JPS5822550B2 - 電解用陰極の製造法 - Google Patents

電解用陰極の製造法

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JPS5822550B2
JPS5822550B2 JP55092295A JP9229580A JPS5822550B2 JP S5822550 B2 JPS5822550 B2 JP S5822550B2 JP 55092295 A JP55092295 A JP 55092295A JP 9229580 A JP9229580 A JP 9229580A JP S5822550 B2 JPS5822550 B2 JP S5822550B2
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plating bath
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/36Hydrogen production from non-carbon containing sources, e.g. by water electrolysis

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  • Electrodes For Compound Or Non-Metal Manufacture (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は水素過電圧が低く、又充分な耐久性、耐食性を
有する電解用陰極の製造法に関するものである。
従来、水素発生反応を陰極の主反応とする水電解或いは
、塩化アルカリ水溶液の電解に於ては、主に鉄陰極が使
用されてきた。
鉄は陰極材料として、コスト的にも安価であり、又、か
なり低い水素過電圧を示すものであるが、近年更にこれ
を改良する必要性が生じている。
特に、陽イオン交換脱法食塩電解技術の発展と共に、省
エネルギーの面から水素過電圧の一層の低下が望まれ、
又高温、高アルカリ濃度とし)う電解条件のため、鉄の
耐食性等が問題視されている。
このため、鉄陰極に比べて低い水素過電圧を示し、しか
も充分な耐久性、耐食性を有する新しし)陰極の出現が
望まれ各所で種々の検討が成されている。
この中で、ニッケルは、鉄に比べて優れた耐食性を櫓し
、しかも比較的低い水素過電圧を示すため注目を集めて
いる。
特に硫黄を含むニッケルの電気メッキは、低い水素過電
圧を示す表面を与えることが古くから知られており、チ
オシアン酸ニッケル浴や、チオシアン酸塩を含むニッケ
ルメッキ浴が提案されている。
しかしながら、チオシアン酸塩を含むニッケルメッキ浴
ヲ用いたニッケルメッキは、均一電着性が劣り、しかも
被覆力が乏しく、さらに基材との密着性が著しく不良で
あり、メッキ表面よりワレやフクレが生じ、メッキが剥
離してくるという欠点を持っている。
例えば、特公昭25−2305号に示され、た、チオシ
アン酸ニッケル(ロダンニッケル)1209/lを含む
メッキ浴を用いてニッケルメッキを行うと、電析表面状
態はもろく、さらにこの様なニッケルメッキを施した試
料を、高温、高濃度のアルカリ溶液中で電解用陰極とし
て用いると、メッキ被膜表面に著しいフタレを生じ短時
間のうちに、メッキ被膜が、基材より剥離してしまう。
このため、基材の下地処理に工夫を加えたり、メッキ後
力ロ熱処理を行う事により密着性を増大する事が提案さ
れているが未だ充分とはいい難い。
さらに、特開昭55−24970号には、下地の前処理
としてよく知られた過塩素酸処理を行い、さらにメッキ
