JPS582383A - 芳香族系組成物の改質法 - Google Patents
芳香族系組成物の改質法Info
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- JPS582383A JPS582383A JP10070381A JP10070381A JPS582383A JP S582383 A JPS582383 A JP S582383A JP 10070381 A JP10070381 A JP 10070381A JP 10070381 A JP10070381 A JP 10070381A JP S582383 A JPS582383 A JP S582383A
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- Japan
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- aromatic
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は芳香族系組成物の改質法に関するものである。
更に詳しくは、芳香族系組成物を熱改質する除に、留出
する軽質油分を還流することにより、メゾ相の生成を抑
えながら改質することを特徴とする芳香族系組成物の改
質法に関するものである。
する軽質油分を還流することにより、メゾ相の生成を抑
えながら改質することを特徴とする芳香族系組成物の改
質法に関するものである。
従来から炭素成型物品の製造において、該成型物品の気
孔率の低減、或は密度や強度等の諸性状を改善するため
にコールタールピッチが使用されていた。
孔率の低減、或は密度や強度等の諸性状を改善するため
にコールタールピッチが使用されていた。
このコールタールピッチは、アルミニウム精錬用電極材
の生原料、炭素繊維或は耐火材等の原料として大きな注
目を果めているものである。又最近では、このコールタ
ールピッチから製鋼用のニードルコークスが開発される
におよんで、その利用分野は計シ知れないものがある。
の生原料、炭素繊維或は耐火材等の原料として大きな注
目を果めているものである。又最近では、このコールタ
ールピッチから製鋼用のニードルコークスが開発される
におよんで、その利用分野は計シ知れないものがある。
しかしながらコールタールピッチ中には、もともと灰分
や炭素質微粒子の他に高分子と縮合物が少量含まれてい
2− る。これ等はキノリンに不溶なことからキノリンネ溶分
と呼ばれているものである。
や炭素質微粒子の他に高分子と縮合物が少量含まれてい
2− る。これ等はキノリンに不溶なことからキノリンネ溶分
と呼ばれているものである。
一般にコールタールピッチ中にはその様なキノリンネ溶
分が5〜20重量多重量多柱し、そのため炭素成型物品
の原材料である炭素材等への含浸及び該炭素材同志の結
合効果、或は炭素繊維の製造の際、その連続紡糸を明害
するものであった。
分が5〜20重量多重量多柱し、そのため炭素成型物品
の原材料である炭素材等への含浸及び該炭素材同志の結
合効果、或は炭素繊維の製造の際、その連続紡糸を明害
するものであった。
性であることが望まれていたのである。
しかし、例えば前述のコールタールピッチ中より単に、
その中に存在するキノリンネ溶分を取り除いただけでは
、すぐれた炭素成型物品を製造することは困難であった
。すぐれた特性を有する炭素成型物品を得るためには、
それに使用する母材である炭素材はもちろんであるが、
ノくインダー或は含浸剤等もそれぞれの炭素成型物品等
の製造に適したものを使用しなければ7rらないのであ
る。
その中に存在するキノリンネ溶分を取り除いただけでは
、すぐれた炭素成型物品を製造することは困難であった
。すぐれた特性を有する炭素成型物品を得るためには、
それに使用する母材である炭素材はもちろんであるが、
ノくインダー或は含浸剤等もそれぞれの炭素成型物品等
の製造に適したものを使用しなければ7rらないのであ
る。
すなわち、その炭素成型物品の特性を改善するバインダ
ーピッチ或は含浸剤には、β−成分がよ3− り多く存在していることが重要である。β−成分の定義
としては種々の表現があるが、ここでは次の様にする。
ーピッチ或は含浸剤には、β−成分がよ3− り多く存在していることが重要である。β−成分の定義
としては種々の表現があるが、ここでは次の様にする。
例えば芳香族系組成物であるコールタールピンチを溶剤
