JPS5819307Y2 - 2サイクルエンジンの吸気装置 - Google Patents

2サイクルエンジンの吸気装置

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JPS5819307Y2
JPS5819307Y2 JP1976052797U JP5279776U JPS5819307Y2 JP S5819307 Y2 JPS5819307 Y2 JP S5819307Y2 JP 1976052797 U JP1976052797 U JP 1976052797U JP 5279776 U JP5279776 U JP 5279776U JP S5819307 Y2 JPS5819307 Y2 JP S5819307Y2
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JP
Japan
Prior art keywords
intake
piston
valve
intake port
opened
Prior art date
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Expired
Application number
JP1976052797U
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JPS52145211U (ja
Inventor
諒平 松本
Original Assignee
スズキ株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案は空燃比を、エンジンの全開低速から全開高速ま
でできる限り一定となるようにして安定した運転ができ
るようにした、2サイクルエンジンの吸気装置に関する
ものである。
2サイクルエンジンの吸気装置には、リードバルブ方式
、ピストンバルブ方式、ロータリーバルブ方式があるが
、リードバルブ方式、ロータリーバルブ方式は全開低速
においては吸気が薄くなり、ピストンバルブ方式は吹き
返しのために吸気が濃くなる。
これは次の理由によるものである。すなわち、まず、ピ
ストンバルブ方式は、シリンダの壁部に開口した吸気口
を、このシリンダ内を昇降するピストンの下端で開閉す
ることになるので、ピストンが上昇するときの吸気口開
口時とピストンが下降して吸気口を閉じるときとは、ピ
ストンの上死点を基準にして、必ず対称の時点で行なわ
れることになる。
このため、ピストンが上死点を過ぎ、下降して吸気口を
閉じるまでの間、クランクケース内に圧縮されている混
合気が吸気口からキャブレター側に吹き返す問題が生じ
る。
これは特に、−瞬のスロットルバルブを開いた場合とか
、上り坂のようにスロット開度が大きくても低速のとき
のようにスロットルバルブが全開低速のときなどに多く
生じ、これが生ずると、その脈動波がキャブレターの燃
料ノズルに影響を与えて、燃料を吸い出してしまうこと
により濃混合気となるのである。
ここでピストンバルブ方式の2サイクルエンジンにおい
て、吸気口の開閉タイミングとエンジンの出力性能との
関係を説明する。
ピストンバルブ方式の2サイクルエンジンにあっては、
ピストンが下死点から上死点に向うときを基準にして、
ピストンの上昇開始時からどれほどの時間を要して吸気
口を開くかを吸気タイミングといい、上昇行程に入って
すぐ吸気口を開くものを、それより遅く(ピストンが上
死点に近ずくこと)開くものに対して開口のタイミング
が早いというのである。
吸気口を閉じる方はこれと対称で、ピストンが上死点か
ら下降する行程に入ってすぐ吸気口を閉じるものを、下
死点に近すいてから閉じるものに対して閉じるタイミン
グが早いというのである。
一般のピストンバルブ方式2サイクルエンジンでは、吸
気タイミングはピストンの上死点前70〜75°で開き
、上死点後対称位置の70〜75°で閉じるようになっ
ている。
ここで性能向上のためだけを考えれば、吸気の早い時点
で開始させ、シリンダ内に少しでも多くの混合気を吸入
させればよいことから、レーサー車のような高速走行車
では上死点80°以上で吸気口を開くようにしたもので
ある。
しかじなか゛らこのようにすると、当然のことながら閉
じるのが遅くなるので、吸気タイミングを早くすればす
るほどクランクケース内で圧縮された混合気のキャブレ
ター側への吹き返し率が多くなることになる。
一方、低速走行を主として、できる限り上述した吸き返
しが生じないエンジンを得ようとすれば、吸気口の開く
タイミングを遅くシ、閉じるタイミングを早くすればよ
いことになる(たとえば吸気口の開閉タイミングをピス
トン上死点を基準にして60〜65°位にする)。
しかしながらこのようにすると、シリンダ内への混合気
の吸入が充分に行なわれないことになるので、高い性能
を期待することができないことになる。
このようにピストンバルブ方式の2サイクルエンジンで
は、吸気タイミングを早くしたり遅くしたりして、希望
する性能を得るようにしている。
次にリードバルブ方式が全開低速時に吸気が薄くなる点
について説明する。
リードバルブ方式の場合、クランクケース内が負圧にな
れば吸気が吸い込まれるので、この場合、スロワI・ル
バルブが大きく開いているとその吸気負圧が吸気通路の
全面積に作用することからキャブレターの燃料ノズルか
ら燃料を吸い出す力が弱くなってしまい、相対的に薄い
