移
   動させる索体移動装置において、 一端を車両本体又はドアに回動自在に軸着し他端をドア
   又は車両本体の内壁とほぼ直角に設けた略へ字状の第一
   の軌道に摺動自在に嵌合した第一のリンク片と、該第−
   のリンク片の他端に一端を軸着し他端をドア又は車両本
   体の内壁と平行に設けた直線状の第二の軌道に摺動自在
   に嵌合した第二のリンク片とよりなり、 ドアを開けるとその開度が小さい間は第一のリンク片が
   その一端を中心にして回動しながらその他端が第一の軌
   道の一辺を摺動し、且つ第二のリンク片が第一のリンク
   片に従動してその他端が第二の軌道の端部１で摺動し、
   その後のドアの開度が太きくなると第一のリンク片はさ
   らに回動しながらその他端が第一の軌道の他辺を摺動し
   、且つ第二のリンク片は第一のリンク片に従動しながら
   その他端が第二の軌道の端部で支えられ、その端部を中
   心にして回動するようにしたドアの開度が小さい間にそ
   のドアの開度を直線変位に変換するドア開度変位変換制
   御機構 を有することを特徴とするパッシブシートベルトの駆動
   装置における索体移動装置。