JPS5817037B2 - 記録用部材 - Google Patents

記録用部材

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JPS5817037B2
JPS5817037B2 JP54034424A JP3442479A JPS5817037B2 JP S5817037 B2 JPS5817037 B2 JP S5817037B2 JP 54034424 A JP54034424 A JP 54034424A JP 3442479 A JP3442479 A JP 3442479A JP S5817037 B2 JPS5817037 B2 JP S5817037B2
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【発明の詳細な説明】 本発明は基板上に形成した記録用薄膜レーザ・ビーム等
の記録用ビームによる熱的又は補助手段を介して間接的
に発生した熱による蒸発除去や変形等を利用した記録用
部材に関する。
従来、この種の記録用部材てしては、パラフィン、油等
を用いる例が知られている。
これは赤外光をパラフィン等の記録用薄膜に照射し、薄
膜の蒸発又は周囲への拡散あるいはこの両者の効果を用
いた変形を利用し像の表示、記憶、転写等を行なうもの
である。
またこの形態の欠点、すなわち。照射後の余熱によって
パラフィン等の像が自然消去しやすい等の欠点を改善す
る目的で次の様な提案もなされている。
所定基板上に照射する光をよく吸収する物質を配置し、
この物質が吸収した光によって発生する熱を上記の記録
膜に与えて、この記録膜の蒸発や拡散による変形を起こ
させる。
上記の照射光を吸収する物質の層は薄層としても光吸収
は十分大きい。
したがって記録膜への熱の供給は効率よく行なわれるの
で、上記したような照射後の像は自然消去は起こりにく
い。
すなわち、像を十分に記憶させることができる。
上記照射光を吸収する物質としてはCdS 、CdSe
^52S3等を用いている。
この種の記録用部材は特願昭48−142442号公報
に開示されている。
しかし、記録用部材の記録感度および読み出し誤まり率
(SN比)が実用上充分でなく、未だ実用に至っていな
いのが現状である。
また、この種の記録用部材に対する記録用ビーム源とし
て半導体レーザ装置を用いるのが時代的要請である。
本発明の目的はこの種の記録用部材の改良に係わり、半
導体レーザ装置を加工用ビーム源として用いた場合にも
十分記録が可能なほど従来の同種のものより記録感度が
高く、読み出し誤まり率が低く、SN比が高く且つ、長
時間安定な記録用部材を提供することである。
本発明による記録用部材は前述の照射光を吸収ンする層
の材料を十分に選択すること、およびこの層に更に無機
材料層を被覆し、且、この両層の組成を十分に選択する
ことによって、本発明の目的を達成するものである。
本発明の記録用部材は、記録によって形成される個々の
孔または凹部の短1径が0.5μm〜1.5μmの場合
、一点の加工用ビーム照射時間Ions〜500nsの
場合に特に優れた性質を発揮する。
本発明の記録用部材は基本的に第1図に示す如き断面構
造を持つ。
本記録用部材は所定基板21;の上部に下記の式(1)
で表わされる第1の無機材料層22、第2の無機材料層
23およびこの上に有機物質より成る記録膜24を設け
てなる。
本記録用部材に照射された記録用ビームの大部分が前記
第1の無機材料層22で吸収され、この;領域で発生す
る熱がこの層の上部の記録膜に与えられ、この記録膜の
孔又は凹部が形成される。
前記第1の無機材料層の、本発明における組成、膜厚の
ものは、この上に直接有機物質を被着しても、従来技術
よりも記録感度などが改良されるが、前;記憶2の無機
材料層の存在が本発明の目的達成に重要な役割をはたす
この点については後述する。第2図、第3図は情報が書
゛き込まれた状態を示す図で、各々主要部断面図、およ
び円板状として構成した記録用部材の鳥敞図である。
勿論、各層や書き込まれた孔のディメンジョン等は理解
を助ケるため拡大、縮少され正確は期されていない。