浴として、錯化剤(例えばくえん酸)と、アンモニウム
イオンを含む金儲黄浴を用いるニッケルメッキを施した
陰極の製造方法が提案されている。
この例では、ニッケル塩としてロダンニッケルヲ用い、
クエン酸とアンモニウムイオンをカロえ、pH7〜9の
範囲でニッケルメッキが実施されている。
しかし、本発明者等の検討では、この様なメッキ浴、メ
ッキ条件を用いてニッケルメッキを行うと、電流効率は
、数10%程度であり、従って、ニッケル電析に寄与し
ない電解電流が存在する事がわかった。
このニッケル電析に寄与しない電解電流は、例えば、浴
組成の変動を引きおこしたり、又、水素発生の電流とし
て消費される。
前者は、メッキ浴の維持管理の問題を複雑にし、後者は
、電析物が水素を吸蔵して、もろくなり易いという問題
がある。
この様な欠点を克服するために、本発明者等は、メッキ
条件、メッキ浴組成の詳細な検討を行った所、チオシア
ン酸塩を適量に制限し、さらに、アンモニウムイオンを
添加したニッケルメッキ浴を用い、pH5以下の条件で
ニッケルメッキを行えば、密着性が良好であり、均一電
着性、被覆力に優れたニッケルメッキが得られ、しかも
このニッケルメッキ表面は極めて低い水素過電圧を与え
る事を見いだした。
又、本発明に用いるニッケルメッキ浴から得られるニッ
ケルメッキは、良好な密着性を有すため、特別な基材の
前処理等は必要ではなく、通常用いられる公知の前処理
が適用出来る。
この様に、本発明は、基体表面に、ニッケル塩、適量の
チオシアン酸塩、アンモニウムイオンを含むニッケルメ
ッキ浴を用いてニッケルメッキを施した電解用陰極に関
するものであり、この様なニッケルメッキ被j摸は、基
材との密着性が良好であり、優れた耐食性、耐久性を持
ち、しかも極めて、低い水素過電圧を示す電解用陰極を
与える事を特徴とするものである。
本発明でニッケルメッキが施される基体としてハ、鉄、
ニッケル、クロム、銅又はこれらの合金がある。
とくに水素過電圧及び経済性等の観点から、鉄又は鉄を
主体とする合金を用いることが好ましい。
本発明の電解用陰極を与えるニッケルメッキ浴の浴組成
は以下の様なものである。
ニッケル塩は、可溶性の塩であれは良く、通常、硫酸ニ
ッケル、塩化ニッケル、硫酸ニッケルアンンモニウム、
スルファミン酸ニッケル、チオシアン酸ニッケル等、任
意の水溶性ニッケル塩の1種以上が用いられる。
ニッケル塩の濃度は、特に制限を受けないが、通常01
1モル濃から、200モル濃の範囲で用いられる。
但し、ニッケル塩としてチオシアン酸ニッケルを用いる
場合は、後述する理由により、チオシアン基の濃度が0
.9モル濃度迄に制限されるので、二個のチオシアン基
を持ったチオシアン酸ニッケルは、0.455モル濃以
下の範囲で用いられる。
本発明に用いるニッケルメッキ浴中にカロえられるチオ
シアン酸塩は、安価なナトリウム、カリウム等のアルカ
リ金属塩、或いはアンモニウム塩が用いられるが、水溶
性の塩であれば特にその制限はなく、例えばチオシアン
酸ニッケルを使用する事も可能である。
メッキ浴にチオシアン酸塩を添カ目する事により、得ら
れるニッケルメッキ表面は、低い水素過電圧を示す様に
なるが、メッキの被覆力は減少し、密着性の低下は著し
ゃ、メッキ表面にヤケやフクレあるいはワレを生じ、メ
ッキが剥離してくるという欠点を持っている。
例えば、メッキ浴として硫酸ニッケル0.57M/lホ
ウ酸0.49M/lの浴を基本とし、これにチオシアン
酸ナトリウムを添力口した場合の、得られるメッキ被膜
の陰極電位と測定後の表面状態の外観を下表に示す。
なお、陰極電位の測定は、20wt係NaOH溶液中で
温度80°C1電流密度]、 OA / dm2の条件
