JPS5826128B2 - ワイヤ−ばね接点の製造法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はワイヤーばね接点が抵抗面に押圧され、その面
に沿って摺動して電気的接触を行うような電位差計用の
複数接触式のワイヤーばね接点の製造法に関するもので
ある。

従来、複数本のワイヤーを使ったこの種ばね接点をスポ
ット溶接により製造する場合、第１図に示すようにバス
パー１に突起２を出し、プロジェクション溶接の応用で
ワイヤー３′ｆ：結束していたが、ワイヤー１本１本の
溶接の信頼性を上げることは非常に困難とされていた。

このようなワイヤーばね接点が電位差計に組立てられた
後、ワイヤーが外れると抵抗面に落ち、導通不良等の不
具合が発生するという問題点を有していた。

本発明は上述のような従来の問題点を解決すべくなされ
たものであり、ワイヤーの位置決めを容易にするととも
に圧着とスポット溶接の２重の結束により、ワイヤー１
本１本の結束の信頼性を上げるとともにワイヤー外れを
なくしたワイヤーばね接点の製造法を提供することを目
的とする。

以下、本発明の一実施例について第２図〜第４図ととも
に説明する。

まず、第２図に示すように例えば洋白やニッケル等より
なる非鉄金属の薄板または条帯に、後述のワイヤーを通
すためのトンネル部４を形成するワイヤー押え部５と、
該トンネル部４の両側にワイヤー逃げ部６をプレス加工
を施こすことにより設け、さらに上記ワイヤー逃げ部６
の近傍の位置にワイヤーストッパ一部７を同じくプレス
加工を施こすことにより設ける。

その後、第３図に示すように複数本のワイヤー８を上記
トンネル部４に挿入して通すとともにその先端をワイヤ
ーストッパ一部７に当てて位置決めを行う。

その後、ワイヤー押え部５とワイヤー８をスポット溶接
する。

この溶接時の上部電極（図示せず）の加圧により第４図
に示すようにワイヤー押え部５を押圧し、このワイヤー
押え部５の抑圧による圧着によってワイヤー８の一部を
ワイヤー逃げ部６内に位置させるようにしており、圧着
とスポット溶接によりワイヤー結合力を増す構造となっ
て製造は完了される。

第５図にこのようにして得られた可変抵抗器用ワイヤー
ばね接点の一例を示しており、９はワイヤー８を保持固
定してなる刷子取付板で、上記非鉄金属の薄板または条
帯に相当する。

ここで、上記非鉄金属はスポット溶接に適したものが用
いられることはもちろんであり、上述したように例えば
洋白やニッケルが用いられる。

また、第６図はフープ化して製造する方法を示している
。

以上のように本発明は構成されているものであり、圧着
とスポット溶接の２重の結束によってワイヤー１本１本
の結束の信頼性を向上させることができ、ワイヤー外れ
をなくすことができ、それに伴ない電位差計に組立てら
れた後抵抗面に落ちて導通不良等の不具合が発生するこ
とはないものである。

また、トンネル部を備えたワイヤー押え部、ワイヤー逃
げ部およびワイヤーストッパ一部の組合せによって精度
のよいワイヤーの位置決めを行うことができるものであ
り、その産業性は大なるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例におけるワイヤーばね接点の製造法を示
す斜視図、第２図〜第４図は本発明に係るワイヤーばね
接点の製造法を示す製造工程図、第５図は本発明製造法
により得られた可変抵抗器用ワイヤーばね接点の一例を
示す斜視図、第６図は本発明製造法のフープ化の例を示
す斜視図である。 ４・・・・・・トンネル部、５・・・・・・ワイヤー押
え部、６・・・・・・ワイヤー逃げ部、７・・・・・・
ワイヤーストッパ一部、８・・・・・・ワイヤー ９・
・・・・・刷子取付板。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 非鉄金属よりなる刷子取付板にワイヤーを通すため
   のトンネル部を形成するワイヤー押え部とこのトンネル
   部の両側にワイヤー逃げ部を設け、上記刷子取付板にワ
   イヤーストッパ一部を上記ワイヤー逃げ部の近傍の位置
   に設け、上記トンネル部にワイヤーを通すとともにこの
   ワイヤーの先端を上記ワイヤーストッパ一部に当接し、
   その後上記ワイヤー押え部と上記ワイヤーをスポット溶
   接するとともにこの溶接時の上部電極の加圧により上記
   ワイヤー押え部を押圧し、この上記ワイヤー押え部の抑
   圧による圧着により上記ワイヤーの一部を上記ワイヤー
   逃げ部内に位置させるようにし、圧着とスポット溶接に
   よりワイヤー結合力を増すことによって形成されること
   を特徴とするワイヤーはね接点の製造法。