JPS58204257A - 天井材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は防火性能、強度、寸法安定性の優れた天井材に
関する。

天井材は目的の高さまで容易に持ち上げることができ、
取付具も簡単なもので済み、従って取り付けの際の作業
性が良好であるためには、できるだけ軽量であることが
望ましい。

更に外部の著しい温度変化をあまり受けず、室温を可能
な限り一定に保つには、断熱性が良好でなくてはならな
い。また内部火災時における防火性能に優れ、火災時に
有毒ガスを発生しないという性能も併せ有していること
が望ましい。

例えば防火性能を有する天井材として一般によく用いら
れる石こうボード、もしくは石こう吸音ボードは非常に
高重量のうえ、それ自身断熱性が優れているとは言えな
いので、取り付は時にグラスウールのような断熱材を敷
いてその欠点を補なわなければならず、天井材として最
適なものとは言い難い。

一方耐熱性が良好で軽量の素材として、各種合成樹脂発
泡体があるが、従来知られているものの多くは燃焼し、
あるいは有毒なガスを発生するなどの問題がある。この
ため金属箔などを積層して耐燃焼性を向上させたものが
提案されているが、経済的に不利であり、施工時には金
属箔部分での人体の切傷を防止するための安全性への配
慮が不可欠であるという煩わしさがある。

本発明者らは、このような現状に鑑み、断熱性、防火性
、安全性に優れ、更に強度、寸法安定性にも優れる天井
材を提供することを目的とする。

すなわち、本発明はフェノール樹脂発泡体の少なくとも
一面に無機系接着剤を介してガラス繊維不織布を積層し
更に熱可塑性樹脂フィルムを積層してなることを特徴と
する天井材である。

フェノール樹脂発泡体は、公知の種々の方法で製造する
ことができる。例えばノボラック型フェノール樹脂に発
泡剤を添加して硬化反応によって発生する熱を利用して
発泡成形する方法があるが、作業性の点からフェノール
とホルムアルデヒドとをアルカリ触媒で反応させたレゾ
ール型フェノール樹脂を用いることが好ましく、例えば
レゾール樹脂に酸性硬化剤および発泡剤を添加し、硬化
反応によって発生する熱を利用して溶媒を揮発させ、ま
たはガスを発生させて発泡と硬化を行う方法がある。

またフェノール樹脂には、その他の添加剤、例えば安定
剤、硬化促進剤、硬化遅延剤、界面活性剤、無機充填剤
、難燃剤、消炎剤、顔料等を配合することも必要に応じ
て行われる。

無機系接着剤としては、アルカリ金属ケイ酸塩と硬化剤
を配合させてなるアルカリ性タイプ、多価金属の水溶性
リン酸塩と硬化剤を配合してなる酸性タイプ、及び水性
シリカゾル、水性アルミナゾル、ケイ酸エチルエステル
、リン酸アルミニウムーアミノアルコール複合体等を例
示することができ、硬化剤には酸化亜鉛等の金属酸化物
、水酸化アルミニウム等の金属水酸化物、フッ化カルシ
ウム等の金属フッ化物、縮合リン酸亜鉛等の金属リン酸
塩等がそれぞれ用途に応じて用いられ、さらに他の配合
剤、例えば、タルク、粘土、アスベスト・雲母粉・アル
ミノケイ酸塩などを配合することも行われる。これらの
無機系接着剤については、［表面Ｊ　ＶＯＬ、１３．Ａ
４，２３１〜２３３ページに詳細に説明されている。

この発明においては、無機系接着剤としてとくにケイ酸
塩糸の無機系接着剤が好適である。また塗布量は、１０
０〜２０００．ｇ／ｍ　、とくに２００〜１０００　ｇ
　／　ｍ　が好適範囲である。

ガラス不織布は従来公知のものが使用できる。

使用するガラス不織布の目付け１０乃至５００ｇ／ｍｓ
特には２５乃至７５　ｇ　／　ｍの範囲が好適である。

また熱可塑性樹脂フィルムは、天井材の最外層となる装
飾性を有する層であり、ポリエチレン、ポリプロピレン
、ポリブテン−１、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレ
フタレート等を用いることができる。この熱可塑性樹脂
フィルムは、防火上から、例えばトリメチルホスフェー
ト、トリエチルホスフェート、トリクレジルホスフェー
ト等のリン酸エステル、トリス（クロロエチル）ホスフ
ェート、トリス（２−クロロプロピル）ホスフェート、
ポリホスフェート等のハロゲン化リン酸エステル、ポリ
クロルパラフィン、塩素化ポリエチレン、テトラブロム
エタン等のハロゲン化合物、三酸化アンチモン、水酸化
アルミニウム等の無機充填剤のような難燃剤を添加して
難燃処理を施したものが好適であり、厚さ５乃至５００
μ、特に７乃至２００μの範囲が加工性、防火性の１点
で好適である。

