JPS5815829Y2 - 冷蔵庫 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 考案は少なくとも二つの食品貯蔵室を有した冷蔵庫に関
し、特に一方を一２０℃前後に冷却して使用する冷凍室
となし、他方を５℃前後に冷却して使用する冷蔵室とな
すと共に、これら画室を上下に形成したものである。

従来此種冷蔵庫は異なる温度に冷却される二重を形成す
るのに内箱内に別体形成の仕切壁を装着して区画し、冷
却器を前記仕切壁中に収納して送風機にてこの冷却器を
通過した冷気を前記画室へ強制循環したものが多かった
ため、仕切壁の構成が極めて複雑となり、また冷却器を
収納するために冷気通路の構成及び冷却器の除霜水の排
水装置が極めて複雑になる欠点を有している。

渣た、前記内箱と一体に仕切壁を形成した構成のものも
あるが、これだけでは構成の簡略化は望めず、冷気循環
系路の形成が複雑化することともなり性能の均一な冷蔵
庫の提供は困難であった。

本考案はこれらの欠点を解決したものであり、その目的
の一つは少なくとも二つの食品貯蔵室を有する冷蔵庫に
おいてこれらの二重を仕切る仕切部分を内箱と一体に形
成し、この仕切壁部分と前記食品貯蔵室との間に冷気通
路を形成して仕切壁部分に釦ける冷気通路の構成を簡単
にするものであり、特に前記仕切壁部分の上方に冷却器
を設置することによって従来の複雑な冷却器収納部の構
成に比して構成部品を少なくし冷気漏洩のない構成を提
供する。

次に本考案の実施例を図に基づき詳述する。

１は冷蔵庫本体外側を形成する外箱、２は該外箱１内に
間隔を形成して組合わされる内箱で、冷凍室部分２ ａ
％冷蔵室部分２ｂ及び該画部分２ａ。

２ｂに仕切る仕切壁部分３とを背壁より前方に膨出して
一体に真空成形法等にて形成した合成樹脂製であり、前
記冷凍室部分２ａは内部を一２０℃前後等に調整冷却さ
れ極低温にて冷凍食品を貯蔵する冷凍室４としており、
冷蔵室部分２ｂは内部を５℃乃至８℃等野菜や魚肉等を
貯蔵する冷蔵室５としている。

内箱２の仕切壁部分３は前端部を少許上方へ立上り突出
せしめた突起部６を形成し、上辺３ａを適所に形設した
排水ロアへ向けて低く傾斜せしめ、該上辺下方に間隔を
存して対設（〜た下辺３ｂは後方へ低く傾斜し前記冷蔵
室５の天井面となし、これら上下辺３ａ 、３ｂ間の厚
さは相対的に排水「］７より後方を前方よりも厚くなる
ように構成し、仕切壁部分３は背方及び左右側方へ開口
した溝形状を有している。

８は断熱材で、仕切壁部分３を含む外箱１と内箱２で形
成される空間に後述の開口１７を底にして現場発泡方式
にて発泡充填されるもので例えばポリウレタン等の原液
を注入して発泡せしめた発泡性合成樹脂である。

９は内箱２の背壁に取付けられた冷気ダクト部材で、冷
凍室部分２ａから仕切壁部分３を越えて冷蔵室部分２ｂ
に亘り、内箱２との間に冷気通路１０を形成する。

１１は仕切壁部分３と冷気通路１０とを非連通に区画す
る閉塞板で、冷気ダクト部材９に組合わされて仕切壁部
分３の後部開口の一部分を閉塞する。

１２は冷気通路１０に連通した冷凍室４への冷気吐出口
、１３は冷気通路１０に連通した冷蔵室５への冷気吐出
口である。

１４は冷気循環用の電動送風機で冷気ダクト部材９の中
間部に形成した凹部１５に取付けられる。

１６は仕切前壁で、内箱２、外箱１及び断熱材８等にて
構成した本体の前向開口部１７を左右方向に水平に亘っ
て仕切壁部分３の前端部に直接或いはシール材等を介し
て間接的に当接し、開口部１７を冷凍室開口４Ａと冷蔵
室開口５Ａとに区画するよう取付けられる。

１８は仕切壁部分３と冷凍室４との間に形成した冷気吸
込み通路で、仕切壁部分３の上方に釦いて内箱２に着脱
自在に取付けた区画壁１９と仕切壁部分３とによって形
成され、区画壁１９は冷気吸込み通路１８に収納される
よう仕切壁部分３上に載置したプレートフィンチューブ
式の冷却器２０の上面に当接する断熱材２１を有する。

このため区画壁１９は冷凍室４の底壁を構成する。

２２は区画壁１９の前部に形成（−た冷凍室４の冷気吸
込み口で、冷気吸込み通路１８に連通する。

２３は前記仕切前壁１６の内部に形成した冷蔵室５の冷
気吸込み口で、突起部６よりも高い位置で冷気吸込み通
路１８に連通し電動送風機１４の停止中、冷気吸込み通
路１８の冷気が冷蔵室５へ冷気吸込み口２３より逆流し
ないようにしている。

