JPS5815669Y2 - ダブルポンプの流量制御装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はダブルポンプの流量制御装置に関する。

１基の原動機により駆動されるポンプを２台のポンプを
併合したダブルポンプに構成すれば比較的高圧の大流量
が得られ、１台の高圧大流量ポンプを特別に製造するよ
りも経済的であることから高速作動を要求される機械例
えば油圧パワーショベル等に於ては２基の原動機を塔載
し、各原動機に夫々ダブルポンプを連結して使用するこ
とがある。

このような２台のダブルポンプを設ける式のものでは、
一方のダブルポンプの２本の吐出管路を他方のダブルポ
ンプの２本の吐出管路に各別に接続して２本の主管路と
し、一方のダブルポンプ或は原動機が故障しても他方の
ものによって２本の主管路に圧油を供給出来るようにす
ると共に両主管路の圧力を各ダブルポンプの各吐出量制
御装置の作動制御を行なうパイロット２段ピストンに作
用させ、両ダブルポンプの出力が一定になるように制御
するを一般とする。

而してこの式のものは、一方の主管路がアンロードされ
、他方の主管路の圧力が余り高くない状態、例えば、両
主管路が油圧パワーショベルの左右の駆動輪を駆動する
油圧モータに接続されており、一方の主管路をアンロー
ドして一方の駆動輪を停止し、他方の主管路の流量で駆
動輪を回動して重体の方向転換を行なうときなどには両
ダブルポンプの各パイロットピストンに作用する力が小
さくなるためダブルポンプの吐出量が増大し、方向転換
時の車速が早くなって危険である等の不都合があった。

本考案はこのように一方の主管路の圧力が低下した場合
であっても任意にダブルポンプの吐出量を制御すること
を目的としたもので、原動機１と、これにより駆動され
るダブルポンプ２の組合せからなるポンプブロック３を
２組備え、各組のダブルポンプ２に夫々ポンプ吐出量制
御装置４の作動制御を行なうパイロット２段ピストン５
を設け、一方の組のダブルポンプの各ポンプ吐出管路６
ａ ＋６ｂを夫々他方の組のダブルポンプの各ポンプ
吐出管路５ｃ、５ｄに各別に接続して２本の主管路′７
．８とし、該主管路７の吐出圧及び主管路８の吐出圧を
パイロット回路９，１０を介して各ピストン５の第１圧
力室１１と第２圧力室１２とに各別に作用するようにし
たものに於て、該パイロット回路９，１０に、パイロッ
ト回路９を第１圧力室１１に連通ずるとともにパイロッ
ト回路１０を第２圧力室１２に連通ずる中立位置１３と
、一方のパイロット回路を両パイロット２段ピストン５
の全圧力室ｌＬ１２に連通ずる切換位置１４とを設けた
切換弁１５を設けて成る。

図示のものでは各ポンプブロック３に夫々第３ポンプ１
６を設け、これをダブルポンプ２の内燃エンジンその他
の原動機１により歯車列１７を介して駆動されるように
した。

而して両温３ポンプ１６ａ、１６ｂの各吐出管路１８ａ
、 １８ｂもダブルポンプ２の吐出管路と同様に互に
合流すべく連結され、その合流管路１９は例えば油圧パ
ワーショベルのフロントアタッチメント等の油圧系に接
続される。

また主管路７，８の吐出圧はシャトル弁２０゜２１を介
してパイロット回路９，１０に検出されるようにした。

２２はパイロット回路９，１００切換弁１５とシャトル
弁２０．２１間に設けた三回路弁を示し、絞弁２２は、
シャトル弁２３及びパイロット回路２４を介して抽出し
た第３ポンプ１６ａ、１６ｂの吐出圧により作動する。

そして該パイロット回路２４の圧力がばね２５により設
定された圧力以上になると、タンクへ連通した可変絞り
位置２６からブロック位置２１に切換わり、パイロット
回路９，１０の圧力が主管路７ 、８（７）吐出圧より
も低い圧力から主管路７，８の吐出圧に近い圧力にまで
上昇するようにした。

該パイロット回路９，１０はこれを分岐して各ポンプブ
ロック８の各パイロット２段ピストン５の第１圧力室１
１と第２圧力室１２とに接続され、各ピストン５は夫々
サーボ弁２Ｂ及びばね２９を介して連結した制御ピスト
ン３０とから成るポンプ吐出量制御装置４の各サーボ弁
２８をばね２９に抗して押圧する。

そして各サーボ弁２８には制御ピストン３０のダブルポ
ンプ２の吐出管路６につながったロンド側の室３１をヘ
ッド側の室３２に連通スる位置３３と該ヘッド側の室３
２をタンクに連通する位置３４及び室３１．３２を閉塞
遮断する位置３５を設け、かくてパイロット回路９，１
０の圧力が増大するときはサーボ弁２８が位置３３に移
動して制御ピストン３０の室３１．３２の圧力を同圧化
し、該制御ピストン３０はその受圧面積の差によりばね
２９に抗してダブルポンプ２の吐出量を減少すべく移動
し、制御ピストン３０の押圧力がパイロット２段ピスト
ン５の押圧力と釣合った位置で停止され、またパイロッ
ト回路９，１０の圧力が減少するときはサーボ弁２８が
ばね２９に押されて位置３４に入るので制御ピストン３
０はダブルポンプ２の吐出管路６の圧力により該ダブル
ポンプ２の吐出量を増大すべく移動し、同時にばね２９
の弾発力が弱められるためパイロット２段ピストン５が
位置３５に入って制御ピストン３０の移動を停止する。