第2図の25の部分が前述の孔を示す。
この孔25は第3図に示す如く楕円形に近く、列状に配
列され、この孔の有無や、長径および孔相互の間隔に□
より情報が記録される。
孔とはならず、凹部になる場合も同様にこの凹部が情報
に対応する。
ここで、基板21は記録に本質的な影響をもつものでは
ない。
基板上へ上記各層を形成する際に厚み制御を透過率変化
を利用して行なおうとする場合、或いは他の方法を用い
ようとする場合などの差により基板を透明、半透明、不
透明物質にするかが設定される。
又、使用するレーザ・ビームの強度等により基板の熱容
量、反射率等の物理量が制限されるのでこれからも基板
物質が設定される。
通常用いられる基板は、ポリメタクリル酸メチル、ポリ
塩化ビニル、ポリエステル、ポリエチレン等の合成樹脂
、酸化物ガラス等である。
上記第1の無機材料層は AX−By ・・・・・・・・・・・・式(
1)%式% GeおよびSnより成る群より選ばれた少なくとも一者
、BはS、Seおよび0の少なくとも一者65≦x<1
00.0≦y≦35) なる材料で構成される。
本記録用部材に照射されたレーザ光は大部分がこの第1
の無機材料層22で吸収され、この領域で発生する熱が
この層の上部の記録膜に与えられこの記録膜に孔又は凹
部が形成されることは前述した通りである。
したがって、この第1の無機材料層22は光の吸収の良
いものでなければならない。
また、前述した通り記録用ビーム源として半導体レーザ
装置を用いるのが時代的要請である。
一般に半導体レーザ装置の発振波長は7000λ〜90
00λ程度のものが多い。
上記の材料層はこうしたレーザ光に対してもその役割を
十分実現することができる。
上述の波長より短波長の記録用ビームでは勿論充分書き
込みが可能である。
第1の無機材料層としては、光吸収の大きい金属または
半金属、または半導体を含有していることが好ましい。
しかし、熱伝導率が高いと感度が低くなるので熱伝導率
が常温でIW/(cWl−deg)以下のもの、すなわ
ちBi、Te、Sb、In、Sn、Pb。
Gc 、Cr 、Nb 、Ni 、Pb 、Fe 、P
t 。
Re 、Ta 、Th 、Ti 、ZrおよびTtなど
よらなる群より選ばれた少なくとも1元素、を65at
%以上100at%以下含有するのが好ましく、中でも
特に真空蒸着が容易な、前記Aと表示した元素群(以下
A群元素と称する)を主として含有するのが好ましい。
特に65くX≦80の範囲が良い。
80at%以上になると、情報の書き込み時に第1の無
機材料層も変形を受ける可能性が高くなる。
感度が低下する。第1の無機材料層と第2の無機材料層
との相互拡散が起こりやすくなるなどの問題がある。
前記Bと表示した酸素およびカルコゲン元素は、上記の
問題点を改善する効果があるが、この量が多過ぎる(3
5at%を越える場合)と、光吸収が低下してしまう。
上述の第1の無機材料層に用いる各元素のうち、A群元
素では、BitIntGeおよびSn、B群元素では酸
素およびSが、毒性が低いという点などで特に有用であ
り、B i −8、I n−8。
B i −I n−8、B i −G e−8、5n−
I n−8゜B i −8n−8、B i −0−8、
Bi−()−In−8゜B i −0−8n−8、S
n−0、I n −0、およびB1−0の組合わせが特
に好ましい。
これらは、カルコゲンガラス、酸化物や硫化物とBiな
どとの複合膜、低硫化物、低酸化物などである。
もちろんこれらの組成に少量の他元素が加わってもよい
第2の無機材料層は、カルコゲン化物、または酸化物、
またはこれらと、金属・半金属・半導体との混合物また
は化合物、たとえばIn、Bi。
Te、Sb、Pb、Ge、Sn、Cu、Zn。
CdおよびGaよりなる群より選ばれた少なくとも一者
とTe 、Se 、S 、0よりなる群より選ばれた少
なくとも一者を含むののが好ましい。
中でも特にIn 、Bi 、Te 、Sb 、Pb 、
GeおよびSnよりなる群より選ばれた少なくとも一者
を、下記の適当量含むものが好ましい。
非晶質であるのがさらに好ましい。
すなわち、式で Ds−Et ・・・・・・・・・・・・式(2
