JPS5821704B2 - エイキユウヒヨウホンヨウハンテイスライド - Google Patents
エイキユウヒヨウホンヨウハンテイスライドInfo
- Publication number
- JPS5821704B2 JPS5821704B2 JP1665975A JP1665975A JPS5821704B2 JP S5821704 B2 JPS5821704 B2 JP S5821704B2 JP 1665975 A JP1665975 A JP 1665975A JP 1665975 A JP1665975 A JP 1665975A JP S5821704 B2 JPS5821704 B2 JP S5821704B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- thin film
- test
- blood cells
- reaction
- blood
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は0.4〜10μの孔径を有し且つ撥水性を有す
る微孔性合成樹脂膜上にて血球凝集反応(血液型検査な
ど)を行ない、これを乾燥固定し保存する標本に関する
ものである。
る微孔性合成樹脂膜上にて血球凝集反応(血液型検査な
ど)を行ない、これを乾燥固定し保存する標本に関する
ものである。
従来性なわれていた血液型などの検査はガラス製スライ
ド上あるいは試験管内にて行ないその結果を文字または
記号で記録したが、反応そのものを保存することは出来
なかったため、その検査に臨んだ者のみがその状態を観
察したにすぎず事務上(判定記入など)の誤りをみつけ
ることがむずかしかった。
ド上あるいは試験管内にて行ないその結果を文字または
記号で記録したが、反応そのものを保存することは出来
なかったため、その検査に臨んだ者のみがその状態を観
察したにすぎず事務上(判定記入など)の誤りをみつけ
ることがむずかしかった。
現在保存できるように防水性を持った模造紙上で行なう
方法があるが、例えば、ABO式血液型検査の際に、抗
A又は抗B血清を模造紙上に一滴ずつ取り、被検血球と
スティックの先端で混和するとき、繊維の剥落がみられ
ることや、水分の浸透による模造紙の膨潤のため紙面が
歪み、赤血球が片寄って沈澱し均一な乾燥定着を不可能
にする。
方法があるが、例えば、ABO式血液型検査の際に、抗
A又は抗B血清を模造紙上に一滴ずつ取り、被検血球と
スティックの先端で混和するとき、繊維の剥落がみられ
ることや、水分の浸透による模造紙の膨潤のため紙面が
歪み、赤血球が片寄って沈澱し均一な乾燥定着を不可能
にする。
また乾燥固定した後も、標本自体の歪みのためファイル
に重ねた時かさばるという欠点もあった。
に重ねた時かさばるという欠点もあった。
紙は天然セルロース繊維が水の存在の下で不規則にから
み合い、一部膠着してできたものであることと、天然セ
ルロースそのものが一〇H基を持ち親水性があり、模造
紙への加工途中に施されである耐湿剤が機械的作用(ス
ティックによる混和など)によって除かれるため、水分
の浸透をより高め浸透時の吸引力によって凝集塊周辺部
の血球に一部溶血が認められる。
み合い、一部膠着してできたものであることと、天然セ
ルロースそのものが一〇H基を持ち親水性があり、模造
紙への加工途中に施されである耐湿剤が機械的作用(ス
ティックによる混和など)によって除かれるため、水分
の浸透をより高め浸透時の吸引力によって凝集塊周辺部
の血球に一部溶血が認められる。
そして一度水に浸漬した部分はパルプ繊維のズレが生じ
再び平滑な面となり得ないことから、前述の不都合が生
じる。
再び平滑な面となり得ないことから、前述の不都合が生
じる。
上記事実に鑑み、永久標本用判定スライドとして次の条
件が必要である。
件が必要である。
−1)素材によって物理的にも、化学的にも反応を変
化させたり、遅延させたりするものであってはならない
。
化させたり、遅延させたりするものであってはならない
。
2)膨潤によってスライドが歪まないこと。
3)スライド上の試料及び試薬を浸透させないこと。
(試料、試薬の浸透は両者の量的なバランスをを変える
だけでなく浸透時の吸引力による凝集血球の一部溶血の
ため凝集像を不明瞭にさせる) 4)乾燥固定によって初期の反応とは異ならないこと。
だけでなく浸透時の吸引力による凝集血球の一部溶血の
ため凝集像を不明瞭にさせる) 4)乾燥固定によって初期の反応とは異ならないこと。
即ち乾燥中に凝集の解離や凝集が生じたすせス、沈澱血
球のストップによって非凝集像にむらを生じさせない。
球のストップによって非凝集像にむらを生じさせない。
5)乾燥固定された標本は通常の取り扱いによって簡単
に剥落するようなものであってはならなG)。
に剥落するようなものであってはならなG)。
6)標本自体が乾燥後デコボコなどの変形をきたさない
こと。
こと。
本発明は上記従来の欠点を除去し前記の必要条件を備え
