JPS582229B2 - グリシンエステルの製法 - Google Patents
グリシンエステルの製法Info
- Publication number
- JPS582229B2 JPS582229B2 JP52041886A JP4188677A JPS582229B2 JP S582229 B2 JPS582229 B2 JP S582229B2 JP 52041886 A JP52041886 A JP 52041886A JP 4188677 A JP4188677 A JP 4188677A JP S582229 B2 JPS582229 B2 JP S582229B2
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- ester
- glycine
- ammonia
- menthyl
- reaction
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明はクロル酢酸エステルとアンモニアとの反応によ
りグリシンエステルを製造する方法に関するものである
。
りグリシンエステルを製造する方法に関するものである
。
グリシンエステルは工業的に有用な物質である。
たとえばそのジアゾ化によって得られるジアゾ酢酸エス
テルはオレフインとの反応によりシクロプロパンカルボ
ン酸エステルを与える。
テルはオレフインとの反応によりシクロプロパンカルボ
ン酸エステルを与える。
シクロプロパンカルボン酸誘導体の中には第一菊酸のよ
うに殺虫剤の製造原料として有用なものがある。
うに殺虫剤の製造原料として有用なものがある。
本発明者らは、かねてより第一菊酸エステルの不斉合成
について研究を重ねてきたが、先に次の発明を完成して
いる。
について研究を重ねてきたが、先に次の発明を完成して
いる。
すなわち、立体的に嵩高いアルコール部を有するジアゾ
酢酸エステルと2・5−ジメチル−2・4−ヘキサジエ
ンとの反応を、ある種の不斉シツフ塩基−銅錯体な触媒
として行うと、第一菊酸エステルが高い光学収率(80
〜90%)で得られることである(特開昭52−174
48号)。
酢酸エステルと2・5−ジメチル−2・4−ヘキサジエ
ンとの反応を、ある種の不斉シツフ塩基−銅錯体な触媒
として行うと、第一菊酸エステルが高い光学収率(80
〜90%)で得られることである(特開昭52−174
48号)。
本発明の方法によって得られるグリシンエステルは上記
ジアゾ酢酸エステルの原料としても用いることができる
。
ジアゾ酢酸エステルの原料としても用いることができる
。
グリシンエステルの製造方法としては以下の方法が知ら
れているが、いずれも次に述べる点で満足すべきもので
はない。
れているが、いずれも次に述べる点で満足すべきもので
はない。
(1)グリシンと対応するアルコールとを酸触媒の存在
下、反応させる。
下、反応させる。
本法はメタノールあるいはエタノールのような低級アル
コールについては高収率で進行するが、高級アルコール
の場合には、グリシンの反応系に対する溶解度が小さく
なり収率が悪い。
コールについては高収率で進行するが、高級アルコール
の場合には、グリシンの反応系に対する溶解度が小さく
なり収率が悪い。
(2)対応するクロル酢酸エステルをウロトロピン、コ
ハク酸イミドあるいはフタル酸イミド等と反応させ、一
旦N−置換グリシンエステル誘導体を合成したのち、さ
らにN−置換基を除去する。
ハク酸イミドあるいはフタル酸イミド等と反応させ、一
旦N−置換グリシンエステル誘導体を合成したのち、さ
らにN−置換基を除去する。
本法は各工程の収率は良好であるが工程数が多く、煩雑
であり、通算収率が悪いという欠点を有する。
であり、通算収率が悪いという欠点を有する。
本発明者らはクロル酢酸エステルを原科とするグリシン
エステルの一段合成法を確立せんものと、研究を重ねた
結果、本発明を完成した。
エステルの一段合成法を確立せんものと、研究を重ねた
結果、本発明を完成した。
すなわち、本発明は一般式
(式中、Rは第二級もしくは第三級のアルキル基または
シクロアルキル基を表わす。
シクロアルキル基を表わす。
)で示されるクロル酢酸エステルを含水非プロトン性極
性有機溶媒の存在下、アンモニアと反応させることを特
徴とする一般式 (式中、Rは前記と同意義である。
性有機溶媒の存在下、アンモニアと反応させることを特
徴とする一般式 (式中、Rは前記と同意義である。
)で示されるグリシンエステルの製造法である。
以下本発明の方法についてさらに詳しく説明する。
置換基Rは第二級もしくは第三級のアルキル基またはシ
クロアルキル基である。
クロアルキル基である。
Rに含まれる炭素数は3から20までである。