)%式% GeおよびSnよりなる群より選ばれた少なくとも一者
、EはS、Seおよび0の少なくとも一者、25≦S≦
60.40≦し≦75.s<X。
y<t) と表わされるものが好ましい。
また、l s−x l≧’021y tl≧10なる
条件で組成を選定することによって本発明の効果を十分
ならしめる。
毒性、安定性の点から、0群材料中、Bi 、 In。
SnおよびGeを主として含むもの、特にIn−8系、
B1−In−8系、5n−In−8系、Ge−8系、G
e−0−8系、Ge−B1−8系、Ge−B1−0系、
5n−0系、In−0系、B1−0系、Ge−0系、B
1−8n−8系、B1−0−8系、B1−0−In−8
系、B1−0−8n−8系等の材料がより好ましい例と
してあげられる。
前述した通り、この第2の無機材料層は本発明の目的達
成に重要な役割をはたす。
役割の第1点は第2の無機材料の材料選択を上記の如く
なし、第1の無機材料と材料組成的に差を設けることに
よって、第1の無機材料層の表面が融解したり、酸化す
るのを防止することである。
役割の第2点は、記録情報の読出しの際、大きな読出し
信号を得られるようにすることである。
すなわち、読出し光は、第1と第2の無機材料層の界面
と、第2の無機材料層と有機物膜またはディスク表面の
気体(保護用液体の場合もある)との界面で反射するも
のが干渉を起こす。
このため、入射光の波長を変化させた時、反射または透
過光強度は強まったり弱まったり大きく振動する。
有機物膜が有る場合は、無い場合または薄い場合に比べ
て、この振動の山や谷が(通常長波長側に)ズレる。
このため、特定の波長で観察した時、大きな反射率や透
過率の変化が得られる。
有機物膜の反射率は低く、光の吸収も少ないこと、高密
度で孔または凹部を形成するために膜厚を厚くできない
ことから、有機物膜への記録によって大きな読出し信号
を得ることは通常困難であるが、上記のように第2の無
機材料層の効果を利用すれば、大きな読出し信号を得る
ことができる。
第2の無機材料層の厚さくd)を2nd=mλ±Δλ(
但し、nは屈折率、mは整数、λは読み出し光の波長、
30nm≦Δλ≦90 n m )となすことにより、
この効果を最も良く利用することができる。
この効果により、読み出し誤まり率が小さくなる。
(ビデオ信号等の場合、SN比が大きくなる) これら第1および第2の無機材料層の厚さは、各々、3
0nm以上300nm以下、20nm以上300nm以
下の範囲となすのが良い。
なお、第2の無機材料層の厚さはこの範囲内で前述の如
く、2nd=λ±Δλの関係となすことが好ましい。
勿論、この条件をはずしても゛記録用部材として使用で
きることはいうまでもない。
これら第1、第2の無機材料層の厚さが薄過ぎると所定
の効果が十分現われない。
一方、不必要に厚いと横方向の熱伝導が大きくなり感度
の低下を招くこととなる。
なお、第1と第2の無機材料層の境界は明確でなくても
よく、それが可能な場合、お互いの組成が勾配を特って
連続的に変化していても良い。
第1および第2の無機材料層の製造方法は、スパッタリ
ング、電子ビーム蒸着、真空蒸着等の方法で良い。
有機物質膜に用いられる有機物質との共蒸着、高速回転
蒸着などによって、少量(単独蒸着時の膜厚比で1/3
以下)の有機物質を混入させると、熱伝導率が低下して
、感度が向上する。
記録膜を形成する有機材料としては、融点又は軟化点の
低い物質を用いることができる。
この記録膜となる有機材料の具体例として次の如き材料
を主成分とするものがあげられる。
アクリル酸およびメタアクリル酸、およびこれらのエチ
ルまたはメチルエステル、およびこれらの誘導体(たと
えばアクリルニトリル);または3弗化塩化エチレンや
4弗化エチレンなどのフッ化炭素、塩化ビニル、塩化ビ
ニリデン、弗化ビニリチン、スチレン、フタジエン、フ
ラン、エチレン、プロピレン、クロロプレン、酢酸ビニ
ル、ウレタン、ビニルアルコール、ビニルホルマール、
ビニルブチラール、エチレングリコールより成る群より
選ばれた少なくとも一者の重合体、共重合体、エステル
重合体、これらの混合物、たとえばポリグリシジルメタ
アクリレート、ABS樹脂);またはポリイミド;また
