JPS5817670Y2 - スカム除去装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、スカム除去装置に係り、特に、沈澱池、濃縮
槽に使用するに好適な、平常時水面上にあるスカム流入
口を、スカム集積時に水面下次子げることにより、スカ
ムを水と共にスカムスキーマに流入させ、排出するスカ
ム除去装置の改良に関する。

第１図に、沈澱池１０に配設された従来のスカム除去装
置の一例を示す。

図において、１２は、その断面の一部に、沈澱池１００
幅方向に延びるスカム流人口１４が形成された、略円筒
状の管からなるスカムスキーマ、１６は、沈澱池１０の
下流側端面に形成された処理水流出構である。

このような沈澱池１０において、汚水は矢印Ａに示す如
く沈澱池１０の上流側から沈澱池１０内に流入し、矢印
Ｂに示す如く沈澱池１０内を流れ、矢印Ｃに示す如く、
処理水流出構１６より沈澱池外に排出される。

この際、沈澱池１０の水面上に浮遊するスカム１８は、
まず、第１図に示す如く、スカム流人口１４が水面上に
でるようにされ、従って、スカム１８をせき止めるよう
にされたスカムスキーマ１２の上流側においてせき止め
られるため、処理水流出構１６から矢印Ｃに示す如く流
出される処理水中にスカムが流入することはない。

スカムスキーマ１２の上流側に集積されたスカム１Ｂは
、第２図に示す如く、スカムスキーマ１２を、そのスカ
ム流人口１４が上流側を向くように回転し、スカム流入
口１４に、スカム１８を水と共に流入させて沈澱池１０
外に排出させている。

しかし従来のスカム除去装置においては、第２図に示す
如く、スカムスキーマ１２のスカム流人口１４を水面下
に下げた場合においても、スカム１８下側から矢印りに
示す如くスカム１８下面の水のみが短絡流入してしまい
、スカム１８がスカムスキーマ１２の上流側に残ってし
まうという問題点を有した。

本考案は、前記従来の欠点を解消するべくなされたもの
で、スカムの排出を効果的に行なうことのできるスカム
除去装置を提供することを目的とする。

本考案は、平常時水面上にあるスカム流入口を、スカム
集積時に水面下次子げることにより、スカムを水と共に
スカムスキーマに流入させ、排出するスカム除去装置に
おいて、スカムスキーマ上流側の水面下に、整流板を水
面と略平行ｍ設し、水の短絡流入を防止しするようにし
て、前記目的を達成したものである。

以下図面を参照して、本考案の実施例を詳細に説明する
。

本実施ｆＩよ、第３図及び第４図に示す如く、従来と同
様のスカム流入口１４が形成されたスカムスキーマ１２
の上流側の水面下に、断面が略逆り字形状の整流板２０
を配設すると共に、該整流板２０下部とスカムスキーマ
１２の下面間に、ゴム等で作られたシール板２２を配設
したものである。

このシール板２２は、ボルト・ナツト等の固着手段２４
により整流板２０の下端に固定され、一方スカムスキー
マ１２の下面とは、摺動状態とされている。

以下作用を説明する。

まず平常時においては、従来と同様にスカムスキーマ１
２のスカム流入口１４を水面上に上げておき、スカムス
キーマ１２によってスカム１８のせき止めを行なう。

スカムスキーマ１２の上流側にせき止められたスカムを
排出する場合には、やはり従来と同様に、スカムスキー
マ１２のスカム流入口１４を、上流側の水面下に到達す
るようにスカムスキーマ１２を回転する。

すると、第４図に示す如く、整流板２０、シール板２２
０作用によりスカムスキーマ１２への水の短絡流入が防
止されているため、沈澱池１０内の水は、スカム１８を
確実に伴なってスカムスキーマ１２のスカム流人口１４
よりスカムスキーマ１２内に流入し、沈澱池外に排出さ
れる。

なお、前記整流板２０及びシール板２２ば、いずれも沈
澱池の幅方向全面にわたって設けられており、また整流
板２０は、例えば鋼板、合成樹脂或いはコンクリート製
とすることが可能である。

なお前記実施例においては、整流板２０が沈澱池１０壁
面に固定され、高さは一定とされていたが、整流板２０
に沈澱池水面との相対高さを調整できる手段を配設する
ことも可能である。

普通、水面と整流板間との距離は１０〜５０ｗＩＬが適
当であるが、この場合には、スカムの量や質が季節によ
って変わった場合においても、高さの調整を行なうこと
ができ、従って季節によらず効果的な排出を行なうこと
が可能となる。

以上説明したとおり、本考案は、平常時水面上にあるス
カム流入口を、スカム集積時に水面下突子げることによ
り、スカムを水と共にスカムスキーマに流入させ、排出
するスカム除去装置において、スカムスキーマ上流側の
水面下に、整流板を水面と略平行に配設し、水の短絡流
入を防止するようにしたので、スカムが円滑に排出され
るという優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来のスカム除去装置が配設された沈澱池の
平常時（スカムせき止め状態）を示す断面図、第２図は
、同じくスカム排出状態を示す断面図、第３図は、本考
案に係るスカム除去装置の実施例が配設された沈澱池を
示す断面図、第４図は、第３図のスカム除去装置部分を
示す拡大断面図である。 １０・・・・・・沈澱Ｌ １２・・・・・・スカムス
キーマ、１４・・・・・・スカム流入口、１８・・・・
・・スカム、２０・・・・・・整流板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 平常時水面上にあるスカム流入口を、スカム集積時に水
   面下次子げることにより、スカムを水と共にスカムスキ
   ーマに流入させ、排出するスカム除去装置において、ス
   カムスキーマ上流側の水面下に、整流板を水面と略平行
   に配設し、水の短絡流入を防止したことを特徴とするス
   カム除去装置。