で行った。
(なお、基材鉄板の陰極電位は、−1,38vs 。
Hg/’HgOであった。
)上記の様にチオシアン酸ナトリウムの添加により、陰
極電位は貴方向に向い水素過電圧は低下するが、基材と
の密着性は、著しく低下してくる。
又、基材上にニッケルメッキを施した平板を90度曲げ
試験器により検査すると、数回のテストで端部より剥離
が生じ、この傾向はチオシアン酸すl−IJウムの添力
ロ量が増大すると共に著しくなる事がわかった。
さらに、このメッキ浴を用いて3A、10分間ハルセル
テストを行うと、チオシアン酸ナトリウムの添力■量が
増大すると共に著しく、メッキの被覆力が減少し、チオ
シアン酸ナトリウムを1.0M/l添加して浴では5A
/dm2以上の電流密度から、メッキ表面にワレやヤケ
を生じる。
上記のテストより明らかな様にチオシアン酸塩の添力旧
こより、基材との密着性が著しく不良となる事がわかる
本発明者等は、チオシアン酸塩を含むメッキ浴にアンモ
ニウムイオンを刃口える事により、上記欠点が抑制され
得る事を見いだしたが、あまりに多量のチオシアン酸塩
を添加すると、アンモニウムイオンを添カロしても上記
欠点の克服が難しく、従つてメッキ浴中で加えられるチ
オシアン酸塩の濃度は適量に制限されねばならない。
即ち、用いられるチオシアン酸塩の濃度は、化合物中の
チオシアン基(SCN−)の量で、0.05モル濃度以
上0.9モル濃度に制限され、好ましくは、0.1モル
〜07モル濃度の範囲で用いる事が望ましい。
チオシアン基の濃度があまりに低すきる場合は、得られ
るニッケルメッキ表向の水素過電圧の低下が不充分であ
り、又、あまりに高ずぎると、前述した様にアンモニウ
ムイオンの添加によってもメッキの密着性を良好ならし
める事は困難である。
本発明の電解用陰極を与えるためには、適量に制限され
たチオシアン酸塩を含み、さらにアンモニウムイオンを
加えたニッケルメッキ浴を用いる事が必須の条件である
アンモニウムイオンは、塩化物等のハロゲン化物、或い
は硫酸塩等の形で浴中にカロえられ、又、チオシアン酸
アンモニウム、アンモニウムを含むニッケル塩、を用い
てメッキ浴中に刃口えられる。
さらには、ニッケルメッキを不都合ならしめない限り、
pH調整用の水酸化アンモニウムや、その他のアンモニ
ウム塩によってメッキ浴中にカロえる事も出来る。
チオシアン酸塩を含むニッケルメッキ浴中にアンモニウ
ムイオンを刃口える事によりニッケルメッキの基材との
密着性は著しく改善され、フクレやワレによるメッキの
剥離という欠点を克服する事が出来る。
又、メッキの被覆力も良好となり、例えは、ハルセルテ
ストに於ても、少くとも50A/dm2以上までの電流
密度まで良好なニッケルメッキ表面を得る事が出来る。
さらに、アンモニウムイオンの添力旧こより得られるニ
ッケルメッキ表向の水素過電圧は、一層低下し結果的に
極めて低い水素過電圧を示し、良好な耐久性と耐食性を
有す電解用陰極を与える事が出来る。
例えば、上記0の浴(硫酸ニッケル0.57M/l、ホ
ウ酸0.48M/g、チオシアン酸ナトリウム0.5M
/l)に、硫酸アンモニウムを添加したメッキ浴を用い
て、同一の条件でメッキを行った。
下表に硫酸アンモニウムを添力叱だ時の陰極電位と、測
定後の表面状態の外観を示す。
上表より明らかな様に、アンモニウムイオンの添力目に
より、基材との密着性は良好となり、陰極電位もさらに
貴方向へむかう。
又、上記■の浴組成を用いてニッケルメッキした試別を
90度曲げ試験器により検査した所10回の曲げ試験に
よっても剥離は生じなかった。
さらに上記■の浴組成を用いて3A、、10分間のハル
セルテストを行うと、陰極板の全曲に均一なメッキが得