吸気になってしまうことによるものである。
しかしながらスロットルバルブが全開であっても、高速
であれば燃料ノズルからその流速によって充分な量の燃
料を吸い上げるので濃くなり、またスロットルバルブが
低開度であれば、それに見合った量の燃料が吸い出され
るので、適度の濃さになる。
以上説明したような両方式の2サイクルエンジンがそれ
ぞれ有する問題を解決するために、リードバルブ方式と
ピストンバルブ方式とを組合わせたものが開発されてい
るが、これでも高速出力を出そうとすると、低速での吹
き返しが多くなってしまうものである。
またピストンバルブ方式では、低開度での高回転におい
て混合気が薄くなり、異常燃焼するので、排ガスセツテ
ィングがやりにくいという問題を残していた。
本考案は以上説明したピストンバルブ方式とリードバル
ブ方式のそれぞれの特性に鑑み、シリンダに2つの吸気
通路を設け、一方の遅い吸気タイミングあるいはリード
バルブ方式にして吹き返しのないものとし、同時に仕切
壁により低速全開時の希薄化を防ぐようにし、これによ
って全開低速から全開高速まで安定した空燃比が得られ
るようにしたものである。
以下、本考案の一実施例を図によって説明する。
2サイクルエンジン1のシリンダ2には、その壁部に吸
気口3が開口しており、該吸気口3はピストン4の上下
動に伴ないピストン4により開閉されるものであり、吸
気口3とピストン4とによりピストンバルブを構成して
いる。
このピストンバルブは、シリンダのピストン下死点側に
近すけて開口させた吸気口3により、吸気タイミングが
早めとなるように設定しである。
一方、クランクケース5には吸気口6が開口しており、
この吸気口6にはリードバルブ7が設けられている。
このり−ドバルフ゛7は、クランクケース5内の負圧に
より開閉されるものである。
なお、このリードバルブ7は、その強さを適当に選定す
ることにより、前記吸気口3よりも遅いタイミングで開
くようにしである。
吸気口3,6から吸気通路8,9が延長されており、吸
気通路8,9間は仕切壁10で区画されている。
更に、2サイクルエンジン1のキャブレター11の吸入
側は仕切壁10に接続される仕切壁10′で2つの吸気
通路12.13に区画されており、吸気通路12は吸気
通路8に、吸気通路13は吸気通路9にそれぞれ連通し
ている。
前述の仕切壁10′はキャブレター11のスロットルバ
ルブ11 aの摺動部まで延びており、キャブレター1
1のスロットルバルブ11 aが仕切壁10′まで開い
ているときは、吸気通路13,9が開くようになってお
り、これによって吸気ガスはリードバルブ7を開いてク
ランクケース5内に流入するようになっている。
また、スロットルバルブ11 aが仕切壁10’以上に
開くと、吸気ガスは吸気通路12,8よりクランクケー
ス5内に流入するようになっている。
なお、仕切壁10’は燃料ノズル14より離して設けら
れており、吸気通路12側と燃料ノズル14側とを画成
している。
図中、符号15で示すものは排気孔である。
次に、この装置の作動を説明すると、まずスロットルバ
ルブ11 aが仕切壁10’のところまで開いたときに
は、吸気通路13,9を通り、開弁じたリードバルブ7
を通って、クランクケース5の内部に入る。
この場合にはリードバルブ方式であるため、吹き返しは
生じない。
スロットルバルブ11 aが仕切壁10′以上に開くと
(出力を要するとき)、ピストン4と吸気口3とで構成
されるピストンバルブ系が作動することになる。
ピストンバルブの吸気タイミングを早く設定しであると
、ピストンバルブの作動により吹き返しが生ずるが、仕
切壁10′がスロットルバルブ11 aの摺動部にまで
達しているので、吹き返しの脈動波はここで遮断、また
は減衰される。
このため脈動波の往復流による燃料ノズル14に与える
影響はなくなって、燃料の吸い出されが防止され、濃混
合気となることがなくなるのである。
部分負荷(低開度)では、燃料の流量が低回転で薄く、
高回転で濃くなり、排気ガスセツティングが行ないやす
くなる。
以上説明した実施例では、リードバルブ7を使用したが
、この代りに、吸気口3よりは遅い吸気タイミングで開
く位置に開口させた別途吸気口を設け、この吸気口をピ
ストン4で開閉するピストンバルブを設けるようにして
も良い。
本考案は以上説明したように構成したものであるから、
次のような効果がある。
■仕切壁で2つの吸気通路を仕切り、燃料ノズルを吸気
タイミングの早い第1の吸気通路より離したので、第1
の吸気通路が開いたときの吹き返しの影響を受けず、こ
れにより、全開低速から全開高速まで安定した空燃比が
得られることになる。
■吸気タイミングの早い方のピストンバルブの吸気口の
インレットタイミングを早くできるので、高速出力を得
やすい。
■部分負荷ではリードバルブ系で運転されるので、低回
転での空燃比の変化が少ない。
このため、走行フィーリングが良くなる。
【図面の簡単な説明】
図は本考案に係る2サイクルエンジンの吸気装置の断面
図である。 1・・・・・・2サイクルエンジン、2・・・・・・シ
リンダ、3・・・・・・吸気口、4・・・・・・ピスト
ン、5・・・・・・クランクケース、6・・・・・・吸
気口、7・・・・・・リードバルブ、8,9,12゜1
3・・・・・・吸気通路、10.10’・・・・・・仕
切壁、11・・・・・・キャブレター、11 a・・・
・・・スロットルバルブ、14・・・・・・燃料ノズル

