JPS5817845Y2 - ベランダ・バルコニ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、室外に張出して設置した床面に手摺りを取
付けたベランダ・バルコニーに関するものである。

第１図は従来知られている一般的なベランダ・バルコニ
ーの斜視図であって、１はコーナー支柱、２は中間支柱
、３は笠木、４は妻笠木、５は前梁、６は妻梁、７は手
摺子、８は建物側に固定する打付、９はテ゛ツキ受を示
し、多数のデツキ受９上にはデツキ材（図示せず）を設
置する構造となっている。

このような構造のベランダ・バルコニーは、たとえば物
干し台や見晴らし台などとして使用されるが、花木等の
植木台などとしても使用される。

そして、植木台として使用する場合には、デツキ材上に
植木鉢を並べて置くのが一般的であった。

しかしながら、このように手摺りの内側で多くの植木鉢
を並べると、ベランダ・バルコニーの有効床面積が減少
し、また花木等は美しく見えるものの植木鉢が露出して
美的効果を弱めてしまうなどというような欠点を有して
いた。

例えば、実開昭４７−８４９７号公報には、ベランダ・
バルコニーの手摺り内側に植木ができるようにしたもの
が示されているが、この場合、ベランダ・バルコニーの
有効床面積が減少する・という欠点を有するほか、土壌
を保持するための煉瓦やブロックが手摺り部分より露出
して美的効果を弱めてしまうという欠点を有していた。

この考案の目的は、上述した従来技術の欠点を解消し、
ベランダ・バルコニーの有効床面積を減少することなく
花木等の植付けを美麗におこなうことができるようにす
ることにある。

この考案は、室外に張出して設けた前梁、妻梁等の渠内
で床面を形成し、前記床面に手摺りを取付けたベランダ
・バルコニーにおいて、前記手摺りを前記前梁、妻梁等
の梁よりも所定間隔床面側にずらした位置に設け、前記
梁と手摺りとの間に、前記梁によって目隠しされる溝形
材を設置し、前記溝形材内に直接あるいは間接的に土壌
を入れて植木床を形成したことを特徴としている。

次にこの考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明する
。

第２図ないし第４図はこの考案の一実施例におけるベラ
ンダ・バルコニーのそれぞれ正面図、第２図Ａ−Ａ線断
面図、平面図であって、２本の支柱１０．１０間には桁
１１を支持させ、この桁１１上に多数のデツキ受１２を
配置している。

このテ゛ツキ受１２の一端側は建物側に固定した打付１
３に掛止されると共にその他端側は断面コ字形前梁１４
の下フランジに掛止されている。

また、打付１３および前梁１４の両端には側壁パネル１
５を各々固定している。

そして、両側壁パネル１５間には手摺り１６を取付けて
いる。

この手摺り１６は、その上端の笠木１７、下端の下胴縁
１８およびこれらの間に多数配置した手摺子１９から形
成されている。

このとき、手摺り１６はベランダ・バルコニーの画業１
４よりも所定間隔だけ床面２０側にずらした位置に取付
けられる。

言いかえれば、複数のデツキ受１２で形成されるベラン
ダ・バルコニーの床面２０の前端部を前記手摺り１６の
取付部より外方に張出させている。

そして、この張出した部分を植木床２１に形成するよう
にしている。

すなわち、手摺り１６の取付部より内側（建物側）のデ
ツキ受１２上にはデツキ材２２を配設すると共に、手摺
り１６の取付部より外側でかつ画業１４との間のテ゛ツ
キ受１２上には植木床２１を形成する溝形材２３を配設
している。

この溝形材２３は、画業１４よりも高さ寸法が小さいも
のとなっており、溝形材２３を設置したのちの状態では
、この溝形材２３が画業１４によって目隠しされ、外部
からは溝形材２３が見えないようにし、美的効果を一層
高めることか゛できるようにしている。

この溝形材２３の両端部には、第４図に示す（片側のみ
）ように排水孔２３ ａを形成し、テ゛ツキ材２２上の
雨水等の排水と共に雨樋２４内に排水できるようにして
いる。

そこで、上記溝形材２３内に土壌を入れて花木等を植付
ければ非常に美麗な生き生きとした外観を表現させるこ
とができる。

そして、溝形材２３は画業１４によって目隠しされてい
るため、上記美的効果は著しくすぐれたものとなる。

また、溝形材２３内には各々土壌を入れた植木鉢を適宜
数並べて置くようにすることもでき、第５図に示す如く
美しいベランダ・バルコニーにすることができる。

なお、この考案のベランダ・バルコニーは、支柱１０を
地表面から立上がらせるいわゆる立上り型のものや、支
柱１０を屋根面で支持するいわゆる屋根置型のものなど
に適用できることは明らかであり、また、支柱１０を用
いず建物自体で支持させる型式のものにも適用できるこ
とは当然である。

また、上記実施例ではベランダ・バルコニーの前面にお
いて画業１４と手摺り１６との間に植木床２１を形成し
、側面は側壁パネル１５を取付ける構造としているが、
側面についても前面と同様にして妻梁（第１図の妻梁６
参照）と手摺り１６との間に植木床２１を形成するよう
になすこともできる。

さらに、植木床２１は溝形材（たとえば鋼製やアルミニ
ウム製）に直接土壌を入れるほか、土壌を入れた植木鉢
を置くことによって間接的に土壌を入れた形態とするこ
ともできる。

以上のように、この考案によれば、室外に張出して設け
た渠内で床面を形成し、前記床面に手摺りを取付けたベ
ランダ・バルコニーにおいて、手摺りを前記梁よりも所
定間隔床面側にずらした位置に設け、前記梁と手摺りと
の間に、前記梁によって目隠しされる溝形材を設置し、
前記溝形材内に土壌を入れて植木床を形成したから、こ
の植木床を利用して花木等を植付けることができ、ベラ
ンダ・バルコニーの美的感覚を著しく高めることが可能
であり、溝形材は梁によって目隠しされているため、前
記美的感覚が損なわれることは一切ないという非常にす
ぐれた実用性の高い効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のベランダ・バルコニーの斜視図、第２図
ないし第４図はこの考案の一実施例におけるベランダ・
バルコニーのそれぞれ正面図、第２図Ａ−Ａ線断面図お
よび平面図、第５図は同じく使用状態を示す斜視図であ
る。 １２・・・・・・デツキ受、１４・・・・・・画業、１
６・・・・・・手摺り、２０・・・・・・床面、２１・
・・・・・植木床、２２・・・・・・テ゛ツキ材、２３
・・・・・・溝形材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 室外に張出して設けた渠内で床面を形成し、前記床面に
   手摺りを取付けたベランダ・バルコニーおいて、前記手
   摺りを前記梁よりも所定間隔床面側にずらした位置に設
   け、前記梁と手摺りとの間に、前記梁によって目隠しさ
   れる溝形材を設置し、前記溝形材内に土壌を入れて植木
   床を形成したことを特徴とするベランダ・パルコニ