られ、ワンやヤケを生ずる事はなかった。
以上の様に、チオシアン酸塩を含むニッケルメッキ浴に
アンモニウムイオンを添加する事により、メッキ浴の被
覆力は増大し、得られるニッケルメッキの基材との密着
性は著しく良好となり、さらに陰極電位は一層貴方向に
向い、極めて水素過電圧の低い、耐久性を有した電解用
陰極を与える事ができる。
しかしながら、上記(ト)の浴、即ちチオシアン酸ナト
リウムをIMll力口え刃口ッキ浴に硫酸アンモニウム
を添力りした場合は、メッキの剥離傾向を抑制する事は
出来るが、端部に生ずるフクレを完全に防止する事はで
きす、この事より、過量のチオシアン酸ナトリウムの添
刃口は好ましくない事が示される。
この様にアンモニウムイオンの主な効果はチオシアン酸
塩を含むニッケルメッキ浴から得られるメッキの基材と
の密着性の改良にあり、その濃度は、チオシアン基の濃
度の1.1倍モル濃度以上必要である。
本発明の電解用陰極を与えるニッケルメッキ浴中には、
上記ニッケル塩、チオシアン酸塩、アンモニウムイオン
等の必須の成分の他に、ニッケルメッキを不都合ならし
めない限り、他の可溶性塩を加える事も許される。
例えば、ニッケルメッキ浴によく用いられるホウ酸等の
緩衝剤の使用は、本発明で用いるニッケルメッキを一層
良好にならしめる場合もあり、好適成分として本発明で
用いるニッケルメッキ浴に加えられる場合がある。
本発明の電解用陰極を与えるためには、メッキ浴のpH
は、6以下に保つことが好ましい。
pHが6を超えると、得られるメッキ表面が粉末状のも
ろい電析になりやすく剥離しやすい電析状態となる。
メッキ時の湿度、電流密度等は特に制限を受けないが、
好ましくは、室温から70℃程度の温度範囲で、0.1
〜10 A−/dm2程度の電流密度範囲で、攪拌下の
もとてニッケルメッキを行う事が望ましい。
さらに、本発明の電解用陰極を与えるために、基材と本
発明のニッケルメツギ被膜との間に、適当な中間メッキ
を施したり、或いは、メッキ後の処理として適当な加熱
処理を行う事は、メッキの密着性を一層良好ならしめる
場合もあり、表向被膜の持つ、極めて低い水素過電圧を
示すという特質を失なわない範囲に於て、これらの処理
を行っても良い。
以下、実施例を用いて本発明を詳述する。
実施例1、比較例1〜3 基材として、3 cm X 5 txt (表面積両面
で30d)の鉄製平板を用い、脱脂、酸洗等の通常の前
処理の後に、次表の様なメッキ浴よりニッケルメッキを
行って試別を作製し、陰極電位を測定した。
陰極電位の測定は、20wt%NaOH溶液中、白金板
を陽極として、温度80°C1電流密度10A/dm2
の条件で、酸化水銀電極に照合してルギン毛管法で測定
した。
なお、基材として用いた鉄製の平板の陰極電位は、−1
,38V v s 、 H9/H90であった。
次表に、実施例1、比較例1〜3の各試料の陰極電位、
電位測定後の表向状態、並びに密着度試験として、良く
知られた90°曲げ試1験の測定結果を示す。
なお、メッキ浴のpHはいずれの浴に於てもpH52±
0.2の条件とし、温度50’C1電流密度2A/dm
2、攪拌下の条件で、30分間メッキを行い、測定用の
試料を作製した。
表より明らかな様に、本発明の実施例1は、極めて低い
水素過電圧と良好な密着性を有す、メッキ被膜を与える
が、−力、硫酸アンモニウムを含まない比較例11さら
に、硫酸アンモニウムを0.1ML、か含まない(CN
)T4 +3/ C5CN−)モル比が、0.4)比較
例2の試料は、いずれも表面よりフクレが見られ、密着
度が不良である事がわかる。
さらに、メッキ浴中の[NH4”)/C3CN−)モル
比が、1.2であっても(SCN)モル量が、1.0M