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 吸気系を2つの吸気通路に分割し、第1の吸気通路の先
    端はシリンダに設けた吸気口に開口し、第2の吸気通路
    の先端は前記吸気口よりは遅い吸気タイミングで開く位
    置に開口させた別の吸気口、あるいはリードバルブを設
    けたクランクケースの吸気口に開口し、前記2つの吸気
    通路はピストンバルブ式のキャブレターのスロットルバ
    ルブの摺動部まで延ばした仕切壁で区画し、該2つの吸
    気通路のうちの第1の吸気通路の基端はキャブレターの
    燃料ノズルより離し、第2の吸気通路の基端はそれより
    燃料ノズルに近い位置にしてそれぞれ前記スロットルバ
    ルブに臨ませて開口し、該スロットルバルブの上昇によ
    り、まず第2の吸気通路が開き、次に第1の吸気通路が
    開くよう構成したことを特徴とする2サイクルエンジン
    の吸気装置。
JP1976052797U 1976-04-27 1976-04-27 2サイクルエンジンの吸気装置 Expired JPS5819307Y2 (ja)

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JP1976052797U JPS5819307Y2 (ja) 1976-04-27 1976-04-27 2サイクルエンジンの吸気装置

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JP1976052797U JPS5819307Y2 (ja) 1976-04-27 1976-04-27 2サイクルエンジンの吸気装置

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Publication Number Publication Date
JPS52145211U JPS52145211U (ja) 1977-11-04
JPS5819307Y2 true JPS5819307Y2 (ja) 1983-04-20

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS49120007A (ja) * 1973-03-26 1974-11-16

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5219518U (ja) * 1975-07-31 1977-02-12

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS49120007A (ja) * 1973-03-26 1974-11-16

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