JPS5820834Y2 - 換気装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は寒冷地家屋または気密度の高い家屋における換
気に適する換気装置に関する。

一般に気密度の高い室内を自然換気口のない換気扇で排
気運転した場合、外気の侵入がないので室内空気の外気
との交換率が低く、換気効果に乏しいことは勿論、特に
室内を暖房している場合は、暖房機器の燃焼作用によっ
て酸素不足に到ったり、その暖房機器が不完全燃焼にな
ったり、或いはまた、煙突を有する暖房機器では、その
排煙が室内に逆流する等の不都合を生ずる。

これを防止するために、従来、自然換気口を備えた換気
扇があるが、これは排気運転停止中にも暖房熱が自然換
気口から屋外に逃げてしまうので寒冷地家屋には適さな
いと云う欠点がある。

更に他の従来例として、上記のような自然換気口に手動
開閉式のダンパーを設けた換気扇もあるが、排気運転時
にダンパーの開放を忘れると、前述のような酸素不足等
の問題を生じ危険である。

本考案は上記の欠点を除去すべくなされたものであり、
その目的はダンパーを有する自然通風路と、ファン装置
及びこれの通断電に関連して開閉するシャッタを有する
強制通風路とを本体枠に形成した換気装置において、ダ
ンパーをファン装置通断電用のスイッチ装置に連動させ
る構成とすることにより、排気運転時にダンパーが必ず
開放動作されて室内空気の外気との交換率を高くでき、
従って酸素不足等の問題を解消できて安全であり、また
、非排気運転時にダンパーを手動または自動的に閉成さ
せることをもって暖房熱の無駄な逃げを防止できる換気
装置を提供するにある。

以下本考案の各実施例につき説明するに、第１図に示す
第一実施例において、１は室壁２の開口部に挿入配置さ
れた本体枠で、これの内部には夫夫上部から下方へ順に
自然通風路３及び強制通風路４並びにモータ室５が夫々
互に区分されて形戊されている。

ファン装置６はモータ室５に内設されたファンモータ７
と、強制通風路４内に配置されてファンモータ７により
駆動される遠心形のファン８と、このファン８を内設し
て前記強制通風路４中に配設されたケーシング９とより
成る。

強制通風路４の室外側開口部１０にはシャッタ１１が回
動自在に設けられ、これはファン装置６の通断電に関連
して開閉するもので、例えばその逆風圧の有無によって
開閉される。

前記本体枠１の室内側端（こは垂直な端板部１２により
包囲された通風空所１３が形成されており、この通風空
所１３をなす外周壁には適数個の第一の室内側開口部１
４及び第二の室内側開口部１５が形成されている。

１６は自然通風路３の室内側開口部１７を開閉するよう
に、軸１８を介して回動自在に取付けられた取手１６
ａ付きのダンパーで、これが第１図中実線で示すように
開放動作されたときは、前記第−及び第二の室内側開口
部１４及び１５間の通風空所１３内での連通関係が遮断
される。

１９は例えば通風空所１３内の一部に配置されたスイッ
チ装置で、これは引紐２０の引き操作によって上昇位置
（原位置）と下降位置（作用位置）との間で移動される
作動部材例えば作動板２１とファンモータ７を通断電す
る図示しないスイッチ要素とを備えた公知構造のもので
ある。

２２は作動板２１と可撓性の連結部材に相当する連結紐
２３とで構威された連動機構であり、その連結紐２３は
作動板２１とダンパー１６の途中部分とに連結され、以
ってスイッチ装置１９の機械的変位に対してダンパー１
６を連動させるようになっている。

尚、２４は自然通風路３の室外側開口部２５に多段に設
けられた雨水遮蔽板である。

次に上記構成の作用につき述べるに、先ず引紐２０の引
き操作順番とファンモータ７の通断電（オンオフ）９作
動板２１の上下位置及びダンパー１６の開閉との関係は
第２図に示す通りである。

即ち、スイッチ装置１９が切位置（第一断電位置）にあ
るときは、ファンモータ７が断電され且つ作動板２１か
上位置にあり、またダンパー１６は予め手動によって第
１図中二点鎖線の如く閉成されている。

この状態で引ｕ１．２０の第−回目引き操作か一行なわ
れると、スイッチ装置９が通電位置に切換えられ作動板
２１が下降して下位置に保持されると共に、その作動板
２１の下降によりダンパー１６が連結紐２３により引か
れて第１図中実線の如く開放されると同時に、ファンモ
ータ７が通電される。

するとそのファン８により室内空気か゛矢印Ａで示す如
く第一の室内側開口部１４を介して強制通風路４に吸弓
されここから室外側開口部１０を介して屋外に排出され
る。

このときシャッタ１１は排出風圧によって自動的に開放
される。

一方このような排気運転による室内空気圧の減少に伴い
外気が矢印Ｂで示す如く、室外側開口部２５及び自然通
風路３並びに第二の室内側開口部１５を介して室内に導
入され、以って室内が換気され、従って室内空気の外気
との交換率が高いので酸素欠乏等を防止できる。

