JPS5819557B2 - ドラム缶の自動開封機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、密封されたドラム缶を自動的に開封するドラ
ム缶の自動開封機に関する。

近年、液体に限らず鉱石などの固形物の出荷輸送にも、
そのための容器としてドラム缶がよく使われる傾向にあ
る。

このような場合、内容物を取り出すには、ドラム缶の上
面開口を覆っている蓋に単に孔を開けるようなことでは
なくして、それを取り去ってしまうようでなくてはなら
ない。

従来、このような開封を行うには、携帯型のカッターを
用いて蓋を切断したり、プレス等で蓋を打ち抜いたりし
ていた。

しかし、前者の場合には、中味の入った重いドラム缶を
人手で取り扱いながら開封するには、手間がかかる上に
相当の重労働である。

また、後者の場合には、蓋がドラム缶の中に落ち込んだ
り、いわゆる返りが出来て中味をきれいに取り出せない
などという欠点があった。

しかして、本発明は、コンベアによって搬送されてくる
ドラム缶を次から次と連続して自動的に開封、すなわち
その蓋を上周縁の耳部に沿って自動的に切断でき、かつ
切り取った蓋がドラム缶内に落ちるのを防止できるとと
もにその切り取った蓋を所定の収集個所う自動的に移動
させることができ、また上記のときき切断を、能率的に
しかもドラム缶を揺動させることなく的確に行うことが
でき、さらにコンベアによって搬送されてきたドラム缶
を、コンベア上に浮上させて回転可能に位置決めする機
構、上記耳部を切断する回転刃を耳部の下側に喰い込ま
せるべく移動する機構、切り取った蓋を所定の収集個所
へ移動する機構等を、すべて空気圧あるいは油圧によっ
て一括制御できるドラム缶の自動開封機を提案したもの
である。

すなわち、本発明は、コンベアによって搬送されてきた
ドラム缶をドラム缶押上げ用シリンダの作動によりコン
ベアの上方へ押上げて回転可能に載置する受台と、スイ
ングアーム回動用シリンダによって水平回動せられるス
イングアームの先端部に回転可能に装着されるとともに
真空ポンプに連結され、上記のように押上げられたドラ
ム缶の蓋を吸着するパッドと、移動用シリンダの作動に
より上記受台上のドラム缶の胴部に向かって前進後退す
る移動枠と、この移動枠に、モータによって回転せられ
るように軸架されかつギアーを嵌着したメスロータ軸と
、このメスロータ軸の先端に固着されたメスロータと、
回転刃軸回動用シリンダによって上下動せられるように
上記移動枠に枢支されかつ上記メスロータ軸に従動して
回転するようにそれのギアーに噛合するギアーを嵌着し
た回転刃軸と、この回転刃軸の先端に固着されその上方
回動にともない上記ドラム缶の上周縁の耳部の下側に入
り込んでその耳部を上記メスロータとで挾みそれと協働
してドラム缶を回転させながらその耳部を切断する回転
刃と、上記移動枠とは反対側において押え用シリンダの
作動によりドラム缶の胴部に向かって前進、後退する押
え移動体とこの押え移動体に軸支されその前進にともな
いドラム缶の胴部を押圧する押えローラと、上記移動枠
に軸支されその前進にともないドラム缶の胴部を押圧し
て上記押え移動体側の押圧ローラとでドラム缶の胴部を
挾持する押えローラとを備えてなることを特徴とするも
のである。

以下には本発明を図示の実施例について詳細に説明する
。

本自動開封機はベース１０上に統一装置されている。

開封しようとするドラム缶４はチェーンコンベアａによ
って本自動開封機内に送り込まれ、これにて開封（蓋を
切り取る）せられたのち再びチェーンコンベアａにて他
所へ搬送される。

チェーンコンベアａの下方であってベース１上にはドラ
ム缶押上げ用シリンダ１が設置されている。

このシリンダ１のピストンロッドの先端（上端〕には、
上面に４個の支えローラ２・・・・・・を軸支した受台
３が固定され、シリンダ１が作動して受台３が上昇する
と、支えローラ２・・・上にドラム缶４が載るようにな
っている。