たものであり以下に詳述する。
たものであり以下に詳述する。
第1図は本発明一実施例の永久標本の平面図であり、微
孔性合成樹脂薄膜1の上に固定された凝集像2を示し、
3は非凝集像を示す。
孔性合成樹脂薄膜1の上に固定された凝集像2を示し、
3は非凝集像を示す。
第2図は本発明に用いる合成樹脂薄膜1の一部拡大図を
示し、均一な微孔4が均一に分布していることを模型的
に表わしている。
示し、均一な微孔4が均一に分布していることを模型的
に表わしている。
実施例 1
厚さ0.15mmで0.6μの均一な孔径を無数に有す
る合成樹脂薄膜に抗A1抗B血清を指定のサークル内に
各−滴を滴下し、被検査者からの血液−滴をそれぞれに
添加し、スティックで混合、およそ2分以内に被検査者
の血液が、A型の時には抗A血清との混合液中で血清学
的反応によって血球が相互に結合し凝集塊を形成する。
る合成樹脂薄膜に抗A1抗B血清を指定のサークル内に
各−滴を滴下し、被検査者からの血液−滴をそれぞれに
添加し、スティックで混合、およそ2分以内に被検査者
の血液が、A型の時には抗A血清との混合液中で血清学
的反応によって血球が相互に結合し凝集塊を形成する。
またB型の時には抗B血清との混合液中で、AB型の時
には両方の混合液中で凝集塊が形成される。
には両方の混合液中で凝集塊が形成される。
またO型の時には抗A1抗B両血清との混合液中で血球
が相互に結合しないため凝集はおこらず、均一な血球浮
遊の状態のまま沈澱する。
が相互に結合しないため凝集はおこらず、均一な血球浮
遊の状態のまま沈澱する。
この反応を終ってから、自然乾燥あるいは適轟な方法を
用いて乾燥し薄膜上にそのままの状態で固定する。
用いて乾燥し薄膜上にそのままの状態で固定する。
ABO式血液型検査の表試験の一方法をここに記載した
が、裏試験と称して既知のA型、B型血球を用いて被検
査者の血清を前述の4つの型別に分類する検査も同様に
、この薄膜上にて平行して行なうと、より効果的である
。
が、裏試験と称して既知のA型、B型血球を用いて被検
査者の血清を前述の4つの型別に分類する検査も同様に
、この薄膜上にて平行して行なうと、より効果的である
。
固定された試料自体は化学的変成を来たすがその形状は
変ることなく薄膜上に固定される。
変ることなく薄膜上に固定される。
従って記号として記録するのと異なり検査担当者のみな
らず臨席しなかった医師もその状態を観察でき、長時間
経てからもその状態が見られることは重要なことであり
、検査担当者や誤判や主観が入らず医学的にも充分満足
できる資料を提供する。
らず臨席しなかった医師もその状態を観察でき、長時間
経てからもその状態が見られることは重要なことであり
、検査担当者や誤判や主観が入らず医学的にも充分満足
できる資料を提供する。
この標本は特に輸血における受血者ならびに供血者の血
液型を視覚的にとらえ注意を喚起させるということから
適宜に使用すればその効果は太きい。
液型を視覚的にとらえ注意を喚起させるということから
適宜に使用すればその効果は太きい。
本発明は実施例に示す以外にRh−Hr式血液型検査、
炭素粒子を凝集担体とした反応の永久標本用判定スライ
ドとしても使用できる。
炭素粒子を凝集担体とした反応の永久標本用判定スライ
ドとしても使用できる。
本発明において凝集反応が速やかに進行し凝集像、非凝
集像ともに均一に乾燥固定できるのは撥水性を有し且つ
特定の微孔性を有する薄膜を用いるためで、血清成分が
薄膜に浸透することなく、また血球がその微孔性ゆえに
スリップすることなく均一に沈澱されるからである。
集像ともに均一に乾燥固定できるのは撥水性を有し且つ
特定の微孔性を有する薄膜を用いるためで、血清成分が
薄膜に浸透することなく、また血球がその微孔性ゆえに
スリップすることなく均一に沈澱されるからである。
従来例との対比を示すと次の通りである。
※ 天然セルロースの膨潤度は繊維の横方向が縦方向に
比べて大きいことと同時に紙面を構成する繊維の配向性
から、これらの歪みが生ずる。
比べて大きいことと同時に紙面を構成する繊維の配向性
から、これらの歪みが生ずる。
※※模造紙においては微孔性合成樹脂膜のような微孔が
あるわけではなく、繊維間隙として存在するだけで均一
性に乏しく、その為防水剤としてのサイズ剤やテン料の
配合が必要条件となっている。
あるわけではなく、繊維間隙として存在するだけで均一
性に乏しく、その為防水剤としてのサイズ剤やテン料の
配合が必要条件となっている。
実験の結果、薄膜の微孔孔径は0.4μ〜1μの範囲の
ものが血液型判定には特に良かった。
ものが血液型判定には特に良かった。
また反応を行なった後、乾燥固定した際にスライド面が
平滑すぎると標本が剥落してしまい、本来の目的を逸脱
してしまうため、適当な孔径の微孔を有することが固定
するうえに必要であることが判定した。
平滑すぎると標本が剥落してしまい、本来の目的を逸脱
してしまうため、適当な孔径の微孔を有することが固定
するうえに必要であることが判定した。