従って主管路７，８の圧力が高いときはダブルポンプ２
の吐出量を減少し、また管路７，８の圧力が低いときは
吐出量を増大し、ポンプ２の出力を略一定に維持する。

第３ポンプ１６の合流管路１９の圧力が増大したときは
前記の如く三回路弁２２の作動により主管路７，８の圧
力が変化しないにもかかわらず、パイロット回路９，１
０の圧力が増され、ポンプ吐出量制御装置４はダブルポ
ンプ２の吐出量を減少させるため該ダブルポンプ２の出
力が減少し、該第３ポンプ１６の出力とダブルポンプ２
の出力との合計出力を略一定に維持する。

パイロット回路９，１０に設けた切換弁１５はパイロッ
ト圧接続口３６．３７に作用する流体圧力により中立位
置１３と切換位置１４とに切換えラレ、図示のものでは
該切換弁１５にバイパス３８．３９を設は一方の切換位
置１４ａに入れたときパイロット回路９の圧力が両ポン
プブロック３の各パイロット２段ピストン５の第１第２
圧力室１１．１２に作用し、他方の切換位置１４ｂに入
れたときパイロット回路１０の圧力が該第１第２圧力室
１１．１２に作用するようにした。

従って走行する油圧パワーショベルの方向転換時のよう
に主管路７，８の一方例えば主管路７に負荷圧があり、
主管路８がアンロードされる場合には、切換弁１５を位
置１４ｂに切換え、各パイロット２段ピストン５の第１
第２圧力室１１．１２に主管路７の圧力が作用するので
、該パイロット２段ピストン５はダブルポンプ２の吐出
量を減少させる方向にポンプ吐出量制御装置４を作動し
、方向転換時の車速を減速出来る。

尚、パイロット回路９，１０及び２４は夫々シヤトル弁
２０，２１．２３を介さず直接主管路７゜８及び合流管
路１９に接続していよい。

４０は各第３ポンプ１６に設けた第３ポンプ吐出量制御
装置を示し、第３ポンプ１６の吐出管路１８の吐出圧に
応じて該ポンプ１６の出力を一定とすべく作動する。

及び４１．４１は該第３ポンプ吐出量制御装置４０のパ
イロット切換弁及び制御ピストンである。

このように本考案によるときは、２本の主管路の圧力を
各ポンプ吐出量制御装置の第１及び第２圧力室に作用さ
せるべく設けたパイロット回路に、一方のパイロット回
路の圧力を各パイロット２段ピストンの両圧力室に作用
させる切換位置を備えた切換弁を設けたので、主管路の
一方の圧力が低下した場合でも該切換弁を切換操作する
ことによりダブルポンプの流量を少なく制御出来、油圧
駆動された車輌の方向転換等に有効である等の効果を有
する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示した線図である。 １・・・・・・原動機、２・・・・・・ダブルポンプ、
３・・・・・・ポンプブロック、４・・・・・・ポンプ
吐出量制御装置、５・・・・・・パイロット２段ピスト
ン、６ａｔ６ｂｔ６ｃｔ６ｄ・・・・・・ポンプ吐出管
路、７，８・・・・・・主管路、９゜１０・・・・・・
パイロット回路、１１・・・・・・第１圧力室、１２・
・・・・・第２圧力室、１３・・・・・・中立位置、１
４・・・・・・切換位置、１５・・・・・・切換弁。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 原動機１と、とれにより駆動されるダブルポンプ２の組
   合せからなるポンプブロック３を２組備え、各組のダブ
   ルポンプ２に夫々ポンプ吐出量制御装置４の作動制御を
   行なうパイロット２段ピストン５を設け、一方の組のダ
   ブルポンプの各ポンプ吐出管路６ａ 、６ｂを夫々他方
   の組のダブルポンプの各ポンプ吐出管路６ｃ、６ｄに各
   別に接続して２本の主管路７，８とし、該主管路７の吐
   出圧及び主管路８の吐出圧をパイ０フ１回路９，１０を
   介して各ピストン５の第１圧力室１１と第２圧力室１２
   とに各別に作用するようにしたものに於て、該パイロッ
   ト回路９，１０に、パイロット回路９を第１圧力室１１
   に連通ずるとともにパイロット回路１０を第２圧力室１
   ２に連動する中立位置１３と、一方のパイロット回路を
   両パイロット２段ピストン５ａ 、ｓｂの゛全圧力室１
   ”１ ａ、 １１ｂ。 １２ａ 、 １２ｂに連通する切換位置１４とを設けた
   切換弁１５を設けて成るダブルポンプの流量制御装置。