JPS5824142Y2 - 冷蔵庫の露付防止装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は冷蔵庫本体を仕切壁にて仕切り冷凍室と冷蔵室
を並設した冷蔵庫に関し、これら画室の前面開口周縁部
を加熱するよう冷却サイクルを構成する冷媒配管のうち
高温側冷媒配管を前記周縁部に配設する場合、前記画室
の仕切壁の前面部を加熱する配管と前記画室の残りの周
縁部若しくは本体の周縁部を加熱する配管とを予め一連
の配管で構成したものを折曲して冷蔵庫本体に組込む作
業は極めて困難な工程と作業時間を有するが、本考案は
これらの作業を簡素化することができると共に前記周縁
部の露付き防止効果が十分達成できる構成を提供するも
のである。

次に本考案の実施例を図に基づき詳述する。

１は冷蔵庫本体で、金属製外箱２、合成樹脂の内箱３及
び両箱２，３間に充填した断熱材４から構成され、本体
１内は断熱材を充填した仕切壁５にて冷凍室６と冷蔵室
７が横に並設されるよう仕切っている。

冷凍室６と冷蔵室７の前面開口６Ａ及び５Ａの周縁部に
おける外箱２と内箱３との接合は、第４図及び第５図の
如く外箱２の前部を折曲して形成した略コ字状溝８の前
壁８Ａに内箱３の前部折曲縁３Ａを当接し、溝８内に充
填した断熱性シール材９にてこの当接部をシールし、現
場発泡方式で充填されるポリウレタン発泡断熱材４の漏
出を防止した構成である。

仕切壁５は内箱３の上壁及び下壁に形成した案内溝（図
示せず）に挿入されて本体１内を冷凍室６と冷蔵室７に
仕切る。

若し冷凍室６と冷蔵室７の内壁をそれぞれ別個の内箱に
て構成しこれら内箱を組合わせて仕切壁５を構成するこ
とも可能であり、この場合に外箱２とこれら内箱との接
合部即ちこれら両室６，７の前面開口周縁部の構成は第
４図及び第５図と同様の構成である。

この冷蔵庫における主要な冷却サイクルは電動圧縮機１
０で圧縮した冷媒を凝縮器１１で凝縮し乾燥器１２から
減圧装置１３を通して冷却器１４で蒸発せしめ電動圧縮
機１０へ帰還する冷媒循環サイクルを構成している。

このサイクル中高温高圧側の配管は電動圧縮機１０の吐
出側から減圧装置１３へ至る配管であり、この配管の特
性を有効に活用するために電動圧縮機１０から出た高温
冷媒は除霜水の蒸発パイプ１５から冷凍室６及び冷蔵室
７の前面開口周縁部の加熱用配管１６を通り電動圧縮機
１０の潤滑油冷却パイプ１７を経て凝縮器１１へ流入す
るよう構成している。

冷却器１４は仕切壁５内の冷気通路中に収納され（若し
くは本体１の背壁中に収納され）図示しない冷気循環用
送風機にて冷凍室６と冷蔵室７へ冷気循環を行う。

１８は冷却器１４の除霜水を図示しない排水パイプを通
して導入する蒸発皿で、蒸発パイプ１５を皿１８内の水
中に没している。

１９は電動機１９Ａで駆動される送風機で凝縮器１１の
熱交換用である。

電動圧縮機１０、凝縮器１１．蒸発パイプ１５、蒸発皿
１８、送風機１９及び電動機１９Ａは本体１の下部に形
成した機械室２０内に設置される。

加熱用配管１６は仕切壁５の前面部を加熱する配管１６
Ａと両室６，７の残りの周縁部を加熱する配管１６Ｂと
に分割されており、これら配管”１６Ａ、１６Ｂの端部
１６Ａｌ、１６ Ａ２．１６ Ｂｌ 、１６ Ｂ２は本
体１の底壁を貫通して仕切壁５の前面下端部分より第７
図の如く下方に延びて機械室２０内前部に臨ませており
、配管１６Ａ、１６Ｂを本体１及び仕切壁５への組込み
後端部１６Ａ１は蒸発パイプ１５の出口へ接続され端部
１６Ａ２は配管１６Ｂの入口１６Ｂ１却ち冷凍室６周縁
部の加熱用配管へ接続され冷蔵室７周縁部を回って出口
１６Ｂ２は潤滑油冷却パイプ１７の入口へ接続される。

加熱用配管１６のうち配管１６Ａは仕切壁５の前面に装
着される金属製前面板２１の裏面に形成された二条の溝
２２．２２に挿入されて仕切壁５の前面及び前面板２１
を加熱すると共に配管１６Ａの両端部１６ Ａｌ、１６
Ａ２は第８図に示したように仕切壁５の一端側におい
て前面板２１に対応した位置にて本体１の内箱３の前部
に切欠きにて形成したパイプ挿通部内を通って機械室２
０に延出している。