Rとしては具体的にイソプロピル、sec−ブチル、t
−ブチル、1−メチル−1−ヘプチル、シクロヘキシル
、メチル基を有するシクロヘキシル、シクロオクチル、
メンチル(d,lおよびdl体を含む。
−ブチル、1−メチル−1−ヘプチル、シクロヘキシル
、メチル基を有するシクロヘキシル、シクロオクチル、
メンチル(d,lおよびdl体を含む。
以下同じ)、ネオメンチル、イソメンチル、ネオイソメ
ンチルなどをあげることができる。
ンチルなどをあげることができる。
非プロトン性極性有機溶媒としては、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、
アセトアミドなどをあげることができる。
ミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、
アセトアミドなどをあげることができる。
本反応においてはこれらの溶媒へのアンモニアの溶解度
を上げるために、水との混合溶媒系が好適に用いられる
。
を上げるために、水との混合溶媒系が好適に用いられる
。
反応温度としては特に制限はないが、0℃から40℃ま
でが好適に用いられる。
でが好適に用いられる。
反応圧力は通常−気圧であるが加圧することも可能であ
る。
る。
アンモニアはクロル酢酸エステルに対して過剰に用いら
れ、通常は2から20倍当量用いられる。
れ、通常は2から20倍当量用いられる。
反応生成物より目的とするグリシンエステルを単離精製
するには適当な溶媒を用いる抽出もしくは再結晶または
シリカゲル、アルミナなどを用いるカラムクロマト等の
手段が用いられる。
するには適当な溶媒を用いる抽出もしくは再結晶または
シリカゲル、アルミナなどを用いるカラムクロマト等の
手段が用いられる。
以下に実施例および参考例をあげ本発明をさらに詳しく
説明する。
説明する。
実施例 1
クロル酢酸l−メンチル2.32g(0.01mol)
をジメチルホルムアミド(DMF)40gおよび水10
gに溶解し、ここへアンモニアガスを飽和になるまで吹
き込んだ。
をジメチルホルムアミド(DMF)40gおよび水10
gに溶解し、ここへアンモニアガスを飽和になるまで吹
き込んだ。
混合物を20℃で6時間マグネチツクスターラーで攪拌
した。
した。
反応混合物より未反応アンモニアとDMFを減圧留去し
た後、エチルエーテルとアンモニア水を加えて抽出した
。
た後、エチルエーテルとアンモニア水を加えて抽出した
。
有機層を水で洗浄、芒硝で乾燥したのちエチルエーテル
を留去すると、粗生成物2.12gが得られた。
を留去すると、粗生成物2.12gが得られた。
これをカラムクロマト(シリカゲル30g、展開剤塩化
メチレン)すると無色液状のグリシン1−メンチルエス
テル1.87g(収率88%)およびイミノジ酢酸ジ(
l−メンチル)エステル0.25g(収率12%)が得
られた。
メチレン)すると無色液状のグリシン1−メンチルエス
テル1.87g(収率88%)およびイミノジ酢酸ジ(
l−メンチル)エステル0.25g(収率12%)が得
られた。
両者の構造の確認は次の物性値によった。
グリシン1−メンチルエステル:
旋光度、塩酸塩として〔α〕D−64.2°(c0.6
2、エタノール)。
2、エタノール)。
IR(液膜)、ν3400、3325、1740cm−
1 NMR(重クロロホルム、TMS)、δ3.40(一重
線、メチレンプロトン)。
1 NMR(重クロロホルム、TMS)、δ3.40(一重
線、メチレンプロトン)。
元素分析値
(C12H23NO2として)
イミノジ酢酸ジ(■−メンチル)エステル:IR(液膜
)、ν3360、1740cm−1NMR(重クロロホ
ルム、TMS)、δ3.43(一重線、メチレンプロト
ン) 元素分析値 (C24H43NO4として) 実施例 2〜5 クロル酢酸l−メンチル2.321(0.01モル)を
表1に示した溶媒に溶解し、ここへアンモニアガスを飽
和になるまで吹き込んだ。
)、ν3360、1740cm−1NMR(重クロロホ
ルム、TMS)、δ3.43(一重線、メチレンプロト
ン) 元素分析値 (C24H43NO4として) 実施例 2〜5 クロル酢酸l−メンチル2.321(0.01モル)を
表1に示した溶媒に溶解し、ここへアンモニアガスを飽
和になるまで吹き込んだ。
混合物を所定の温度で所定の時間攪拌した。
反応混合物を実施例1と同様に処理し、グリシン1−メ
ンチルエステルおよびイミノジ酢酸ジ(l−メンチル)
エステルを得た。
ンチルエステルおよびイミノジ酢酸ジ(l−メンチル)
エステルを得た。
反応溶媒、反応条件および収量を表1にまとめる。
実施例 6
クロル酢酸1−メチル−1−ヘプチル2.07g(0.
