JPS582668B2 - 食品防腐剤 - Google Patents

食品防腐剤

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JPS582668B2
JPS582668B2 JP4203580A JP4203580A JPS582668B2 JP S582668 B2 JPS582668 B2 JP S582668B2 JP 4203580 A JP4203580 A JP 4203580A JP 4203580 A JP4203580 A JP 4203580A JP S582668 B2 JPS582668 B2 JP S582668B2
Authority
JP
Japan
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ethyl alcohol
lactic acid
added
food
preservative
Prior art date
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Expired
Application number
JP4203580A
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English (en)
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JPS56140878A (en
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河野景明
青柳尚徳
中野陽太郎
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Sanraku Ocean Co Ltd
Original Assignee
Sanraku Ocean Co Ltd
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Publication date
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  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はエチルアルコール60係以上、乳酸0.2〜0
.5係、酢酸0.05〜0.2%(本発明においてはパ
ーセンテイジはW/Vを意味する)および水からなる食
品防腐剤に関するものであって、食品の風味や呈味を損
うことなく少量の添加によって、腐敗の原因となる微生
物の汚染や増殖を抑制する食品防腐剤を提供することを
目的とするものである。
元来、食品類はそのまま供給されるにせよ加工して供給
されるにせよ、防腐剤や保存料が添加されることが多く
、これらはその安全性の面から厳しく制限されているも
のである。
現在までにおいて、食品防腐剤としてはアルコール類、
アミノ酸類、有機酸類等が広く知られており、これらは
単体で、或いはそのいくつかの組合はせで使用されてい
るが、本発明においては、これらのうちのエチルアルコ
ール、乳酸、酢酸の組合はせが、各々その単体で用いた
場合よりも、より高い効率で防腐効果を発揮するのみな
らず、食品のもつ風味や呈味を害することがないことを
見出して本発明を完成した。
本来、エチルアルコールはそれ自体殺菌効果を有してお
り、エチルアルコールのみを食品に添加しても防腐効果
は見込めるものであるが、その添加量が多くなるとアル
コール臭を食品に与え、その風味や呈味を害なうことに
なり、また、蛋白質が変性するなどの作用を伴うので、
その添加量は出来る限り低く押さえるほうがよい。
エチルアルコールは単体として食品の防腐剤として広く
用いられているが、単に単体としてのみならず、他のア
ルコール類や、アミノ酸類或いは有機酸等とも併用己て
、有効な防腐剤として使用されている。
また、有機酸類のうちでは食品添加剤としても広く使用
されている乳酸があるが、単体として食品防腐の目的に
使用するためには相当量の添加が必要であり、添加の対
象となる食品のpHを低くして、その食品の風味や呈味
を害するのみならず品質自体の劣化を避けえない。
そこで、エチルアルコールと乳酸との混合物の使用が考
えられるが、この場合においても、乳酸の添加量は可成