によりα、β、γ成分に分画した場合にそれぞれその一
成分として位置づけられる。α−成分はアントラセン油
或はキノリンに不溶の成分でキノリンネ溶分と呼ばれる
ものでピッチ中の高分子物質がこれに当る。このα−成
分は普通の溶剤には溶けないものであシ、例えば・くイ
ンダーピッチ或は含浸剤として使用するには、あまり好
まれず、むしろ種々の障害をもたらす場合もある。又、
γ成分はペンゾール可溶分と呼ばれるもので、軽質油分
を多く含むため、炭素成型物品のバインダー、或は含浸
剤として使用するには、該軽質油分が焼成時に揮発分と
して飛散し、焼成歩留りを低くするためかえって炭素成
型物品の物性を悪くするのである。
によりα、β、γ成分に分画した場合にそれぞれその一
成分として位置づけられる。α−成分はアントラセン油
或はキノリンに不溶の成分でキノリンネ溶分と呼ばれる
ものでピッチ中の高分子物質がこれに当る。このα−成
分は普通の溶剤には溶けないものであシ、例えば・くイ
ンダーピッチ或は含浸剤として使用するには、あまり好
まれず、むしろ種々の障害をもたらす場合もある。又、
γ成分はペンゾール可溶分と呼ばれるもので、軽質油分
を多く含むため、炭素成型物品のバインダー、或は含浸
剤として使用するには、該軽質油分が焼成時に揮発分と
して飛散し、焼成歩留りを低くするためかえって炭素成
型物品の物性を悪くするのである。
一方、β−成分は前述の溶剤分画において(ベンゾール
不溶分−キノリン不溶分)と定義されるもので、炭素成
型物品に使用した場合に、すぐれ4− た粘結性を有するものとして出来るだけ多く含有してい
ることが望ましいのである。このβ−成分は、従来から
各用途において注目されておシ、例えば炭素成型物品に
コールタールピッチをバインダーとして使用する場合、
同一の軟化点を有するものであるならば、前述のβ−成
分の多いピッチ程、成型物品の焼成物が緻密で、かつ強
固になるため、すぐれたバインダーピッチであると評価
されている。その理由はβ−成分が炭素成型物品の母材
として使用する炭素材であるコークスに対してすぐれた
湿潤性を示し、しかも高い炭化歩留を与える点であると
されている。炭素成型物品の製造に使用する含浸剤にお
いても前述の理由と同じくβ−成分が多い程、又α−成
分の少ないもの程、よシ含浸剤としての性能が良いこと
も知られている。
不溶分−キノリン不溶分)と定義されるもので、炭素成
型物品に使用した場合に、すぐれ4− た粘結性を有するものとして出来るだけ多く含有してい
ることが望ましいのである。このβ−成分は、従来から
各用途において注目されておシ、例えば炭素成型物品に
コールタールピッチをバインダーとして使用する場合、
同一の軟化点を有するものであるならば、前述のβ−成
分の多いピッチ程、成型物品の焼成物が緻密で、かつ強
固になるため、すぐれたバインダーピッチであると評価
されている。その理由はβ−成分が炭素成型物品の母材
として使用する炭素材であるコークスに対してすぐれた
湿潤性を示し、しかも高い炭化歩留を与える点であると
されている。炭素成型物品の製造に使用する含浸剤にお
いても前述の理由と同じくβ−成分が多い程、又α−成
分の少ないもの程、よシ含浸剤としての性能が良いこと
も知られている。
又、最近、ピッチを原料とする高強度炭素繊維が注目さ
れているが、ピッチ中に前述のα−成分を多量に含むと
、その紡糸の隙に、これ等が繊維径の不均一や、糸切れ
を引き起し、好ましい原料5− であるとは言えないのである。更に、紡糸したピッチ系
炭素繊維を炭化するに先立って行なわれる不融化処理を
速やかに完了するためには、原料ピッチがよシ重質であ
ることが望まれている。すなわち、ピッチ系炭素繊維に
用いるピッチはα−成分が出来るだけ少なく、α−成分
に次ぐ重質成分であるβ−成分が多いもの程良いのであ
る。
れているが、ピッチ中に前述のα−成分を多量に含むと
、その紡糸の隙に、これ等が繊維径の不均一や、糸切れ
を引き起し、好ましい原料5− であるとは言えないのである。更に、紡糸したピッチ系
炭素繊維を炭化するに先立って行なわれる不融化処理を
速やかに完了するためには、原料ピッチがよシ重質であ
ることが望まれている。すなわち、ピッチ系炭素繊維に
用いるピッチはα−成分が出来るだけ少なく、α−成分
に次ぐ重質成分であるβ−成分が多いもの程良いのであ
る。
本発明の目的はこの様に多方面に応用されるβ−成分を
多量に含有し、しかもα−成分の含有量の少ないピッチ
を製造する方法を提供するものである。ところで一般に
コールタールピッチ等の芳香族系組成物を熱処理すれば