なお、受台３は、その偏・心位置にピストンロッド５ａ
の先端を固着した回り止め用シリンダ５によって、回転
しないようになっている。

上記ベース１０上に立設した支柱１８の中途に、滑台１
９が水平に横設され、その滑台１９上に移動枠すが第１
図左右力向に摺動自在となるように載せである。

移動枠すは、側板２０，２１を平行に対向させた筒状で
あって、側板２０，２１の上部外面に軸架したガイドロ
ーラ１６が上記支柱１８に横架したレール１７に沿い転
動するようになっている。

そして、この移動枠すは、支柱１８と固定関係にある移
動用シリンダ２２によって前進、後退せられるようにな
っている。

移動枠すには、その最上部においてモータ１１を乗載し
であるとともに、このモータ１１にチェーン１１′で連
係したメスロータ軸７′を軸架し、さらに回転刃軸６′
をメスロータ軸７′の下方においてピン１２によって上
下に回動変位し得るように枢支しである。

メスロータ軸７′はその先端に周面が窪んだメスロータ
７を一体的に備え、また回転刃軸６′はその先端に算盤
珠状の回転刃６を一体的に備えている。

メスロータ軸７′は、移動枠すに、メスロータ７側に向
って下降する傾斜をなして軸架してあり、また回転刃軸
６′は、ピン１４によって移動枠すに取り付けた回転刃
軸回動用シリンダ１３のピストンロッドと連結してあり
、常時はそのピストンロッドが引込んでいることにより
回転刃軸１６′は、第５図鎖線に示すようにメスロータ
軸７′とは離れた下方位置に退避しているものであるが
、ピストンロッドが伸長することにより回転刃軸６′は
上方へと回動して、それに嵌着したギアー８をメスロー
タ軸７′のギアー９に噛み合せるとともに、その回転刃
６をメスロータ７に対向させるようになっている。

さらに、移動枠すの前側中途には、ドラム缶４の胴部を
押えるための押えローラ１５を、２個所に軸架しである
。

一方、移動枠すとは反対側において押え用シリンダ３５
によって前進、後退する押え移動体Ｃに、同じくドラム
缶４の胴部を押えて上記押えローラ１５とでドラム缶４
の胴部を挾むことになる押えローラ３４を上下左右４個
所に軸架しである。

さらに、上述のごとくして受台３の支えローラ２上に載
ったドラム缶４の蓋を吸着するために、本装置の上部に
おいて吸着手段を設けである。

この吸着手段は、上記押え移動体Ｃは装架している支柱
１８の上端において水平回動するスイングアーム３０の
先端に設けである。

すなわち、第４図に詳しく示すように、スイングアーム
３０の先端に備えた軸受３０ａに、連結管４５を回転自
在に嵌装しであるとともに、この連結管４５の下端にば
ね座４６を固設してあり、さらにこのばね座４６には、
パッド２３を支持したパッド支持体２３ａを案内ロッド
４７によって吊下しである。

パッド支持体２３ａはばね３１によって下方へ付勢され
ており、常時は案内ロッド４７によって落下を阻止され
る下限位置にある。

また、パッド支持体２３ａは、下端開口がパッド２３の
中央に臨みしかも上記連結管４５に嵌まってそのなかを
上下摺動できる摺動管２３ｂを備えていて、パッド２３
は、この摺動管２３ｂ、上記連結管４５．これを一体的
な連結管４８２回転管継手３２及びパイプ３３を通じて
、上記スイングアーム３０上に載置した真空ポンプ２８
に連結されている。

真空ポンプ２８は、同じくスイングアーム３０上に載置
したモータ２９によって駆動せられるようにしである。

スイングアーム３０は第３図に示すように、その軸２４
に嵌着したピニオン２５をボックス４４内においてラッ
ク２６に噛合させている。

ランク２６は、ボックス４４の外側に取り付けたスイン
グアーム回動用シリンダ２７のピストンロッドと一体的
になっていて、スイングアーム３０はシリンダ２７の作
動によって、上記パッド２３が前記受台３の真上に対応
する位置からそこよりほぼ１８０度はど離れた位置の間
において往復回動できるようになっている。

