JPS5818098Y2 - 厨房装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はガスあるいは電気を熱源としたオーブン等のよ
うな加熱調理器とキャビネット等の設備とを組合せてな
る厨房装置に関するものである。

一般にガスオーブンは調理中に発生する油煙。

排ガスによって室内空気を汚染するため、使用の都度、
換気扇を作動させる必要があった。

またこの時、上記換気扇とオーブンとが離れた位置にあ
ると、その間にある壁や器具が油煙によって汚れるとい
う問題もあった。

このような問題を解決するためガスオーブンに排気装置
を内蔵したいわゆる強制排気式ガスオーブンが提案され
ている。

ところがこれまでのものは高温の排気ガスがそのままフ
ァン装置を通過するため熱劣化しやすく大きな問題とな
っていた。

本考案はこのような従来欠点の除去を目的としたもので
、ファン装置の耐久性がよく、加熱調理器のキャビネッ
トに組合せても安心して使用できる厨房装置を提供する
ものである。

以下その一実施例を物品収納期間に組込んだガスオーブ
ンを用いて説明する。

図において、１，２は物品収納棚、３はこの上下の物品
収納棚１，２間に一体に組込んだガスオーブンで、以下
第２図、第３図を用いてその構造を説明する。

４はオーブン筐体で、内部に加熱庫５を形成するタンク
６が組込んで゛ある。

７はこのタンク６内に設けたガスバーナで、加熱庫５内
に入れた受皿８上の被調理物９を加熱調理するものであ
る。

１０は上記タンク６の上方に配設した排気筒で、その前
部は筐体前部に位置させて開口１０ ａするとともに後
部は室外に向けて開口させ、オーブン筐体４の後部に位
置する排気筒１０内には強制排気用のファン装置１１が
組込んである。

そしてこの排気筒１０は前記タンク６の上部に設けた排
気ダクト１２によって加熱庫５とも連通させ、かつ排気
ダクト１２は扉１３によって開閉される加熱庫５の前部
開口付近に開口させである。

１４は前記ファン装置１１の駆動回路１５を設けたスイ
ッチで、電磁コイル１６によって０ＮＯＦＦ駆動される
ようになっている。

そしてこの電磁コイル１６は二つに分割し、その一方１
６ ａはガスバーナ点火用の種火を検出して熱起電力を
生じる運転開始用の熱電対１７に接続しである。

またもう一方の電磁コイル１６ ｂは加熱庫内の温度を
検出してこれが一定温度以下になるまで十分な熱起電力
を発生し続ける熱電対１８に接続しである。

上記横取において、次にその動作を説明する。

まずガスコック（図示せず）を開いてガスバーナ７なら
びに種火バーナ１９にガスを供給し、これを点火燃焼さ
せる。

これによります熱電対１７が種火バーナ１９の種火を検
出して熱起電力を発生し、スイッチ１４を閉じてファン
装置１１は運転状態に入る。

そして排気ダクト１２を介して加熱庫内の油煙、排ガス
等を吸引し、室外へと放出する。

この時、上記ファン装置１１は排気筒１０の前面開口１
０ａから室内の冷気を吸引し、排気ダクト１２からの高
温の排ガスとともにこれを放出する。

したがって上記排気ダクト１２から排ガスは冷気の混入
によってその温度がかなり低いものとなり、排気筒１０
内のファン装置１１はほとんど熱の影響を受けなくなる
。

また、上記のようにして加熱調理した被調理物９を取出
すべく扉１３を開いても、加熱庫５内の排ガスは加熱庫
５の前部開口付近から吸引排気されているのでこの前部
開口から室内へと大量にあふれ出るようなことがなく、
室内の油煙による汚れを極力少ないものとすることがで
きる。

一方、このようにして加熱調理を終え、ガスバーナ７な
らびに種火バーナ１９の燃焼を停止させると、熱電対１
７は熱起電力がなくなってファン装置１１のスイッチ１
４を吸着保持できなくなるが、加熱庫５内に設けた熱電
対１８が熱起電力を発生し続けて一方の電磁コイル１６
ｂを励磁し、スイッチ１４を吸着保持、すなわち閉或し
続ける。

そしてこれは加熱庫５内の温度が一定以下になるまで続
けられ、その間ファン装置１１は回転し続けて加熱庫内
の熱気を吸引排気、すなわち加熱庫を冷却していく。

したがってオーブン筐体４は調理終了と同時に加熱庫５
内の予熱によって高温に加熱されていくようなことがな
くなり、これと一体化した物品収納棚１，２に悪影響を
与えるようなことがなくなる。

本考案は特に上部の物品収納棚１に対して排気筒１０は
空気断層をなし、断熱効果が大きい。

さらに加熱庫５と排気筒１０を連通ずる排気ダクト１２
を吸気口１０ ａと近接し、ファン装置１１とは離して
設けであるので、排気ガスは冷たい空気で効率よく冷却
され、しかもその排気ガスはファン装置１１に至るまで
にも冷される形となって、ファン装置１１にふれる時に
はファン装置１１に対してほとんど熱の影響を与えない
温度になる。

また、排気ダクト１２は加熱庫５の前側上部に配設した
ことにより、わずかではあるが、第２図矢印イのような
エアーカーテンが形成され、従来から問題とされている
加熱庫５前面側からの熱流出を防止できる。

以上実施例の説明で明らかなように本考案の厨房装置に
よれば、オーブンなどの加熱庫内で生じる油煙、排ガス
等を強制的に排気するので、これらの油煙、排ガス等が
室内に露出するようなことがなく、衛生的に使用できる
とともに、上記油煙、排ガス等を吸引排気するファン装
置は室内からの冷気を吸引して、しかも加熱庫の排気ダ
クトを吸気口と近接し、かつファン装置と離してその油
煙、排ガス等の温度を低下させるので、この油煙、排ガ
ス等による熱損の度合も著しく少なくなり、耐久性も向
上し、上部設備への熱的悪影響もなくなり、安心して使
用できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例における調理器の斜視図、第
２図はその断面図、第３図は電気回路を示す概略説明図
である。 ５・・・・・・加熱庫、７・・・・・・熱源（ガスバー
ナー）、１１・・・・・・ファン装置、１２・・・・・
・排気ダクト、１４・・・・・・スイッチ、１８・・・
・・・感温素子（熱電対）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 加熱庫を有する加熱調理器の上部にキャビネット等の上
   部設備を配設し、前記加熱庫と上部設備間に空気断層を
   構成するように排気筒を設け、前記排気筒は加熱庫の前
   面開口付近に吸気口を設け、かつ排気筒内の後方部にフ
   ァン装置を設け、さらに前記加熱庫と排気筒を連通ずる
   排気ダクトを前記排気筒の吸気口と近接して設けなる厨
   房装置。