する程、前述のβ−成分が増加することは良く知られて
いる。しかし同時に2次的にα−成分も増加する。
多量に含有し、しかもα−成分の含有量の少ないピッチ
を製造する方法を提供するものである。ところで一般に
コールタールピッチ等の芳香族系組成物を熱処理すれば
する程、前述のβ−成分が増加することは良く知られて
いる。しかし同時に2次的にα−成分も増加する。
この増加したα−成分は偏光顕微鏡の視野で光学的異方
性を示す。本発明においては、この異方性を示すα−成
分をメゾ相と呼び、もともと原料に入っているα−成分
であるキノリンネ溶分(以下1次QIと称す)とは区別
することにする。このメゾ相はキノリンに不溶の液晶物
質であり、炭化6一 歩留が高く、加熱すると、ある程度は流動性を示すが、
前述のβ−成分とは明確に一線を画しておシ、流動性も
劣っている。従って前述のα−成分と同じく、種々の欠
点を有するこのメゾ相の発生を出来るだけ抑えながら、
β−成分の濃度を可及的に高めることが望ましいのであ
る。しかし、通常は何ら手段を講することなく、原料を
減圧蒸留して、軽質分を除去して、β−成分の濃度を相
対的に高めるという方法が採用されている。当然のこと
ながら、そこにはメゾ相を含むことになシ、それ以上に
β−成分の濃度を高めようとするならば、それにつれて
メゾ相の量も増大することになり利用効果は半減する。
性を示す。本発明においては、この異方性を示すα−成
分をメゾ相と呼び、もともと原料に入っているα−成分
であるキノリンネ溶分(以下1次QIと称す)とは区別
することにする。このメゾ相はキノリンに不溶の液晶物
質であり、炭化6一 歩留が高く、加熱すると、ある程度は流動性を示すが、
前述のβ−成分とは明確に一線を画しておシ、流動性も
劣っている。従って前述のα−成分と同じく、種々の欠
点を有するこのメゾ相の発生を出来るだけ抑えながら、
β−成分の濃度を可及的に高めることが望ましいのであ
る。しかし、通常は何ら手段を講することなく、原料を
減圧蒸留して、軽質分を除去して、β−成分の濃度を相
対的に高めるという方法が採用されている。当然のこと
ながら、そこにはメゾ相を含むことになシ、それ以上に
β−成分の濃度を高めようとするならば、それにつれて
メゾ相の量も増大することになり利用効果は半減する。
本発明では前述の1次QIを実質的に含まない芳香族系
組成物を出発原料とし、メゾ相を出来るだけ生成させず
に、β−成分を画濃度に含む芳香族系組成物に改質する
方法を提供するものである。
組成物を出発原料とし、メゾ相を出来るだけ生成させず
に、β−成分を画濃度に含む芳香族系組成物に改質する
方法を提供するものである。
すなわち本発明は、
1 芳香族系組成物を350〜600℃に加熱して、改
質する方法において、該組成物の加7− 熱により留出する軽質油分を還流しながら加熱し、その
後膣軽質油分を留去することを特徴とする芳香族系組成
物の改質法。
質する方法において、該組成物の加7− 熱により留出する軽質油分を還流しながら加熱し、その
後膣軽質油分を留去することを特徴とする芳香族系組成
物の改質法。
2 芳香族系組成物のキノリンネ溶分が0.5重量%以
下であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記戦の
芳香族系組成物の改質法。
下であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記戦の
芳香族系組成物の改質法。
3 軽質油分を還流しながら芳香族系組成物を加熱した
後、該軽質油分を芳香族系組成物が再び熱改質を経るか
、又は経ずして留去することを特徴とする特許請求の範
囲第1項記載の芳香族系組成物の改質法。
後、該軽質油分を芳香族系組成物が再び熱改質を経るか
、又は経ずして留去することを特徴とする特許請求の範
囲第1項記載の芳香族系組成物の改質法。
4 芳香族系組成物かコールタール及び/又はコールタ
ールピッチであることを特徴とする特許請求の範囲第1
項記載の芳香族系組成物の改質法。
ールピッチであることを特徴とする特許請求の範囲第1
項記載の芳香族系組成物の改質法。
である。
通常1次QIを含1ない芳香族系組成物を加熱するとあ
る臨界温度以上ではメゾ相が生成することは良く知られ
ている。しかしながら、該芳香族系組成物中の軽質油分
を還流しながら加熱すると8− メゾ相の生成が抑えられる反面、β−成分は増加するこ
とが判明した。この理由は定かではないが、恐らく還流