01mol)をアセトニトリル40gと水102に溶解
し、ここへアンモニアガスを飽和になるまで吹き込んだ
。
01mol)をアセトニトリル40gと水102に溶解
し、ここへアンモニアガスを飽和になるまで吹き込んだ
。
この混合物を20℃で10時間マグネチツクスターラー
で攪拌した。
で攪拌した。
反応混合物を実施例1と同様に処理するとグリシン(1
−メチル−1−ヘプチル)エステル1.16g(収率6
2%)およびイミノジ酢酸ジ(1−メチル−1−ヘプチ
ル)エステル0.42gが得られた。
−メチル−1−ヘプチル)エステル1.16g(収率6
2%)およびイミノジ酢酸ジ(1−メチル−1−ヘプチ
ル)エステル0.42gが得られた。
実施例 7
クロル酢酸t−ブチル1.5g( 0.01mol)を
アセトニトリル40gと水10gに溶解し、ここへアン
モニアガスを飽和になるまで吹き込んだ。
アセトニトリル40gと水10gに溶解し、ここへアン
モニアガスを飽和になるまで吹き込んだ。
この混合物を20℃で8時間マグネチツクスターラーで
攪拌した。
攪拌した。
反応混合物より未反応アンモニアとアセトニトリルを減
圧留去した後、エチルエーテル、アンモニア水および食
塩を加えて抽出した。
圧留去した後、エチルエーテル、アンモニア水および食
塩を加えて抽出した。
有機層を芒硝で乾燥したのちエチルエーテルを留去する
とグリシンt−ブチルエステル0.9g(収率69%)
が得られた。
とグリシンt−ブチルエステル0.9g(収率69%)
が得られた。
参考例 1
クロル酢酸l−メンチル37.2g(0. 16mol
)をDMF640gと水160gに溶解し、ここへアン
モニアガスを飽和になるまで次き込んだ。
)をDMF640gと水160gに溶解し、ここへアン
モニアガスを飽和になるまで次き込んだ。
この混合物を6.5時間、20℃で攪拌した。
反応混合物より未反応アンモニアおよびDMFを減圧留
去したのち、エチルエーテルとアンモニア水を加えて抽
出した。
去したのち、エチルエーテルとアンモニア水を加えて抽
出した。
有機層を水で洗浄、芒硝で乾燥した後、減圧濃縮すると
粗反応生成物33.2gが得られた。
粗反応生成物33.2gが得られた。
この粗反応生成物30gを亜硝酸イソアミル19g(0
.162mol)、酢酸2.46g(0.0 41mo
l)およびクロロホルム630mlと共に30分間還流
下、加熱攪拌した。
.162mol)、酢酸2.46g(0.0 41mo
l)およびクロロホルム630mlと共に30分間還流
下、加熱攪拌した。
反応混合物を1N−H2SO4275ml、つづいて飽
和重曹水および水で洗浄したのち、芒硝で乾燥、濃縮す
ると粗ジアゾ酢酸l−メンチル31.3gが得られた。
和重曹水および水で洗浄したのち、芒硝で乾燥、濃縮す
ると粗ジアゾ酢酸l−メンチル31.3gが得られた。
これをカラムクロマト(シリカゲル、塩化メチレン)す
ると、ジアゾ酢酸l−メンチル29.2gが黄色結晶と
して得られた。
ると、ジアゾ酢酸l−メンチル29.2gが黄色結晶と
して得られた。
収率(クロル酢酸1−メンチルより)81.4%
旋光度、〔α〕D−8.3.0°(C1.04、CHC
l3)融点、48〜49℃。
l3)融点、48〜49℃。
IR(KBr)、ν2125、1690cm−1NMR
(CDCl3、TMS)、δ5. 33ppm (一重
線、メチンプロトン)。
(CDCl3、TMS)、δ5. 33ppm (一重
線、メチンプロトン)。
比較例 1〜5
各々下記表に示す条件にて、クロル酢酸l−メンチルと
アンモニアを反応させた。
アンモニアを反応させた。
反応混合物を実施例1と同様に処理し、下記表に示す結
果を得た。
果を得た。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 一般式 ClCH2COOR (式中、Rは第二級もしくは第三級のアルキル基または
シクロアルキル基を表わす。 )で示されるクロル酢酸エステルを含水非プロトン性極
性有機溶媒の存在下、アンモニアと反応させることを特
徴とする一般式 H2NCH2COOR (式中、Rは前記と同意義である。 )で示されるグリシンエステルの製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP52041886A JPS582229B2 (ja) | 1977-04-11 | 1977-04-11 | グリシンエステルの製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP52041886A JPS582229B2 (ja) | 1977-04-11 | 1977-04-11 | グリシンエステルの製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS53127413A JPS53127413A (en) | 1978-11-07 |
JPS582229B2 true JPS582229B2 (ja) | 1983-01-14 |
Family
ID=12620751
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP52041886A Expired JPS582229B2 (ja) | 1977-04-11 | 1977-04-11 | グリシンエステルの製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS582229B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7087751B2 (en) | 2001-01-18 | 2006-08-08 | Schering Corporation | Synthesis of temozolomide and analogs |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5032149A (ja) * | 1973-07-13 | 1975-03-28 |
-
1977
- 1977-04-11 JP JP52041886A patent/JPS582229B2/ja not_active Expired
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5032149A (ja) * | 1973-07-13 | 1975-03-28 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS53127413A (en) | 1978-11-07 |
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