この発明の天井材を製造するには、種々の方法が採用さ
れる。例えば、予め所定形状に成形されたフェノール樹
脂発泡体板状物に、無機系接着剤を塗布したのちガラス
不織布を積層し、更に尿素樹脂接着剤、メラミン系接着
剤、エポキシ接着剤、ポリウレタン系接着剤、不飽和ポ
リエステル系接着剤等（必要に応じて前記難燃剤を添加
してもよい）の有機系接着剤を塗布し熱可塑性樹脂フィ
ルムを積層する方法、ガラス不織布と熱可塑性樹脂フィ
ルムを予め接着または融着して積層し表被材とした後に
、フェノール樹脂発泡体板状物の表面これら表被材を無
機系接着剤層を介して積層する方法等がある。中でも予
め融着法により表被材を成形しておく方法は、工程が簡
略されると共に、防火性も向上するので好ましい。また
この時、商品としての意匠性を付与するため表面にエン
ボス加工を施してもよい。更には、成形加工時の取扱い
性すなわちフェノール樹脂発泡体の粉落ち防止や接着剤
等との接着性向上のために、あらかじめ薄紙、アスベス
ト紙、ガラス不織布、合成樹脂フィルム、合成樹脂不織
布等防火性能を著しく損なう事のない坪量の小さい面材
をフェノール樹脂発泡体の表面に積層したのち本発明の
構成を積層してもかまわない。

次に図面を用いて、この発明を説明する。第１図は天井
材の好適例を示す断面図であり、厚さ２０ｍｍのフェノ
ール樹脂発泡体板状物１にケイ酸塩系の無機系接着剤層
２が４２０ｇ／ｍ（固形分）の割合で塗布され、目付５
５ｇ／＋ｎのガラス不織布３が接着され、更に厚さ７０
μのポリ塩化ビニル樹脂フィルム４と厚さ１０μのポリ
エチレン樹脂フィルムが融着されている。

本発明で提供される天井材は、軽量性に優れており、フ
ェノール樹脂発泡体／無機系接着剤／ガラス不織布の構
成により機械的剛性及び寸法安定性に優れ、更に表面に
熱可塑性樹脂フィルムが存在することにより防水性、対
湿性にも優れるので、長尺で幅広の天井材として用いる
ことができ、変形も少ないので天井へ固定する間隔も広
くなり、その結果固定箇所の数が減るので施行が簡略化
される。また本発明の天井材は、建設省建築基準法施工
令弟１条第５号の規定に基づく準不燃材料の条件に合格
する優れた防火性を有し、万が一燃焼の際も有毒ガスを
発生することがないので他の材料からなる天井材に比べ
格段に安全性が優れるという特徴をもつ。更にまた、無
機系接着剤の塗布量を変化させることにより、フェノー
ル樹脂発泡体やガラス不織布等の他の面材の性能や量を
変えることなく防音性、遮音性を変化させることができ
る。このことは、従来防音性、遮音性を向上するのに行
われていた発泡体の密度を上げる方法では熱伝導性が良
くなって断熱性能が低下するという矛盾やガラス不織布
の量を多くするという方法ではコストアップになるとい
う矛盾を解決するものであり、その結果遮音性、断熱性
、防火性を兼ね合わせた優れた建築用天井材を提供する
ものである０

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の天井材の例。 １・・・フェノール樹脂発泡体 ２・・・無機系接着剤層 ３・・・ガラス不織布 ４・・・ポリ塩化ビニル樹脂層（表面エンボス加工）５
・・・ポリエチレン樹脂層 出願人　　三井石油化学工業株式会社 代理人　　山　　口　　　　　和 第１図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 （１）　　フェノール樹脂発泡体の少なくとも一面に無
   機系接着剤を介してガラス繊維不織布を積層し、更に熱
   可塑性樹脂フィルムを積層してなることを特徴とする天
   井材〇 （２）少なくとも一面をエンボス加工してなる特許請求
   の範囲第１項記載の天井材。 （６）フェノール樹脂発泡体の両面に無機系接着剤を介
   してガラス繊維不織布な積層し、更に熱可塑性樹脂フィ
   ルムを積層してなる特許請求の範囲第１項または第２項
   いずれかに記載の天井材。 （４）熱可塑性樹脂フィルムの一方がエンボス加工した
   ポリ塩化ビニル樹脂フィルムであり、他方カポリエチレ
   ンフイルムである特許請求の範囲第３項記載の天井材。