/lである比較例3に於ても密着度が不充分である事が
わかる。
この様に、適量のチオシアン酸塩を含むニッケルメッキ
浴中に、適量のアンモニウムイオンを添加したニッケル
メッキ浴より、ニッケルメッキを施した電解用陰極は、
極めて低い水素過電圧を示し、耐久性、耐食性を有すも
のとして期待されるものである。
実施例2、比較例4 実施例1に示した鉄製平板上に実施例1と同様の条件で
、下に示すメッキ浴を用いpH4,3でニッケルメッキ
を施した試料を20wt%N a OH浴液中で白金を
陽極として、80°Cの温度で、定電流ステップ法によ
り、陰極電位を測定した。
その結果を第1図に示す。
測定値は各電流値で10分間通電した後の電位を示す 硫酸ニッケル 0.91M/6塩化ニッケ
ル 019 〃 ホウ酸 0.49 tt チオシアン酸ナトリウム 0.37tt塩化アンモニ
ウム 1.0〃 第1図中、■は本実施例の測定値を示し、■は比較例4
として実施したもので、Watt浴にチオシアン酸ナト
リウムのみを添刃口した浴を使用した場合の測定値を示
すものであり、さらに■は鉄製平板を使用した場合の測
定値を示すものである。
なお、Watt浴にチオシアン酸ナトリウムのみ添υ口
した、比較例4により、ニッケルメッキを施したものは
、測定後のメッキ被膜は、裏面の半分程剥離しており、
さらに残部にも全面フクレを生じていたが、塩化アンモ
ニウムを添カロした本発明のメッキ浴、実施例2のメッ
キ浴を用いてニッケルメッキを施したものは、特に変化
はなく剥離する様な事はなかった。
この様に、Watt浴にチオシアン酸塩とアンモニウム
塩を添刃口した浴を用いてニッケルメッキを施した電解
用陰極は、極めて低い水素過電圧を示し、陥入性、而」
食性を崩した陰極である事がわかる。
実施例3、比較例5,6 実施例1に示した鉄製平板上に、次表に示した浴組成を
用いてニッケルメッキを施した試料を20wt%NaO
H溶液中で、実施例1で示した方法1こより、陰極電位
を測定し、さらに、電位測定後90°曲げ試1験を行っ
た。
メッキ浴組成、メッキ条件(pH1温度、電流密度)電
流効率等と共に上記の測定結果を下表に示す。
なお、実施例3は、本発明に示されるメッキ浴であり、
比較例5は、チオシアン基の濃度が実施例3に比べ2倍
の1.、OM/lとなり、本発明の範囲外のメッキ浴で
ある。
又、比較例6は、特開55−24970に示されたメッ
キ浴の例であり、チオシアン基の濃度が、1、0 M/
lである事、pHが7,9である事、さらにくえん酸が
含まれている事が、実施例3と異なる。
上表に示した様に、実施例3は、比較例5、比較例6に
比べ、良好な密着性を示し、90°曲げ試験を行っても
端部に剥離を生ずる様な事はなかった。
実施例4、比較例7 実施例1に示した鉄製平板上に下に示す浴組成を用G)
、pH5,3±0.2、温度60°C1電流密度5A、
/dm2の条件で30分間ニッケルメッキを行った。
この試料について、実施例1で示した方法により、陰極
電位を測定し、さらに電位測定後の表面状態を観察した
実施例4:本発明に示されるメッキ浴 チオシアン酸ニッケル 0.32M/l硫酸ニッケ
ルアンモニウム o、37M/l比較例7:(特許出願
公告 昭25−2305)チオシアン酸ニッケル
0.69M/l陰極電位は、実施例4は、−1,,05
V、比較例7は、−1,06V (Vvs 、H,!i
’/)−(gO) (10人/dm2)を示したが、比
較例7の試料は、電位測定径全面にフクレを生じており
端部よりかなりの部分が剥離していた。
一方、本発明に示された実施例4は、この様なフクレを
生ずる様な事はなく、良好な密着性を示した。
実施例 5 アン七ニウムイオン源として、硫酸ニッケルアンモニウ
