JPS5824278Y2 - 口述録音再生機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は口述録音再生機に関し、オートバックスペース
機能、即ち再生中にフットコントローラでその再生動作
を中断させた場合自動的に一定量のテープ長さだけ巻戻
し動作を行なわせるものである。

口述録音再生機は例えば録音内容を再生し、それを聞き
ながらタイプすることに使用される。

しかしながら、再生音が早く、タイプがそれに追従して
行けない場合、フットコントローラで再生動作を中断し
、テープを巻戻し、再度再生して順次タイプして行く機
構が附加されている。

ところで、一定時間内におけるこのテープの巻戻し量は
供給テープの巻量の多少によって異なる。

即ち供給リールにテープが多量に巻かれている状態で巻
戻しが行なわれるとそのテープの巻戻し量は多く、一方
供給リールにテープが僅かしかない場合はテープの巻戻
し量は少なくなる。

従来のこの種録音再生機に卦いてはこのテープ巻戻し時
間を調整可能となっているが、テープの巻始めで調整し
てもテープの走行につれてテープ巻終り部ではテープの
巻戻し量は少なくなってしまい、このため常にテープ巻
戻し量を一定にしようとすると巻戻し時間を何度も調整
しなければならないものであった。

本考案はこのような従来の欠点に鑑みて、テープの巻径
に関係なくテープ巻戻し量が一定になるようにしたもの
で、以下その一実施例について図面を用いて説明しよう
。

１は供給側リール台であり、この回転は円板２に伝達さ
れ、円板２はリール台１とともに回転するようになって
いる。

前記円板２には第２図に示すように円周に沿って多数の
孔３が形成されている。

４釦よび５は上記円板２の上下に１いて孔３と対応する
位置に配した光源とフォトトランジスタ等の光電変換器
であり、この光電変換器５の出力には上記リール台１の
回転なよりパルスが発生する。

このパルスはリール台１の回転がテープの巻始めでは遅
く、したがってそのパルス間隔は第３図のＡに示すよう
に広く、またテープの巻終りでは同図Ｃに示すように狭
くなる。

前記光電変換器５の出力はコンデンサ６を介して整流回
路７に供給され、ここで整流平滑されてその出力には第
３図のＡでは同図のＢ、 ｔた同図のＣでは同図のＤに
示す直流が得られる。

この出力は再生動作時に閉じるスイッチ１６、ダイオー
ド８、抵抗９、可変抵抗器１０を介してトランジスタ１
１のコレクタおよびトランジスタ１２のべ−スに供給さ
れ、またスイッチ１６を介した出力は抵抗１３を介して
トランジスタ１１のベースに供給される。

トランジスタ１１のエミッタはアースされ、またトラン
ジスタ１２のコレクタはテープ巻戻し駆動装置１４に接
続され、さらにそのトランジスタ１２のエミッタはアー
スされている。

そして抵抗９と可変抵抗器１０の接続部とアース間にコ
ンデンサ１５が接続されている。

以上のような構成からなり、再生動作を開始するとテー
プはキャプスタン、ピンチローラ等のテープ走行機構に
より走行され、これにつれて供給側リール台１も回転さ
れると同時にスイッチ１６が閉じられる。

前記リール台１の回転とともに円板２が回転し、光電変
換器５の出力に得られるパルスは整流回路７で直流に変
換され、その直流電圧はトランジスタ１１０ベースに供
給されるとともに、スイッチ１６、ダイオード８、抵抗
９、可変抵抗器１０を通してそのトランジスタ１１のコ
レクタ、トランジスタ１２０ベースに印加される。

これによりトランジスタ１１は導通状態となり、トラン
ジスタ１２は不導通状態にある。

この再生状態においてその再生動生を中断するとスイッ
チ１６は開放し、トランジスタ１１は不導通状態となる
ため、再生動作中にコンデンサ１５に充電されていた電
荷によってトランジスタ１２は導通し、テープ巻戻し駆
動装置１４が動作して前記供給側リール台１を逆転駆動
してテープを巻戻す。

このテープ巻戻し時間はコンデンサ１５の放電時間によ
り変わり、テープの巻始め部分での巻戻しは第３図のＢ
に示すように電圧が低いためコンデンサ１５の放電時間
は短かぐ、したがって巻戻し時間は短かいが、供給側リ
ール台１のテープ巻径が太きいためテープ巻戻し量は多
く巻戻され、一方テープ巻終り部分での巻戻しは第３図
りに示すように電圧が高いため、コンデンサ１５の放電
時間は長くなり、巻戻し時間が長く、しかし供給側リー
ル台１のテープ巻径が小さいためテープ巻戻し量は前記
巻始め部分での巻戻し量とほぼ同一量となる。

前記コンデンサ１５の充電電圧は供給側リール台１の回
転数、すなわちテープの巻径に反比例するため、再生動
作中に中断させた時点に関係なくテープを一定量巻戻す
ことができるものであり、しかもその巻戻し量は可変抵
抗器１０により予め調整することができ、後は調整する
必要がないため使い勝手が向上するものである。

以上のように本考案は簡単な構成でテープのオートバッ
クスペース量をテープの巻始めあるいは途中、また巻終
りに関係なく実質上常に一定とすることができるもので
あり、しかもそのテープの巻戻しは供給側リール台の逆
転駆動により行なうようにしたため、素早く短時間で行
なうことができ、その実用性は犬なるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す回路図、第２図は同円
板の正面図、第３図は要部の電圧波形図である。 １・・・供給側リール台、２・・・円板、５・・・光電
変換器、７・・・整流回路、１４・・・テープ巻戻し駆
動装置、１５・・・コンデンサ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 供給側リール台の回転によりその回転数に比例したパル
   スを発生するパルス発生手段と、前記パルス発生手段の
   出力を整流する整流回路と、前記整流回路からの出力を
   再生動作中のみ閉じられるスイッチを介して充電するコ
   ンデンサと、再生物件の中断による供給側リール台の回
   転停止時に上記コンデンサの充電重鎖に比例した時間前
   記供給側リール台の駆動のみによってテープを巻戻すテ
   ープ巻戻し駆動装置を備えてなる口述録音再生機。