する軽質油分が溶剤の役目をし、メゾ相の合体を防止し
生成するメゾ相を順次溶解し、均一な溶液となし、系全
体を重質化するものと思われる。
る臨界温度以上ではメゾ相が生成することは良く知られ
ている。しかしながら、該芳香族系組成物中の軽質油分
を還流しながら加熱すると8− メゾ相の生成が抑えられる反面、β−成分は増加するこ
とが判明した。この理由は定かではないが、恐らく還流
する軽質油分が溶剤の役目をし、メゾ相の合体を防止し
生成するメゾ相を順次溶解し、均一な溶液となし、系全
体を重質化するものと思われる。
従来の方法はメゾ相を生成させるため、又軟質点を上昇
させるため加熱処理或は減圧加熱を行なうが、本発明の
様に軽質油分を積極的に系内に戻すことは行なわれてい
なかったのである。その結果従来方法は軟化点の上昇は
早いかも知れないが、不均一なメゾ相が点在して生成す
る様になる。軽質油分を還流させながら芳香族系組成物
を加熱処理した後、それ以上該組成物に熱履歴を与えな
い様にするには、薄膜蒸発器を用いて、急速に軽質油分
を留去すれば良い。しかし用途に応じて若干のメゾ相を
含筐せる様にするには、該芳香族系組成物に熱履歴のか
かる通常の常圧、或は減圧蒸留を行なえば良い。
させるため加熱処理或は減圧加熱を行なうが、本発明の
様に軽質油分を積極的に系内に戻すことは行なわれてい
なかったのである。その結果従来方法は軟化点の上昇は
早いかも知れないが、不均一なメゾ相が点在して生成す
る様になる。軽質油分を還流させながら芳香族系組成物
を加熱処理した後、それ以上該組成物に熱履歴を与えな
い様にするには、薄膜蒸発器を用いて、急速に軽質油分
を留去すれば良い。しかし用途に応じて若干のメゾ相を
含筐せる様にするには、該芳香族系組成物に熱履歴のか
かる通常の常圧、或は減圧蒸留を行なえば良い。
これ等の方法を適宜組み合せることにより、芳9−
香族系組成物中のメゾ相の量全任意に調節することが出
来る。例えば、バインダーピッチ、含浸剤、或は炭素繊
維等の原料に使用するには、メゾ相を少なく、且つβ−
成分を多いもの程良いわけであるが、この場合はコール
タールピッチを軽質油分を還流しながら加熱し、その後
、薄膜蒸発法を採用することが望ましい。
来る。例えば、バインダーピッチ、含浸剤、或は炭素繊
維等の原料に使用するには、メゾ相を少なく、且つβ−
成分を多いもの程良いわけであるが、この場合はコール
タールピッチを軽質油分を還流しながら加熱し、その後
、薄膜蒸発法を採用することが望ましい。
軽質油分を還流しながら、芳香族系組成物を350〜6
00℃の範囲で、3〜8時間程度加熱する。
00℃の範囲で、3〜8時間程度加熱する。
この温度と時間は通常の熱処理条件より若干高めで且つ
長くする必要がある。又、軽質油分を還流する場合、該
軽質油分にアントラセン油、キノリン等の溶剤を加えて
改質することも出来る。
長くする必要がある。又、軽質油分を還流する場合、該
軽質油分にアントラセン油、キノリン等の溶剤を加えて
改質することも出来る。
次に本発明を詳述する。本発明で使用する原料は石油系
又は石炭系の芳香族系組成物である。石油系芳香族系組
成物としては、石油系重質油、ピッチ等が、石炭系芳香
族系組成物としてはコールタール及び/又はコールター
ルピッチ等がある。このうち、特に石炭系芳香族系組成
物が、炭素成型物品或は炭素繊維の原料として好ましい
ものであ10− る。いづれにしても、原料としては、1次QIが0.5
重量%以下のものでなければならない。
又は石炭系の芳香族系組成物である。石油系芳香族系組
成物としては、石油系重質油、ピッチ等が、石炭系芳香
族系組成物としてはコールタール及び/又はコールター
ルピッチ等がある。このうち、特に石炭系芳香族系組成
物が、炭素成型物品或は炭素繊維の原料として好ましい
ものであ10− る。いづれにしても、原料としては、1次QIが0.5
重量%以下のものでなければならない。
1次Q丁は前述の如く、もともと原料中に潜在的に存在
している灰分、炭素質微粒子、或は毘分子縮合物等であ
る。従って1次QIが0.5重量%以上含有すると、例
えば炭素繊維の製造等における紡糸の際に糸切れ、或は
繊維径の不均一等の悪影響を及ぼすものである。この点
2次的に生成するメゾ相は液晶物質であるため、ある温
度範囲では熱流動性を示すため、その利用範囲は大きな
ものとなる。
している灰分、炭素質微粒子、或は毘分子縮合物等であ
る。従って1次QIが0.5重量%以上含有すると、例
えば炭素繊維の製造等における紡糸の際に糸切れ、或は