り低くて済むものの、乳酸特有の渋味や酸味を与えるこ
とになり食品の呈味や風味に悪影響を及ぼすことになる
従って、エチルアルコールー乳酸混合液に、アルコール
臭や乳酸の呈味性をマスクするマスキング剤として適当
な物質を検索した結果、少量の酢酸(特に醸造酢)を添
加するとアルコール臭と乳酸の呈味性を抑えると共に相
乗効果も働いて更に添加量を勘くできることを見出した
下記に本発明の効果について実験例を示す。
実験例 1 市販のきゅうり一夜漬を適宜の長さに輪切りにし、その
漬汁とともにシャーレにとり、下記の通りの食品防腐剤
を漬液中に添加し、サーモスクツト(25℃)中に保温
し経時的にその変化を調べた。
防腐剤は漬汁10ccに対し所定量を添加した。
対照たる無添加区では3日目において漬汁の表面に被膜
ができ、またいわゆる漬けすぎの状態となって変色が始
まり、4日目には酪酸臭の発生がみられ明らかに腐敗現
象を起こしていた。
70%エチルアルコール0.5CC添加区では4日間は
全く変化がみられず、食味にも変化はみられなかったが
5日目には漬汁の表面の被膜の発生と同時に漬汁が白濁
し始め、6日目の終りには僅かながら腐敗現象が始まっ
た。
85係乳酸Q, l cc添加区ではエチルアルコール
添加区より若干早く腐敗現象を呈し始めたが、漬汁表面
の被膜の発生はすくなく、汁の白濁のほうが甚だしく4
日目にはきゅうりの切口よりイトをひく様になって、表
皮の変色と軟化を示し始めた。
85%乳酸0, l cc − 3 0%酢酸0. 0
5 cc混合液添加区ではほぼエチルアルコール添加
区と同様の経過をたどったが、漬汁の白濁はすくなく腐
敗臭の発生がおくれたが、表皮の変色と軟化は早く観察
された。
70%エチルアルコール0.5CC−85係乳酸Q,
l cc添加区ではエチルアルコール添加区よりは腐敗
現象がおくれて6日目より若干の異臭を感知し、8日目
に到り表皮の変色と軟化、漬汁の濁りが顕著になった。
また、70%アルコール0.5CC,85係乳酸0.1
CC,30%酢酸0.05CC添加区では7日間にわた
り何等の変化はみられず8日目に到り腐敗現象が見られ
た。
かくして、エチルアルコールー乳酸添加区において防腐
効果が顕著にあらわれることが判明したが、漬物の漬汁
の如く、直接の食味の対象とならないものは兎も角、か
まぼこ等の煉製品、洋菓子類の如く、直接食するものに
あっては、乳酸含量をできる限り低く抑える必要がある
かかる要請にもとづき、また、上記の酢酸の添加効果に
着目し、エチルアルコール、乳酸及び酢酸について、そ
れらの種々の混合液を作り、その添加量が最も低く、ま
た、防腐効果の最も高く、且つ呈味に影響を与えないも
のを調べた結果、エタノールが60%以上、乳酸0.2
〜0.51%、酢酸0.05〜0.2係の割合の混合液
が最適であることが判明した。
この濃度範囲においては各物質の相乗効果が集積された
ものと考えられ、添加量を最低に抑えることが可能とな
るものである。
下記に本発明の効果を実験例によって示す。
実験例 2 食品の腐敗に関係する代表的菌株としてバチルス・ズブ
チリス(Bacillus subtilis) A
TCC6 6 3 3、シュードモナス・フルオレッセ
ンス(Pseudomonas f Iuoresc
ens )ATCC 13 5 2 5及びミクロコツ
カス0ルテウス(Micrococcusluteus
) ATCC 1 0 2 4 0を使用した。
これら菌株のスラントより各1白金耳ずつ、加糖フイヨ
ン培地(肉エキス5g、ペブトン10I1グルコース1
0,9、食塩5g、水1000wLl1pH6.8)に
接種しウォーターバス(30℃)I:I:Iにて16時
間振盪培養を行いこれを菌液とした。
次に、基本培地として前記と同じ加糖ブイヨン培地を調
整し、各菌株ごとに対照区1として基本培地そのまま、
対照区2として培地中に70係エチルアルコールを2係
加えたもの及び対照区3として培地中に70係エチルア
ルコールを4係加えたもの、更に試験区1及び2として
培地中に本発明の食品防腐剤(エチルアルコール70%
、乳酸0.5%、酢酸0.08%)を各々2%及び4係
を加えたものを準備し、これらに前記菌液を、1ml当
りの菌数が約104個になるように接種し、30℃のウ
ォーターバス中にて振盪培養を行い、3,6,9,12
,18,24,30時間経過後における各菌の生育度を
