JPS5815578B2 - フクゴウパネル - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は軽量にして抜群の耐火、耐熱性を有する複合パ
ネルに関する。

以下に図面を用いて、本発明に係る複合パネルの一実施
例を詳細に説明すれば、第１図は表裏面材と合成樹脂発
泡層間に無機質粉体と無機質粒状物を配した複合パネル
を示す縦断面図であり、１は金属板などの周知部材から
なる表面材、２は防水紙、アルミ箔などの周知部材から
なる裏面材、３は合成樹脂発泡層で単一物質からなり、
そしてこれは複合パネルの中間層（所謂、断熱層兼芯材
）を形成すると共に構成品全部を自己接着性により一体
的にバインドするものである。

４は接着剤で水ガラス、樹脂系、ニスなどからなり、こ
れをシート状あるいは滴状態で表、裏面材１，２の内面
、所謂合成樹脂発泡層３と対面する面に塗布する。

５は無機質粉体層で石膏と硼砂、石膏と水ガラス、炭酸
ナトリウムと石膏、硼砂とゼオライト、これに必要によ
り周知の無機物質、粘土鉱物の一種または二種以上を適
宜に混在せしめたものである。

６は無機質粒状物層でパーライト粒、シラスバルーン、
造粒耐火材の一種または二種以上を層状に混在せしめた
ものである。

第２図はもう１つの発明であり、第１図に示す複合パネ
ルの表面材側にのみ接着剤４．無機質粉体層５．無機質
粒状物層６を形成し、その上合成樹脂発泡組織中に、含
水無機質粉体７．無機質粒状物６の一種以上を分散せし
めた複合パネルである。

上記、含水無機質粉体７としては、特に結晶水を多く含
有する硼砂、炭酸ソーダ、硫酸マグネシウム、硫酸ナト
リウム、力リミョバンなどである。

なお無機質粒状物６は、前記と同質物を用いる。

上記したように構成した本発明に係る複合パネルは、高
温下あるいは点火炎において、最初に接着剤（水ガラス
）が発泡し、次に硼砂が発泡し、この時に石膏が、その
結晶水を相当に吸収して溶融物の流動性を抑制し、完全
なる無機質耐火層を形成する。

さらにその下方には、上記無機質粉体層５が発泡する前
から形成されている無機質粒状物層６があり、表、裏面
材からの熱がこれら無機質発泡層からなる断熱層によっ
て相当に遮断され、合成樹脂発泡層には極めて少ない熱
量が伝導されるにすぎない。

また合成樹脂発泡層３中に分布、混在した硼砂等は、表
、裏面材が相当に加熱され、合成樹脂発泡層が８０〜９
０℃に加温されてくると、自己の結晶水を放出し、前記
耐火層の強化と気化熱により高温面の温度を冷却せしめ
る。

そしてさらに加熱が続けば、合成樹脂発泡層表面にはセ
ラミック化した耐火層が形成される。

このような状態になっても内部の合成樹脂発泡層には何
らの変形、！燃焼もない特徴がある。

また通常状態では、合成樹脂発泡層の発泡組織が荒らさ
れないため、その断熱性を有効に利用できる利点がある
。

次に実施例につき説明する。

実施例 １ 配合比 ポリウレタン樹脂原料 １００部硼砂（３０
〜２００メツシユ）８０部 石膏（粉末）２０部 パーライト（平均粒径３間ｚ） ５０部水ガラス（
接着剤として）１０部 まず、表面材１として厚さ０．２７ｍｍのカラー鉄板、
裏面材２としてクラフト紙にアルミニウム箔（２５ミク
ロン）を積層一体化したシート状物を準備する。

そこで下型（図示せず）上に表面材１を載置し、この露
出面に水ガラス４をシート状に塗布し、その上に硼砂５
を散布する。

次にパーライト粒６を散布し、その上から未発泡のポリ
ウレタン樹脂原料を吐出し、裏面材２．上型の順に載置
し、６０〜７０℃の加温下で１〜３分間養生する。

そこでこの複合パネルを型から脱型して、表面材１側を
９００℃の直火炎に１０分間さらしたところ、表面材１
と合成樹脂発泡層３とが容易に分離（剥離）した。

この表面材１を取り除いた合成樹脂発泡層３の表面材側
の面には、無機質発泡層、特にパーライト粒６を骨材と
した嵩高の発泡層、所謂断熱層が形成されていた。

そこでこれを３０分間９００℃の直火にさらしたが、無
機質発泡層がセラミック化しただけで樹脂発泡層には何
らの変化も見られなかった。

実施例 ２ 配合比 ポリウレタン樹脂原料 １００部炭酸ソーダ
（１０水塩）３０部 パーライト粒 ５０部硼砂（３０
〜２００メツシユ）８０部 ゼオライト粉末 ２０部造粒耐火材
（硼砂と水ガラス） ５部液状水ガラス（３号）１
０部 これを実施例１と同様の方法により、第１図に示すよう
な複合パネルを製造した。

これを実施例１と同様に直火炎にさらしたが上記とほと
んど変らなかった。

もちろん、裏面材側からの火炎については、実施例１よ
りはるかに耐火性が高いものとなる。

以上説明したのは、本発明に係る複合パネルの一実施例
にすぎず、その他の無機粉粒体を合成樹脂発泡層中、表
、裏面材と合成樹脂発泡層間に添加混在しても、上記し
た性能にはあまり変化ないが、これを添加することも当
然に可能である。

上述したように、本発明に係る複合パネルによれば、直
火炎などの高温にさらされた際に、順々に無機質発泡層
からなる耐火、断熱層を形成すると共に、その耐火層を
保護する水蒸気などの補強もあり、かつ成形時に形成し
たパーライト粒による無機質粒状物層と相まって他に類
をみない耐火、耐熱性を有する特徴がある。

そしてその用途は単にパネルに限らず間仕切板、その他
の耐火壁としても使用できる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図、および第２図は本発明に係る複合パネルの一実
施例を示す縦断面図である。 １・・・・・・表面材、２・・・・・・裏面材、３・・
・・・・合成樹脂発泡層、４・・・・・・接着剤、５・
・・・・・無機質粉体層、６・・・・・・無機質粒状物
層。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 不燃性の表面材と、裏面材間に合成樹脂発泡層を設
   け、該発泡層と表、裏面材間の少なくとも一方に、硼砂
   と石膏などの２種以上からなる無機質粉体層を前記衣、
   裏面材の内側の少なくとも一方に接着剤を介して設け、
   該無機質粉体層と前記合成樹脂発泡層間にパーライト粒
   などの無機質粒状物層を積層し、これら構成品を合成樹
   脂発泡の際、一体的にバインドしたことを特徴とする複
   合パネル。 ２ 合成樹脂発泡層中に、結晶水を多く含有する含水無
   機質粉体、無機質粒状物などの１種以上を混在させたこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の複合パネル
   。