繊維径の不均一等の悪影響を及ぼすものである。この点
2次的に生成するメゾ相は液晶物質であるため、ある温
度範囲では熱流動性を示すため、その利用範囲は大きな
ものとなる。
本発明は1次QIがO,5[量饅以下の芳香族系組成物
を熱処理する場合、該組成物中の軽質油分を還流しなが
ら行なう。加熱温度は350〜600℃が適切である。
を熱処理する場合、該組成物中の軽質油分を還流しなが
ら行なう。加熱温度は350〜600℃が適切である。
350℃以下ではβ−成分を高濃度にするには時間がか
かりすぎ、反対に6.00℃以上では、β−成分の増加
に伴なってメゾ相の生成が見られるため好ましくない。
かりすぎ、反対に6.00℃以上では、β−成分の増加
に伴なってメゾ相の生成が見られるため好ましくない。
装置としては通常の攪拌機付の反応器、還流冷却器が使
用し得る。原料中の軽質油分を窒素雰囲気中で還流しな
がら原料を加熱処理すると、ある一定時間メゾ相の生成
は抑えられるが、ある時期で急速に発現する。従ってメ
ゾ相を含まないで、且つβ−成分濃度の高い芳香族系組
成物を得るためには、該メゾ相の発現の寸前で加熱を止
めれば良い。
用し得る。原料中の軽質油分を窒素雰囲気中で還流しな
がら原料を加熱処理すると、ある一定時間メゾ相の生成
は抑えられるが、ある時期で急速に発現する。従ってメ
ゾ相を含まないで、且つβ−成分濃度の高い芳香族系組
成物を得るためには、該メゾ相の発現の寸前で加熱を止
めれば良い。
この調節を行なうには、加熱時間の測定及びトルクメー
タ付攪拌機を用いて絶えず、反応器内の粘度を測定しす
れば良い。又反応を止めるだめの急速冷却装置を設置す
ることも可能である。
タ付攪拌機を用いて絶えず、反応器内の粘度を測定しす
れば良い。又反応を止めるだめの急速冷却装置を設置す
ることも可能である。
その後軽質油分を留去するわけであるが、該組成物を更
に加熱すればメゾ相が生成するため、例えば炭素繊維の
原料に用いる場合、メゾ相を出来るだけ少なく、且つβ
−成分を多くしなければならないため、薄膜蒸発器等を
用いて、該組成物に出来るだけ熱履歴がかからない様に
して、軽質油分を除去すれば良い。又、若干のメゾ相の
混入を必要とする場合は、−組成物を常圧、或は減圧蒸
留して、若干量のメゾ相を生成させれば良い。
に加熱すればメゾ相が生成するため、例えば炭素繊維の
原料に用いる場合、メゾ相を出来るだけ少なく、且つβ
−成分を多くしなければならないため、薄膜蒸発器等を
用いて、該組成物に出来るだけ熱履歴がかからない様に
して、軽質油分を除去すれば良い。又、若干のメゾ相の
混入を必要とする場合は、−組成物を常圧、或は減圧蒸
留して、若干量のメゾ相を生成させれば良い。
この様に本発明(は、軽質油分を還流しながら芳香族系
組成物を熱処理すれば、β−成分が増加する割にはメゾ
相の生成が抑えられ、その後軽質油分を急速留去するか
又は常圧或は減圧蒸留することによシ、β−成分を高濃
度に含有した芳香族系組成物を製造する方法である。
組成物を熱処理すれば、β−成分が増加する割にはメゾ
相の生成が抑えられ、その後軽質油分を急速留去するか
又は常圧或は減圧蒸留することによシ、β−成分を高濃
度に含有した芳香族系組成物を製造する方法である。
次に実施例を用いて説明する。
実施例1
1次キノリンネ溶分(1次QI)の含有量が0.07重
量%、軟化点(R,& B )が83℃のコールタール
ピッチ800vを還流冷却器付反応器に採り、窒素雰囲
気中で攪拌しながら430℃で4時間加熱した。
量%、軟化点(R,& B )が83℃のコールタール
ピッチ800vを還流冷却器付反応器に採り、窒素雰囲
気中で攪拌しながら430℃で4時間加熱した。
その後市販の薄膜蒸発器を用いて、軽質油分を留去して
、軟化点200℃のピッチを得た。この分析結果を第1
表に示す。
、軟化点200℃のピッチを得た。この分析結果を第1
表に示す。
第1表
実施例2
実施例1に用いたコールタールピッチ800213−
を還流冷却器付反応器に採り、窒素雰囲気中で攪拌しな
がら430℃で4時間加熱した。その後2011187
の減圧下で最高380℃で蒸留して、軽質油分を留去し
たピッチを分析したところ、第2表の様になった。
がら430℃で4時間加熱した。その後2011187
の減圧下で最高380℃で蒸留して、軽質油分を留去し
たピッチを分析したところ、第2表の様になった。
第2表
比較例1
実施例1と同じ原料を用いて、軽質油分の還流せず(=
窒素雰囲気中で430℃で4時間加熱した。