、550nmに於ける吸光度(0.D.)によりもとめ
た。
なお、前記の0.D.の測定結果を添付図面にて示す。
なお、図中の線は次のことを意味する。○ ○対照1 0 0試験1 △ △試験2 0・・・・・・・・・○対照2 △・・・・・・・・・△対照3 第1〜第3図によって明らかな如く、本発明品たる食品
防腐剤は、バチルス・ブズチリスに対してはエチルアル
コール単独添加の場合と比較して顕著な効果は示さない
が、他の2菌株に対しては顕著な効果を示すことが判明
する。
本発明に係る食品防腐剤は、通常95〜96%のエチル
アルコールに乳酸及び酢酸を各々所定量だけ添加し、必
要量の水で稀釈して製造する。
アルコール濃度は、エチルアルコールの有する殺菌効果
が最大である70〜75飴位が望ましいが、60%以上
であれば殺菌効果を示すので当然使用でき、また、75
%以上であっても勿論有用である。
乳酸、酢酸はアルコールに易溶であるのでそのまま溶解
すればよい。
酢酸は醸造酢を使用すれば食品の風味を増すことがあり
、通常はこれを用いる。
本発明にかかる食品防腐剤は種々の食品に使用すること
が出来るが、特に、菓子、バンや麺類、或いはハム・ソ
ーセージ等の肉製品、かまぼこ等の煉製品に最適である
その使用方法としては、食品中に混入させたり或いは、
仕上った製品に噴霧吹付けを行ったり、また、例えば包
装紙(セロファン・ビニル等)で覆被されているような
場合にはその内部に注入してもよい。
次に本発明の実施例を示す。
実施例 1 国内産小麦粉(蛋白質含量10係、湿麩量30%、灰分
0.6優、粒度120メッシュ)100に対し、食塩3
(水溶液として添加)の割合に混合したうどん原料に、
対照区として無添加のもの、また、試験区として乳酸、
醸造酢の最終濃度がそれぞれ0.015%、0.06%
(酢酸換算)になる様に加えたもの(試験区1)、エチ
ルアルコールの最終濃度が21%になる様に加えたもの
(試験区2)、及び本発明に係る防腐液(エチルアルコ
ール70%、乳酸0.4%、醸造酢2係)を最終濃度3
%になる様に加えたもの(試験区3)を調製し捏和機に
かけて15分捏和した後ロールにかけて麺帯をつくり、
出切機にかけて12番(曲尺3.3cmにある麺線の数
)のうどんを調整し、301の長さに切断した。
これをそのままビニル袋に入れて密閉し、サーモスタッ
トに入れて36°Cで保存した。
対照区は36時間経過した頃、黒緑色のホシの発生がみ
られ徐々に拡大して異臭が出て全体的に黒づみ、更に赤
黄色の発生があり、60時間では一部に液化が起こり、
また、自ら発熱しており明らかに腐敗の現象を呈してい
た。
試験区1は約60時間経過する頃より一部にホシが出現
し、全体に変色し、全体的にネトの発生があり72時間
を過ぎる頃から異臭の発生と着色が始まり、続いて一部
の液化がみられた。
試験区2は96時間を過ぎても全然変化はみられず8日
を過ぎた頃より肉眼での腐敗現象が観察された。
これに反し、試験区3では10日間を経・過して始めて
異臭(腐敗臭)等の諸現象を起した。
【図面の簡単な説明】
第1図はバチルス・ズブチリスATCC 6633、i
2図はシュードモナス・フルオレツセンスATCC 1
3525、そして第3図はミクロコツカス・ルテウスA
TCC 10240の各菌株について各種の培地上で増
殖度を経時的に吸光度(550mm)の変化で示した図
である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 エチルアルコール60饅以上、乳酸0.2〜0.5
    係、酢酸0.05〜0.2係(いずれもW/V)及び水
    からなる食品防腐剤。
JP4203580A 1980-04-02 1980-04-02 食品防腐剤 Expired JPS582668B2 (ja)

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JP4203580A JPS582668B2 (ja) 1980-04-02 1980-04-02 食品防腐剤

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JPS56140878A JPS56140878A (en) 1981-11-04
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