JPS5824954Y2 - ニット原反の拡幅装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はニット原反の拡幅装置に関する。

本考案の目的は、筒状に編成されたニット原反の拡幅が
編生地を傷めることなく簡単かつ迅速に実施できるよう
にした拡幅装置を提供することにある。

筒状に編成されたニット原反な所定寸法に拡幅整理する
場合に、ドーナツ形状のガイドリングをニット原反に内
包して拡幅する装置には種々あり。

その→Ｕとして特公昭５０−３１２３７号公報に示され
るものが知られている。

この公報記載の装置は、リングを半球状の挾持部材で上
下から圧接挾持するように構成したものである。

ところが、この装置では、上下の挟持部材が夫々軸で支
承されているので、挟持部材は自由度が小さく軸の回り
にしか回転できないものである。

ニット原反の走行にともなってリングが一定の方向へ水
平面内において回転するため挟持部材もリングに追従し
て回転するが、挟持部材とリングとの接点を通る法線が
挾持部材の回転の軸線（即ち挟持部材を支承する軸の軸
線）と直角をなすように設けられていないので、挟持部
材とリングとの接点において滑りを生じ、あるいは挾持
部材に無理な力が作用し、その結果編生地表面に擦りあ
と（あたり）ができ、あるいは毛羽立ちを生じて編生地
の品質低下を招くおそれがある。

本考案は上述の不都合を解消するため、ニット原反の両
側縁に夫々内包されるドーナツ形状のガイドリングの輪
内に、空間内においてあらゆる方向へ回転自在な球体な
上下に２個所定の間隔で相対させて設けることによりガ
イドリンクの内周面の一部と球体とを接触し得るように
したもので。

以下実施例について説明する。

第１図ないし第４図において、水平なレール１上に左右
に対向する２個の支柱２をレール１上を摺動可能に設け
、この支柱２に内向きに上下に平行に上アーム３と下ア
ーム７を突設して架台を構成する。

所要径の球体４をノ・ウジング５に回転自在に収容した
保持具６を形成する。

球体４はノ・ウジフグ５内において回転の方向が拘束さ
れないため球体４の中心を通る全ての軸線を回転軸とし
てその回りに回転自在で自由度が高い。

球体４の−部はハウジング５から突出するように設けら
れている。

保持具６を上アーム３の下面に球体４を下向きにして取
付ける。

上アーム３の下側に設けられる下アーム７は上下方向へ
移動可能で、この下アーム７の上面に前記保持具６を球
体４を上向きにして上アーム３の保持具６と軸心が一致
するように取付ける。

下アーム７の保持具６には予じめ保持具６よりも大径の
内径を有する円形断面ドーナツ形状のガイドリング８を
嵌装する。

下アーム７は上下に相対する球体４の間隔ａがガイドリ
ング８の断面形部の外径ｄ（第１図）よりも小さくなる
ようにその位置を設定し、ガイドリング８の内周面の一
部が上下に配置された球体４に夫々接触するとともに、
ガイドリンク８が一対の球体４０間から抜は出さないよ
うにする。

本考案の装置を用いてニット原反Ｗを拡幅整理するには
、第２図に示すようにガイドリング８が球体４に接触し
ないように輪中央に球体４を位置させてガイドリンク８
？：保持し、ニット原反Ｗをそのニット原反Ｗの右側の
側縁において球体４０間をくぐらせるとともにガイドリ
ング８にニット原反Ｗに内包されるようにし１次にガイ
ドリング８を矢印Ｒ方向へ移動させて第３図及び第４図
に示すようにガイドリンク８の内周面の一部と球体４と
をニット原反Ｗの編生地を介して当接させる。

ニット原反Ｗの左側の側縁にも同様にガイドリング８を
内包させ、ガイドリング８の内周面の一部と球体４とが
ニット原反Ｗの編生地を介して当接させる。

ニット原反Ｗは特に幅方向へ伸縮自在であるから、その
収縮力によって左右のガイドリング８は夫々中央側へ向
けて引き寄せられ１球体４に編生地を介して当接する。

この状態でニット原反Ｗを後方（矢印Ｑ方向）へ走行さ
せると、ニット原反Ｗは左右のガイドリンク８によって
所定幅で緊張された状態に拡幅され、上下の球体４の間
を通過する。

このときニット原反Ｗの走行にともなってガイドリング
８は球体４に接圧されながら回転し１球体４はその球体
４へ接点において作用する外力の方向に対応して何れの
方向へも回転し得るようにハウジング５内に収容保持さ
れているから、ガイドリング８０回転の力を受けて球体
４は自由かつ軽快に回転する。

よってニット原反Ｗが走行する際の摩擦抵抗を著しく低
下させ１編生地表面に擦りあとや毛羽立ちが発生しない
。

伺、上記実施例では球体４を上下に相対させることによ
ってニット原反Ｗをほぼ水平状態に保って拡幅したが１
球体４を左右に相対させることによりニット原反を垂直
状態に保って拡幅することも同様に実施でき、方向は限
定されない。

球体４の間隔ａはニット原反Ｗの生地の厚さ、素材の材
質等に応じて適宜設定する。

本考案は１球体をハウジング内ゆいて球体の中心を通る
全ての軸線を回転軸にして回転でき。

かつ球面の一部がハウジングから突出するように設けた
保持具を形成し、拡幅されるニット原反の幅に対応して
左右に所定の間隔で設けられた支柱から夫々中央側へ向
けてアームを上下２段に平行に突設し、そのアームに前
記保持具を球体が上下対向するように取付け、ドーナツ
形状のガイドリングをその輪内に球体が位置し、かつ球
体とガイドリンクの内周面の一部とが当接保持されるよ
うに設けたので、ニット原反の拡幅な行う際１球体はそ
の回転の軸が球体に接触するガイドリングから受ける回
転の力の方向に対応して自由、かつ軽快に回転し１球体
とガイドリングとの間に挾持される編生地の表面に擦り
あとを残したり１毛羽立ちを発生させたりすることがな
い。

従って１品質の高いニット原反な提供することができる
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案−実施例の正面図、第２図及び第３図は
作動要領を示す要部拡大断面図、第４図は第３図のＸ−
Ｘ線矢視断面図である。 １・・・・・・Ｌ／ −／ｌ／ ２・・・・・・支柱
、３，７・・・・・・アーム４・・・・・・球体、５・
・・・・・・・ウジング、６・・・・・・保持具、８・
・・・・・ガイドリング。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 偏平化された筒状ニット原反Ｗの幅に対応してレール１
   の左右に所定の間隔で支柱２が設けられ。 その支柱２から内部へ向けて上下に平行にアーム３．７
   が突設された架台と。 ニット原反Ｗの長さ方向に沿った左右側縁の内部に収容
   されるドーナツ形状のガイドリング８と。 ハウジング５内に球体４が収容され、その球体４がハウ
   ジング５内において球体４の中心を通る全ての軸線を回
   転軸にして回転自在に設けられ、かつその球体４０球面
   の一部がハウジング５から突出するように設けられた保
   持具６とからなり。 上下のアーム３，７に夫々保持具６を取付けて球体４を
   上下に対向させ、かつガイドリング８０輪内に球体４な
   配置し、上下の球体４０球面とガイドリング８の内周面
   の一部とが接触状態に保持されるようにしてなるニット
   原反の拡幅装置。