はポリアミド;またはポリアクリルアミド;またはポリ
ビニルピロリドン;またはニトロセルローズ;または酢
酸セルローズ;またはポリパラキシリレン;またはポリ
ビニルシンナメート;またはポリビニリデンクロライド
;またはポリカーボネート;またはポリエチレンテレフ
タレートなどのポリエステル樹脂、またはフェノール樹
脂;またはフェノール・フォルムアルデヒド樹脂;また
は尿素樹脂;または硅素樹脂;またはフラン樹脂;また
はクマロン樹脂;またはエポキシ樹脂;またはロジン変
性マレイン酸樹脂;またはロジン変性フェノール樹脂;
またはアルキルフェノール樹脂;またはケトン樹脂;ま
たはグリセリン・フェール樹脂などのアルキラ嘴脂;ま
たはピナコール、エチレングリコール、ヘキサンジオー
ル等の多価アルコール類;またはミリスチルアルコール
等の高級アルコール類;または高級脂肪酸、芳香環ヲ持
つカルボン酸、多価カルボン酸などの有機カルボン酸ま
たはその塩、エステルなど、たとえばミリスチン酸、バ
ルミチン酸、ステアリン酸、アラキシン酸、ベヘン酸、
リグノセリン酸、セロチン酸、脂肪酸アミド、エチレン
ビスステアロアミドなどのビス脂肪酸アミド、あまに油
やボイル油などの脂肪酸の多価アルコールエステルおよ
びこれらの酸化したもの、オキシ脂肪酸、アビエチン酸
、ネオアビエチン酸、ジヒドロアビエチン酸、フタル酸
、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸;またはスル
ファニル酸などの芳香族スルフォン酸;またはフタロシ
アニン:またはローダミンB;または蔗糖;またはチオ
尿素のような有機非環式S化合物;またはイミダゾール
、チアゾール等のNまたはSを持つヘテロ項化合物;ま
たは1−アミノアントラキノン;または2−アミノアン
トラキノン:または2−アミノアントラセン;またはキ
ニザリン:またはプルプロキサンチン;またはアントラ
ルフィン:またはキナゾザリン;またはアントラガロー
ル;またはテクトキノン;またはインジゴ;またはイン
ジルビン:またはチオインジゴ;またはオキシフェニル
酢酸;またはキンヒドロン;またはフタルアニル;また
はフルオレラセン;またはイサチン;またはバリン:ま
たはりウコメチレンブルー染料;またはリウコオーラミ
ン化合物;またはインドノベンブスピロピラン;または
一般にアゾ染料、アントラキノン染料、インジゴド染料
、フタロシアニン染料、カルボニウム染料、キノンイミ
ン染料、メチン染料、キノリン染料、ニトロ染料、ニト
リロ染料、ベンゾキノンおよびナフトキノン染料、ナフ
タルイミド染料、ペリノン染料、トリアクリルメタン染
料;または一般にエステル、酸アミド、酸アジド、酸イ
ミド、アミン;またはウレタンおよびアミンフェノール
のうち少なくとも一者:または酸化ジフェニレン;また
はゼラチン、またはキチン;またはヘミセルロース;ま
たはペクチン;または植物ゴム;またはカゼイン;また
は低分子量ポリエチレン、パラフィン、ミツロウ、カル
ナウバロウ、ハロワックス、クロルナフタリン、3弗化
塩化エチレンの低重合体などのロウ、ワックス類;また
はシェラツク;またはロジン;またはアスファルト;ま
たはワセリン;または天然ゴム;またはシリコーンゴム
などの人造ゴム;または既知のフォトレジスト;または
これまで述べた有機物の複合膜など。
これらの有機材料のうち、融点または軟化点または昇華
温度が60℃以上200℃以下のものが好ましく、70
℃以上150℃以下のものが特に好ましい。
たとえばアルキルフェノール樹脂、ロジン変性マレイン
酸樹脂、ケトン樹脂、ポリアミド樹脂、ロジン変性フェ
ノール樹脂、エチレンビスステアロアミドなどの脂肪酸
アミド、低分子量ポリエチレン等が代表的なものである
また、リウコメチレンブルーなどの昇華性有機物も好ま
しい。
この記録膜の厚さは20nm以上250nm以下の範囲
が好ましい。
特にこの範囲外においては読み出し誤まり率が高くなる
また、特に505nm以上200 nm以下の範囲が記
録に要するレーザ。
パワーの点からも好ましい。薄過ぎると読み出し信号強
度が小さくなり、厚過ぎると孔や凹部の形状が乱れて、
