JPS58185294A - 中間調表現可能な転写フイルム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は感熱転写プリンタに用うるに好適な転写フィル
ムに関し、とりわけ中間調表現が可能な転写フィルムに
関する。

従来、感熱転写プリンタに用いられてきた転写フィルム
は、サーマルヘッドの抵抗体を通電制御し、通電のオン
オフによりインクが転写される力へされないかの２値制
御しか出来なかった。従って銀塩写真で表現される様な
中間調の階調を再現性良く表現することが不可能であっ
た。

本発明は上述の点に鑑み、中間調の画像を容易に再現で
きる転写フィルムの提供を目的としている。即ち、基材
の表面に融点の異なるインク層を複数層配することによ
り、中間調表現可能な転写フィルムの提供を目的として
いる。

以下図面を参照して本発明の詳細な説明する。

図は本実施例の転写フィルム、サーマルヘッド。

及び転写紙の断面を示す。

図において、１は本実施例の転写フィルム、２は転写フ
ィルムを加熱制御するサーマルヘッド、６はフィルム１
のインクの一部が転写され、画像が形成される被転写紙
を示す。

フィルム１．ヘッド２．被転写紙６は記録時には不図示
の手段により相互に圧接されている。

転写フィルム１において、１１は基材であり厚さ１０μ
ｍ前後の例えばポリエステルフィルムである。

１２はポリエステルフィルム１１０表面に塗布された熱
溶融性インクＡで、さらにその上に図示の如く、１３の
熱溶融性インクＢ、さらにまたその上に１４の熱溶融性
インクＣを塗布しである。これらの熱溶融性インクＡ、
Ｂ、Ｃはそれぞれ数μｍの厚みに塗布するが、各種条件
に応じてそれぞれの厚みを異ならしてもよい。またイン
クＡ、Ｂ。

Ｃの融点は高、中、低の順に外へ行く程融点の低い物を
選んで塗布するが、その為には顔料あるいは染料をバイ
ンドするワックスの融点が大きく効くので、それを選択
使用する。

またインクＪ＃Ａ、Ｂ、Ｃは同一色のインクであり、そ
のインク濃度は濃、中、淡の順に外へ行く程薄くしてお
り、濃度を変える為に同一のインク材料を用い、前記ワ
ックスへの混入比率なＡ、Ｂ、Ｃの順に漸減させている
。また元々濃度が異なる同色系統のインク材料を用いる
ことも可能である。

サーマルヘッド２において、２１は耐摩耗層、２２は抵
抗体（発熱部）、２３は導体（導電部）、２４は基板で
ある。３は前述の如くインク層Ａ〜Ｃの一部が転写され
印刷される被転写紙であり、普通の紙が使用可能である
。

印刷は以下の様にして行われる。通常の感熱転写と同様
にしてサーマルヘッドの抵抗体２２に導体２３を介して
通電すると、供給された電力に応じた熱が発生して、図
中に点線１．ｎ、ＩＩＩで示す様な温度分布が転写フィ
ルムに生ずる。供給された電力が比較的少ない場合には
、点線■は３００℃。

点線■の所は３３０℃９点線Ｉｌｌの所は３６０℃と云
った様な温度分布が生ずるが、この時例えばインク層へ
の融点が４６０℃、Ｂが６８０℃、Ｃが６００℃である
と、インク層Ａ及びＢは融解せず、インク層Ｃの点線Ｉ
の内側の部分のみが融解し、これと圧接された被転写紙
６には薄色のインク層Ｃのみが転写される。抵抗体２２
への供給電力を上げて点線■の内側を３８０℃以上に上
げればインク層Ｂ。

Ｃが融解し、被転写紙６の表面に転写される。抵抗体２
２への供給電力をさらに上げ点線■の内側を４６０℃以
上に上げると、インク層Ａ、、Ｂ、Ｃの全てが被転写紙
６の表面に転写される。

この様にして、抵抗体２２への供給電力を制御すると、
薄色のインク層Ｃのみが転写される場合、薄色のインク
層Ｃと共に中間濃度のインク層Ｂも転写され、観察者か
ら見ると、表面には薄色のインク層Ｃが見えず中間濃度
のインク層Ｂが見える１易合、さらにはその上にインク
層Ａも転写され濃い色として観察される場合とが生ずる
。

この様にして少なくとも３種類の濃度の印刷が観察者に
見えることに成るが、供給電力によっては薄色のインク
層Ｃがごく少量のみ転写されるケースと、もつと多量に
転写されるケースに初まり、濃色のインク層Ａもが多量
に転写される非常に濃い印刷まで、非常に広範囲に渡っ
た濃度を被転写紙乙の上に表現することができる。

尚、本実施例においては、夫々インク層のインク濃度を
変えたがインク濃度を変えなくても、供給電力量によっ
て転写されるインク量は変化するので中間調の再現が可
能である。

又、転写（印刷）後、インクが転写された被転写紙を熱
したローラーの間を通すこと等により、転写された濃度
の異なるインク（ＣとＢ、ＣとＢとＡ）を再度法して混
合させ、画像の品位を高めることもできる。

この様な用い方をする場合には、濃色のインクＡに薄色
のインクＢ及びＣが混り最高濃度が低下することに成る
ので、本実施例の如くインク層の厚みをＡ、Ｂ、Ｃの順
に次第に小さく構成した転写フィルムとすることが望ま
しい。

以上の説明においては、単色例えば黒一色による画像の
印刷について述べたが、複数回繰り返すことにより、カ
ラー画像の印刷も可能である。即ち、従来公知の感熱転
写において、転写フィルムとしてシアン、マゼンタ、イ
エロー、あるいはさらにブラックの物を用い、これら各
色の転写フィルムを用いて順次色分解した画像の信号を
サーマルヘッドに印加して被転写紙上に重ねて印刷する
ことにより、天然色あるいはフォールスカラーの画像を
印刷する方式があるが、本発明の転写フィルムの場合に
も同様に各色の物を作成して重ねて印刷することにより
天然色あるいはフォールスヵラーの画像の印刷が可能と
なる。

尚、本発明の転写フィルムを用いる場合には上述の如く
、中間調の表現が非常に良く出来る′為、従来公知の転
写フィルムを用いた場合と比べ、格段に良い画質の天然
色画像が得られることは云う迄もない。

尚、インク各層のインク濃度は変えず融点のみ異なるイ
ンク層を各層に構成した場合でも、転写されるインクの
量を微妙にコントロール可能であり、中間調の表現には
極めて有効である。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の一実施例の転写フィルムを用いて印刷する
際の関連部材を含む断面図である。 図において１は転写フィルム、１１は基材、１２は熱溶
融性インク層Ａ、１３は熱溶融性インク層Ｂ、１４は熱
溶融性インク層Ｃ１２はサーマルヘッド、２１は耐摩耗
層、２２は発熱抵抗体、２３は導体、２４は基板、６は
被転写紙を夫々示す。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）基材の表面に融点の異なるインク層を複数層配し
   たことを特徴とする中間調表現可能な転写フィルム。
2. （２）前記複数のインク層のインク濃度が異なることを
   特徴とする特許請求の範囲第１項記載の転写フィルム。 （ろ）前記複数のインク層のうち外側のインク層の厚み
   を内側のインク層の厚みよりも薄くしたことを特徴とす
   る特許請求の範囲第１項又は第２項記載の転写フィルム
   。