２４は冷蔵室５の温度を感知（−でダンパー２４Ａにて
冷気吐出口１３を開閉することにより冷蔵室５を所定の
温度に制御するダンパ一式サーモスタットである。

２５は前記冷却器２０及び本体背壁に装着した凝縮器２
６等と共に冷媒循環サイクルを形成した冷媒圧縮機で、
冷凍室４若しくは冷凍室４への吐出冷気或いは冷却器２
０の温度を感知して運転を制御する温度制御装置にて運
転停止が行われ冷凍室４の温度を中心に制御される。

冷却器２０で冷却された空気は、内箱２の仕切壁部分３
の少許上方に形成した冷気孔２７から冷気通路１０を通
り冷凍室４及び冷蔵室５へ前記電動送風機１４にて分配
供給し、冷気吸込み口２２ 、２３より冷気吸込み通路
１８に再び吸込む循環を繰返す。

冷凍室４と冷蔵室５の夫々の開Ｄ４Ａ、５Ａは断熱扉２
８．２９にて夫々開閉自在に閉塞されている。

排水口Ｉに連設した排水管３０は、仕切壁部分３中の断
熱材８中を通して後方へ低くなるよう延出せしめ外部排
水管３１に連設し本体下部の機械室３２内に設置した蒸
発皿３３へ除霜水を導入する。

排水管３０及び閉塞板１１を含んだ冷気ダクト部材９は
、内箱２に予め取付けた状態で断熱材８が充填され、こ
れらは断熱材８にて十分に保持断熱される。

前記冷凍室４の冷気吸込み口２２は仕切前壁１６内に形
成することも可能である。

更に、前記仕切前壁１６は、中空筒状に形成した合成樹
脂製等の外筒内に断熱材を充填して形成し、前記冷気吸
込み口２３及び必要に応じて冷気吸込み口２２を設ける
のが望ましい。

本考案は上記の如く王室部分と下室部分に仕切る仕切壁
部分を背壁より一体に膨出形成した内箱を外箱内に配設
し、該両箱間に断熱材を充填して本体を形成すると共に
前記仕切壁部分の上方に区画壁を設け、該仕切壁部分と
の間に冷却器を収納（−た冷気通路を形成し、且つ、前
記仕切壁部分の前端部に当接して仕切前壁を設け、この
仕切前壁に少なくとも一方の室の冷気の吸込み口を前記
冷気通路に連通′するよう内部に形設したものである。

しかるに従来内箱とは別体形成の仕切壁にて冷凍室と冷
蔵室に区画し、冷却器を仕切壁中に収納（−で送風機に
てこの冷却器で熱交換した冷気を画室へ強制循環したも
のに釦いては、仕切壁は多数の部品の組み合わせにて構
成しており、冷却器を収納する為の冷気通路の構成及び
冷却器の除霜水の排水構造は極めて複雑になり、組み立
て作業に多大の時間を必要としていたが、本発明におい
ては仕切壁の構造が極めて簡単になると共に、液密構成
が著しく簡略化出来る。

更に仕切壁部分は背方及び左右側方へ開口した溝形状で
あるから断熱材の発泡充填時仕切壁部分内にも良好に断
熱材が侵入して充填され、又仕切壁部分内の断熱材は他
の部分と一体であるから強度も向上する。

又、仕切前壁内の冷気吸入口は仕切壁部分前端の突起部
より高い位置にて冷気通路と連通せしめたから送風機の
停止時に冷気が逆流して室内に過冷却したり又露や、冷
却器の除霜水等が冷気吸入口から室内へ流下するのを防
止出来る。

又、此種内箱の真空成形法等による成形が、成形品個々
に寸法的な不均一を生じ、特に仕切壁部分など比較的小
面積部分を大きく突出する場合、十分に引かれず成形が
完了することが多く、各成形品相互に突出長さが異なっ
たり、前端部に凹凸が生じるためにある。

この仕切壁部分との間に冷気吸込み口を形成する場合、
冷気吸込み口の位置や大きさを一定にすることは困難と
なり、冷気循環量が異なり、冷えすぎや冷却不足を生じ
る原因となる。

然るに本考案に釦いては、仕切前壁に予め所定形状の冷
気吸込み口を形成したので、定位置に冷気吸込み口が設
けられ冷気循環条件は均一となるため、製作は極めて容
易であると共に、不良発生率が著しく低下出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案冷蔵庫の要部縦断面図、第２図は同じく
異る要部縦断面図、第３図は同要部の分解斜視図、第４
図は同じく内箱の背面斜視図である。 ２・・・・・・内箱、３・・・・・・仕切壁部分、１６
・・・・・・仕切前壁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上室部分と下室部分に仕切る仕切壁部分を背方及び左右
   側方へ開口した溝状と成上で一体に成形した内箱と、該
   内箱を外箱内に配設した状態で該両箱間に充填される断
   熱材と、前記仕切壁部分とその上方に設けられた区画壁
   との間に形成され冷却器を収納する冷気通路と、前記仕
   切壁部分前端部に設けられ冷気吸入口を形設した仕切前
   壁と、前記冷気通路で冷却された冷気を前記画室に循環
   せしめる送風機とから成り、前記仕切壁部分は前端に上
   方に突出した突起部を有すると共に前記冷気吸入口は前
   記突起部より高い位置にて前記冷気通路と連通ずる事を
   特徴とする冷蔵庫。