しかして、前記ドラム缶押上げ用シリンダ１゜移動用シ
リンダ２２．押え用シリンダ３５２回転刃軸回動用シリ
ンダ１３．スイングアーム回動用シリンダ２７及び真空
ポンプ２８は、適宜な制御回路によって一定の関係で連
係動作せられるようになっているもので、前述のごとく
して受台３の上昇によりドラム缶４が持ち上げられると
、ドラム缶４の蓋がパッド２３に当接し、そのパッド２
３が少しく持ち上げられた状態で蓋に密着する。

すると、真空ポンプ２８が働いてドラム缶４の蓋がパッ
ド２３に吸着せられる。

一方、上記受台３の上昇と同時に、移動枠すと押え移動
体Ｃとがともに前進し、受台３が上限位置に達したとこ
ろでドラム缶４の胴部は、移動枠す側の押えローラ１５
と押え移動体Ｃ側の押えローラ３４とに挾まれて、受台
３上における移動を拘束される。

さらに、これと同時に回転刃軸回動用シリンダ１３によ
って回転刃軸６′が上方へ回動し、その先端の回転刃６
が第５図に示すように、ドラム缶４の胴部と蓋とを結合
しているドラム缶の耳部４０の間に下側より強引に入り
込む。

このとき、メスロータ７は耳部４０の上端縁にきている
ので、耳部４０はメスロータ７と回転刃６とに挾まれる
とともに、回転刃６によって上側に起されることになる
。

また、回転刃軸６′の上向き回動によってギアー８がギ
ア９に噛み合うので、回転刃６はメスロータ７とで耳部
４０を挾んだままそれと同時回転することになる。

この挾んだ状態での回転によって、ドラム缶４は受台３
の支えローラ２上を回転せられる。

かかるドラム缶４の回転中においても、パッド２３によ
る蓋の吸着は保持されているものであるが、パッド支持
体２３ａ、ばね座４６は軸受３０ａによってスイングア
ーム３０に対し回転し、また連結管４８は回転管継手３
２によってパイプ３３に対し回転するので、上記吸着は
ドラム缶４が回転しても何ら支障なく継続して行われる
。

したがって、シリンダ１３によって上向き勢力を与えら
れている回転刃６によって耳部４０が切り取られ、切断
された蓋がドラム缶４中に落ちようとしても、それはパ
ッド２３の吸着力によって阻止され、その才まの状態を
保持される。

切断が完全に行われる時間を予め見計らって設定してお
いたタイマーが動作停止すると、シリンダ１３，２２．
３５，１の復帰作動によって回転刃軸６′が下降回動す
るとともに、移動枠す及び押え移動体Ｃが後退してドラ
ム缶４の胴部の保持が開放され、さらに受台３が下降し
て切断された蓋とドラム缶４とが分離され、蓋の無くな
ったドラム缶４はチェーンコンベアａ上に乗って搬出さ
れる。

この搬出と同時にスイングアーム回動用シリンダ２７が
作動してスイングアーム３０が回動し、パッド２３に吸
着されている蓋を受台３の上方とは違う位置へと運ぶ。

スイングアーム３０が所定のところまで回動すると、そ
れに取り付けた弁４２のレバー４３が、ボックス４４に
取り付けたレバー起動体４１に衝接することより弁４２
が開き、これによってパッド２３の真空が開放されてそ
れに吸着していた蓋が所定のところにおいて落下する。

これが終ると、スイングアーム３０は復動回動し、もと
のドラム缶吸着態勢となる。

なお、上記においては、ドラム缶４を、メスロータ７と
回転刃６との挾持回転により回転させたが、さらに別に
専用の強制回転手段を設けて、強制的に回転させるよう
にすれば、切断をさらに容易に行うことができるもので
ある。

以上に述べたところから明らかなとおり、本発明ドラム
缶の自動開封機は、コンベアによって搬送されてきたド
ラム缶を、ドラム缶押上げ用シリンダの作動により受台
上に転載してコンベア上に浮上させ、そのドラム缶の蓋
をパッドにより真空吸着するとともに、その胴部を押え
ローラにて挾持し、また移動用シリンダの作動により移
動枠を前進させてメスロータと回転刃とをドラム缶の上
周縁の耳部の上下両側に位置させ、回転刃軸回動用シリ
ンダの作動により回転刃軸を回動させて回転刃を耳部の
下側に喰い込ませ、この回転刃と上記メスロータにて耳
部を挾持してドラム缶を回転させることにより、その耳
部を回転刃で切断するようにしたので、コンベアによっ
て搬送されてくるドラム缶を次から次と連続して自動的
に開封、すなわちその蓋を上周縁の耳部に沿って自動的
に切断できるとともに、その切り取った蓋がドラム缶内
に落ちるのを防止できる。