尚この薄膜は折り曲げられたり、スティックで表面をこ
すりつけられるような機械的作用に対して耐久力が強く
、その強度は紙に比べて著しく大きい。
すりつけられるような機械的作用に対して耐久力が強く
、その強度は紙に比べて著しく大きい。
一般に赤血球、ラテックス粒子、炭素粒子などの凝集を
観察するときは微孔は小さい方が良く、叩解によってフ
ィブリル化した繊維の重積体で構成されている紙面など
においては、その防水効果の減少によって粒子が微細繊
維の毛羽立ちの中にはいってしまうため、ガラス面で実
施した時のような鮮明なる反応を望めない。
観察するときは微孔は小さい方が良く、叩解によってフ
ィブリル化した繊維の重積体で構成されている紙面など
においては、その防水効果の減少によって粒子が微細繊
維の毛羽立ちの中にはいってしまうため、ガラス面で実
施した時のような鮮明なる反応を望めない。
以上のことから本発明に用いる微孔性薄膜の微孔につい
て実験的に確かめたところ0.4〜10μのものが適当
であった。
て実験的に確かめたところ0.4〜10μのものが適当
であった。
実験例では平均孔径10μ以上のものは血球や炭素粒子
などが微孔内に入ったりすることがあり、反応を行なう
には不適当であった。
などが微孔内に入ったりすることがあり、反応を行なう
には不適当であった。
本発明に用いる薄膜は耐薬品性、耐酸化性などに優れ界
面活性処理を行なえば必要により親水性を持たせること
も可能であることを付記する。
面活性処理を行なえば必要により親水性を持たせること
も可能であることを付記する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明一実施例の永久標本判定スライド平面図
、第2図は本発明に用いる合成樹脂膜の一部拡大図であ
る。 1・・・・・・薄膜、2・・・・・・凝集像、3・・・
・・・非凝集像、4・・・・・・微孔。
、第2図は本発明に用いる合成樹脂膜の一部拡大図であ
る。 1・・・・・・薄膜、2・・・・・・凝集像、3・・・
・・・非凝集像、4・・・・・・微孔。
Claims (1)
- 10.4μ〜10μの孔径を有し且つ撥水性を有する微
孔性合成樹脂薄膜上にて血球凝集反応を行い、その結果
(反応像)を薄膜上に乾燥固定したことを特徴とする永
久標本用判定スライド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1665975A JPS5821704B2 (ja) | 1975-02-08 | 1975-02-08 | エイキユウヒヨウホンヨウハンテイスライド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1665975A JPS5821704B2 (ja) | 1975-02-08 | 1975-02-08 | エイキユウヒヨウホンヨウハンテイスライド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5191324A JPS5191324A (ja) | 1976-08-10 |
JPS5821704B2 true JPS5821704B2 (ja) | 1983-05-02 |
Family
ID=11922457
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1665975A Expired JPS5821704B2 (ja) | 1975-02-08 | 1975-02-08 | エイキユウヒヨウホンヨウハンテイスライド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5821704B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0429922B2 (ja) * | 1984-07-13 | 1992-05-20 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6342342Y2 (ja) * | 1978-04-20 | 1988-11-07 | ||
JPH0618123Y2 (ja) * | 1989-11-11 | 1994-05-11 | 日東工器株式会社 | 管継手のソケット |
-
1975
- 1975-02-08 JP JP1665975A patent/JPS5821704B2/ja not_active Expired
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0429922B2 (ja) * | 1984-07-13 | 1992-05-20 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5191324A (ja) | 1976-08-10 |
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