いずれの場合も読み出し誤まり率が太きく(SN比が小
さく)なる。
フ 有機物質の膜、および第1の無機物質層、および第
2の無機物質層は、互いに直接液しないで、その間に熱
伝導に支障のない他の薄層が介在してもよいことはもち
ろんである。
たとえば酸化物層や高融点金属(融点300℃以上が特
に好まし0)1層を設けて上記の各層間の反応を防ぐこ
ともできる。
また、第2の無機物質層と有機物質膜の間に、フッ化炭
素などよりなる界面活性剤層又は厚さ3〜300nmの
BiF3 、 LiF 、RhF3 、 CeF3など
の弗化物層を設けるか、有機物質膜にフッ化炭ン素など
を混入すると、記録が容易になる。
有機物質膜には、共蒸着、高速回転蒸着などによって光
吸収無機物質を含有させてもよい。
光吸収無機物質としては、第1の無機物質層に用いる物
質を用いるのが特に好ましい。
i 有機物質膜の形成方法としては、加熱塗布、溶媒に
溶かしての塗布、真空蒸着、スパッタリング、グロー放
電、モノマーまたは低分子量のものを蒸着中、または蒸
着後、電子線照射、紫外線照射、あるいは加熱によって
硬化させる方法などを用いンることかできる。
有機物質膜の形成後、電子線照射、紫外線照射などによ
って粘度を下げるのも感度向上に有効である。
用途によっては、ディスクにあらかじめ記録トラックの
位置を示す目標を設けておいて、記録時の偏心の影響を
無くしたり、読み出しを容易にしたりすることが行なわ
れるが、本発明をディスク型にして実施する場合、あら
かじめ記録トラックの目標を設けるには種々の方法があ
る。
第1は基板上に溝状に設ける方法であって、これには、
レコード製造プロセスと同様にして、溝を設けた原盤の
凹凸を基板に転写する方法、フォトレジストなどを用い
て露光し、現像して基板に直接凹凸を設ける方法、金属
、半金属、半導体、カルコゲン化物などよりなる光吸収
膜に、またはそれに近接する膜にレーザ光または電子線
で基液凹凸を設ける方法などがある。
第2は基板表面に、光学的に検出可能な、凹凸以外の目
標を設ける方法であって、たとえば本発明の基板表面の
膜を利用する場合、レーザ光照射または電子線照射によ
って、原子の相互拡散、原子配列変化(結晶と非晶質転
移。
フォトダークニングなどを含む)などを起こさせるのが
よい。
この場合、レーザ光などの照射は、記録トラックとなる
部分の上に行なってもよいし、トラック間に行なっても
よい。
トラック間に行なう場合、有機物質膜形成後に行なうこ
ともできるが、変形または蒸発した有機物が記録の障害
となるのを防ぐため、有機物膜形成前にするのが好まし
い。
実施例 直径31crr1、厚さ3間の円板状ポリメチルメタア
クリル樹脂板よりなる基板を準備し、第4図に示す如き
構造の真空蒸着装置を用い第1、第2の無機材料層を形
成する。
まず、基板19を、中心軸20のまわりに回転数120
■−1で回転させる。
基板19の下方には蒸着用ボー)6,7.8およびこの
蒸着用ボートの上方に扇形のスリットを持ったマスク9
,10,11が各々配置されている。
更に扇形スリットを持ったマスク9,10.ilには各
々シャッタ12,13.14が設けられている。
蒸着物質の蒸発量は水晶振動子式膜厚モニター15.1
6.17で検出する。
一方蒸着膜厚は、投光器18および、これと基板19を
挾んでその下方に配置した受光器で、透過率を検出し、
制御できるようになっている。
蒸着用ボート6.7には各々Bi、In2S3を蒸着原
料として入れた。
各蒸着用ボート6.7からの蒸発量の比は原子数比でB
iとInが大略1:1となる様に制御する。
先づBiと、l:n2s3に対するシャッタ12.13
の開き角の比を3:1として膜厚が80nmに達するま
で蒸着し第1の無機材料層を形成する。
次いでシャッタ12゜13を開きゆるやかに動かして開
き角がl:3になって所で止め、膜厚が160nmに達
するまで蒸着して第2の無機材料層を形成した。
第1゛の無機材料層の組成はB 155 In16 S
2□、第2の無機材料層の組成はBi1□In35 S
53であった。
: こうして準備した基板上に、シクロヘキサノンを溶
媒としたケトン樹脂をスピンナーを用いて回転数400