前面板２１は第７図の如く下部を外箱２の溝８の前壁８
Ａに当接せしめ、上部も同様に溝８の前壁に当接せしめ
て支持される。

加熱用配管１６Ｂは外箱２の溝８の奥部骨で前壁８Ａに
当接せしめた状態でシール材９で押圧された状態で保持
される。

前述の仕切壁５を設けた構成の場合、本体１の前面開口
の仕切り部材（前記仕切・壁）の前面板２１の前面は外
箱２の溝８の前壁８Ａの前面と同一平面上に位置するた
め本体１の前面開口即ち冷凍室及び冷蔵室を別個に閉塞
する二枚の開閉扉２４．２４裏面に取付けたガスケット
２５０当接面として有効に作用する。

本考案は上記の如く構成したため、本体の前面開口の仕
切り部材即ち仕切壁５の前面部を加熱する前記配管１６
Ａと前記配管１６Ｂとは別個に組込みを行った後機械室
２０内にそれぞれの端部を延出しそして接続して一連の
冷媒配管を構成できる。

このために従来配管１６Ａ、１６Ｂを予め一連のパイプ
を折曲して構成した冷却サイクルを冷蔵庫本体に組込ん
でいた方式に比べて作業性が極めて向上すると共に冷蔵
室若しくは冷凍室の前面開口周縁部の所定場所への前記
配管の当接が正確となり、この開口周縁部の露付き防止
効果に優れたものとなる。

また冷凍室と冷蔵室を並設した冷蔵庫としての仕切壁５
の組立てを本体１と別個にした場合、第４図及び第５図
の如く配管を外箱２の溝８内に収納して配管１６Ｂの保
持に特別の保持具を設けることなく断熱シール材で保持
する構成にした場合にも仕切壁５の前面部への配管１６
Ａの取付けが本体１への配管１６Ｂとは全く別個にでき
るため、従来の一連のパイプの組込みに比べて組込み構
造に優れたものである。

また従来は一連のパイプを組込む場合には仕切壁５をも
一体に内箱２を構成する必要があったが、本考案はその
必要もなくなる構成にできる。

更にまた従来の一連のパイプの場合には仕切壁５への組
込みが困難なため仕切壁５前部の加熱は電気ヒータで行
い、冷媒パイプと電気ヒータの組合せにて本体１の前面
開口周縁部及び仕切壁の露付き防止を行っていたのに比
して、本考案は節電方式を十分に効果ならしめることが
できるものである。

更に仕切り部材の前面部を加熱する配管は仕切り部材前
面部下端より下方に延びて機械室前部に延出しているの
で冷蔵庫本体の前面開口以外は底壁を殆ど直下に貫通す
るのみであるから、例えば仕切壁前面に設ける加熱用配
管の端部を冷蔵庫本体の側壁断熱材中を後方に延出せし
める如き構造に比較して短距離であり、この配管を余分
に長くすることなく必要最小限に出来且つ、冷凍室及び
冷蔵室への熱影響は殆んどなく冷却効率の低下を回避出
来ると共に、断熱材の厚さを薄く出来、前記画室の容量
増加と冷蔵庫の小型化が計れる。

【図面の簡単な説明】

各図は本考案の実施例を示し、第１図は扉を除いた状態
における冷蔵庫本体の斜面図、第２図は第１図の仕切壁
下部の拡大図、第３図は第１図のＤ−Ｄ′断面図、第４
図は第１図のＡ−Ａ′拡大断面図、第５図は第１図のＢ
−Ｂ’拡大断面図、第６図は第１図のＥ−Ｅ′拡大断面
図、第７図は第６図のＣ−Ｃ′拡大断面図、第８図は第
２図の一部分解斜面図、第９図は冷凍サイクル図である
。 １・・・・・・冷蔵庫本体、５・・・・・・仕切壁、６
・・・・・・冷凍室、７・・・・・・冷蔵室、１６．１
６ Ａ、１６ Ｂ・・・・・・加熱用配管、１６Ａ、、
１６ Ａ２．１６ Ｂ、、１６ Ｂ２・・・・・・加熱
用配管の端部、２０・・・・・・機械室。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 冷蔵庫本体の前面開口を縦方向に延在して左右二基に仕
   切る仕切り部材と、前記本体の下方に形成された機械室
   と、冷却サイクル中の高温冷媒配管に含まれ前記仕切り
   部材の前面部を加熱するように配設される加熱用配管と
   、該加熱用配管とは別体であって前、記仕切り部材を除
   く前記前面開口部に配設される加熱用配管とから戊り、
   前記前者の加熱用配管は前記仕切り部材前面部下端より
   下方に延びて前記機械室内前部に臨ませた端部を備える
   と共に前記後者の加熱用配管は前記機械室に延出した端
   部を備え、これら両配管の端部は前記冷却サイクル中の
   冷媒の流れが直列となるよ・う前記機械室内で接続して
   成る冷蔵庫の露付き防止装置。