次に引紐２０の第二回目引き操作を行なうと、スイッチ
装置１９が第二断電位置に切換えられてオフになりファ
ンモータ７は断電されて排気運転を停止するが作動板２
１は下位置のままに残るからダンパー１６は開放のまま
に保たれ、従ってこの状態では自然通風路３によって自
然換気を行ない得る。

もし斯ような自然換気に伴い暖房熱が逃げてしまうこと
を避けたい場合は、即ち、自然換気とこれの停止とを任
意に行ないたい場合は、引紐２０の第三回目引き操作し
て第２図に示す如く切位置に戻す。

するとファンモータ７が断電のまま作動板２１のみが上
昇して上位置になり、連結紐２３が第１図中実線で示す
如く弛められ、従って、ダンパー１６はその取手１６ａ
をして手動により自由に開閉できる状態になるから、こ
れによって自然通風路３を必要に応じて開閉し、以って
自然換気作用及びその停止を希望に従って行ない得、特
に寒冷地家屋での暖房熱の逃げを任意に防止できる。

そして上記の如くダンパー１６が手動で閉放された場合
でも、引紐２０の第−回目引き操作によるファン装置６
の排気運転開始と同時にダンパー１６か作動板２１の下
降により連結紐２３を介して必ず開放されるので酸素欠
乏等が確実に防止でき安全である。

次に本考案の第二実施例につき第３図により説明するに
、この第二実施例のものは連動機構２２を前記作動板２
１と、前記連結紐２３と、新たに設けられた閉成用の引
張スプリング２６とで構威し、その引張スプリング２６
をタンパ−１６と本体枠１との間に張設して該ダンパー
１６に閉成方向の回動力を常時付勢するようになし、且
つその他の部分を第１図と同一にした構成のものである
。

ここで連結紐２３と引張スプリング２６はこれら両者で
もつてダンパー１６を作動板２１の移動に追従させるた
めの追従部材をなしている。

この第二実施例によれば、第一実施例におけるダンパー
１６が開放動作のみについてスイッチ装置１９と連動す
るのに対して、第二実施例のダンパー１６はファン装置
６即ちファンモータフに対するスイッチ装置１９の第一
断電位置である切位置で引張りスプリング２６の作用に
よって閉にされ、引紐２０の第−回目引き操作か゛なさ
れた通電位置で開にされ、第二回目引き操作がなされた
第二断電位置で開にされる。

この第二実施例においても、第２図に示す如く引紐２０
の第二回目引き操作によって自然換気できる。

本考案は以上述べたようにダンパーを有する自然通風路
と、ファン装置及びこれの通断電に関連して開閉するシ
ャッタを有する強制通風路とを本体枠に形成した換気装
置において、ダンパーをファン装置通断電用のスイッチ
装置に連動させる構成としたことにより、排気運転時に
ダンパーが必ず開放動作されて室内空気の外気との交換
率を高くでき、従って酸素不足等の問題を解消できて安
全であり、また、非排気運転時にダンパーを手動または
自動的に閉成させることをもって暖房熱の無駄な逃げを
防止できる等優れた効果を有する換気装置を提供できる
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第一実施例を示す縦断側面図、第２図
は作用を説明するための図、第３図は第二実施例を示す
縦断側面図である。 図中、１は本体枠、３は自然通風路、４は強制通風路、
６はファン装置、１１はシャッタ、１６はダンパー、１
つはスイッチ装置、２０は引紐、２１は作動部材、２２
は連動機構、２３は連結紐、２６は引張りスプリングで
ある。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. １．ファン装置及びこのファン装置の通断電に関連して
   開閉するシャッタを有する強制通風路と、ダンパーによ
   り開閉される自然通風路と、前記ファン装置を通断電す
   るスイッチ装置と、このスイッチ装置の機械的変位に対
   して前記ダンパーを連動させる連動機構とを備えてなる
   換気装置。 ２、連動機構はスイッチ装置に連動してファン装置に対
   する一つの断電位置で原位置にあり通電位置で作用位置
   に変位する作動部材と、この作動部材とダンパーとの間
   に連結され前記作動部材の作用位置への変位を前記ダン
   パーに伝えてこれを開放させ原位置では弛みが与えられ
   て前記ダンパーを手動開閉可能にさせる可撓性の連結部
   材とから構成されていることを特徴とする実用新案登録
   請求の範囲第１項に記載の換気装置。 ３、連動機構はスイッチ装置に連動してファン装置に対
   する第一断電位置で原位置にあり第二断電位置及び通電
   位置で作用位置に変位する作動部材と、ダンパーをこの
   作動部材の原位置で閉に作用位置で開にするように該作
   動部材にダンパーを追従させる追従部材とから構成され
   ていることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項
   に記載の換気装置。