また、上記パッドを、スイングアーム回動用シリンダに
よって水平回動せられるスイングアームに回転可能に装
着したので、切り取った蓋を所定の収集個所へ自動的に
移動できる。

さらに、上記回転刃軸を上記メスロータのメスロータ軸
に従動させて回転させ、回転刃とメスロータとでドラム
缶の耳部を挾持してこれらの回転力でドラム缶を回転さ
せながら回転刃によって切断するようにするとともに、
かかる切断を、上記移動枠に軸支した押えローラとその
反対側の押え移動体に軸支した押えローラにてドラム缶
の胴部を挾持しておいて行うようにしたので、蓋の切り
取りを能率的にしかもドラム缶を揺動させることなく的
確に行うことができる。

さらにまた、上記受台、スイングアーム、回転刃軸、移
動枠及び押え移動体をいずれもシリンダにて作動するよ
うにしたので、受台へのドラム缶の転載動作、切り取っ
た蓋の収集動作９回転刃及びメスロータの位置決め動作
、押えローラによるドラム缶の胴部の挟持動作のすべて
の動作を空気圧あるいは油圧によって一括して自動制御
できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示し、第１図は一部切欠き正
面図、第２図は右側面図、第３図は一部を切欠いて示す
側面図、第４図は吸着機構の詳細を示すその一部切欠き
正面図、第５図は、メスロータと回転刃の関係を示すそ
れらの拡大図である。 ａ・・・・・・チェーンコンベア、４・・・・・・ドラ
ム缶、１・・・・・・ドラム缶押上げ用シリンダ、３・
・・・・・受台、２７・・・・・・スイングアーム回動
用シリンダ、３０・・・・・・スイングアーム、２８・
・・・・・真空ポンプ、２３・・・・・・パッド、２２
・・・・・・移動用シリンダ、ｂ・・・・・・移動枠、
１１・・・・・・モータ、９・・・・・・ギアー、７′
・・・・・・メスロータ軸、７・・・・・・メスロータ
、１３・・・・・・回転刃軸回動用シリンダ、８・・・
・・・ギアー、６′−・・・・・回転刃軸、６・・・・
・・回転刃、３５・・・・・・押え用シリンダ、Ｃ・・
・・・・押え移動体、３４，１５・・・・・・・押えロ
ーラ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ コンベアによって搬送されてきたドラム缶をドラム
   缶押上げ用シリンダの作動によりコンベアの上方へ押上
   げて回転可能に載置する受台と、スイングアーム回動用
   シリンダによって水平回動せられるスイングアームの先
   端部に回転可能に装着されるとともに真空ポンプに連結
   され、上記のように押上げられたドラム缶の蓋を吸着す
   るパッドと、移動用シリンダの作動により上記受台上の
   ドラム缶の胴部に向かって前進、後退する移動枠と、こ
   の移動枠に、モータによって回動せられるように軸架さ
   れかつギアーを嵌着したメスロータ軸と、このメスロー
   タ軸の先端に固着されたメスロータと、回転刃軸回動用
   シリンダによって上下回動せられるように上記移動枠に
   枢支されかつ上記メスロータ軸に従動して回転するよう
   にそれのギアーに噛合するギアーを嵌着した回転刃軸と
   、この回転刃軸の先端に固着されその上方回動にともな
   い上記ドラム缶の上周縁の耳部の下側に入り込んでその
   耳部を上記メスロータとで挾みそれと協働してドラム缶
   を回転させながらその耳部を切断する回転刃と、上記移
   動枠とは反対側において押え用シＩＪンダの作動により
   ドラム缶の胴部に向かって前進、後退する押え移動体と
   、この押え移動体に軸支されその前進にともないドラム
   缶の胴部を押圧する押えローラと、上記移動枠に軸支さ
   れその前進にともないドラム缶の胴部を押圧して上記押
   え移動体側の押えローラとでドラム缶の胴部を挾持する
   押えローラとを備えてなることを特徴とするドラム缶の
   自動開封機。