ムを用いた下記のメッキ浴を用いてpH54で軟!1i
iI製試料(88−41、埋み3M、30履×157H
1直方体試料)上に実施例1の条件と同様の条件でニッ
ケルメッキを行った。
この試料を20wt%NaOH11溶液中で白金を陽極
とし、温度80℃、30A/d7712の電解条件で、
30日間陰極として使用した。
また、NaOH溶液は24時間毎に新しい溶液ととりか
えた○ こ、の測定中、陰極電位はほぼ一定であり、−1,13
V v s−H,!i’/)TgOの値を示し、さらに
測定後のメッキ表面には、フクレやワレは存在しておら
す、基材との良好な密着性を持つ事を示している。
実施例 6 軟鋼製エキスバンドメタル(厚さ3顧、外周面積30〜
)上に実施例2で示したメッキ浴を用0)て、外周面積
に対し、0.5 A / d 771−2で2時間(温
度50℃)、ニッケルメッキを施した。
この試料を、20wt%NaOH溶液、21中で、隔膜
としてイオン交換膜を用いた電解槽中で、陰極として、
60日使用した。
通電条件は、外周面積に対し、30A/d7712の条
件で用いNaOH溶液は、24時間毎に新しくとりかえ
た陰極電位の結果を次表に示す。
なお、比較として、上記メッキ浴から塩化アンモニウム
を除いた、比較例4で示したメッキ浴を用いて同一の条
件でニッケルメッキを施した試料と基材の軟A−’Aエ
キスバンドメタルの陰極電位を同時に示した。
なお、■の試料は、60日間の測定ののち、一部分剥離
しており、フクレも生じている。
又、電極電位は、卑方向に向い、徐々に水素過電圧が上
昇する。
一力、本発明の■の試料は、殆ど一定の陰極電位を示し
、惨めで低い水素過電圧を与え、又、測定後の試料面積
は、特に変化はなかった。
以上の様に、適量のチオシヂン酸塩を含むニッケルメッ
キ浴にアンモニウムイオンを添加する事により、得られ
るニッケルメッキは、基材との良好な密着性を示し、極
めて低い水素過電圧を示す、充分な耐久性と耐食性を有
した電解用陰極を与える事ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例で得られた試料及び比較のた
めに用いた試料の定電流ステップ法による陰極電流電位
曲線を示すものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 金属からなる基本表面に、ニッケル塩、0.05〜
    09モル濃度のチオシアン基及びチオシアン基濃度の少
    なくとも1.1倍モル濃度のアンモニウムイオンを含む
    ニッケルメッキ浴を用いてpH5以下でニッケルメッキ
    を施すことを特徴とする電解用陰極の製造法。 2 鉄又は鉄を主体とした合金よりなる基体表面にニッ
    ケルメッキを施した特許請求の範囲1項記載の電解用陰
    極の製造法。 3 ニッケル塩が硫酸ニッケル、塩化ニッケル、硫酸ニ
    ッケルアンモニウム、スルファミン酸ニッケル又はチオ
    シアン札ニッケルである特許請求の範囲1又は2項記載
    の電解用陰極の製造法。 4 ニッケル塩の濃度が01〜20モル濃度であるニッ
    ケルメッキ浴を用いる特許請求の範囲1乃至3項のいず
    れかの項に記載の電解用陰極の製造法。 5 チオシアン基を含む塩として、チオシアン酸のナト
    リウム塩、カリウム塩若しくはアンモニウム塩又はチオ
    シアン酸ニッケルを用いたニッケルメッキ浴を用G)る
    特許請求の範囲1乃至4項のいずれかの項に記載の電解
    用陰極の製造法。
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