mm″″1で厚さ150nmに回転塗布した。
この様にして本発明の記録用部材が完成する。
本記録用部材への情報の書き込み、読み出しは次の如き
手順による。
第5図に示すように本記録用部材1を書き込み装置に装
着し、回転数900閣″″1で回転させる。
波長8300人、出力15mWの半導体レーザ装置を用
い、パルス変調されたレーザ光5をレンズ′4で、記録
用部材に集光する。
レーザ光照射部分では前記有機物質より成る記録膜に短
径約1μmの楕円形に近い孔の列が形成された。
この孔の有無、長径の長さ、および孔相互の間隔により
情報が記録される。
記録情報の読み出しは次の様に行なった。
基板を回転数9001rrrn−1で回転させ、発振波
長8300人、出力5mWの半導体レーザ装置のレーザ
光をレンズで集光し、記録層側から照射し、反射光の強
度変化をディテクターで検出する。
上述の記録用部材からの情報読み出しの誤まり率は約1
0−5であった。
第6図〜第9図は第1の無機材料層を B1−In−8系材料、第2の無機材料層をBi1□I
n35 S53、記録膜をケトン樹脂とした記録用部材
についての各種特性図である。
第6図は第1の無機材料層の組成を変化させた場合の記
録に要するレーザ・パワーの変化を示した図である。
この場合、A群元素の合計の含有量が、問題で、いずれ
の元素を変化せしめても同様の効果を生ずる。
第1の無機材料層のBiとInの含有量の和が65at
%より低下すると光吸収が減って急速に記録に要するレ
ーザ・パワーが上昇する。
また一方、含有量の和が増大した場合も反射率が高くな
ってレーザ・パワーが上昇する。
加えて8゜at%を越えた場合、記録時に第1の無機材
料層が融解することもあり、実用上問題となる。
本発明の記録に要するレーザ・エネルギーは記録用部材
膜面で5〜10mJ/c4である。
このレベルは、従来のこの種の記録用部材における記録
に必要なエネルギーの約115〜1/10である。
第7図は、これまでの例と同様に第1の無機材料層をB
t55In□8S271記録層をケトン樹脂とし、第2
無機材料層をB1−In−8系材料とし、この第2の無
機材料層の組成を変化せしめた場合の記録に要するレー
ザ・パワーの変化を示した図である。
第2の無機材料層のD群元素の含有量が増大した場合、
この層自身の反射率が増大し記録に要するレーザ・パワ
ーが増大する。
一方、D群元素の含有量が少ない場合、カルコゲン元素
の含有量が多くなり蒸着膜が不安定となってしまう。
従って25≦s<60at%が実用可能な組成範囲であ
る。
なお、この場合も、D群元素の合計の含有量が問題でい
ずれの元素を変化せしめても同様な効果。
を生ずる。
第8図は第1および第2の無機材料の層の厚みを変化さ
せた時の記録に要するレー#・パワーを示した図である
曲線81は第1の無機材料の層、曲線82は第2の無機
材料の層の特性例である。
第1および第2の無機材料の層の厚さがそれぞれ30n
m以上300nm以下、および20nm以上300nm
以下の範囲となすのが良いことが理解される。
なお、第1、および第2の無機材料の層は各々B155
Intg S27 t Bi12 In35 S53
、また記録膜はケトン樹脂である。
第9図は有機物記録膜の厚さを変化させた場合の、記録
に要するレーザ・パワーの変化および読み出し誤まり率
を示した図である。
なお、他の構成は第8図の例と同様である。
曲線91が読み出し誤まり率、曲線92が記録に要する
レーザ・パワーを示す特性曲線である。
読み出し誤まり率の点より20nm以上250 nm以
下の範囲が実用の範囲なることが理解される。
これまで、第1および第2の無機材料が B1−In−8系材料の例を説明したが、第1表に示す
材料を用いた記録用部材も同等の特性を得ることができ
た。
本発明の記録用部材は、安定な無機材料層を用い、さら
に表面が有機物で覆われているので、特性の経時劣化は
ほとんど見られない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の基本的構成を示す記録用部材断面図、
第2図、第3図は各々情報が書き込まれた場合の記録用
