JPS5824385Y2 - 熱収縮性プラスチツクスリ−ブ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、プラスチックシースケーブルの接続部の被覆
保護に用いる熱収縮性のスリーブに係り、特に防湿性に
優れた熱収縮性プラスチックスリーブに関する。

従来、ポリエチレンシースケーブル接続用の熱収縮性プ
ラスチックスリーブとして、未架橋ポリエチレンのスリ
ーブ内層と熱収縮性を有する放射線架橋ポリエチレンか
らなるスリーブ外層とを熱融着し一体化したものがある
が、耐透水性、機械的強靭性等に改善の余地が残されて
いるものである。

特に耐透水性に関して、ケーブル本体に於てはラミネー
トシースが使用され、さらに、エポキシ系の樹脂等を充
填硬化して防水ダムを形成して耐水性を高めているが、
従来のスリーブにおいてはスリーブ自体に透水性がある
為、ケーブル本体と同等の防水性が得られず問題となっ
ていた。

本考案は上記諸問題を解決した熱収縮性プラスックスリ
ーブを提供することを目的とするものであり、未架橋の
ポリエチレン或いはエチレン系共重合体のテーブルを巻
回して内層を形成し、その上に放射線架橋したポリエチ
レン或いはエチレン系共重合体テープを、長手方向に引
張りを与えながら巻回して外層を形成し加熱融着して一
体にスノーブを製造するに当り、前記内層の内側、前記
外層上或いは、前記内・外層の任意の間に、金属テープ
にポリエチレン或いはエチレン系共重合体をラミネート
したテープを、前記スリーブの両端よりも短い巾で介在
させたことを特徴とするものである。

以下、本考案の実施例について図面を参照して説明する
。

第１図ないし第４図において、１は内層、２は熱収縮性
の外層、３は金属とプラスチックのラミネートテープよ
りなる金属薄層であり、その巾は前配向・外層よりも短
く、そして上記内外層１，２および金属薄層３は熱融着
により一体化されスリーブを構成している。

以下に第１図に示す実施例を一例としてより詳細に説明
すれば、鉄パイプのような熱伝導性が良く耐熱性をもっ
た容体上にまずアルミニウム箔とポリエチレンからなる
ラミネートテープをその端面がラップするように巻回し
て金属薄層３を形成する。

この場合前記ラミネートテープのアルミニウム面を容体
側にして巻き付ける。

その上に内層１を形成する例えば未架橋のポリエチレン
テープを巻き、さらにその上に熱収縮性を有する外層２
を形成する例えば放射線架橋ポリエチレンテープを長手
方向に引張りを与えながら巻き付ける。

なお、内外層１，２の両端部つまりケーブルシースに熱
収縮させて融着する部分が金属薄層３より所要中長くな
るように、ポリエチレンテープおよび放射線架橋ポリエ
チレンテープを巻回する。

ここで使用する金属ラミネート材料は、シート状でもま
たテープ状でもよく、さらにその巻付は方はラップ巻で
もつき合せ巻でもいずれの方法でもよい。

次に、外部または６体の温度を上げて内外層１゜２およ
び金属薄層３を融着して一体化しその後温度を下げて固
化させ、その後容体を抜取れば一体化されたチューブ状
の金属薄層を有する熱収縮性のスリーブが構成される。

前記内層を形成する材料は、前記した未架橋のポリエチ
レンの他に、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン
ニアクリル酸エチル共重合体等のエチレン系共重合体、
また外層を形成する材料は前記内層材料がそれぞれ放射
線架橋された材料が用いられる。

金属薄層としてはアルミニウム或いは銅とポリエチレン
或いはエチレン系共重合体からなるラミネートテープが
用いられる。

そして本考案の熱収縮層は放射線架橋敏すエチレン或い
はエチレン系共重合体のテープをその長手方向に引張り
ながら巻回じて加熱融着して一体にすれば熱収縮性はそ
のままスリーブ内に保持されるという知見に基づいてな
されている。

なお、第１図は、前記金属薄層３が内層１の内側にくる
ようにした場合でありミ第２図は、前記金属薄層３が内
層１および外層２の間に介在させた場合であり、第３図
は、前記金属薄層３が外層２の上にくるようにした場合
である。

このようなスリーブは使用時においてこれを加熱すれば
長手方向に収縮し、従ってスリーブとしては半径方向に
収縮するものである。

なお金属薄層３はあらかじめラミネートされたテープを
使用するからそのまま巻回して使用すればよい。

また、外層２は前記以外に熱収縮性を有する材料例えば
ポリ塩化ビニル等で形成してもよく、さらに内層１を適
用するケーブルのシース材料に応じて前記以外の各種プ
ラスチック材料で形成することが許される。

またさらに、内外層１，２および金属薄層３は多層形成
することもできる。

このようにして製造されたスリーブは第４図のようにプ
ラスチックシースを有するケーブル接続に際し本スリー
ブを使用する場合、予め接続すべきケーブル４の一方に
嵌挿しておき、ケーブル４の心線接続に接続部を覆うよ
うにスリーブを引き戻しその両端部を加熱すれば、スリ
ーブの両端部は熱収縮し内層１両端部分がケーブルシー
スに密接融着し、ケーブル接続部はスリーブで被覆保護
される。

そして本スリーブはラミネートテープにるる金属薄層３
を設けたから、アルミニウムラミネートシースケーブル
と同等の耐透水性と外圧に対する機械的強靭性を発揮し
、ケーブル接続部の保護が完壁になされる。

またこのように形成されたケーブル接続部の空間５内に
エポキシ系樹脂を充填固化して防水ダムを形成すればよ
り完全な防水性ケーブルとなる。

本考案の耐水性を有する熱収縮プラスチックスリーブは
上記の如くであって、スリーブ両端部のケーブルシース
に対する融着部を除き、スリーブの内面、または外面あ
るいは中間に金属とプラスチックとのラミネートテープ
より成る金属薄層を一体に設けたものであるから特に、
耐透水性、機械的強靭性が飛躍的に向上し、さらに第３
図の場合は耐候性も有しまた従来の多層構造にするもの
に比べ製造容易でかつスリーブ形状ないし肉圧も小さく
また前記融着部には金属層がないので十分な熱収縮性を
有している等の多くの効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図はそれぞれ本考案の別異の実施例を
示す縦断面図、第４図は同上使用状態を示す縦断面図で
ある。 １・・・・・・スリーブの内層、２・・・・・・スリー
ブの外層、３・・・・・・金属薄層、４・・・・・・ケ
ーブル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ポリエチレン或いはエチレン系共重合体からなるテープ
   巻回による内層と、その上に放射線照射して架橋したポ
   リエチレン或いはエチレン系共重合体のテープを引張り
   を与えながら巻回した外層を加熱融着して一体化した熱
   収縮性プラスチックスリーブに於て、前記内層の内側、
   前記外層上或いは前記内・外層の内部に、金属とポリエ
   チレン或いはエチレン系共重合体からなるラミネートテ
   ープを前記スリーブの両端よりも短い巾で介在させて一
   体に形成した熱収縮性プラスチックスリーブ。