窒素雰囲気中で430℃で4時間加熱した。
メゾ相が生成し、容器底部に沈降した。
比較例2
実施例1で使用した軟化点(R&B)83℃、1次キノ
リンネ溶分0.05 wt%のピッチを約15龍Hfの
減圧下で最高温度380℃で蒸留してβ−成分を濃縮し
た。その結果β−成分盆50wt%以上に濃縮しようと
すると、α−成分が多量に生成していることがわかった
。第3表にその分析結14− 果を示す。
リンネ溶分0.05 wt%のピッチを約15龍Hfの
減圧下で最高温度380℃で蒸留してβ−成分を濃縮し
た。その結果β−成分盆50wt%以上に濃縮しようと
すると、α−成分が多量に生成していることがわかった
。第3表にその分析結14− 果を示す。
第3表
次に炭素繊維を作るため第1表に示すピッテを用いて遠
心紡糸機で紡糸したところ、8時間にわたって連続紡糸
することが出来た。
心紡糸機で紡糸したところ、8時間にわたって連続紡糸
することが出来た。
以上説明した通り、本発明は芳香族系組成物を改質して
β−成分を高濃度に含有する芳香族系組成物を製造する
方法であり、それにより製造したものは特に炭素繊維等
の原料として有用なものである。
β−成分を高濃度に含有する芳香族系組成物を製造する
方法であり、それにより製造したものは特に炭素繊維等
の原料として有用なものである。
15−
553−
Claims (4)
- (1) 芳香族系組成物を350〜600 ’Cに加
熱して改質する方法において、該組成物の加熱により留
出する軽質油分を還流し、なから加熱し、その後膣軽質
油分を留去することを特徴とする芳香族系組成物の改質
法っ - (2)芳香族系組成物のキノリンネ溶分が0.5重量%
以下であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
の芳香族系組成物の改質法。 - (3)軽質油分を還流しながら芳香族系組成物を加熱し
た後、該軽質油分を芳香族系組成物が再ひ熱改質を経る
か、又は経ずして留去することを特徴とする特許請求の
範囲第1項記載の芳香族系組成物の改質法。 - (4)芳香族系組成物がコールタール及び/又はコール
タールピッチであることt特徴とする特許請求の範囲第
1項記載の芳香族系組成物 1− の改質法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10070381A JPS582383A (ja) | 1981-06-30 | 1981-06-30 | 芳香族系組成物の改質法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10070381A JPS582383A (ja) | 1981-06-30 | 1981-06-30 | 芳香族系組成物の改質法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS582383A true JPS582383A (ja) | 1983-01-07 |
Family
ID=14281053
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10070381A Pending JPS582383A (ja) | 1981-06-30 | 1981-06-30 | 芳香族系組成物の改質法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS582383A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60133087A (ja) * | 1983-12-22 | 1985-07-16 | Mitsubishi Oil Co Ltd | 炭素繊維原料ピツチの製造方法 |
-
1981
- 1981-06-30 JP JP10070381A patent/JPS582383A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60133087A (ja) * | 1983-12-22 | 1985-07-16 | Mitsubishi Oil Co Ltd | 炭素繊維原料ピツチの製造方法 |
JPH0324516B2 (ja) * | 1983-12-22 | 1991-04-03 | Mitsubishi Oil Co |
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