部材の断面図、および円板状部材の鳥敞図、第4図は本
記録部材の製造装置の断面図、第5図は情報書き込みの
説明図、第6図、第7図は各々第1の無機材料層のA群
元素の含有量を変化させた場合、第2の無機材料層のD
群元素の含有量を変化させた場合、の記録に要するレー
ザ・パワーの変化を示す特性図、第8図は第1および第
2の無機材料層の厚みを変化させた場合の記録に要する
レーザ・パワーの変化を示す特性図、第9図は記録膜の
厚みを変化させた場合の読み出し誤まり率および記録に
要するレーザ・パワーの変化を示す特性図である。 21・・・・・・基板、22・・・・・・第1の無機材
料層、23・・・・・・第2の無機材料層、24・・・
・・・記録膜、25・・・・・・孔。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 所定基板の上部に少なくとも、照射光に対し高い光
    吸収性を示す第1の無機材料層と、前記第1の無機材料
    層上にこの材料層と組成を異にし且照射光に対し第1の
    無機材料層よりも高い光透過性を示す第2の無機材料層
    を有し、前記第2の無機材料層上に融点又は軟化点の低
    い有機材料又は昇華性の有機材料よりなる記録膜を有し
    、且前記無機材料層が照射光を吸光し発生する熱による
    前記記録膜の局所的変形によって記録がなされる記録用
    部材であって、前記第1の無機材料層がBi。 Te、Sb、In、Sn、Pb、Ge、Cr。 JNb 、Ni 、Pb 、Fe 、Pt 、Re 、
    Ta 。 Th 、Ti 、ZrおよびTtの群より選ばれた少な
    くとも一者を少なくとも65at−%含有して成ること
    を特徴とする記録用部材。 2 前記第1の無機材料は式AX−By(但し、:Aは
    In 、Bi 、Te 、Sb 、Pb 、Geおよび
    Snより成る群より選ばれた少なくとも一者、BはS、
    SeおよびOの少なくとも一者、65≦X≦100、O
    <y<35 )で表わされる無機材料であり、前記第2
    の無機材料は式Ds−Et(但し、IDはIn、Bi
    、Te、Sb、Pb、GeおよびSnより成る群より選
    ばれた少なくとも一者、EはS、Seおよび0の少なく
    とも一者、25≦sく60.40くtく75)で表わさ
    れる無機材料なることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載の・記録用部材。 3 特許請求の範囲第2項記載の記録用部材において、
    前記第1の無機材料層が式AX−By(但し、AはIn
    、Bi 、Te 、Sb 、Pb 、GeおよびSn
    より成る群より選ばれた少なくとも一者、1BはS、S
    eおよびOの少なくとも一者、65くX < 80.2
    0≦y≦35)なることを特徴とする記録用部材。 4 前記有機材料膜は60度ないし200度なる融点又
    は軟化点の有機材料よりなることを特徴とする特許請求
    の範囲第2項記載の記録用部材。 5 前記第1の無機材料層および第2の無機材料層はそ
    の層の厚み方向に組成変化を有してなることを特徴とす
    る特許請求の範囲第2項、第3項又は第4項記載の記録
    用部材。 6 前記第1の無機材料層の厚みは30nmないし30
    0nm、前記第2の無機材料層の厚みは20nmないし
    300 nm、前記有機材料膜の厚みを20nmないし
    250 nmの範囲となしたことを特徴とする特許請求
    の範囲第2項、第3項、第4項又は第5項記載の記録用
    部材。 7 前記第2の無機材料層の厚みdは20nmないし3
    00nmの範囲とし、且、2nd=mλ±Δλ(但し、
    nは屈折率、mは整数、λは読み出し光の波長、30n
    m≦Δλ≦90nm)の関係を満足せしめたことを特徴
    とする特許請求の範囲第1項又は第6項記載の記録用部
    材。
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